連載小説
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ウルスとアルト。真面目な二人の清きお付き合い。 出会い編(3)
「・・・・・・・・・・・・・・・」コクコク
「・・・?・・・・」ふりふり
「・・・・・・・・・・・!!!!!!!」( ・´ー・`)どや
あの〜、これって俺が訳した方がいいんですかね?
あっ、意訳しちゃって大丈夫ですか。
まあ、短くすると「あの二人はワシが育てた!(どやあ)」ということだそうです。
え?ちょっと、なんで俺が怒られるんですか。ホントにそう言ってるんですよ。
ちょっと、お前も笑ってないで助けてくれーーーーーーーーーーーーー











〜〜〜再びサハギンの巣〜〜〜
アルト「まあ、私が本物のサハリン家かどうかは話半分に聞いていてください。」
ウルス「は、はぁ...」
アルト「しかし、この山の異常な点は理解していただけましたか?」
ウルス「そうですねえ。壁を削ってみればゆっくりと復元するし、なによりこの空間には明かりが無い。壁そのままが光っているということでしょうか。これだけの条件があれば、もっと多くの魔物娘が住み着いてもよさそうですが・・・」
アルト「まあ、あの急流を泳ぎきれるとは思えませんが。そもそも、崖から身を投げることもしないでしょうし・・・」

サハギン「・・・・・・・・!!!」何故か釣りをしている。大漁。

アルト・ウルス「「(あの人何者なんだろう・・・)」」
サハギン「♪〜〜〜♪〜〜〜♪」鼻歌交じり〜

ウルス「はあ〜。それはそうと、ここから出られるのでしょうか?せっかく拾ったの命ですから、なんとか生きて帰りたいのですが。」
アルト「出れないこともないと思いますが・・・」
ウルス「何か問題でも?」
アルト「そもそも、この山は物語に出てくる以前に鉱山だったそうで、この空間もその名残でしょう。崩落の危険はありませんが、逆に目印をつけることもできません。闇雲に歩き始めても外に出れるかどうか・・・」
ウルス「あの方に道案内は頼めないのですか?」

ひょい
サハギン「?・・・・」ふるふる

アルト「どうやら駄目なようですねえ・・・」
ウルス「そんなあ!?どうしてくれるんですか。私は単に巻き込まれただけですよ!!」
アルト「そうは言っても、貴方も斥候をしていた身でしょうに。」
ウルス「そ、それとこれとは話が別です:(;゙゚'ω゚'):はあ〜〜orzまったく、何度ヘルメスに痛い目を見せられるのでしょう(´;ω;`)ブワッ」

アルト「・・・・・!(そうです。私達をここに“投げ込んだ”のは、あのヘルメス。なにか、考えがあるに違いありません)」
ウルス「ああああ〜〜〜、私が居ない間に姉上達が絶対馬鹿やってるよおorzもうこれ以上失敗できないのに(´Д⊂ヽウェェェン」
アルト「・・・(確かヘルメスは・・・)」

・・・ヘルメス「俺もそろそろ言おうと思ってたんですがねえ・・・ようやく“あの土地”をアンタの元に返せますよ(*^^*)」・・・

アルト「むしろ、外に出る必要はないのでしょうか・・・」
ウルス「はあ?!何を言ってるんですか?これだから、男ってのはもうヽ(`Д´)ノプンプン なんですか?サバイバルですか?林間学校ですか?そんな訳あるかーーーーーーーーー(怒)」
アルト「っちょ、落ち着いてください。別にそういう意味で行ったわけではなく。」
ウルス「じゃあ、どういう意味ですkary)」

っどーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん
ビチビチ ビチビチ

アルト・ウルス「「っふぇ!?」」
サハギン「・・・・・・・ご飯・・・・・・・・・・作れ…………・・・・・仲良くしないと・・・・・・・・」
アルト「仲良く?」
ウルス「しないと?」

ビシィ!
サハギン「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・流す。」ふんす

がしい
アルト「私達!」
ウルス「超仲良し!!!」
アルト「よーし、焼き魚作っちゃうぞお!!!」
ウルス「では、私は食べられそうな野草と苔でソースを作りましょう!!!!」

サハギン「・・・・」ふんすふんす
アルト「(!?そういえば、初めて喋ってくれましたねえ。)」






〜〜〜二日後〜〜〜

アルト「なるほど。ウルス殿さんも上司に恵まれませんねえ(苦笑)」
ウルス「そうなんですよ〜〜><もう、二人共私が色々作戦立てても、半分も聞かずに飛び出しちゃうしorz」
アルト「ははは(その御蔭で我軍は助かっているのですが)」


〜〜〜四日後〜〜〜

ウルス「ですから、私達魔王軍も、無理やり領土を広げようという意志があるわけではなくてですねえ。」
アルト「貴方方が命に手をかけないことは理解しています・・・しかし、“魔物娘”という存在自体が影響を及ぼすのです。」
ウルス「そんな、主神教徒みたいな!?」
アルト「宗教は関係ありません・・・ですが、どうしようもないことなのです・・・」
ウルス「ア、ア、アルト殿のわからずやーーーー」


〜〜〜五日後〜〜〜

アルト「・・・・・」チラッ
ウルス「・・・・・・・・・」チラチラッ
アルト「・・・・・・・・・・・・」
ウルス「・・・・・・・・・・・・」

アルト・ウルス「「・・・・・・・あのう!?」」
アルト「そ、そちらから:(;゙゚'ω゚'):」
ウルス「いえいえ、アルト殿からΣ(´∀`;)」
アルト「いえいえ・・・」
ウルス「いやいやいや・・・・」
あーだこーだどーだそーだ



〜〜〜一週間後・・・・だと!?〜〜〜

アルト「あれがどーしてこーしてそーして」
ウルス「かくかくしかじかこんてきゅーぶ」
アルト「いちゃいちゃいちゃいちゃいちゃ」
ウルス「いちゃいちゃいちゃいちゃいちゃ」





サハギン「お前らいいかげんにしろよーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー(# ゚Д゚)(# ゚Д゚)(# ゚Д゚)」

アルト「っひょ!?」
ウルス「っひゃい?!」

サハギン「なんだよ、お前らそれでもいい年した男と女かよ、ってかワンコお前魔物娘だろ!!どうして、一週間も同じ空間に居て、会話止まりなんだよ!!普通、初日にセックルだろおい(#・∀・)」

アルト「あ、あ、あのう(なんかメッチャ喋ってる)・・・」
ウルス「サハギン殿(青筋が怖い)・・・?」

サハギン「それが、何時まで経ってもいちゃいちゃいちゃいちゃ・・・・・幼稚園児か!?ピュアか!?DTとshojoの奇妙な冒険かコノヤロウ(怒)」

アルト「じょ、じょ、女性経験がなんだって言うんですかあ:(;゙゚'ω゚'):」
ウルス「(え?アルト殿ってDTなのかしら・・・・よし(*´艸`*))」

サハギン「いい加減出てけよ!!!こちとら、予定ではとっくにマルクさん迎えに行って、今頃幸せライフに入ってるはずだったのに、どうしてくれるんだよ!!!!!」

アルト「出て行けと言われましても・・・」
ウルス「状況は変わっていませんし・・・」

サハギン「あ〜〜〜〜もう。本当は、アンタ等がくっついてから教えるはずだったんだけど・・・こっち来い。」
アルト「は、はあ。」
ウルス「いきなりですねえ。」
サハギン「はやくしろ(#・∀・)(#^ω^)」
アルト・ウルス「「ひゃっひゃい!!!」」




サハギン「とりあえず、歩いてけ。」
ウルス「え?だから道が分からない状態で行かされても。」
サハギン「いいからさっさと行け。でないと、川に流すぞ・・・・」
アルト「わ、分かりましたから、銛を向けないでください。しかし、急な別れになってしまいましたが、命を救っていただきありがとうございました。」m(_ _;)m
ウルス「あ、ありがとうございました。」m(_ _;)m
サハギン「おう。もう二度と来んなよ。」

てくてくてく
ウルス「し、しかし、本当に大丈夫なんでしょうか・・・迷った挙句餓死とかは嫌ですよお。」
アルト「振り返っても、銛をこっちに向けてるサハギン殿しかいませんよ・・・しかし、どうしたものか。   お!?」

ぽわぁぁぁあ

ウルス「て、天井が光ってる!!」
アルト「分かれ道ですが、片方しか光ってないですねえ・・・・これは、道標ということでいいんでしょうか?」
ウルス「この現状では、少しでも明るい道を歩きたいです。」
アルト「では、従うことと致しましょうか・・・」

てくてくてく
















サハギン「ふう。やっと行ったか。さて。」
取り出したるは通信用水晶。
ぴかーーーーーーーーーーーーん

サハギン「お〜い。蝙蝠娘。とっとと出な。」
ヘルメス、教こそは一緒に寝てもらおうよ。
うっせえ、さっさと自分の部屋もどれ。
まあまあ、嫌よ嫌よも好きのうちってものさ。なに、君を満足させるだけの自信はあるよ(・ω<)
あほか!営巣にぶち込むぞ!

サハギン「お前らがいいかげんにしろーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーヾ(*`Д´*)ノ"」

ロビン「あ!スイスイさんお疲れ様です(*^_^*)でも、今取り込み中なんで、後でね〜〜♪」
ヘルメス「なわけあるか、ドアホウ。」スパコーーーーン
ロビン「ううう。旦那の家庭内暴力があ(´;ω;`)ブワッ」
ヘルメス「誰が旦那じゃあ!? え〜と、この人がスイスイ殿でいいのか?」
ロビン「うん、そうだよ。」
ヘルメス「お初にお目にかかりますスイスイ殿。今回はご協力ありがとうございました。で、あの二人くっつきましたかね?」
ロビン「一週間も連絡がなかったから、てっきり海まで流れちゃったかと思ったよ(苦笑)でも、連絡があったてことは、一週間やりっ放しだったのかな (0゚・∀・) ワクテカ 」

サハギン改め、スイスイ
「・・・・・・・・・帰した・・・・」

ロビン「っへ?!」
ヘルメス「今何と?」

スイスイ「・・・・・・・・・だから帰した・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・アイツ等何時まで経っても、キスの一つやしやしねえ!!!!!!もーーーーーーーーう、アタシも限界だよ。」

ヘルメス「ちょ、話が違うじゃないですかあ。」
ロビン「流石ウルス・・・バカ真面目ワンコ・・・」

スイスイ「ああ、報酬はしっかり貰いに行くからなあ(#・∀・)マルクさんと、ご祝儀一式、部屋にまとめておけよ。」

ロビン「えええ、そんなあ。そこまでは経費で落ちないよう( ;∀;)」
ヘルメス「まあ、マルクの方にはラブレター(写真付き)渡して以来、ず〜〜っと上の空ですから大丈夫だと思いますが・・・そっちの経費の方は知らん。」

スイスイ「おう、お前は話がわかるな。助かる。じゃあ、今から行くから準備しとけよ。」

ロビン「ちょっと待ってよおお。」
ぶーーーーーーーんん

ヘルメス「通信は切れたな。さあて、俺はマルクの送別会でも開いてやるかねえ。」
ロビン「絶対この経費僕の給料から引かれるorz」
ヘルメス「しっかし、ワンコちゃんもだがアルトも予想以上の堅物だなあ。」
ロビン「だよねえ。一週間あったら、ヘルメスだって僕に手を出して、とっくに肉奴隷に・・・」
ヘルメス「初日に川にぶち込んでるだろうなあ。」
ロビン「そりゃないよ(´Д⊂グスン」











〜〜〜アルトとウルス移動中〜〜〜
てくてくてく
ウルス「何となくですが、道が合ってるような気がして来ました。」
アルト「しかし、助けられてすぐ一人で探ろうとした時は一切光ったりしなかったのですが。」
ウルス「条件がったのですかね?まあ、今は地上に出ることだけを願いましょう。」



てくてくてく
ウルス「・・・ところで、アルト殿。」
アルト「なんでしょう?」
ウルス「結局、何故魔物娘は許容できても、私達“魔王軍”は受け入れられないのですか?」
アルト「・・・・・・・・・」
ウルス「言いたくなかったらいいですよ。アルト殿が、私を嫌いではないということは分かりましたから。」
アルト「いや、ウルスさん自身は普通に好きですよ。」

ウルス「・・・・っへ!?」
アルト「読書の趣味は近いですし、どうやら聡明な方ですからねえ。しかし、方向がわからないのが辛いですねえ。」
ウルス「(・・・この方は天然のタラシでしょうか・・・)あ、ありがとうございます。(*´ω`*) では、っひゃい?!」ズルッ

アルト「おっと!。大丈夫ですか?」
ウルス「は、っはい。」
アルト「かつての坑道とはいえ、あまり良い道ではありませんからねえ。休憩をとったほうが良いでしょうか?」
ウルス「大丈夫です(こ、腰に手が(;´Д`)) こう見えても、犬系ですから!」
アルト「そうですか。っふふ。」
ウルス「な、なんですか!?」
アルト「いえ、耳と尻尾がピーーーンとして可愛いな、と。」
ウルス「か、か、か、か、」プシュ〜〜〜〜〜
アルト「しかし、私がつかれたので休ませていただけないでしょうか?」
ウルス「は、はぃ...(もうーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー)」




てくてくてく
アルト「おや?」
ウルス「そ、そんなあ!?ちゃんと、光のとおりに歩いてきたのに、行き止まりだなんてorz」

二人が歩きついた先は少し開けた空間ながらどうやら行き止まりのようです。

ウルス「もう、一生ここから出れないんでしょうか・・・独身のまま死ぬなんて嫌ですよ(´;ω;`)ブワッ」
アルト「いえ、ちょっと待って下さい。」

そう言ってアルトが壁に近寄ってみると、小さな文字が。

アルト「ここになにか書いてあるようですが・・・現在は使われていない文法ですねえ。ええと。」
ウルス「なになに。『たどり着きし者たちへ、』かな?」
アルト「ウルスさん、読めるのですか!」
ウルス「ええ。確か『悲哀物語』の挿絵に書かれていた古代文字ですよ。興味があったので一通り習得を。」
アルト「流石です!!!」
ウルス「いやあ、それほどでも(*´ェ`*)ポッ え〜っと...」

『我がサハリン家の末裔へ。もしくは、たどり着きし者たちへ。光に導かれたということは、君達にはこの先に進む資格がある。』

アルト「やはり、道が光るには何かの条件があったのですね。」

『勝手な願いではあるが、愛しあう二人には、「最後の楽園」を任せたい。』

ウルス「あ、愛しあう二人って、私達はまだ!?!?」
アルト「・・・まだ、文字が続いてるようですが。」
ウルス「あ、はい。」

『一度は隠れた身でありながら、圧政を見るに耐えず、我々は「楽園」を後にすることにした。サハリンを名乗るつもりだが、ホラ吹きとあつかわれるだろうが気にはしない。それよりも、かつての仲間と忠臣に与えられたこの「楽園」を、俗世の権力者達に奪われたくはなく、結界で隠すことにした。』

ウルス「ほ、本当にサハリンの末裔だったんですねえ。」
アルト「いくら家訓が残っているとはいえ、第三者から見れば、ただ革命に参加した新興貴族ですからねえ。」

『「最後の楽園」に進みたければ、左手を。まだ、やり残したことがあれば、右手を壁に当てたまえ。未来の二人に幸あらんことを。 アイナ=サハリン、その夫シェロウ=サハリン』

ウルス「確か、『最後の楽園』って。」
アルト「物語の中では、天に召された主人公がたどり着いたやすらぎの場所。そして、サハリン家の言い伝えでは、ご先祖様達が隠れ住んだ場所と聞いていますが・・・」

ウルス「・・・・ど、どうしますか?」
アルト「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ウルス「わ、私は、アルト殿さえ良ければ。ま、まだ出会ったばかりですが、これから深く知りあっていけば・・・」

アルト「ウルスさん。」
ウルス「は、はい!」
アルト「右手を貸して、いただけますか?」

ウルス「そうですよね。まずは、しっかりと戻ることか大事ですよね。」
アルト「ウルスさん・・・」
ウルス「だ、大丈夫ですよ私は。そりゃあ、大好きだった物語の伝説の場所に行っては見たいですけど、私も軍人ですからね。それに、馬鹿な姉二人ですが、私がしっかり見ておないと。」
アルト「・・・・ありがとうございます。」
ウルス「ほら。早くやってしまいましょう!いつまで、この光が続くかもわかりませんし。」
アルト「では。」

そう言って、アルト殿は私の右手を取って重ねながら、壁に当てました・・・本当に、本当に、女心のわからない人です・・・

ピカーーーーーーーーーーン
『導かれし者たちよ。君達の選択を尊重しよう。』

ウルス「あ、頭のなかに声が。」
アルト「いえ、それだけではありません。目を閉じてみてください!!」
ウルス「えええええ!?この、方って!!」

『ふむ。我が末裔と、魔の娘のものですか。どうやら私達の頃とは少し違うようですが・・・ということは、サリス達の旅も上手く行ったのでしょう。しかし、我が末裔・・・』

アルト「はい。何でしょうご先祖様。」

『もう少し、女心というものを勉強したほうが良いかと・・・そういう意味では、まだやり残したことがあるようですね。』

アルト「はあ。」

『犬の少女さん。』

ウルス「はい!」

『何時の世も、男は馬鹿なものだからしっかりと手綱を握っておきなさい。』

ウルス「私達は、そ、そんな関係では:(;゙゚'ω゚'):」

『おっと、もう時間のようですね。では、またいつか会えることを願っています。次は左手を重ねてほしいものですが。では、愛しあう二人に幸あらんことを。』

アルト「では、ご御先祖様失礼致します。」
ウルス「失礼します。」

キーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン
ピカーーーーーーン
バシュウ・・・・・・























ウルス「だからって、鉄砲水で谷底から吹き飛ばすのは雑じゃないですかああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!」
アルト「そろそろ、地上のようです。舌かまないようにーーーーーーーーーーーーー。」

ざっぱーーーーーーーーーーーん
どっすん。

アルト「アタッ!」
ウルス「きゃっ。」
アルト「ううう...」
ウルス「あ、すいません。重いですよね。」
アルト「いえいえ、なんのこれしき。」



ウルス「ここは・・・ちょうど、両軍の真ん中のようですね。」
アルト「ふう〜。思えば一週間も地下に居たんですね。今の戦況がどうなっているやら。」

ウルス「・・・・アルト殿!!」
キーーーーーーーーン
アルト「!?久しぶりの大声ですねえ。急には早めください。」くらくら

ウルス「あ、ごめんなさい。 ではなくて、剣を取りなさい!!貴方に決闘を申し込みます!!!!」

アルト「・・・地上に出た途端穏やかではありませんねえ。いくらか貴方とは分かり合えたと思っていたのですが・・・」すちゃり

ウルス「いいから、構えてください。ここでなら、私も魔法が使えます。本気で行かせてもらいます!!!」

アルト「さいですか。では・・・・・」

じり じり 







アルト「・・・・・やめましょう。」
ウルス「っな!?決闘を断るとは馬鹿にするな!それでも軍人か!!!」
アルト「確かに私も貴方も軍人です・・・・しかし、その前に一人の男と女です。私はサハリン家の、泣いている女性を切るようなことはできません!!!!」

ウルス「泣いている?誰が!」
アルト「もういいんです。楽にしてください。」すたすたすた 
ウルス「く、く、来るなあ。燃やしますよ。凍らしますよ。吹き飛ばしますよ。」
すたすたすた
ウルス「わ、私は、私は!!」

抱きっ!
アルト「そんなに、尻尾が震えていたら鈍感でも分かりますよ。それに貴方に涙は似合いません。」ふきふき
ウルス「ふ、ふぁあ。組手とはひ、卑怯なああ。」
アルト「はいはい、そーですね、サブミッションですね。では、膝を崩されて座ってください。頭部への攻撃として撫でてあげましょう。」
ウルス「や、やめろおーーーー。」
アルト「よーし、よーし。何も怖くない、何も怖くないですよ〜〜。」なでなで













〜〜〜落ち着きました〜〜〜

アルト「どうして、いきなり決闘などと?」なでりなでり
ウルス「・・・・・・・・・・・・・」
アルト「困りましたねえ(苦笑)話してくれないと、拷問(なでり)が止められません。」
ウルス「・・・・・・・・・・・・・」
アルト「では、尻尾モフモフも加えましょうか。」

ウルス「・・・・離したくなかった・・・・・」(小声)
アルト「はい?」

ウルス「・・・離したくなかったんですよお!   決闘して、勝って、捕虜として連れて帰れば、私達の本当のことわかってもらえるかも・・・・私のこと愛してくれるかもしれないじゃないですかあああああああああああ(;´Д`)」
キーーーン
アルト「ってて!?!?少し慣れて来ましたが、この距離でその音量は・・・」

ウルス「もうね。好きになるなってのが無理なんですよ。私なんだが分かってますか?魔物娘ですよ。ただでさえ、男性と一緒にいたら興味持っちゃうのに、私個人には優しくしてくれるし、愚痴聞いてくれるし、性格も真面目だし、よくよく一緒に過ごしたら声とか身体つきとか顔とかタイプだし(´Д⊂グスン」
アルト「そこまで、褒められると恥ずかしいですね・・・」

ウルス「なのに、一向に手は出してくれないし。なんですか?!私女として魅力ありませんか????」
アルト「いや、そういうわけでは・・・」

ウルス「極めつけは、左手重ねるの嫌がられるし・・・・そんなんなら、最初から優しくしないでください(# ゚Д゚)」
アルト「あの〜ウルスさん?」
ウルス「なんですか(怒)こっちは、まだまだ言い足りないことがたくsa 」

っちゅ

ウルス「・・・・・・・・・・・・・はい?」

っちゅ

ウルス「・・・・・・・・・・・・・ちょっと?」

っちゅ

ウルス「・・・・・・・・・・・・・・あ、あのう?!」

っちゅっちゅ

ウルス「・・・・・・・・・・・・・・・はい(*´ω`*)」

ちゅ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


























〜〜〜え?もちろんキスだけですよ。舌も入れないとかヘタレですね。〜〜〜

なでりなでり
ウルス「(。・・。)」顔真っ赤っ赤
アルト「あのですねえ。私だってどれだけこの一週間耐えていたか。」
ウルス「(。・・。)はい。」
なでりなでり
アルト「そもそも、水から上がったばかりの時なんか、濡れて服がどえらいことになってるし。」
もふもふ
ウルス「(。・・。)はい。」
アルト「表情もそうですが、尻尾や耳を見てて飽きないし。」
ウルス「(。・・。)はい。」
もふもふ
アルト「本の話となったら目をキラキラさせるし。」
ウルス「(。・・。)はい。」
なでもふ
アルト「私だって、好きにならないはずがないでしょう。」
ウルス「(。・・。)・・・・・・はい。」

アルト「それを押し殺して、戻ろとしたら、いきなりあんな事言われて。あげく泣かれて、告白されて。そりゃあ、キスもしたくなるでしょう。」
ウルス「(。・・。)はい。・・・・だからと言って、不意打ちはズルry」

っちゅ

ウルス「・・・・・・・・・・・・・・・・」
アルト「私がいいと言うまで『はい』しか言ってはいけません。」
ウルス「(。・・。)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・はい。」

アルト「そりゃあ、私だって、『最後の楽園』に行きたかってですよ。それが私の目的ですからねえ。」
ウルス「な、なら!」

っちゅ
ウルス「・・・・・・」
アルト「物覚えの悪いワンコですね。お仕置きに耳モフモフです。しかし、未だやり残したことがあるんですよ。それに、今のままでは『楽園』を守ることができませんから。」
ウルス「あのう、いつになったry)」

っちゅ

ウルス「・・・・・」
アルト「はい、なでりも延長ですね。まったkury)」

ちゅ〜〜〜〜〜

アルト「・・・・・・・・・・・・・・」
ウルス「少しは私の話も聞いてください。」

アルト「・・・・いえ、ですかra)」

ちゅ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

ウルス「男なら文句言わない。あと、手が止まってますよ。」
アルト「・・・・・・・・・・・・・・(。・・。)はい。」









〜〜〜一通りイチャイチャしました〜〜〜

ウルス「まったく・・・・・人と魔物が争うことなければ良かったのに・・・」

アルト「ウルスさん・・・できることなら私だって今すぐ貴方を抱きしめて持って帰りたいですよ。戦争など捨てて、貴方のことを知りたい。だけど私は副官なんです。部下を、上司を見捨てるわけには行きませんし、私個人の目的を捨てることはできません。」

ロビン「『私もです。いくら馬鹿でも姉が心配ですから・・・・・・・いつか。いつかきっと迎えに来て下さい。私は、平和な場所でまたアルト殿と出会いたい。そうしたら私を、私を一人の女として見てほしry」

っちゅ

アルト「今はこの誓いで我慢しましょう。私は決して死にません。再び貴方の顔を見るまで・・・その時は、一緒に『最後の楽園』・・・『ラスト・リゾート』に行っていただけますか?」
ウルス「アルト殿・・・・」

長〜〜く、あっま〜〜〜〜〜いキッスうううううううう
































〜〜〜最初にの場面?〜〜〜

ってことだよ。何?まだ出会いまでしか進んでない?
そうは言ったって。ほれ。もう日が暮れてきてらあ。早く帰らないとウルスに怒られるぞ。
・・・・もちろん、秘密にしとけよ。守れる限り、続きの話もしてやる。
よし、良い子だ。

あ、そうだ忘れてた。これ、おばあちゃんとおじいちゃんからお前にプレゼントだって。
さっきも出てきた『悲哀物語』の新板だとよ。ウルスにでも呼んでもらえ。
ん?もう一冊の方???ああ、これはその続編だってよ。
そうだなあ。こっちは、まだウルス達に見せるな。それに、お前もまだ全部は読むな。
第一章までならいいぞ?なんでだって?
そりゃあ、

オチが分からんほうが楽しめるだろうが(苦笑)
じゃあな気をつけて帰れよ。
13/01/31 17:20更新 / S.L.サンチェス
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■作者メッセージ
ウルスとアルト。真面目な二人の清きお付き合い。出会い編はこれにて終了です。最後の別れの部分が、かつてのヘルメスとロビンの再現と微妙に違うのは、機密部分を編集したということで。

そのうち、ほかのも進んだら、文通編を書こうかなと。
とりあえず、次はヘルメスの見合い話だったけな?

ご意見ご感想いただけると力になりまうす。

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