連載小説
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第十一記 -アヌビス-
…遺跡に響く、石踏み音。

「あの駄猫め…。牝と見れば、報告すらせん」

焔火に伸びる、高い影。

「…また包帯が足りなくなるな…」

漆黒と黄金、織成す双極。

「さて、貴様は宝に目が眩んだ賊か…。あるいは、我が主を狙う戦士か…」

しゃらんと鳴くは、天秤の蛇。

「どちらにせよ…逃がしはせん」

彼の者、王間の裁定者。

……………

………



灼熱の太陽。
砂の海。
ここは地獄の一丁目。

…そんな唄を口ずさんでいた、キャラバンのおじさんを思い出す。
きっと、暑がりな人だったんだと思う。そこまで暑いとは思わない。
これならまだ、冬の朝の方が地獄に近いと思う。
結露の硝子。雪の音。そこは地獄の一丁目。

…地図を広げ、コンパスで位置確認。
目的地…トートリ砂漠一大きい遺跡まで…あと、2キロ。

ハムナプタイガーと名付けられたその遺跡は、
地下迷宮が複雑に入り組む、歴史家から盗賊まで御用達の秘境。
そして、数々の罠と魔物がひしめく、魔境でもある。
金銀宝石や、伝説の武具、古代の王のミイラ、星空へと飛ぶ船…。
ロマンチックな噂も絶えない、冒険者垂涎の場所なのだ。

私の目的は、もちろん魔物の研究。
今回は目標を高く、ふたり以上は、帰るまでに研究しちゃおうと思っている。
そのための装備はばっちり。テントに、たっぷりの水と食料、他色々。
シー・スライムの研究が思った以上に高く評価されて、
予想の3倍近く出たお給料を崩して揃えた装備は、まさに隙無し!
ホームシックとかにならない限り、2週間はどんと来い、な万全ぶり。

………あぁ、でも、お宝かぁ…。
偶然、見つかっちゃったりしないかな。しないよね。お宝っていうくらいだもん。
………もし、もし見つかっちゃったら、どうしよう? 特大のダイヤとか…。
うーん…、飾っていてもしょうがないし、やっぱり、売る…?
でもなんかもったいないなぁ…。どうせなら何か工夫を…。
あっ、そうだ。ぷーさんに頼んで、ダイヤのカウベルとプランターを作ってもらう、とか。
それ…いいなぁ。ふたりとも、すっごく喜んでくれそうだなぁ…。
……えへ…。えへへへ………。

―あぴっ!?

ごちん、と、現実に戻される。
…おでこを押さえ…見ると、大きな大きな石柱。
辺りを見回すと、遺跡の入口と、木の看板も。
看板に付いた砂を払うと…浮かび上がる、掠れた文字。

『ハムナプタイガー遺跡・西口』

……………

………



…松明の火が、暗い…道なき道を照らす。
通路や部屋があった2階までと違って、柱以外はほぼ砂で埋まっている3階。
それまでとは別の意味で、どっちに進めばいいのか悩む構造。
松明を前にやり、少しでも奥の様子を伺えるようにしながら、歩く。
…ちなみに、ランプも持ってきてはいるけれど、雰囲気とコストを考えて、松明。

でも、こうなっていると罠の心配が少なくて、安心できる。
…1階はひどかった。何度も足紐の罠に引っ掛かって、転ばされた。
別にそれだけではあったんだけれど、罠の近くに矢の残骸や骨が
ころころ落ちていたから、本当は矢に刺される罠なんだったと思う。
そう考えると運が良かったけれど、この遺跡に着いてから、
異様におでこに集中砲火をあびてて、へこむ。そんなに広くないのに…。

…ふと、砂の中から顔を覗かせる何かに気付く。
近付いて見ると………手帳? たぶん、手帳の頭。
引き抜くと…やっぱり、そうだった。かなりぼろぼろになっている。

中身を見ようと開く。
と…ほとんどのページが、砂と一緒にパラパラと舞い落ちてしまった。
かろうじて残っているのは…たったの2ページ。まずそちらから読む。

『遺跡に轟く、猛き咆哮。
 縛りを放つ、手枷の鎖。
 野生と本能、滾る血潮。
 がらんと鳴くは、鋼鉄の剛角。
 彼の者、迷宮の狂戦士』

…斧を担いだ、牛のような絵…。
ページをめくる。

『遺跡に木霊す、石の囁き。
 陽光に輝く、其の金毛。
 問いと答え、帰れぬ葦。
 ちがうと鳴くは、砂鑢の舌。
 彼の者、砂漠の謎掛碑』

…獣と人が混じったような姿の絵…。
隣のページへ目を移す。

『遺跡に響く、石踏み音。
 焔火に伸びる、高い影。
 漆黒と黄金、織成す双極。
 しゃらんと鳴くは、天秤の蛇。
 彼の者、王間の裁定者』

…二本脚で立つ、犬の姿…。
近くの柱に背を預けつつ、ページをめくる。

『遺

ガクンッ。

…何故か、柱が、動いた。
スローモーションになる世界。浮く右足。
後ろを振り向く。倒れゆく、寄り掛かろうとした柱。
下を見る。柱の中が、空洞。お尻が、その、真上。
前を見る。何もない空間に、必死に腕を伸ばす。当然、何も掴めない。
落ちるお尻。焦る私。太ももが柱の端に当たる。左足も浮く。
折り畳まれていく身体。声を上げる私。お尻はもう柱の中。
落ちる。落ちる。落ちちゃう。落ち…―

―ひあああぁぁぁぁぁぁ〜〜〜〜〜っ!!?!?

……………

………



………お尻が、痛い…。
もう少し正確に言うと、お尻から太ももにかけてが、痛い。
柱の中が螺旋状になっていたみたいで、滑り台状態になったことが原因。
日焼けした身体で入るお風呂並にヒリヒリする…。
…垂直落下じゃなかった分、運が良かったのかもしれないけれど…。でも、痛い…。

…ここは……何階だろう。
運良く松明も落ちてきていて、薄ぼんやりと周りが見える。
私が出てきたのは…たぶん、この目の前の壁に空いた穴。
隣に目をやると、同じような穴がいくつか並んでいる。
後ろを見ると…離れたところの壁に、これまた同じ穴。
骨も含めて、お仲間さんはいないようだった。

しばらく…きょろきょろと、辺りを眺める。
天井は高く、光が届く位置には無い。10m以上はありそう。
構造は2階に似てて、石造りの壁と床。柱は見当たらない。
前後の、穴の空いた壁の間幅は5メートルくらい。左右は…分からない。
…もしかしたら、落ちた人をここに閉じ込める部屋…?

「…また報告にない人間か…」

…声。左から。

「それも…牝か。道理で…」

…遺跡に響く、石踏み音。

「あの駄猫め…。牝と見れば、報告すらせん」

焔火に伸びる、高い影。

「…また包帯が足りなくなるな…」

漆黒と黄金、織成す双極。

「さて、貴様は宝に目が眩んだ賊か…。あるいは、我が主を狙う戦士か…」

しゃらんと鳴くは、天秤の蛇。

「どちらにせよ…逃がしはせん」

彼の者、王間の裁定者。

……………

………



「この部屋だ」

とん、と背中を押され、部屋に入る。
…四隅に、火の焚かれた長い脚の台座。中央には、一段高くなった…たぶん、石の寝台。
まるで、何かの儀式をするかのような部屋。

「ここでお前は生まれ変わる。そして、我が主のシモベとなる」

出入り口の垂れ幕を下ろしながら、淡々と話すアヌビス。
…威圧に気圧されて、従うままにここまで来ちゃったけれど…、
今からやろうとしているこれって…マミーの呪い、かな。図鑑にあった。
魔物化はしないって分かっていても…やっぱり、少しだけ、恐い。

「だが、その前に聞こう…。貴様の目的は何だ?」

…魔物の研究、と答える。
……返ってくる、怪訝そうな表情。

「…よくよく見れば、子供か。だが、何も知らずに来た訳ではないな」

リュックに丸めて挿してある地図を見て、疑いを増すアヌビス。

「背伸びした子供の宝探しならば、不運だったと言うしかあるまい」

だが…と続けて、歩み寄り……私の頬に触れる。

「安心しろ。お前を待つのは快楽だ」

………横髪を耳に掛け、アヌビスが一歩、下がる。

「服を脱げ。痛みはない…、少し目を閉じているだけでいい」

一振り、大きな尻尾を回し、仁王立ち。
…怒られるかな、と思いながらも…話し掛ける。

「…なんだ」

静かながら、強い語気。
…提案がある、と持ちかける。答えが返ってくる前に、立て続けに話す。
もし、自分がマミーにならなかったら、話したことを信じてほしい…と。
そして、魔物の研究に協力してほしい…と。
最後に…ぺこっ、と頭を下げて。

「………」

………しばしの、沈黙の後…、

「…私の呪いを軽く見ているのか、あるいは何か裏があるのか…」

アヌビスは、

「…いいだろう。お前を試そう」

そう、答えてくれた。

「さあ、服を脱げ。時は有限だ。特に…人間はな」

カンッ!と杖で地を叩き、急かされる。
…背を向け、一枚、一枚…服を脱ぐ。
…感じる視線…。恥ずかしさが、込み上げる。
………最後の、一枚…。

「…こちらを向け」

…手で隠し、振り向く。
視線が合い…下に………戻って………視線が合う。

「台座の上で横になれ」

…従い…台座に寝転がる。
予想に反し、ほんのりとあたたかい石板。

「…手を除けろ。すぐに終わる」

………手を、身体の横に付ける…。

「っ!?」

大きく身体を引き、たじろぐアヌビス。
杖の秤皿が揺れ、しゃらん…と甲高い音が鳴り響く。

「きっ…貴様、牡だったのか…!?」

…今度は逆に、息がかかる距離まで…顔を近付ける。
じろじろとした視線と、はぁはぁと乱れる呼吸が、男の子のに注がれる。

「め、牝の証もある…? だ…だが、これは確かにっ…」

フン、フン…と、大きく鼻を鳴らし、あそこを嗅がれる。
…驚かれるとは思ったけれど……これは、ちょっと、いくらなんでも…。
………恥ずかし…すぎるよ……。

「あっ…! き、貴様! 誰が隠していいと言った!」

抵抗する手が掴まれ、除けられてしまう。
…さっきよりも、更に近い位置で、食い入る様に見られる。

「……………ぺろっ」

―ひゃっ!?

突然の、感触。

「っ…ほ、本物かどうかを確かめているだけだ! 我慢しろっ!」

…突然のこと過ぎて…がまんなんて、する暇もなくて…。

「……ぁ…」

むくっ……むくっ……て、元気になっていく……男の子。

「うわっ……わっ…」

その動きに合わせて…アヌビスが、声を上げる。
…一挙、一動、全部観察されているみたいで……ぞわぞわ、する…。

「…ごくり…」

唾を飲み込む音。
………ハッ、として、こちらに向く。

「ぎ…儀式! 儀式を始めりゅぞ! 目を閉じろっ!」

噛みつつも、横に立ち…私のお腹と胸の間に、手を置くアヌビス。

「………」

………薄く、目を開けると……横目のアヌビスが見えた。
儀式はしているみたいだけれど…視線は、間違いなく…あそこ。

「………」

ボゥッ!と、火が激しく燃え上がる音とともに、部屋の光が青白くなる。
…目を瞑る、アヌビス。添えられた手が、紫色の透明な炎に包まれる。

「………!」

瞬間、強い輝きに…眩しくて、目を瞑る。
…無音…。火の音も、自分の呼吸も、心臓の音も、聞こえない…。

「…終わりだ」

…目を開く。
いつの間にか、戻ってきている音。
……身体は…見た目、何も変わっていなかった。

「………」

手を、ぐー、ぱー、ぐー、ぱー。ふくらはぎを、もみもみ。
…何も変わっていない。ほっと、一息…―

―っ…ぁ……っ!?

身体を屈める。
貫かれる感覚。身体を、脳を、神経を、心を。
細い、細い、細い…無数の何かに。全身を刺し貫かれる…!

「…成功だな。やはり、虚言だったか…」

…そんな……。どうし…て…っ…。
全身を襲う鋭い快感に震えながら……声が、漏れる……。

「っ!? なっ…!」

何度目かの…その中で一番の、驚き顔を見せるアヌビス。

「ど、どうして言葉を話せるっ!? …き…貴様……まさか、本当に…!」

…なんのことか……よく、わからない…。
くるしくて、くるしくて……くるしく………せつなく、て…。
てを、のばす。

「…? 発情…している…? な…何故だ? マミーにはなっていないはず…」

はやく…。…はや、く……っ。
はや………く……。

「……くっ…」

……めちゃくちゃに……して………っ…。

「くそっ! 約束は約束だ! このっ…!」

どさっ、と、ソラを押し倒すアヌビス。

―ひゃっ…♥

「牝の…人間が…っ!」

アヌビスの長い黒髪が、二人を包み隠すカーテンのように垂れ下がる。

「牝の…!」

しぼれていく…震えた声。

「…牝………なのに……っ」

「………っ……」

「………そんな表情……見せられたらっ………」

―んぅぅっ!?♥♥

掠れた声を飲み込むような…深い、深い、くちづけ。

―ちゅぅっ…♥ ちゅ……ぅ♥ はっ……アヌビスちゃ…あぅ、ちゅ…っ♥

「ぷはっ…♥ …あ、アビスだ! アビスと呼べっ! んちゅっ……ちゅぅぅ…♥」

―ぺろ……ちゅっ…♥ あーひゃん……はむ、んく…っ♥ …あーひゃん……ちゅ…っ♥

「んぐっ…ぅぅ…♥ あ…あーひゃんってよふな…ぁ…! あむっ…、れろ、れろ…♥」

互いが…互いの唾液を舐め合うような…貪る様なくちづけが続く。
その度に…頬が、身体が、呼吸が、熱く…色濃く染まっていく…。

「…ふはっ♥ はぁっ……、はぁ…♥」

―はーっ…♥ はっ…♥ はっ…♥ …ふぁ…♥

荒い息とともに離れる唇。

「……貴様、は…? 貴様の名前は……」

―……はっ…♥ …はっ…♥

「…わ、私だけに言わせるのは、卑怯だぞ!」

―………ソ……ラ…♥

「っ………」

―…あーちゃん…♥

「な、なんだっ」

―よんで…♥

「えっ…?」

―いっぱい…いっぱい、よんで…♥

「っ…!」

―あーちゃんのこと…、いっぱい、いっぱい……よぶから…♥

「…ぅぁ……」

―……よんで…♥

「っ………〜〜〜〜〜〜〜〜!!!」

ぎゅうぅぅ…っと、強く抱きしめ、頬を擦り合わせるアヌビス。

「ソラ! ソラ!! ソラッ!!! ソラ〜〜〜〜〜ッ!!!!♥♥♥♥♥」

―あーちゃん…♥ あーちゃぁん…♥♥

尻尾をびったんびったん、腰をかくかく。
クロッチは既に意味をなさぬほど、びっしょびしょ。

「ソラッ! 私のほうがいっぱい呼んでいるぞ! 不公平だ! おしおきだっ!♥♥♥」

ソラのほんの僅かに膨らんだ胸に、肉球がぷにぷに押し当てられる。

―きゃぅぅっ♥♥ ごっ…ごめんなさ……っふぁぁっ♥♥ あっ♥♥♥

「だめだ! 許さん! 重罪だ! この、この、このっ!!♥♥♥」

ぷに、ぷに、ぷに。

―ふにゃぁぁっ♥♥♥ あ、あーちゃんっ…♥♥ おむねが…、おむねがぁぁ…っ♥

「おむねがなんだ! 言ってみろ! さあっ!♥♥♥」

―いっ……ひゃうっ♥♥ …いっちゃ…ぅ……よぉ…♥♥♥ んぅぅ…っ♥♥

「何!? 自分だけか!? ずるいぞ! お仕置きだ! ダブルだっ!!♥♥♥」

ぷにぷにぷにぷにぷにぷに。

―やあぁぁぅぅぅぅっっ♥♥♥♥ ふぁっ…あっ♥♥♥ だめっ、だめっ……ぇぇぇ…っ♥♥♥

―にゃ…っ………にゃああぁぁぁぁぁぁっ〜〜〜〜♥♥♥♥

「にゃあ! にゃあって鳴いた! にゃあって鳴くのは猫だけだぞ、ソラ!♥♥♥♥」

ぷにぷにぷに。

―ひきゃっ!?♥♥♥♥ ま…まってっ……まだ…ぁ……あっ…にゃっ、にゃぁぁぁ…♥♥♥

「ここでにゃあって鳴くのは! スーフィの奴だけで充分だ! ほら、わんっ!♥♥♥♥」

―わ…わんっ♥♥ わんっ……ふぁっ♥♥♥ …わっ…わんっ♥♥ わんっ…♥♥

「そうだ! かわいい! ソラ、かわいい! どんな犬よりかわいい!!♥♥♥♥」

―わんっ♥♥ わんっ、わんっ♥♥ わん、わんわんっ♥♥

「ソラァァァァ〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!!!!!♥♥♥♥♥」

止まらない。蕩けた獣は止まらない。
満たされ、すぐ乾き、また満たされを、繰り返す。

「ふぅ…っ♥ ソラ、苦しいだろう? 今出させてやる♥♥♥」

互いに性器を見せ合う形になり…ソラの顔に、とろとろとねばっこい愛液が滴る。

「ぺろっ…♥♥ ふはぁ♥ クン、クン…♥♥ ソラの…小さいけれど、私は大好きだ♥♥♥♥」

「いや、小さいからこそいい…♥♥ れろぉっ…♥♥♥ 小さいソラ、かわいい…っ♥♥♥」

―んきゅっ…♥♥♥ ふぁ…♥♥ あーちゃぁん…っ……あっ♥♥♥

「ぺろ♥ ぺろ♥ ぢゅるっ♥ れろっ♥ れろれろれろ…♥」

「あっ♥♥ ソラ♥ お汁出たぞっ♥ ぢゅぅぅ…っ♥♥♥ お汁♥ ソラのお汁っ♥♥」

―ひにゃっ♥♥♥♥ にゃっ…、にゃぁぁぁ〜…っ♥♥♥♥ ぁ…あーちゃ…っ♥♥♥

「ぺろぺろ…っ♥♥ ソラ、猫はだめだ! 聞かないぞっ! はむっ……ぢゅるるるるっ♥♥♥」

―にゃううぅぅぅぅっ♥♥♥♥ はひっ……わ、ひぁっ♥♥ …わんっ…っ♥ わぅんっ…♥

「犬! れろぉ〜…っ♥♥ あむ……ろうひた、ソラ?♥ あむあむ……、ころころ…♥♥♥」

―で……でちゃうっ…♥♥ はひっ♥♥♥ す、すとっ…ぷ……きゃうっ♥♥

「ストップ!? ど、どうしてだ、ソラ!? きもちよくなかったのか!?」

ふるふると、首を横に振るソラ。

―……あーちゃん、の…♥♥

消え入りそうな、声。

―なか…で……だしたい…♥♥

「………」

―………♥

「……ソ」

―あーちゃん…♥

「ソラァァァァァァァァァ〜〜〜〜〜〜!!!!!!♥♥♥♥♥♥♥」

「わかった! いっぱい出せ! 全部出せ!! 一生出せ!!!♥♥♥♥♥」

前に跳びはね、でん、と四つん這いになるアヌビス。
いつの間にか外されたクロッチ。丸見えの秘部。
お尻をふりふり、誘惑のポーズ。

―…あーちゃん…っ……♥♥

アヌビスの背に寄り掛かり、密着し、顔をうなじに埋めながら…、

―あーちゃんっ…♥♥♥ はっ…♥♥♥ あーちゃんっ…♥♥♥

匂いを胸いっぱい吸い込み、それで自分を慰めるソラ。

「えっ!? こ、こらっ! 嬉しいけれど、だめだ! 出そうなのだろうっ!?」

―でもっ…♥♥♥ でも…ぉ……っ♥♥♥

「わ、わかった! 後でいくらでも嗅いでいい! だ…だから、はやくっ…♥♥♥」

―…ふぁっ…♥♥♥ ひぅ…っ…ぅ……〜〜〜っ♥♥♥♥

ちゅるんっ…と、すんなり根元まで中に収まる、ソラのペニス。

「わふぅぅぅぅんっ♥♥♥♥♥ は…っはい、ったぁぁ…っ♥♥♥♥♥」

―っ…♥♥♥♥ ぁ…♥♥♥♥ あーちゃ…っ♥♥♥♥

「そ、ソラッ♥♥ えらいっ♥♥♥ よく我慢したっ♥♥♥ さぁっ♥♥♥♥」

―くぅ…っ♥♥♥♥ ふ…♥♥♥♥ ぁ…ぅ…♥♥♥♥

「ソラッ♥♥♥♥ 出していいんだっ♥♥♥♥ さぁっ♥♥♥♥ 早くっ♥♥♥♥」

―や…っ♥♥♥♥ や……だっ…♥♥♥♥

「!? え!? ど、どうして!? 今更!? どうして、ソラッ!!?」

絶え絶えな息。震える身体。
もう射精してもおかしくない感情を、必死で抑える。

―………おわっ……ちゃ、う……♥♥♥♥

「!」

―…うくっ…♥♥♥♥ ぅぅ…♥♥♥♥ ぅっ…♥♥♥♥

「……ソラ…」

「いいんだ…。終わっていい…」

しゅるりと、ソラのお尻に尻尾が触れ…

「私はもう………お前の、犬だ♥」

ぐい…と、前に押し込んだ。

―っ〜〜〜〜〜〜〜〜♥♥♥♥♥

「わううぅぅぅぅぅぅんっ♥♥♥♥♥♥♥」

どくん、どくん、どくん、どくん、どくん…。
小さなペニスが、はちきれんばかりの精液を送り込む。
その度に、ぴくぴくと跳ねる、アヌビスの身体。

―あっ♥♥♥ あっ♥♥♥ あっ♥♥♥ あっ♥♥♥

「はっ♥♥♥ はっ♥♥♥ はっ♥♥♥ はっ♥♥♥」

耳が垂れ、だらしなく舌を出し、犬のように息を吐くアヌビス。
唾液が水溜りを作るまで垂れ落ち、股下は洪水のようにずぶぬれ。

―…わん…っ♥♥♥ …わんっ♥♥♥ わんっ♥♥♥

「わんっ♥♥♥♥ わんわん♥♥♥♥ わうんっ♥♥♥♥」

まだ僅かに溢れる精液を感じながら…2匹が鳴く。
恋人同士のように。いつまでも、いつまでも、いつまでも。

―…あーちゃん…♥♥♥

「ソラ…♥♥♥」

いつまでも。

……………

………

12/03/11 00:03更新 / コジコジ
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