読切小説
[TOP]
魔犬は口臭で撃退しろ
 俺は仕事を終えて、借りているアパートの部屋に入った。夜の闇が部屋を覆っている。独り身の俺を出迎える者はいない。部屋には誰もいないはずだ。
 電気を付けようと部屋を見回した時、俺は凍り付いた。赤い炎が二つある。それは目の形をしており、俺を見据えている。俺は後退る。強烈な視線が、俺を突き刺す。
 部屋の空気が動いた。炎の目を持つ者が俺に飛びかかってくる。衝撃と共に、俺は床に押し倒される。俺はもがくが、強い力で抑えられている。獣の臭いが漂ってくる。炎の目は、俺を見下ろしていた。炎の目を持つ獣は、俺に覆いかぶさってくる。
 俺は、獣に思いっきり息を吹きかけた。獣は喚き声を上げる。俺は獣を突き飛ばし、壁に走り寄る。壁にある電気のスイッチを入れる。
 電灯の明かりが部屋を照らした。床の上に、黒い獣が転げまわっている。手足は黒い獣毛で覆われ、肌も黒に近い色だ。黒髪からは、黒い獣毛に覆われた犬の耳が出ている。犬の黒い尻尾が尻から出ていて、転げ回るたびに床を叩く。獣は、紫色の爪の生えた手で鼻を覆っている。
 どうやら俺の口臭攻撃は効いたらしい。ニンニク入りのラーメンとキムチ入りの牛丼、ホルモンの煮込みとレバニラ炒めを食ったばかりだ。尋常では無い口臭をしているはずだ。鼻の利く犬の魔物娘には耐えられない臭いだろう。
 俺は、床を転げ回る魔犬ヘルハウンドを見下ろした。

 俺は、女とはかかわり合いたくはない。子供のころから、俺はだらしがなかった。顔を洗わなかったり、歯を磨かなかったり、服を汚したままにしていた。その結果、俺は学校の女子から嫌われ、馬鹿にされていた。
 大人になった今では、それなりに身だしなみには気を付けるようになった。ただ、女が好む身だしなみは、身に付ける気は無い。俺は、やりたいようにやりたいのだ。何よりも、好きな物を食いたい。
 ニンニクやキムチが入った物を食いたいし、ネギやニラだって食いたい。ホルモンやレバーを食いたいし、生ガキだって食いたい。朝飯だろうが昼飯だろうが、食いたいのだ。もちろん食ったら歯を磨くし、口内清涼剤を飲む。ただ、それでも嫌がる女はいるだろう。
 それに、子供の頃の恨みもある。俺を馬鹿にし続けた女には、嫌悪を感じる。俺は、自分の半径十メートル以内に女がいると、暴力衝動に駆られるのだ。
 そんな訳で、俺は女を極力避けてきた。女の方でも俺を嫌っている。おかげで、俺は女とは常に冷戦状態だ。ところが、近ごろ状況が変わってきた。魔物娘の存在が目立ってきたからだ。
 別世界との交流が始まって、既に二十年近く経つ。別世界から来た存在であり、人間とは姿かたちが違う魔物娘も、もはや珍しい存在ではなくなってきた。街を歩けば、当たり前のように魔物娘の姿を見ることが出来る。その魔物娘たちは、人間の男に積極的に迫ってきているのだ。
 前述したように、魔物娘は人間とは違う存在だ。角や翼を生やしていたり、蛇や蜘蛛の下半身を持っている。まさに魔物と言う姿だ。だが、人間の女と同じような体も持っている。その容姿は、人間女ではなかなか見ることが出来ないほど素晴らしいものだ。その美女たちが、人間男に積極的な態度を取っているのだ。
 魔物娘の狙う男は恵まれた男だけだと、俺は考えていた。顔が良い、頭が良い、能力がある、地位を持っている、金を持っている、そういう男だけを狙っていると考えていた。だが、そうでは無いらしい。サキュバスなどの官能的な美女が、特に取り柄のなさそうな男と夫婦になっている例をいくつも見たことがある。人間女とは価値観が違うようだ。
 だからと言って、俺は魔物娘に気を許す気は無い。人間と違う容姿だから警戒するのでは無い。人間であれ魔物であれ、女を近づけたくないのだ。俺は、女に合わせる気は無い。やりたいようにやりたいのだ。
 だが、俺の意思にかかわらず、魔物娘は迫ってくる。俺の隣部屋に住んでいる魔犬ヘルハウンドが、その良い例だ。エウドラと言う名のヘルハウンドは、「俺とやろう!」とストレートに迫ってくる。女なのに一人称が「俺」というのもおかしいが、人前で前置きも無く「やろう」と言うのは常軌を逸している。
 エウドラは、人間に基準で見ても美女だ。彫りの深い整った顔立ち、豊かで形の良い胸、引き締まった腰、筋肉がほど良くついている手足。肌は黒くて人間離れしているが、張りがあるから魅力がある。犬の耳や尻尾、獣毛は、魔物娘独特の魅力を出している。外見だけなら魅力的な存在だ。
 ただ、強引な上に非常識だ。他人の意思や社会を押しのけて、自分の意思を押し付けてくる。そして俺にとって何より不快なことは、エウドラが女だということだ。
 俺は拒否し続けているが、エウドラはお構いなしに迫ってくるのだ。そこで俺は、対策を取ることにした。その対策とは、強烈な口臭を浴びせてやることだ。ヘルハウンドは犬の魔物娘であり、鼻が人間離れしているほど利く。そいつに、ニンニクとキムチ、ホルモン、レバーをハイボールでブレンドした臭いを浴びせてやったのだ。もちろん歯は磨いておらず、口内清涼剤は飲んでいない。

 俺は、床を転げ回っているエウドラを見下ろす。これで、いい加減に懲りただろう。住居不法侵入罪を犯しているヘルハウンドを、俺は部屋から放り出そうとした。
 突然、黒犬の魔物娘は跳ね上がった。強い衝撃が俺に叩き付けられる。俺は床に倒れる。起き上がろうとする間もなく、俺は強い力で押さえつけられる。魔犬の筋肉質の体は、俺の体を抱きすくめる。
 エウドラの黒い顔が、俺の目前にあった。魔犬は、瞳孔は赤く強膜は黒い。目の周りには炎のようなものが噴き出ている。魔犬の赤い瞳は、俺をねめつけている。魔犬は口を大きく開く。鋭い犬歯が見える。魔犬の息が叩きつけられる。
 俺は、たまらずに悲鳴を上げた。これは何の臭いだ?腐肉の臭いか?腐った臓物を胃液で溶かしたのか?表現のしようがない臭いが俺に叩きつけられる。俺は顔をそむけるが、悪臭は容赦なく叩きつけられる。
「ヘルハウンドがあの程度の臭いでくたばると思っているのか?俺たちは、口臭なら魔物娘の中でもトップクラスだ。肉を喰らい続けてきたからな。今日も、訳の分からないイタリア料理屋で、えげつない内臓料理を食ってきたところだ。ニンニク入りの酒を飲みながら喰らってやったぜ」
 悶絶する俺に、犬畜生の哄笑が叩き付けられる。臓物とニンニクを、胃液でブレンドした臭いと一緒にだ。
 俺は、呼吸困難に陥る。俺は、呼吸するために口を開く。思いっきり犬畜生の鼻に向かって息を吐きかける。魔犬の哄笑は、喚き声に変わった。濁音で構成された喚き声は、部屋を震わせる。屠殺される時の犬は、このような声を上げるのかもしれない。
 俺は、エウドラの肩をつかみ左へ倒す。今度は、俺が彼女の上に乗って抑える。悶絶する黒犬の鼻に、口臭を叩きつけてやる。黒犬は、痙攣するように体を震わせながら喚き散らす。白目ならぬ黒目をむいている。俺は、毒ガスのような息を叩き付け続ける。
 俺の股間に衝撃が走る。そして俺の左肩にも衝撃が走り、俺は床に倒される。黒犬は、俺に馬乗りになった。こいつは俺の股間に蹴りを入れ、ひるんだ俺を床に引き倒したのだ。そして内臓臭い口臭を叩き付ける。俺もエウドラの股間に蹴りを入れ、再び床に倒してのしかかる。
 俺たちは、床を転げ回りながら口臭を浴びせ続ける。あまりに転げ回るので目が回ってくる。定まらない視界に幻惑されながら、強烈な臭いに意識がもうろうとする。
 気が付くと、俺は服をひん剥かれて素っ裸になっていた。エウドラも素っ裸だ。俺を床に押さえつけて、舌なめずりしながら俺にのしかかっている。
「今日こそやってやる。お前の体の隅々までマーキングしてやる。金玉が空になるまで絞ってやるからな」
 そう言うと、エウドラは俺の顔を見つめた。俺の目と鼻の先にエウドラの顔がある。精悍さのある整った顔立ちと良く動く表情の組み合わせは、肉食獣にふさわしい魅力がある。俺は、つい見とれてしまう。
 エウドラは、俺の口に自分の口を重ねた。強引に口を割って、舌を突っ込んでくる。そして俺の口の中を舐め回す。彼女の口の臭いは、俺の口の中に充満する。俺たちの口臭は混ざり合う。俺の意識は飛びそうになる。
 エウドラの口は、俺の口から離れた。俺は息をつく。次の瞬間に、柔らかい感触が俺の顔を覆った。なめらかな肌触りで、温かい。独特の甘い匂いがする。俺の頭を力強いものが押さえ、ゆっくりと愛撫する。
「俺の胸の匂いはどうだ?お前の顔を包んでいるぞ」
 俺は、エウドラの胸に顔をうずめているらしい。俺の頭は、エウドラの手で押さえられ、愛撫されている。猛々しい魔物のくせに、柔らかく甘い胸をしてやがる。俺は、つい胸の谷間の匂いを吸い込んでしまう。
 不意に、俺の頭はつかまれて、胸から引き離された。そして右側に押されて、黒い肉が俺の顔を覆う。強い臭いが俺の顔を埋め尽くし、鼻を凌辱した。俺は、意識がもうろうとなる。酸っぱい獣臭が脳まで侵食する。
「胸の匂いだけじゃ、つまらないだろ?腋の臭いをお前の顔に付けてやるよ。汗をかいているからきついだろ?」
 俺は、雌獣に答えることが出来ない。臭いで鼻と頭がやられている。このクソ犬、体をきちんと洗え!
 雌獣は、腋を俺の顔にこすり付け続ける。逃れようとするが、強い力で顔を腋に挟まれているために逃れられない。もうろうとする俺の耳に、雌獣の鼻歌が聞こえる。
 やっと腋が、俺の顔から離れた。俺は、新鮮な空気を求めて呼吸する。だが、すぐに湿った暖かな物が、俺の顔を覆った。濡れそぼった毛と肉が、俺の顔を濡らしながら滑る。濃厚な臭いが、俺の顔を覆いつくす。チーズとヨーグルトを、海水で混ぜ合わせたような臭いだ。しょっぱい味が、俺の口の中に広がる。
「言っただろ、お前をマーキングしてやるって。俺のマンコの臭いを顔に染み込ませてやるよ」
 俺の頭は、エウドラの手でがっちりと抑えられている。雌獣のマンコから逃れられない。俺の顔を覆う陰毛とマンコは、絶えず上下左右に動いて俺の顔を蹂躙する。その度に、雌穴から暖かい液があふれ出してくる。臭いは、どんどん濃くなる。
 俺は、息が苦しくなってもがく。俺の顔から獣毛に覆われた肉が離れた。俺は荒い息をつく。雌の臭いがする空気を吸って吐く。再び、臭いを放つ雌肉が俺の顔を覆った。激しく動いて、俺の顔を蹂躙する。そうして、少しすると再び離れる。呼吸をする間を置くと、俺の顔を嬲ることを再開する。
 俺の顔を覆う肉がけいれんを始めた。引きつるようにうごめく肉は、俺の顔に振動を伝える。雌獣の手は、強い力で俺の顔をマンコに押し付ける。雌獣の口からうなり声が漏れる。
 俺の顔に温かいシャワーが叩き付けられた。シャワーは俺の顔を濡らし、俺の髪や胸も濡らす。鼻の穴や口の中に、液が入り込む。臭いと味が、俺の鼻と口を覆う。シャワーを吹き出しながら、雌穴と雌肉はけいれんし続ける。この雌獣は、イってしまって潮を吹いているのだ。
 臭いと味に犯されている俺の耳に、雌獣の満足そうな喘ぎ声が聞こえてきた。

 俺の頭を押さえている手が緩んだ。俺は、意識を無理やりはっきりさせ、反撃に移る。俺は顔を嬲られながら、雌獣のマンコを探っていた。形と場所を把握し、弱い所も分かった。俺は、けいれんしている肉の豆を嚙む。その瞬間に、雌獣は、電流を流したように跳ね上がる。俺はくり返し噛んでやる。
 俺は、雌獣を突き飛ばした。黒い獣が床に尻を突く。足腰にうまく力が入らないらしい。俺は立ち上がり、雌獣の頭を両手でつかむ。豊かな黒髪をしっかりとつかみ、俺の股間を雌獣の顔に突き出す。俺のチンポは、すでに怒張している。
 俺は、チンポでエウドラの顔を嬲った。赤黒い肉の棒で、黒い女の顔を蹂躙する。彫りの深い顔は、俺のペニスに心地よい感触を与える。張りつめた亀頭で、形の良い鼻を押し潰してやる。
「く、臭いんだよ!汚い物を俺の鼻に押し付けるんじゃねえ!離れろ、臭いんだよ!」
 俺は、今日はまだ風呂に入っていない。通勤中に汗をかいたし、仕事中に体が蒸れた。昨日も忙しくて疲れていたために、風呂に入っていない。さぞ、俺のチンポは臭いだろう。俺は、笑いながら雌の顔を嬲り続ける。整った顔を汚いチンポで蹂躙することに興奮し、俺のチンポからは先走り汁があふれ出す。雌の顔に汁を塗りたくってやる。
 俺は、ここ五日ほど抜いてないため、すぐに限界が来た。亀頭の先を、雌獣の鼻に押し付けてしごいてやる。腰の奥から欲望がこみあげてくる。
 雌獣の鼻に、欲望の塊をぶちまけた。黒い顔に白濁液を叩き付ける。鼻にぶつかった液は、弾けて飛沫を飛び散らせる。俺は、鼻の穴にペニスの先を押し付けた。そして奥へとぶちまけてやる。
 獣の喚き声が部屋の中に響いた。鼻穴の粘膜を凌辱されて痛みが走ったのだろう。人間よりはるかに優れた嗅覚で、汚液の臭いを受けているのだ。手負いの獣さながらに喚き散らす。激しく揺さぶる獣の頭を押さえつけて、俺は臭い汚液をぶちまけ続ける。黒獣の鼻の穴から白濁液が噴き出す。
 耐えられずに、雌獣は口を開いた。喘ぎながら舌を垂らす。俺は、ペニスを舌に押し付ける。出し切っていない精液を舌にぶちまける。舌にこすり付けながら、一滴残らず白濁液をしごき出す。
 俺は、深いため息をついた。満足感が体に広がる。俺にマーキングをした雌獣を、逆にマーキングしてやったのだ。俺のチンポとザーメンの臭いを、雌獣の顔に染み込ませてやったのだ。やり切った充実感が俺の中に染み渡ってくる。
 つい、俺は力を抜いてしまった。気が付いた時は、衝撃と共に床に押し倒されていた。顔が白濁液で汚れている雌獣は、俺の体に馬乗りになっている。
「上等だよ、この野郎!てめえを犯しつくして、全身にマーキングしてやる!」
 そう叫ぶと、エウドラは俺の腰を手で押さえて、俺の股間に顔をうずめた。雌獣は、大口を開いて犬歯を見せつける。俺は、チンポを食いちぎられるイメージに襲われて、背を震わせる。俺のチンポは、雌獣の口に飲み込まれる。
 激しい水音が響き、俺のチンポに快感が叩き付けられた。雌獣は、俺のチンポをしゃぶっているのだ。精液で汚れたチンポを舐め回す。顔を上下に激しく動かして、頬をくぼませながら吸い上げる。唇とチンポの間からは唾液が飛び散る。たちまち俺のチンポはたぎり立つ。
 雌獣は、俺の腰に自分の腰を下ろす。ペニスと雌穴を合わせる。そして雌穴の中に飲み込んでいく。熱い肉が俺を締め付け、飲み込んでいく。俺を十分に咥えると、腰を上下に動かし始めた。
 俺は、快楽と衝撃に喘ぐ。気が付くと、雌獣の顔が目の前にある。腰をゆすり動かしながら、俺に覆いかぶさっているのだ。雌獣は、肉食獣の笑みを浮かべる。口を開くと、俺に息を叩き付けた。
 俺は、意識が飛びそうになった。さらにきつくなった口臭が叩き付けられたのだ。内臓料理、ニンニク、胃液、それにプラスして俺のザーメンの臭いが混ざっているのだ。強烈なブレンド臭は、俺の嗅覚を凌辱する。目の前が七色に明滅する。
「どうだ、臭いだろ。自分のザーメンの臭いを嗅ぐ気分はどんなものだ?」
 雌獣の笑い声が、俺の耳に叩き付けられた。雌獣の腰も、俺の腰に叩き付けられている。もうろうとしている俺の顔を、熱を持った肉が覆いかぶさる。先ほど嗅がされた酸っぱい臭いが、俺の顔を覆う。
「サービスだ、俺の腋の臭いも染み込ませてやる。マンカスの臭いと重ね合わせてやる」
 そう言いながら、腋を顔にこすり付けてくる。
 俺は、雌獣の声の変化に気が付いた。喘ぎ声が大きくなり、余裕が失われている。俺は、このチャンスを捕らえる。雌獣の子宮めがけて、チンポと腰を叩き付ける。
 獣声が響き渡った。撃たれた野犬は、このような声を上げるかもしれない。野獣の切羽詰まった声がほとばしっている。俺は、腰を叩き付け続ける。同時に手を伸ばし、雌獣の頭をつかむ。俺の方に引き寄せる。
 雌獣に口臭を叩き付けてやった。だが、反応は無い。雌獣からは、ザーメンの刺激臭がする。俺は舌打ちをする。こいつの鼻の穴にザーメンをぶち込んでやったのだ。今更、口臭は効かない。俺は、雌獣の顔を引き寄せて左腋に挟んでやる。腹いせに腋の臭いを染み込ませてやるのだ。
 雌獣の体が震えだした。どうやら限界が近いらしい。雌獣は激しく腰を動かす。俺も、それに合わせて腰を叩き付ける。濡れた下腹部が立てる音が響き渡る。
 先に弾けたのは雌獣だ。けいれんと共に、シャワーが噴き出す。シャワーは、俺のペニスを洗う。その快感で俺も弾ける。シャワーをザーメンの砲撃で撃ち返す。雌と雄の快楽の液は混ざり合う。
 気が付くと、俺たちは床に重なり合っていた。俺たちの体は、汗で濡れている。それ以外にも、様々な液で濡れている。バカになった鼻にも、混ざり合った臭いは分かる。多分、俺たち以外の者が嗅いだらむせ返るだろう。
 俺たちは、臭いを放ちながら寝転んでいた。

「この期に及んで、俺から逃げられると思うなよ」
 エウドラは、犬歯をむき出して言った。獣毛で覆われた腕で俺を抱きすくめている。
「お前の体にはマーキングをした。俺のマンコの臭いがたっぷりと染み込んでいる。俺の体にも、お前のチンポとザーメンの臭いが染み込んでいる。お前は、俺に中出しだってしたんだ。俺とつがいになれ」
 そう言いながら、この雌犬はマンコを俺にこすり付けてくる。
 なってやるよ、このクソ犬。そう俺は答える。臭いで頭が馬鹿になってしまって、そう言った。もう、女嫌いなことなど、どうでもよくなった。
 俺の答えを聞くと、エウドラは一層激しくマンコをこすりつけてきやがった。尻尾をブンブン振っている。
 ただし、条件がある。俺はそう言ってやる。エウドラは、「何だ?」と怪訝そうな顔をする。
 飯を食った後は歯を磨き、口内清涼剤を飲むこと。セックスをする前には体を洗うこと。これが条件だ。お前がこの条件を飲むなら、俺も同じ条件を飲む。俺は、そう言い放つ。口臭を叩き付けながら、言ってやった。
「いいだろう。飲んでやる」エウドラは、叩き付けるようにそう言った。口臭を叩き付けながら、言葉を叩き付けてきた。
 俺たちは、そのまま床に倒れる。エウドラは、白目ならぬ黒目をむいていた。俺は白目をむいているだろう。
 俺たちは、臭いに頭をやられて床に伸びた。
17/03/04 18:22更新 / 鬼畜軍曹

TOP | 感想 | RSS | メール登録

まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.33