読切小説
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ハ○エース



 魔物娘は人間との共生を望む生き物である。
しかしその反面かつての魔物としての習性も色濃く残しているが故に人を襲う事が多々ある。
これは魔物の存在が認知されない現代社会においては犯罪行為であり、現代社会に潜んで暮らす魔物達は社会のルールを逸脱しないよう元の世界より一層強く心がけねばならない。
しかしながら本能に負け、大きな事件に発展してしまうケースもやはり存在する。
これはそれらの中でも他に類を見ないほどに凶悪かつ重大な事件に発展したケースである。







 「あ、吉川クンじゃん」
「ホントだーよっしーだよっしー」
コンビニ帰りの吉川典明(よしかわのりあき)に声を掛けたのは同じ学校に通っている女生徒達三人だった。
同じ学校なのは知っていたが、その女子達は正直吉川が最も関わり合いになりたくない手合いであった。
この深夜の時間帯ににコンビニ前にたむろするという素行の悪い生徒の見本のような行動。
それに相応しいだらしない格好。
呼び止めたのは茶髪ロングの少女、何がおかしいのかへらへらと笑っている。
親しくもないのにこちらを気安く「よっしー」などと呼ぶのはツーテールに纏めた赤毛の少女。
もう一人は金髪のショートの少女、無言でただニヤニヤと嫌な笑みを浮かべてこっちを見ている。
総じて制服の胸元はだらしなく開かれ、スカートはやたらと短い。
そして耳に複数のピアスがはまっている。
そういった人種にある種の嫌悪感を持つ吉川にしてみたら同じ学校に通っている自分までそういう目で見られるので勘弁して欲しいと思うのだが……。
「何買ったん?あー、夜食?」
立ち去りたかったが、ロングの少女がこちらに近付いて聞いてくるものだから無視できなかった。
「う……うん……」
足を止めて吉川はぼそぼそと答える。
女子と口をきいた経験も殆どないので緊張して声が小さくなる、それに何だか怖かった。
三人の中で一番背が低いのは赤毛の少女。しかしその少女よりも痩せっぽちな自分は小柄なのだ。
そんな小柄な吉川を他の二人もぞろぞろと囲んでくる。
(う、うわ……)
圧迫感があった。肉の壁に囲まれている、という感じがする。
それというのも三人が三人とも高校生離れした肢体の持ち主だからだ。
開いた胸元の谷間は深く、短いスカートから覗く足はむっちりと太く、長い。
「アハハ、キンチョーしてる?」
「何でよぉ?取って喰いやしないってばー」
「……くふふ……」
それに伴って伝わるむっとした雌の匂い。近づかれただけで下半身が元気になってしまった吉川はしどろもどろになる。
「あっ……あの、あの……ご、ごめんなさい、すいません」
何故か謝りながら吉川はたまらずその囲いから逃げ出した。
「あっ」
ロングの女子が逃げようとする吉川の手を掴む。
その掴む力が予想以上に強い事に驚いて吉川は振り払って走り出した。
必死に走りながら一瞬だけ振り返って見ると、三人はニヤニヤしながら逃げる自分を見ていた。







 被害者の吉川典明(17)が被害に遭う以前、加害者の森本敦子(もりもとあつこ)(17)森本麻里子(もりもとまりこ)(17)高尾千沙(たかおちさ)(17)との接点はほぼなかった。
故に犯行に計画性はなく、衝動的なものであった事がわかる。
誤解を恐れずに言うならばこれは三人の種族が「オーク」であった事も深く関連しているものと思われる。
オークは特色として本能に忠実であるが故に短絡的な行動に出る者も多いからだ。
ただしオークであれば全員がそうであるという訳でない事はここに明記しておく。







 休日の深夜、吉川はまたコンビニに来ていた。
夜に寝付けない時はよくこうしてふらりと家を出てコンビニで立ち読みをしたり夜食を買ったりするのだ。
(今日はいないな……よかった……)
実はあの三人組にまた遭遇するのではないかとびくびくしていたのだが、それは杞憂で済んだようだった。
ほっとしながらコンビニを出て家路につく。
無論、駐車場に停まっているワゴン車に誰が乗っていたかなど気にならない、そのワゴンが吉川がコンビニを出ると同時にゆっくり発進した事も気にならない。
海外ならば少しは違ったかもしれない。だがここは治安のいい日本だった。
通行人の背後からスピードを落とした車が近づくことの意味に考えが及ばなかった吉川を責める事は誰もできない。
ただ、妙に通路側に寄せてくる車にぶつからないように離れて……。
ガララッ
ドアが開いたところでようやく異変に気付いた。そして遅かった。
「なんっんんっ!?」
いきなり口を押さえられ、悲鳴を封じられた。
肩の服が掴まれて物凄い力で車の方へ引き寄せられる。
「んんーっ!」
必死に抵抗する。
「しー、しー、しっし、静かに、しーずーかーに……!」
そこで初めて気付く。自分の口を押さえて服を掴み、車内に引きずり込もうとしているのはあの茶髪ロングの女生徒だ。
暗闇の中でその目が爛々と輝くのが見えた。
「手、押さえて!手!」
「んんー!?」
より激しく抵抗しようとしたところで背後からもう一人、赤毛の女生徒がしがみ付いた。
車の反対側から降りてきたらしい。抵抗する吉川を女性とは思えないような力で押し込んでいく。
「んんー!」
抵抗虚しく車中に吉川は引っ張りこまれ、ドアが締められる。
「出して!出して!早く!」
「っけーい」
運転席に座っていたショートの女生徒がどこで習ったのか慣れた様子で車を発進させる。
たちまちスピードが上がり、後に残されたのは地面に落ちたコンビニ袋だけだった。







 21:30コンビニからの帰りに被害者は拉致された。
ちなみにこの車を運転した高尾は無論、無免許運転である。
以前から三人は親のつてで入手したこの車を無免許で使っていたのだ。
そして後の調査で分かった事はこの車の車内で使われていた芳香剤は魔界産のものであり、なおかつ現代においては禁止されている純度のものだったのだ。
三人は車に篭ってこの香を楽しんでいたところ性的興奮状態に陥り、そこで以前絡んだ吉川の話題が出たのだ。
この話題が白熱し、「吉川をしゃぶり尽くそう」となった。それが犯行の動機といえば動機である。







 車内はむっとするような香気に満ちていた。
嗅ぎ慣れないその匂いは何かのお香のようだ、それにおそらく少女達の体から発される匂いが混じって何とも言えない濃密な香りがする。
「んぐ……!んぐ……!」
吉川の口には布が押し込まれ、何も喋れない。
リクライニングした座席に押し倒された吉川の上にロングの少女が馬乗りになって動きを封じ、赤毛の少女に上から手を押さえつけられている状態だ。
二人共制服ではなく私服をしている。
ちゃらちゃらと装飾のついたカットジーンズに胸までしか隠れない薄手の柄物シャツ。普段のイメージ通りの男の目を惑わすような露出の高い服装。
それが外人のようなダイナミックな肢体と合わさって憎らしいくらいに似合っている。
「はーっ♪はーっ♪はーっ♪」
息が荒い、普通の状態ではない。
薄暗い車内に差し込む外の明かりに照らされる露出した肌はじっとりと汗ばみ、オイルでも塗ったかのように光っている。
「こんばんはぁーよっしぃ……あたしの名前知ってるぅ?」
「ん、んぐっ」
首を振る。
「んふふ……あたしね……敦子……あっちゃんって呼んで……♪」
呼ぶもなにも口を塞がれている。
「あたしーあたしねー、麻里子ー、マリって呼んでねー♪」
腕を抑えている赤毛の娘が言う。
だから、呼ぶもなにも……。
「わたしは千沙だよ……そのまんまチサでいいよ……♪」
運転席から振り返ってショートの娘が言う。
「うう……」
何でもいいから放して欲しい。
「じゃあね、よっしぃ……ちんぽ、しゃぶるね……」
「ふぐ!?」
じゅるり、と長い舌で舌なめずりをしながら敦子は言った。
吉川は一瞬言われた意味がわからない。
カチャ、カチャ
しかしズボンのベルトに手を掛けられた所でようやく理解し、思わず暴れる。
「んぐー!」
「やはぁん、動かないでよう」
暴れる吉川を抑える麻里子のはちきれそうな乳房が目の前でたぷんたぷんと揺れる。
反応してしまう、いやがうえでも。
抵抗虚しくずるりと一気に下着ごとズボンを下ろされ、その反応が少女達の目に晒されて揺れる。
「かはっ……はひゅっ……」
「ふーっ……ふーっ……」
少女達は何も言わなかった、興奮しすぎて言葉にならなかったらしい。
「はぉむん」
「んー!」
一瞬も待てないというように敦子がむしゃぶりついた。
「ぐちゅじゅぽちゅぱじゅるじゅるじゅるびちゅぢゅろろろろろっろろろろろ〜〜〜〜〜ぷぷぁっ、あむん、はぷちゅぐちゃぐぢゅぴちゅぱじゅるるっ、んぐっんぐっんぐっむふん、んぐっんぐっんぐっんぐん……ぶぷぁっはぽっびぢゅろろろろろろんっ」
吉川の腰がいっそ滑稽に見える勢いでかくんかくんと前後運動を繰り返した。本人の意思による動きではない。
腰にしがみつく敦子のサラサラの茶髪がその腰の動きに合わせてふさふさと揺さぶられる。
だが、どれだけ腰が激しく踊ろうともタコか何かのようにその口は陰茎に吸い付いて離れない。
ぢゅぽんっという音と共に一瞬口から逃れてもすぐさまじゅるんっと咥え直され、快楽の坩堝に戻される。
「ぉぉぉぉんんんんんぅぅぅぅぅ」
「い〜い顔ぉ……」
突然与えられる暴風のような快楽に悶えながら目を白黒させる吉川の表情を麻里子が欲情に染まった目で見つめる。
「ねぇ……ねぇ……ね〜ぇ……?」
ごちゅるるるんっじゅるるるるんっ
「むぶぅぅぅんっ!?んぐぅぅぅんっ!?」
亀頭をこそげ取るような舌使いを刺激に慣れていない陰茎に受けてがくがくと痙攣する吉川に、ねっとりと絡みつくような声で麻里子が語りかける。
「最後にぃ……オナニーした時、覚えてるぅ……?」
「ふ、ふぅぅぅんっ!?」
にちゃ、と敦子そっくりの舌なめずりをしながら麻里子が言う。
「最後のぉ、オナニーでした射精覚えてるぅ……?」
「んぶぅぅぅぅ……!」
「その思い出大事にねぇ……?」
「ふぐぅぅぅぅ……」
「もう、この先ぃ……一生、オナニーで射精できないからねぇ……?」
吉川の全身が泡立った。耳まで犯すような麻里子の甘ったるい声が鼓膜にこびり付く。
出る、射精、する。
前後運動をしていた腰がぐーっとブリッジするように持ち上がる、合わせて敦子の頭も持ち上げられる。
聞くに堪えないはしたない音はその間もずっと途切れない。
出……。
「あぶっ……かふぁ!はぁう!」
直前、口に押し込まれていた布が取り払われる。
「あっ!あっ!あああああっ!あううううああああ!」
懇願の一つもできなかった、ただ女みたいな嬌声が意志と関係なく口から溢れる。
「はぶっ……!」
その嬌声ごと麻里子の口に塞がれた。
カリ、と舌を歯で軽く噛まれた。同時に裏スジもカリ、と甘噛みされる。
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」
断末魔のような痙攣と共に夥しい量の白濁が敦子の口内に溢れた。
「ぢゅるんっごくんっぢゅるんっごくんっぢゅるんっごくんっ」
敦子はこれが初めての飲精だった。
吉川と同時に達しながらもその口は淫魔の本能に忠実に動く。
射精の瞬間に合わせて強く吸引し、飲み下す、吸い上げて、飲み下す、吸い上げて……。
射精、というのは精液が尿道を移動する速度が速いほど強い快楽を生み出す。脈動に合わせて吸い上げる事でより強い快楽を味あわせているのだ。
無論、敦子にそんな知識はない、ただ、淫魔の本能が赴くままにそうしている。
射精の勢いが徐々に衰えても最後の最後まで腰の抜けるような快感が長引くフェラチオ。
「ちゅぅぅ……ちゅるるぅ……えろ、れろれろえろ……」
その上で麻里子は痙攣する吉川の口を吸い続け、舌を差し込んで絡み合わせる。
いきなり加減無しの吸精にさらされた吉川の意識が飛んでいることにも気づかず、じゅるじゅると唾液を啜り続けた。
「くっそ……あー、くっそ……!二人共一回変わってよぉ……事故るってぇ……!」
片手でハンドルを操作しながらひっきりなしに腰をくねくねともじつかせ、片手で豊満な乳房をシャツの上からまさぐりながら運転役の千沙がぼやいた。
「っていうかぁー初キスも初フェラも奪っちゃってるんですけど二人共ぉー」
「ちゅぱ……ちゅぱ……」
「じゅぴ……じゅぴ……」
「……おいしい?」
運転席から振り返って千沙がジト目で見る。
「おいひぃ……」
口から唾液の糸を引かせながら顔を上げた麻里子がとろんとした顔で答える。
「代わってくんなきゃわざと事故る」
「わー!わかったわかったから!」
涙目になった千沙を見て慌てて麻里子が言った。
車はゴトン、と揺れて林道の路肩に停まる。
運転席から千沙が慌ただしく降りて後部座席の扉を開ける。
「はぁーい♪よっしーお待たせっ前戯の二人の後に本番のチサが来たよー♪」
「誰がゼンギよー!?」
抗議する麻里子といまだ吉川の腰にしがみついたままの敦子。
「んもーあっちゃん!どいてってばぁ」
ぐい、と肩を掴むと合わせて吉川の腰もぐいっと持ち上がる。一体化してしまっているかのように離れない。
「あーっちゃんってば……わーお……」
「こく……こく……こく……こく……」
射精はいまだに止まっていなかった。
そのひくひくと痙攣を繰り返す陰茎に敦子はどろどろに蕩けた顔でタコのように吸い付き、喉を鳴らしながら忘我の境地を彷徨っていた。
「アヘ顔ってこういうのを言うんだねー初めて見たぁ」
そう言いながら極めて自然な動作でパシャリとその顔を撮る麻里子である。
「キマってるとこ悪いけどあたしがまんこできないからどいてねーあっちゃん」
千沙が敦子を羽交い絞めするようにひっぱり、麻里子が吉川の腰を押さえる。
ぢゅっ……っぽんっ
すっぽんの如く吸いついていた敦子がそれでようやく離れる。
「はぷぁ、やぁ、いやぁ、もっとお」
それでもなおしがみつこうとする敦子の頭をぴしゃりと千沙がはたく。
「順番守れっつーの、ほら、押さえて」
「うう……」
拗ねた顔をしながらも渋々足を押える役に回る。
「……さ〜て、さてさて」
両手両足を掴まれて身動きの取れない吉川を跨いで膝立ちになった千沙は嬉しそうにカチャカチャとベルトの金具を外し始める。
「う……あ……ぅあ……」
過剰な快楽で意識が飛んでいた吉川が微かに呻いてみじろぎをした。
見下ろすと運転席にいたはずの少女が今しも自分と事に及ぼうとしているのが目に入る。
「……っっ」
ジィィィッとジーンズのチャックが下ろされ、黒色の扇情的な下着が現れる。
思わず吉川の目が見開かれる
「……♪♪」
その様子を見てニヤニヤしながら、千沙は下着に指をかけて横にずらした。
驚いた事にそこに体毛らしきものがは見当たらず、つるりとしている。
そのふっくらとした股間の肉に割れ目が見えた。車内は薄暗いはずなのにそこはなぜかよく見えた。
くちゅ、と粘着質な音を立て、千沙が指でそこを開いて見せる。
ひくん、ひくん、と蠢くそこはまるで別の生き物のようであり、真っ赤に充血してぬらぬらと濡れた光沢を放っている。
そこからつう、と一筋、愛液が糸を引いて滴る。
ねと……
がちがちにそそり立った吉田の陰茎の先端にその雫が落ちた。
熱い。
ゆっくりと、千沙が腰を下ろしてきた。
濃いピンク色のそれがひくひくと蠢きながら自分の陰茎に近付いてくる。
駄目だ。
唐突に吉川の全身が震え、訳のわからない恐怖が突き上げた。
駄目だ、あんな……あんなのに、あんなのに、咥えられてしまったら。
「あゃあーーーーっ!だめ!だめ!だっっんぐっん……!」
やにわに叫び、じたばたと暴れ出した吉川の口に何かの布切れが突っ込まれ、またも言葉を奪われた。
「くふふふふっわかるぅ?」
麻里子がその抵抗を押さえ込みながら淫猥な笑顔で言う。
「アレに食べられちゃったらもう……後戻りできなくなっちゃうって……わかるぅ?」
意識していなかったが、そうだった。
魔の者と交わってしまったなら、一生そこから抜け出す事はできない。
人としての一線を守ろうとする本能的な抵抗だった。
「でもだーめ♪逃がさない♪」
そう言うと麻里子はシャツを捲くりあげた。
ぼろん、とまろび出た女子高生離れした膨らみが目の前で大きく揺れた。
下着はつけていなかった。いや、実は吉川の口に押し込まれたのが麻里子のブラなのだが。
人の頭程もあるそれはグラビアでも見かけないようなサイズ、しかし若さを象徴するように重力に逆らい、プリンのようにぷるんぷるんと揺れて弾力を主張している。
またも初めて見る女性の見事な膨らみに一瞬硬直してしまう吉川にその膨らみが迫る。
のし、
「んむっ……!」
暖かく、甘い匂いのする重量感が顔を覆った。
「ほ〜らぱふぱふ〜♪」
のしかかるだけでなく、両手を添えてゆさゆさと揺らして頬にぷにゃぷにゃとその柔肌を擦り付けて来た。
視覚と聴覚と嗅覚を母性の象徴に支配された吉川は一瞬、状況も忘れて恍惚となる。
無意識に、抵抗が止んでしまう。
「いくよぉ……処♪女♪喪♪失♪」
めちめちめちぃ
明らかに何か物理的な抵抗を破る感触を伴って吉川の陰茎が熱い感触に包まれた。
視界を塞がれているので余計に鮮明に感じる。
ぎゅんっ
と、陰茎を包んだ熱い肉が根元を締め上げた。
「うんっ!?」
きゅぅぅぅぅぅぅん
根元、幹、くびれ 亀頭の順に熱くぬめる肉がくびりあげる。
(!?!?!?!?!絞っっられっっっ!?!?)
快感よりも混乱が先に来た。
吉川は三人の予想した通りに女性経験はない。
そんな快楽に無抵抗な陰茎を襲ったのは百戦錬磨の男であっても耐えようのない処女名器の締め上げ。
「ふぐぅっぎゅっっっ……んふむむむぅぅぅ……」
豊満な雌肉の柔らかさと少女の匂いに顔を覆われたまま吉川の腰が打ち上げられた魚のようにがくんがくんと痙攣する。
どびゅんっどぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽ
みっちりと締め付ける肉に何を考える間もなく白濁をぶちまける。
「うぅぅぅわぁぁぁぁ瞬♪殺♪すっごぉぉい♪」
乳房で吉川を押さえつけたまま麻里子が興奮した歓声を上げる。
びゅくん!びゅくん!びゅくん!
白濁を打ち出す脈動に合わせて腰がくんっくんっと持ち上がり、跨る千沙の体を持ち上げる。
「ぐっ……ふぐっ……んぐっ……」
本日二度目の腰が抜けるような射精に吉川はただ呻きながら身悶えるしかできない。
「ぷふぁっ」
唐突に麻里子が上半身を起こし、吉川の顔を豊満な谷間から開放した。
「くふふふ……全然もたなかったねえ……でも安心してよっしー」
「かはっ……は……ふぇ……?」
何がどう安心なのか、考える前に麻里子が頭に手を添えて首を起こさせる。
「みてみて」
見えた、自分の童貞を強制的に奪った女子高生千沙の姿が。
はしたなく開いた膝の間で自分の貞操がぐっぷりと咥え込まれているのがよく見える。
その咥えられた陰茎がいまだにびくんびくんと痙攣して千沙の体内に必死に精子を送り込んでいるのが見える。
その、吉川の童貞汁を吸い上げる千沙は……。
「は……はへっ……はひゃっ……あへっ……」
小生意気に整っていた美貌を見るも無残に蕩けさせ、全身を弛緩させて意識を飛ばしていた。
よく見ると背後に回った敦子の両手が脇に差し込まれて倒れるのを阻止しているのだ。
その腰は吉川の突き上げに応じて別の生き物のようにヘコッヘコッとはしたないピストン運動をしている。
「スゴイぞよっしー♪種付け一発でKOだぁ♪かっこいいぞよっしー♪」
ぐい、と敦子が引き上げるとぐぽん、と淫猥な音を立てて陰茎が抜けた。
「なっ……えっ……あぇ……?」
思わず、吉川が声を上げた。
どろどろになった自分の陰茎に僅かに、しかし確かに赤いものが付着していたからだ。
「どーだった?チサの処・女♪」
何とも言えない顔で吉川は麻里子を見上げる。
三人はとんでもない淫乱で、今までもこうやって男を食い物にしてきたものなんだと考ていた。
それが、初めて……?
にんまりと笑うと麻里子はまた粘つくような声で言った。
「もうあと二回膜破ってもらうからねえ……♪」







 びくん、びくっ……びくんっ……
吉川は痙攣していた。
体だけでなく、犯し抜かれてなおもそそり立つことを止めない陰茎もだった。
快楽の余韻が消えない。
三人の処女を貫いた感触、そしてその後に訪れた三人三様の名器。
千沙の根元から先端へと絞り上げる名器、麻里子の信じられないほど複雑にうねる名器、敦子の強烈に狭いくせにとろとろに柔らかい名器。
それぞれの快楽が陰茎に焼き付けられ、余韻だけで勃起が鎮まらない。
三人はどこからか取り出したウェットタオルで自分の体を清めたあと、ぐったりしている吉川の体も丁寧に拭い始めた。
「あう……うぁぁ……」
「んふふ……」
「くすくす……」
体を拭かれるたびに反応する吉川に三人はニヤニヤと笑う。
「帰……して……」
「うん?」
「い……家に、帰して、下さい……」
犯されている最中は意識できなかったが、車の窓を見るとうっすらと空が白み始めている。
ほぼ夜通し犯され続けていた事になる。
「ん〜〜〜〜どっしよっか」
「このまま帰すのもねー」
「け、警察……」
「ん?」
「つ、捕まりますよ……!い、家がきっともう連絡して……!」
「そゆこと言っちゃうんだぁ……まぁだ自覚足りないっぽいねぇ?」
「だねぇ」
その目に邪悪な光を宿らせながら三人は笑う。
「じ、自覚……?」
「よっしーはねぇ、あたしらのちんぽ奴隷なの」
「そそ、肉奴隷♪」
吉川は頭が真っ白になる、一体何を言っているのだこの人たちは……。
「ま、あたしらも鬼じゃないし?」
「そうそう、オークだしねー」
「簡単な条件クリアしたら帰したげるよ」
「な、何を……?」
「コレ……」
こびりついていた愛液と精液を綺麗に拭き取られた陰茎に敦子がそっと手を添える。
陰茎はぐんっと反応する。
「小さくできたら帰したげる」
「え……?」
「だからぁ……萎えたら、おうち帰したげる」
「あー……いいねそれぇ、ね?よっしーが満足したら帰したげるって事だよ、それで何にも困らないっしょ?」
「……」
昨晩から自分でも信じられないほど大量に射精し続けたのだ、もういい加減限界が近いはずだ。
いや、今すぐにでも萎える事ができれば……。
そう考えるが、ゆるゆると撫でられる陰茎は持ち主の意思に反してまだ足りないといわんばかりに天を突いている。
「こ、これじゃあ……!」
「んふふ、ごめんごめん……ちゃんとハンデあげるからさ」







 「萎えれば開放する」
普通で考えれば容易い要求に思える。
一般に勃起状態の維持は四時間前後が限界であり、それ以上に長びくと陰茎が壊死を起こす可能性がある。
勃起状態を維持するためには血液を陰茎内に留めなければならないため、血液の流れが止まった状態になっている。
短時間ならば問題ないが、それが長時間に渡ると酸素や養分が送られないため壊死を起こすのだ。
ところが、インキュバスとなった男性にはこの例が当てはまらない。
血液のかわりに「精」が滞りなく流れているためいつまででも勃起を維持する事が可能であり。
なおかつ快楽の新鮮味が失われる事がないのだ。
実は被害者の吉川はこの時点で五時間近い時間勃起状態を維持しており。既にインキュバス化の兆候がでていたものと思われる。
しかし吉川には当然インキュバスの知識などなく、ましてや今自分が既に魔物になりかかっているという状態を把握できるはずもなかった。
ただ帰したくない、という理由からだが、このあたりを踏まえての理不尽な要求をするあたり短絡的でありながら狡賢いオークの特徴が出ているといえよう。







 「すーぱー☆ストライク」
ガコーン
「あはははははっ!スーパー☆ガーターじゃん!」
「むかー!ボールが悪いボールが!」
「……」
けたけた笑う麻里子に地団駄踏む敦子。
周囲から響くボールがピンを弾くカポーンという小気味良い音とゲームに興じる人々のざわめき。
(どうしてボーリング場に来てるんだろう……)
「よっしゃ、よっしーの番!」
「えっ……」
「よっしーの分も払ってるんだからトーゼンじゃん!持って持って!」
「えっ……いや……」
おどおどする吉川に麻里子がボールを手渡す。
渡されたはいいものの、実は生まれてこのかたボーリングをやった事がない吉川は立ち尽くしてしまう。
「ボーリング初めて?」
千沙が笑って言う。
「あ、はい……」
「しょうがないなぁ、よっしーの初めての相手であるあたしがぁ……ボーリングの初めても手ほどきしてあげましょー」
「即アヘってオチてたけどね」
「しゃらっぷ」
突き刺すような二人の視線を悠々受け流しながら千沙がボーリング球を持って硬直している吉川に近付く。
「ほおら、こーしてボールは前に持ってぇ……腰を引いてぇ……」
背後にまとわりつくと、手取り足取りフォームを教え始める。
しかしながらその手つきはスケベおやじさながらである。
周囲の視線が集まるのを感じて吉川の顔が紅潮する。
三人は騒がしいのに加えて挑発的なスタイルをしているのでただでさえ人目を引くのだ。
さすっ
「ひっ」
離れ際に股間をからかわれた。
「やってみて」
千沙に言われたとおりのフォームで投げてみる。
カコーン
ピンは一つ残らず倒れた。
「おーっ」
「やあったじゃん」
「でっしょ、あたしの教え方が完璧だからね!」
「よっしーの才能すげえ!}
「よっしーすげえ!よっしー「が」すげえ!」
「おまえらーっ」
きゃぴきゃぴと盛り上がる三人の元に微妙な顔をした吉川が戻り、ぴしゃぴしゃとハイタッチをする。
「っと」
最後にハイタッチをした敦子が指を絡めてぐい、と自分の隣に吉川を座らせると肩に手を回して密着した。
微かに匂うウェットタオルの消毒液のにおい、そして女の匂い。
嫌でも思い出させられる。昨晩に行われた「輪姦」を。
「収まんないねぇ……?」
耳元に口を寄せると粘つくような口調で敦子が言った。
そう、収まらない。
ずっとズボンの前が突っ張っている。
時折そこに目をやってニヤニヤされるので三人にはそれがばれている。
「おかしいねえ、ボーリングしてるだけなのになんでこんなにバッキバキなのかなあ?」
三人はゲーム中も事あるごとに体を密着させてきたり、その挑発的な格好を見せつけてきたりする。
それにしたって異常であった。
時間を考えると昨晩からもう半日以上は経っているというのに自分の息子はまるで疲れ知らずに元気を主張し続けているのだ。
「萎えないなら……帰せないねえ?……いっとくけどお、帰れないのはよっしーのせいだからね?」
くすくす笑いながらさらに身を寄せて来た。
と、すらりと長い生足が吉川の片足に絡み付き、ぐい、と膝に割り込んで脚を開かせた。
「ひあっ」
「悪いのはよっしーのこの……ド淫乱ちんぽなんだからね?」
ズボンの膨らみにあからさまに視線をやりながら敦子は言う。
「この後はぁ……お腹すいたからゴハン食べに行くんだけどお……その後でも懲りないでまぁだこのエロちんぽバキバキにさせてたらぁ……」
むにゅむにゅと豊乳が薄いシャツ越しに押し付けられる。
「もう、マジ許さないかんね……あたしん家に三人で連れ込んで……ガチ犯すから……あたしらの顔見ただけで射精するみたいなマゾちんぽに躾るかんね……」
言葉の最後あたりは微かに震えていた。
耳元に淫語と共にはあはあと熱い息がかかり。肩に回された手に力が籠る、指が食い込んで痛いくらいだ。
興奮している。
自らの言葉で発情しているのだ。
「よーお、イケてるじゃんカノジョたち〜?」
「なに?デートの付き添い ?」
と、密着する二人から離れてゲームをしていた二人の方から複数の男の声が聞こえた。
見ると二人組の男が千沙と麻里子に話しかけている。
あんな格好でそんなスタイルをした女の子が騒いでいればそれはナンパもされるだろう。
どうやら吉川と敦子がいちゃついているので二人は余っていると見たらしい。
本人たちは隠しているつもりなのだろうが、二人の大胆な服装の胸元や脚にちらちらと視線が向いているのが見え見えだ。
「……」
吉川の胸を何か暗い感情がよぎった。直後にその感情に自分で驚いた。
今、自分は何を考えたのだろうか。
自分なのに、あの二人の初めては自分なのに、という嫉妬めいた薄暗い感情。
そんな感情を抱くいわれはないはずだ。
自分は無理矢理拉致されて、三人は加害者で……。
ふと、そこで視線を感じた。
隣の敦子がその吉川の顔を見ている。
それだけではなく、絡まれた二人もが男の方には視線もくれずにこちらを見ていたのだ。
三人共がにたにたと意地悪気な、それでいて嬉しそうな笑みを浮かべている。
「俺らと遊びにいかね?」
「奢っちゃうぜ?」
二人を振り向かせようと声をかける男たち。
「ゴメンね?」
「お誘いは嬉しいんだけどぉ……」
そう言うと二人はつかつかと敦子と吉川の方へ歩み寄る。
「……んむっ?!」
と、突然知抄が吉川の唇を奪った。
同時に麻里子がぎゅっと吉川の股間を握る。
「オモチャは1つで足りてんの♪」
一人の少年を囲ってボーリング場を去る三人を、二人の男は呆然と見送った、ズボンの前をガチガチに突っ張らせながら。







 「ジェラった?」
ボーリング場の駐車場から車を出しながら千沙が聞く。
「そ、そんなこと」
「ジェラってたジェラってた、むかーってキテたもんね」
二人から囃し立てられて吉川は赤面して黙り込んでしまう。
「可愛いなぁもう……早く食べたいなぁ……もう……」
もじ、と腰をくねらせて麻里子が言う。
「まだサカッちゃだめだって、よっしーもお腹すいてるっしょ?」
「……はい」
前日から何も口にしていないものだから当然空腹は感じている。
「ちょっと待っててね……」
車は住宅街に入り、マンションの前にとまった。
「はい、ドライブ終了、降りてねー」
三人はしっかりと吉川を捕まえるとそのマンションの一室に連れ込んだ。
「たっだいま〜」
「じゃ、作るのは二人ね〜」
「チサぼんは何すんの」
「よっしー愛でる係」
「ずりぃ!」
「あたしずーっと運転役やってたし」
四人はアパートの一室にいた。どうやら千沙が一人で暮らしている部屋らしい。
間取りは1Kでリビングにはテレビ、ぬいぐるみ、化粧台などがある一般的な女の子っぽい部屋であり、こんな時だというのに生活感を感じて妙にどきどきしてしまった。
と、麻里子と敦子がエプロンを付けて台所に向かった。
「冷蔵庫何あったっけ?」
「覚えてない」
「えっ……ふ、二人が料理するんです……?」
「……今のは「料理とかできなそう」ってニュアンス感じたぞよっしー!?」
「人を見かけで判断したらいけないんだぞよっしー!?」







 三人はボーリング場で遊んだ後、千沙が一人で済むマンションの一室に連れ込み、麻里子と敦子が料理を振舞った。
この時の料理に使われた材料にはこれも違法に入手した魔界産の材料が使用されており、被害者のインキュバス化をより促進させた。







「ごち!」
「ご、ごちそうさまです……」
「「お粗末さまー」」
料理は想像以上に味が良かった。三人が食べる自分をやけににやにやしながら見ていたのが気になったが……。
「さて、と、お風呂入ろっか」
「昨日から入ってないからねー」
三人が立ち上がる。
「……」
「何してんのよっしー」
「えっ」
「早く来なよ」
ぐい、と腕を引いて立たされる。
「い、いや、あの、だっ……」
「チャンスあげたよねえ……?わざわざボーリングで時間潰したりゴハン食べたり……なのによっしーってば……」
三人の視線が吉川の膨らんだ股間に向けられる、思わず押さえて隠す。
「ずうーっとバッキバキに犯してアピールしちゃって……自業自得だよね?」
「でもあたしら優しいからぁ……ちゃんとベッドまでは待ったげる……それまでにソレ小さくできたら……ちゃんと帰したげるよ……?」
無理だ。
何もしてないのにこんな状態だというのに、三人と一緒にお風呂に入って小さくなんて出来るわけがない。
(駄目だ、諦めたら……これ以上何をされるか……何を……)
脳内に昨日、強制的に与えられた快楽がフラッシュバックする。
ぐん、と陰茎が反応し、それに目ざとく気付いた三人がくすくすと笑う。
「ほらいくよ、頑張って、きっと小さくできるって、負けないでほらそこにもう少し」
「ゴールが近づいてる〜♪」
「古くね?」
きゃいきゃいとはやし立てられながら風呂場にまで引っ立てられる。
洗濯機のそばに着替える場所があるが、やはり一人暮らし用なので狭い。
四人も入るとほぼ密着した状態になる。
「はい脱ぎ脱ぎしましょうね〜」
と、背後にいた千沙が吉川のズボンを素早く下ろしてしまう。
「あ、わっ、ちょっ……」
びょんっ
跳ね上がって腹をぴたん、と打つもの。
「くひひひ……美味しそうな事になってるけど大丈夫?ちっちゃくできる?頑張れる?ねえ?」
笑いを押し殺しながら麻里子が言う。
「そうそう頑張れ頑張れ、悟りを開けばイケるイケる」
いい加減な応援をしながら敦子が踊り子のように腰を振りながらゆるゆるとシャツを捲り上げ始める。
真っ白で重たげな下半分が揺れながらその姿を現し始める。嫌でも視線が釘付けになる。
その先端の桃色のグラデーションまで徐々に露になり……。
「じゃん♪」
「ばん♪」
まろび出た瞬間、隣の麻里子も一気にシャツを脱いだ。
四つのたわわな果実が一斉に揺れ、視線を釘付けにする。
「どーん♪」
「わっ!?」
と、視線を奪われている吉川の背中を柔らかい弾力が急に突き飛ばした。
ぐみゅんっ
つんのめって思わず伸ばした手にものすごい感触が伝わる。
手の平に収まらないどころか指が埋まって沈んでしまいそうな柔らかさ。それと同時に元の形に戻ろうと押し返す弾力。
右手に麻里子、左手に敦子の乳房を鷲掴みにしてしまっていたのだ。
「きゃぁん♪」
「いやぁん♪」
「ご、ごご、ご、ごめんなさ……」
「もいっちょどーん♪」
慌てて離れようとする吉川を後ろからまたも弾力が襲う。
むぎゅんっと今度は二人の乳房に顔を埋めてしまう。いい匂いがする。
いや、後頭部にも柔らかさを感じる。
後ろから急襲していたのは千沙の裸の乳房だったのだ。
「んむっ!んむっ……!」
身長の低い吉川は六つの果実に溺れさせられる形になる。
「我慢できないのかな?」
「頑張れ♪頑張れ♪」
「体洗えばスッキリして落ち着くかもよ?」
体を揺らしてむにゅむにゅと肉の海で吉川を弄びながら三人が笑う。
「んぐぐ……ん、んん!?」
と、蕩けかけていた吉川の目が見開かれる。
「うん?」
「どしたのかな?」
「あっ……」
驚いた様子の吉川にきょとん、とする麻里子と敦子、気付いた様子の千抄。
「みっ……み、み、み……」
「み?」
「あちゃー、二人とも出ちゃってるよ……」
肌色の何かが二人の頭上でぴこぴこと揺れるのが吉川には見えたのだ。
「え?あ」
「……てへぺろ」
二人も自分の頭部にあるものに気付いた様子だった。
「耳……?」
「んっとね、魔物娘って聞いたことあるぅ?」
聞いたことはある、ただネット上で飛び交ういい加減な噂話レベルだが……
「ひ、人を食べる怪物だって……」
「……んふふふふ」
「えへへへへ……」
「食べるよお、たべますとも……」
耳を揺らしながら三人はより一層卑猥な笑みを浮かべ、吉川を裸体で拘束しつつ風呂場に連れ込んだ。







むちゅ……ぬちゃ……ぐにゅ……
「またおっきくなった?」
「んふ……いつもマッサージしてもらってるお陰かもー?」
「あとでお返ししてもらうかんね」
泡にまみれた豊乳が同性の手によって卑猥に変形させられている。
石鹸の滑りを利用してにゅるんにゅるんと絞り出すように歪められ、持ち上げては落としてぶるぶると揺らされる。
全身泡まみれになった麻里子が同じく泡まみれの敦子の背後に密着し、全身を洗って……愛撫している。
「よっしーに可愛がってもらったらもっと育っちゃうね……」
「ん、あはん……気持ちよく育っちゃうなー……♪」
ちゃぷん……
その吉川は湯船の中に千沙と一緒に入っていた。小柄な吉川を背後から包むようにして座り込む形だ。
豊満な裸体が惜しげもなく密着させられ、なおかつその湯船に張られている湯は紫色をしている。
例によって魔界産の薬効が大量に溶け込んだ僅かに粘度のある湯は浸かっているだけでも魔力が浸透し、全身の感度を上げる効果がある。
その敏感になった身体を千沙がいやらしい手つきでマッサージを施していく、その上で見せつけられているのが麻里子と敦子の洗いっこと称した倒錯的な交わいだ。
車で強制的に脱童貞させられた時は三人共着衣のままだったのでこうして全裸を見るのは初めてだ。
三人が三人共犯罪的な身体をしている。
尻、太腿、胸にたっぷりと男好きのする肉が乗っていながら十代の若さを現してぱつぱつに肌が張っており、対照的にその腰は孕み頃を主張するようにくびれている。
その身体からぴょこん、と伸びるチャーミングな耳と尻尾は彼女達が人外の者であることを示している。
しかしながら人間と違うそれらのパーツは嫌悪を与えるどころか色香にチャーミングさを与えるアクセントの役割しか果たしていない。
おじさま連中が何十万払っても触れたいであろうその二人の肢体が泡でぬるぬるになりながら絡み合う様を至近距離で見せつけられているのだ。
「どおしたん……?頑張ってちっちゃくしないとぉ……」
生暖かい吐息と共に耳元に千沙の声が響く、欲情に濡れてかすれた声。
「全然触ってないのになんでちっちゃくならないのかなあ……?」
そう、触れられてはいない。
マッサージのように全身もみほぐされているが、肝心の陰茎には指一本触れられていない。
直接的刺激を与えていないのだからそれは自分の意思で大きくしている、という事にされているのだ。
「ちっちゃくできないとぉ……されちゃうよぉ……?また、セックスぅ……」
「はっ……はっ……はっ……」
できる訳がない、小さくなど。
「パイズリされちゃうよぉ……?あのオッパイで……」
「うふぅん……」
その耳元の囁きが聞こえているのか、麻里子がニヤニヤしながら敦子の乳房を一つにまとめるようにぎゅうぎゅうと押し付け、ぬりぬりと谷間で泡を攪拌する。
「あんなふうにぬちゃぬちゃにいじめられた後ぉ……また、挿入、されちゃうよ……?よっしーの形になっちゃったアソコでぇ……」
ぐい、と敦子の足が開かれ、その間にある女性器がくちゃりと広げられてその内側の濃いピンクの粘膜が露にされる。無意識にそこに視線が釘付けにされてしまう。
「やぁン」
流石に敦子も恥ずかしそうな声を上げる。
「んふ……膜、無くなっちゃったね……よっしーにあげちゃったもんね……?」
「はやぅ……」
その声に構わず麻里子がぬるりと指を浅く入れるとぴくん、と敦子の全身が反応する。
「見て見て……動いてるっしょ……?」
「は……あ……あ……」
動いている、ピンクの粘膜がぬるぬると泡とは明らかに違うものを垂らしながら挿入された麻里子の指をきゅうきゅうと締め付けているのが見える。
「これじゃないって……指なんかじゃなくてぇ……よっしーのソレが欲しいってあっちゃんのカラダが言ってるんだよ……?お口一杯に頬張ってじゅるじゅるしゃぶりたいって……子宮口であむあむしたいって泣いてるんだよ……?」
張り詰めた乳房とその中心で固くなっている乳首を背中にむにゅむにゅと押し付けながら欲情に震える声を耳に流し込む。
「やはぁん、ハズいって、ばぁ……ふゅっ……」
恥ずかしげに顔を両手で隠しながらも敦子は弄られる下半身をくねくねと揺らす。
「ひっ……かはっ……はっ……ひっ……」
吉川の陰茎は温かい紫の湯の中で限界を超えて膨張し続ける。いっそ痛々しいほどに。
「ダメそ?」
喜悦を抑えきれない声色で千沙が囁く。
「ギブ?」
「……ひぃ……ひっ……」
「ギブ?」
「許し……」
「ギブ?」
「だっ……ださ、せて……くださぃ……」
「おっけ、ベッドいこ」
最後は待ちきれなかったというように余裕のない声になった千沙は吉川を抱えてざぶん、と湯船から立ち上がった。
「あ、ちょっ、まだ泡流してない」
「待ってって……うわ、うわ、うわ、すげえ」
急に立ち上がった千沙に麻里子は慌て、敦子は湯から上がった吉川の股間を見て思わず麻里子の指を締め付けてしまうのだった。







「シーツの替えある?多分すぐぐちゃぐちゃになるよ」
「どうでもいいってもう、はやく」
風呂から上がった三人はいそいそと尻尾を振りながら部屋に吉川を引っ張り込む。
四人ともが生まれたままの姿だ。
風呂上がりでさっぱりとしていそうなものだが三人の媚態はむしろあの紫の湯の香を纏ってさらに艶々と張りを増している。
魔界産入浴剤の効果覿面というところである。
食事をしていた小さなテーブルがどけられ、吉川はベッドの前にまでぐいぐいと引っ立てられる。
ぬいぐるみが枕元に置かれた意外、と言ってはなんだが女の子らしいベッド。
拉致された車内とは違う。
外ではなく千沙の部屋、しかも、一人暮らしで邪魔の入る余地も無い。
この恐ろしく妖艶で若くて淫らな三人に好き放題に、徹底的に、犯される事になるのだ。
「ぁ……ぁっ……ぁうっ……」
「んふふっ……よっしー、それじゃあ……うん?え?」
吉川の異変に気付いた千沙が顔を覗き込む。
「だっ……だめっ……もっ……」
ひくん、ひくん、と腹を打つほど反り返った陰茎がしゃくり上げるような動きを繰り返す。
「んっ……?あっちょっ、ダメダメダメ!外に出しちゃ!」
「ガマンしてガマンガマン!」
やにわに慌て出す三人。
吉川は必死に耐えようとする。
単純に、女の子のベッドにぶちまけて汚してしまうのはいけないという感覚からだった。
「てぃっ……てぃっしゅ……!」
「待ってて!」
千沙が前に回って来た。
何をしているのか、はやく何か受け止めるものを……。
「はいどうぞっ」
ずぶずぶずぶずぶぅ
「はぁぁぁぁぅっ!?」
「ふくぅっふんんぅ」
立ったままいきなり挿入された。
びっくりして腰を引こうとしたが後ろから二人が押し付けるものだから離れられない。
「まっ……!でちゃ……離れ……!」
どくんっどくんっどくんっ
言い終わらないうちに熱い肉の中での生出しが始まってしまう。
「んぐぁぁぁぁぁぁ」
「間に合ったね〜えらいえらい♪」
「はぁい出しましょうね〜どぴゅどぴゅ出しましょうね〜♪」
「うっ……うんっ……うふんっ……」
引き込まれるような締め付けの中に射精しながら膝が笑う、立っていられない。
千沙は膣で射精を受け止めながらゆっくりとベッドに仰向けに寝転がっていき、後ろの二人がその動きをフォローする。
「ふ、ふっ、ふぅぅっ」
ベッドに腰を下ろした弾みでぬるるんっと千沙の中に埋まっていた陰茎が半分ほど露出する。
びくんびくんと脈打ちながら女性器に精を打ち込む竿がぬるぬるの光沢を放っているのが見える。
「こぉらっ抜いたらめっ!」
どすんっと上から麻里子の豊かな尻が吉川の尻に乗り、その重みでまた根元までずぐりと飲み込まれる。
「ああああっ」
「はきゅっおふっ」
ほぼ無意識のような動きで千沙の長い脚が乗りかかった麻里子ごと吉川の腰をがっちりと抱き込み、吉川は魔の芳香のする肉体にサンドイッチにされてベッドに転がる。
肉の狭間で吉川はどうにか挿入から逃れようとじたばたもがいた。
「んんぶっ!やあっ!ひゃめぇっ!中は!中は!」
顔の埋まるサイズの四つの房から何とか顔を出し、解放を望む。
「ん〜?何でかなあ?」
ゆさゆさと腰を揺らしてより挿入を深くさせながら麻里子が囁く。
「あかちゃ、あかちゃん、できちゃう!」
「ぷふふふっ、まるっきり女の子のセリフ」
ひとかたまりになった三人の横に寝そべりながら敦子が笑う。
「いーじゃんいーじゃん、作ろ♪作ろ♪」
「だめぇあ!」
「はいちょっと黙るー」
「むんんぅ」
ぐい、と体をせり上げて吉川の顔を乳房で覆い潰す。
そしてこちらも吉川の腰を千沙ごとがっちりと絡め、もうどうあがいても深い挿入から逃れられないようにしてしまう。
どくん……どくん……どくん……どくん……
吉川は為すすべもなく長い長い射精の最後の一滴まで気持ちよく種付けさせられてしまうのだった。







 現代社会には既に多くの魔界のアイテムが流入している。
人体に影響の無い無害なものから依存性のある危険なものまで様々だ。
通常、これらは元の世界からこちらに持ち込まれる際に検問を通る事になり、特に危険性の高いものは厳重に管理される。
管理の厳しい物品を手に入れようとする場合は身分証明と魔物である事の証明、伴侶の有無、こちらでの経歴、あちらでの経歴、犯罪歴の有無などなどの審査を潜って初めて手に入れる事ができる。
しかし、やはり管理には限界がある。
侵攻の効率化を望む「過激派」の活動や、伴侶を強引に手に入れたいが為に行われる横流し。
それらのアイテムが混乱を起こす事例も後を絶たない。
彼女達が吉川に使ったあらゆる道具もそういった違法なルートを経由して手に渡ったものと思われるが、経路は未だ判明していない。







 ぎっし、ぎっし、ぎっし、ぎっし
「んふふー」
ベッドの上では麻里子と敦子が吉川を挟んで腰を振っている。
仰向けになった麻里子の上に吉川が乗せられ、その吉川の背に尻を乗せる形で敦子が跨って逃れられないように押し付け、ぐちゃぐちゃといやらしい音を立てる二人の下半身をニヤニヤと見ている。
その三人の元に何かを探して部屋をごそごそしていた千沙が戻って来た。
「あっ……ちさぼんそれ……」
「コレ、使う時がきちゃったねえ♪」
千沙は紫色の小さなカプセル状の薬を指に持っていた。
二人はいやらしい笑みを交わし合い、敦子がぐいっと吉川の腰を押さえつける。
「あぐぅぅぅぅ」
「はぅぅぅ」
ずぐぐ、と深く挿入された状態で二人の腰は固定されて動けなくされてしまう。
吉川は掠れた悲鳴を上げ、麻里子は動きが止まったのに抗議するように腰をくねらせる。
「よっしー……知ってる?」
「ふっ……ふっ……ふっ……うぅ……?」
「前立腺って……男の子の急所があるんだよ……お尻の……奥のほうに……」
「うぐっ……!?」
押さえていた敦子がぐい、と吉川の尻を割り開いて肛門を露出させる。
流石に羞恥にもがくが、当然身動き一つ取れない。
「そこを責められるとぉ……また新しい天国が見えちゃうんだって……」
「ひぃぃぃぃぁっやめてぇっひゃめてぇっ」
「大丈夫大丈夫ほぉらおとなしく……」
その尻に千沙がカプセルをちょうど座薬のようにゆっくりと押し込んでいく。
違和感に襲われたに吉川はじたばたするが抵抗になっていない。
「飲み込んでぇ……そお……いい子ぉ……」
「あぐっ……あぅっ……」
結局、得体の知れない何かを尻に飲まされてしまう、吉川は口をぱくぱくさせて身悶える。
「あっあっあっあっ……えっ?いっ?」
と、その表情が苦悶から困惑に変わり始めた。
違和感の中に奇妙な感覚が混じり始める。痺れに似た何かが、腰の奥でじんじんと疼き始める。
「前立腺淫紋♪」
ヴンッ
「はきゃああああああああっきはあああああああ」
ぐちゃっ!ぐちゃっ!ぐちゃっ!ぐちゃっ!ぐちゃっ!
突然、吉川が悲鳴と共にバネじかけの人形のように猛烈なピストンを始めた。上に乗っている敦子を振り落とさんばかりの勢いだ。
「ふぎゅぃぃぃ!?」
たまらないのはその荒々しいピストンを受けた麻里子だ、突然の衝撃に目を白黒させる。
麻里子の性器は本人とは別の意思を持つようにその動きを歓迎し、絞り上げるような伸縮を繰り返し、大量に白く濁った愛液を分泌して潤滑を助ける。
吉川の腰と連動するように麻里子の腰も息を合わせて下からごつんごつんと振り上げるように動く。
「うわ、うわ、うわ、スゴっスゴッ♪エロぉ♪」
「ヤバ、これすごすぎない?」
白濁を飛び散らせながら機械仕掛けのように女性器に突き込まれる陰茎をみながら二人は興奮した声を上げる。
吉川の腰の動きは半ば無意識のような動きだった。
腰の奥から響く耐え難い振動から逃れようとするように腰を振る。
そうすると麻里子の中の複雑な機構に陰茎が滅茶苦茶に可愛がられる。
それでも腰の動きを止める事が出来ない。
ぶびゅっ!ぼびゅっ!びゅるっ!びゅるんっ!
質も量も段違いの射精が始まる、それでも腰が止まらない、止められない、射精しながらも腰を振り続ける。
「うぉっうぉっぉっぉっぉっよっしぃぃぃぃすごいすごいすごおおおおおいぃぃぃすてきぃぃぃぃぃ」
だらしなく崩れた表情を晒しながら麻里子は涙までこぼしなあがら喘ぐ。
「こらよっしー、パンパンするのはいいけどぉ……」
「抜いたらめーだよ?」
興奮に顔を上気させながら二人は今尚動きを止めない吉川の腰に二人がかりでのしかかった。
どすんっ
二人分の体重で深く深く繋がらされる、圧迫された腰の奥の振動が更に克明に伝わる。
その男の感度を直接削られるような感覚から逃れようと腰を振ろうにも腰はがっちりと固定されて微動だにできない。
「ーーーーーーーーーーー」
吉川はもはや声も出せず、ただ亀頭に食い付いた子宮口に固形物のように濃く、太い精液をだくだくと流し込むしかできない。
「かぁっあっあっ……よっ……し……だ、だぁっめっ……おま、おまん、こ、が……」
麻里子も口をぱくぱくさせていたが、やがて耐え切れなくなったようにがばっと吉川の頭を抱えてキスをした。
「ーーーーーーぶっっっっんっっっ」
声の出ない絶叫さえも飲み込まれ、吉川は脳内を白い閃光が乱反射するような感覚を味わい続けた。







 「前立腺淫紋」
カプセル状のこのアイテムは男性の尻に入ると速やかに溶解し、流れ込んだ魔界物質がその男性の前立腺を見つけ、そこに不可視の淫紋を刻む。
この淫紋は所有者の魔物の意思によっていつでもどこでも任意の発動が可能であり、発動されれば情け容赦ない快楽を前立腺に注ぐ。
一度刻まれたこの淫紋を解除する方法は現在のところ開発されていない。
支配的で不可逆な効果を発揮するこのアイテムは極めて危険であり、現代での使用は禁止されている。
これを手に入れんと違法に手を染めるダークエルフが後を絶たない。







「はーっはーっはーっはーっ」
「動かないでー動かないでー、ほらもうずれちゃうっしょ、腰ヒクつかせないで」
「む、無理だって……ばぁっ……」
今度は吉川がベッドに仰向けになり、その上に敦子が背中を向けた騎乗位で繋がっている。
足は大きく開かれて二人が繋がっている部分を見せつけるような体勢だ。
その二人の足の間に座り込んだ千沙が紫の塗料を用いて筆で何かを書き込んでいるところだった。
「えっとぉ……この図がこうで……これがこうでぇ……」
もう片方の手に持ったマニュアルらしき紙と見比べながら敦子の下腹部に複雑な文様を入れていく。
吉川の陰茎が押し入って形を僅かに浮かび上がらせているそこに筆が触れる度にびくびくと腰が痙攣し、繋がった部分からとろとろと愛液が伝い、きゅうきゅうと陰茎を愛撫する。
「ぁくっ……ぁぅっ……」
先程の壮絶な絶頂で意識が朦朧としている吉川は抵抗もできない。
それでもわずかな抵抗も許さないというようにその両手を上から麻里子が押さえつけ、顔を覗き込んでいる。
「待っててねぇ……今、あっこのまんこがよっしー専用になるからね……あたしも……ちさぼんも……拒否権とか無いからね……ちゅぷ……♪」
嬉しそうに笑うと、もはや聞こえていない様子の吉川の唇を上から奪う。
「はふぁっ」
その拍子にとくんとくんと緩やかな射精が始まってしまう、敦子は背筋をぴんと伸ばして中に広がる温かさに感じ入る。
「あん、もう……こぼしちゃめってば……ぢゅるっ」
筆の手を止め、千沙は結合部からとろりと溢れる白濁液を啜る。ついでに睾丸を優しくマッサージして射精の快楽を長引かせる。
「んやぁ……それあたしのぉ……」
「ちゅぷ……んっ、ごめんごめん♪さ、できたぞー♪」
敦子の下腹部に複雑な文様が描かれた。
神聖なその場所に刻まれたそれは背徳的な雰囲気を醸している。
「これねぇ……すっごいんだよ……?」
にやにやといやらしく笑いながら千沙はゆっくりと文様に指を這わせる。
そうするとその文様がうすぼんやりと紫色の輝きを発し始めた。
「はっ……あっーーーーー」
びぐんっ
と、繋がっている二人の腰が跳ね上がった。
ぷしゃっ
結合部から透明な液体が吹き出し、千沙の顔にかかった。
「ーーーーーーー」
「ーーーーーーー」
二人は声も出ない様子でただがくんがくんと魚のように痙攣を続け、その下腹部では紫色の文様が蛍の光のようにゆっくりと点滅を繰り返している。
「うわあ……これはちょっと効きすぎかなぁ……もちょっと慣らさないとね?」
「ーーーーーーー」
「ーーーーーーー」







 「連結淫紋」
これを刻まれた魔物が前述の「前立腺淫紋」を刻まれた男性と性交した状態で発動すると、その魔物の内部の恥骨の裏側……いわゆる「Gスポット」と言われる過敏な部分が男性の前立腺と連動する事になる。
その際に生まれる快感は強烈であり、意識を保つことさえ困難だと言われる。
 淫紋の効果を停止しない限り射精による絶頂と絶頂による射精が延々とループを起こし、発動した魔物の意識が混濁して淫紋を止めることができなくなるという状態に陥る危険性がある。
 よって原則的には時限式で停止するように術を組むか、第三者に操作してもらうという使い方が推奨されている。
 この淫紋を違法に使用し、用法も守らなかった魔物のカップルが絶頂のループに陥り、訝しんだ知人が家を訪ねるまでの一週間の間イキっぱなしになるという事故も過去に起こっている。
当然、前立腺淫紋と同様に現代での使用は禁止されている。







 プシッ
「んっ……んっ……んっ……」
スポーツドリンクの缶を開けて千沙が喉に流し込む。
既にアパートの窓からは夕焼けの赤い日差しが差し込んで薄暗くなった部屋を照らしている。
「ぷはーっいい汗かいちゃったぁ……」
その日差しに千沙のしっとりと汗ばんだ豊満な肢体が赤く照らされる。
「あ、あたしもちょうだーい」
「ほい」
冷蔵庫を開けるともう一缶を取り出して敦子に投げて渡す。
「こく……こく……こく……」
華奢な喉が上下し、豊かな房がふるん、と揺れる。
よく見るとその乳房の脇に紫のハートマークが複数、あの塗料で描かれている。
「ぷはぁ」
「……オッパイで……五回?」
「んふ、オッパイはあたし最多だねー」
「むー」
千沙の胸にもハートがある、こちらは二つだ。
「でもおクチはあたしがいちばーん♪」
ペロ、と舌を出して頬を指差す。
その頬にもやはりハートが塗られている、四つだ。
「ナカは?いくつだっけ自分じゃ見えない……」
「見して?」
くる、と敦子が後ろを向くとその豊満な尻に四つのハートが塗られている。
「四回」
「ちさぼんは?」
くい、と腰を突き出して見せるとそこには五つのハートマーク。
「五回……」
「よっしゃ勝った」
「麻里子いくつだっけー?」
台所から部屋に移動する。
ぎっし、ぎっし、ぎっし、ぎっし、ぎっし、
ベッドの上では麻里子の尻が揺れていた、その尻には六つのハートがある。
「はっ……はっ……はっ……はっ……ほら、もうちょっと、もうちょっとであたしも、いく、からぁ、タイミング、タイミング、合わせて?、合わせて?あっ……あっ……あんっ……」
ぱんっぱんっという腰を打つ音とくちゃくちゃという水音が早くなり、麻里子のハートの付いた尻の動きが小刻みになりはじめる。
「んんむっ」
ぶるるっ、と全身が震えると同時にキスをし、しっかりと足を絡めて密着する。
尻に敷かれた吉川の睾丸が持ち上がり、麻里子と一緒にぶるぶると震える。
「七回ぃー?このやろー……」
言いながらその震える尻に筆でハートマークを描き足した。
「ん、よっしーも喉渇いたっしょ」
「は……は……は……」
麻里子の下から現れたもはや心も体もどろどろの吉川に千沙が声をかけ、ドリンクを口に含む。
「んむ……」
「んちゅ……むぐっん!」
口移しでこくりこくりと飲まされている間に愛液でぬるぬるになっている吉川の陰茎を敦子が胸でぬちゅり、と挟む。
「じゃ、あたしはオッパイで一位目指そー」
乳肌で愛撫しながら敦子は言って亀頭にキスをした。
ちなみにこのハートマークには何か効力がある訳ではなく、三人が戯れで付けたものである。







 カッチ コッチ カッチ コッチ
時計の針が指すのは深夜二時。
昼間嬌声に溢れていた千沙の部屋も静かになり、床に敷かれたシーツの上の毛布の膨らみが静かに上下している。
「すう……すう……すう……」
「んん……」
「んー……むにゃ……」
四人が塊になって寝ている、どうやらベッドを使っていないのは入りきらないかららしい。
「んん……んくっ……んぁ……」
もぞ、もぞ……にちっ……にちゃ……
しかし裸の三人に包み込まれるようにして眠っている吉川の様子は妙だった。
眠ってはいるがしきりに体をもじつかせ、顔も体も真っ赤に紅潮している。
それもそのはず、吉川の陰茎は眠る時でさえ解放される事なく、正面から抱きしめられている千沙の中に咥え込まれたままなのだ。
眠っていても勃起は静まらず、そして眠っていても魔物の体内はやわやわと陰茎を愛撫し続ける。
その快楽から逃れようと無意識にもがくが、後ろと横から腕と足を絡めて抱き付く二人が離れるどころか抜く事も許さない。
「んぁ……ぁうぁ……だぁ……め……だっ……」
「すう……すう……んふん……んふふー……」
夢の中でも淫らに貪られ、のたうつ吉川の陰茎を千沙はお気に入りのぬいぐるみを抱くように強く抱き締め、その髪にすりすり頬ずりしながらだらしなく笑う。
「んっ……あんっ……」
と、その寝顔がとろん、と蕩ける。
吉川が膣内にとくとくと緩やかな夢精を放ったのだ。
「はふぅぅん……」
幸せそうな寝顔になりながら千沙はより一層吉川の腰を足でがっちりと引き寄せ、吉川の夢精を中の奥でじっくりと味わった。
吉川がその淫夢から解放されるのは明け方の六時、先に目を覚ました麻里子が「目覚まし」と称して発動させた前立腺淫紋の暴力的な快楽に叩き起され、朝一番の生出しを千沙に捧げるまで。
そして、覚めても覚めない淫夢をまた味あわせられるのだった。







ピンポーン
千沙の部屋に呼び鈴の音が響く。
ギッ、ギッ、ギッ、ぐちゃ、ぐちゃ、ぐちゃ
しかし誰もそれに反応しようとしない、部屋に響くのは淫猥な水音ばかりである。
ピンポーン
吉川が拉致された日から三日が経過した。
四人は学校にも行かず、たまに食料を買いに行く以外はひたすらセックス漬けの日常を送っていた。
ピンポーン
魔物との交わりはどれほど長く続けても快楽に慣れるという事ができない、この頃には吉川の反抗心も理性も倫理も延々与えられ続ける快楽によって溶け落ち、自ら快楽を貪る獣に堕とされていた。
ピンポーン
「ねえ……誰ぇ……?しつこぉい……」
「ちさぼん見てきてよー……」
「やぁー……ちゅぱ……」
ピンポーン
「うっさいなぁもぉ……しょーが……ちゅぱ……ないなぁ……」
名残惜しげに陰茎にキスをした後、千沙は上着を着てドアに向かった。
すかさず二人が空いたその場所に群がる。
「……だぁーれだよぅお邪魔虫……っ!?」
ドアのレンズを覗き込んだ瞬間、千沙の顔色が変わった。
「?」
「どったの?」
変化を察知した二人が聞くと、千沙は今まで見たことのない険しい表情で二人を見返し、顎で何かを指示した。
それを見た二人も顔色を変えるとベッドの上の吉川を立たせるとクローゼットの中に入れた。
「声出さないでねよっしー……ちょっとの辛抱だから……」
そう言って閉めた。
吉川は訳もわからず快感の余韻から抜け出せないままぐったりとしているしかできなかった。
ピンポーン
「はいはーい!今出ますってば!」
千沙が上着を着込む間、他二人は部屋中に散らばっている交わりの痕跡や違法な道具を必死に片付ける。
どうにか体裁を整えた頃を見計らって千沙がドアを開ける。
「どうもー、こんばんは」
「……」
二人の婦警が表に立っていた。
栗色の髪の若い婦警は人懐っこそうな笑顔で挨拶をし、その後ろに立っている小柄な黒髪の婦警は腰に手を当てて黙って立っている。







 捉えたオスを囲ってハーレムを形成するのはオークの習性である。
人間の管理が行き届いておらず、未開の領域の多い地域であれば行方不明者も珍しくはない。
しかし現代社会においては人一人を攫ってただで済む事はまずない。
機関は吉川の両親の出した捜索願の情報からして魔物娘による犯罪である確率が高いと判断した。
無論、判断したのは警察ではなく警察内に潜伏している魔物娘達によって秘密裏に構成されている機関だ。
全国の警察機関で表向き通常の婦警として働いている彼女達は魔物が起こしたと思われる犯罪が発生すると迅速に配置され、捜査に赴く。
三人のアパートのドアを叩いたのは剣峯司(けんみねつかさ)巡査、種族リザードマン。轟原代(とどろきげんだい)巡査長、種族ドラゴン。







 「警察なんですけれどもー、ちょっとこちらのお宅をですね?調べさせてもらいたいんですよー」
警察手帳を見せながら栗毛の婦警、剣峯がにこやかに言う、千沙はごくりと喉を鳴らした。
「えーっとぉ……ちょっと今ぁ……見せられる状態じゃないっていうかあ……」
「におう」
「え?」
後ろの黒髪の婦警、轟がぼそりと言った。
「ここで当たりだ、峰」
「あ、ちょっ……」
轟は鍵の掛かったドアのノブを握った。
金属製のドアの縁がゴムのようにベゴン、と変形して引き剥がされるように開いた。
力を込めた様子もなく、普通に開けるような調子で鍵が無意味にされてしまった。
ずいずいと部屋に入る轟を慌てて千沙が止めようとするが、その肩に剣峯がぽん、と手を置いた。
「おとなしくしてて下さいね、この人面倒なの嫌いだから手間取らせたら怖いことになっちゃう」
あくまで穏やかな口調で剣峯が言う、千沙は唇を噛んで黙る。
わかる、この二人は魔物だ。
それも自分達よりもはるか上位、一人に三人でかかってもどうにもならないだろう、特にあの黒髪の方はこちらに向かって歩かれただけで膝が笑った。
部屋に入った轟は中にいた二人を視線だけで凍りつかせながら迷いなくクローゼットに向かい、開けた。
中には虚ろな目で座り込む裸の少年。
「よっしー連れてかないでえ!」
と、吉川が見つかった瞬間、金縛りが解けたように麻里子と敦子が轟の背中に飛びかかる。
こう見えて人間を遥かに越える怪力の持ち主だ、人間の警察官では歯が立たない。
「ふん」
「わぁ!?」
「んきゃー!?」
しかし轟が面倒そうに手を振ると二人の身体が見えない突風に吹かれたように跳ね返され、ベッドの上に折り重なってしまう。
轟はその二人に目もくれずに少年の前にしゃがみこんで声を掛けた。
「しっかりするんだ、大丈夫か?」
「うう……ああ……?」
ぴしゃぴしゃと軽く頬を叩きながら呼びかけると、虚ろだった視線が徐々に焦点を結んだ。
予想通りその身体に怪我などはない、ただ、キャパシティーを超えた快楽を与えられ続けて朦朧しているのだ。
「君の名前は?」
「……よ……吉川……典明……」
「安心するといい、私は警察だ」
「警察……」
「被害者確保」
轟は吉川にシーツをかけてやりながら剣峯に言う。
「はい、おとなしくしてね、十八時三十二分、現行犯逮捕」
剣峯は抵抗もなく立ち尽くす千沙の手に輪をかけた。
「そっちの二人もだ……言わなくてわかるだろうが、抵抗は無意味だ」
「……」
「……よっしー……」
ベッドの上で麻里子と敦子は吉川を見つめながらぎゅっと唇を噛む。
そんな二人をベッドから引き下ろすと剣峰は淡々と輪をかけていく。
「馬鹿だったね、いい?ちゃんとこの罪を償って、大人しくしてたらまた会えるの、暴れたりしたら余計に会えなくなるからね?」
言い聞かせるように剣峯は語りかける、割り切らなければやっていけない部分もあるが、伴侶と魔物を引き離すのはやはり心苦しい。
「こちら轟巡査長……あっ!?」
と、轟がトランシーバーで本部に連絡をしようとした瞬間、手錠を掛けられたままの千沙が突然走り出した。
外にではなく、吉川の方に向かってだ。
しゃがみこんでいた轟を体当たりで突き飛ばすと吉川に覆いかぶさり、唇を奪う。
「えっ……ふんむ!?」
正気に戻りかけていた吉川の目が、また遠い世界に飛ばされる。
「こら!やめないか!」
轟が引き剥がすと、ちゅぴ、と二人の舌に橋がかかる。
「よっしー!迎えに行くからね?いつか絶対迎えに行くからね?」
轟に引っ張られながら千沙はどろどろの欲情をその目に燃やしながら言う。
「そうだよ!よっしー!」
「またしゃぶってあげるからね!」
麻里子と敦子も剣峯に取り押さえられながら言う。
「それまでに……破裂しそうなほど、溜めておいてね……♪」
「あ、あ、あ……」
ぴゅる、と、掛けられたシーツの下で、残っていた精子が漏れ出してしまった。







 「高校生拉致監禁事件」
三人の女子高生が一人の男子高校生を拉致し、三日間に渡って「暴行」したこの事件はその特異性からスキャンダラスに取り沙汰され、連日ニュースやワイドショーを賑わせた。
しかしこの世の常として次々入る新たなニュースに流され、数週間もすると話題にも登らなくなった。
逮捕された三人は記録上では鑑別所に送られた事になったが、実際には魔物専用の矯正施設に送られた。
無論、これも秘密裏に作られた施設である。
他の犯罪者と同様に監修していては魔物の秘密を守ることは困難であり、そもそも通常の施設では魔物を拘留する事すらできない。そういった経緯でできた施設である。
三人はここに三ヶ月の拘留の後、保護観察処分になるという判決を受けた。







 吉川は右手にコンビニ袋を下げて夜道を歩いていた。
「……」
ぼんやりとした顔で星空を見上げる。
あの出来事から四ヶ月。
報道での著名性は守られていたが、それでも噂に蓋はできないもので事件の後吉川は周囲からの好奇の目に晒される事になり、その影響で地元を越し、学校も転校した。
両親はこの出来事に極力触れないように振舞った、悪い言い方をすると腫れ物に触るような扱いをするようになり、家の居心地が悪くなった。
吉川自身もあの記憶は思い出さないようにして暮らしている。
「……」
表面上は変わらないように振舞っていたが吉川は何か抜け殻のようになっている自分を自覚していた。
何にも身が入らず、全てが空疎に感じる。
事件の後精神科医にも通ったが、この感覚には改善が見られない。
そしてこれは誰にも相談していない事だが、あれ以来吉川は性的不能に陥っていた。
自分と周りの環境に余りに深い爪痕を残していったあの三人の事は極力記憶に蘇らせないよう努めている。
しかし考えないようにしても不意にあの淫らで無邪気な笑顔と柔らかで蠱惑的な肢体がフラッシュバックする事が度々あった。
そんな感覚を覚える度に吉川は周囲を見回す。
家にいる時には窓の外を覗き、店にいる時には入口を伺い、学校にいる時には校舎の外を見る。
(よっしー!迎えに行くからね?いつか絶対迎えに行くからね?)
あの言葉が忘れようとしても頭から離れない。
またあの三人がやってくるのではないかと思ってしまう。
そんな事は有り得ないとその度に思い直す、そもそも自分に近付くことは法律的に禁じられているはずなのだ。
自分はどう思っているのか?
考えないようにしていてもそんな疑問が記憶と同時に持ち上がる事もある。
もう一度会いたいのか、もう二度と会いたくないのか、好きなのか、嫌いなのか。
それはわからない、としか言いようがなかった。
そうして今夜もまたその事を思い出している。
夜のコンビニ帰りというシチュエーションなのだから仕方のない事なのかもしれない。

「おっす」

と、物思いに耽る吉川に声が掛けられた。

「え?」

その声の方を振り返った。
車があった、ワゴン車だ。
その窓から麻里子が笑ってこちらを見ていた。
心臓が跳ね上がって喉の奥を叩いたような心地がした。
同時にこれは夢なんだと思った、そんなはずはない、ここに彼女がいるはずが……
「くふふ」
笑って麻里子が車のドアを開けて降りてきた。
「あ、あ、あ、あ、あ、あ」
吉川は腰が抜けたような奇妙な足取りでかくかくと後ろに後退した。
全力で走って逃げ出したかった。
それと同じくらいに会いたかった。
身が裂けるような二つの思いが拮抗してそのような動きになった。
しかし、この時点で既に吉川の運命は決定付けられていた。
微笑んだまま麻里子が指で空中に奇妙な文字を描いた

ヴヴヴヴヴヴヴヴ

「あうううあああああああ!?」
腰の奥で振動が起こり、目の前にちかちかと火花が散った。
あの時に味あわせられた異常な快楽が再び男のどうしようもない急所を襲ったのだ。
下半身が骨を抜かれたようになり、その場に崩れ落ちそうになる。
と、倒れる前にぽふん、と柔らかく、懐かしいとさえ思える甘い匂いに抱きとめられた。
「あ、あ、あ、あ、」
「どしたのぉ?体調悪い?」
わざとらしく声をかけながら麻里子が言う。
その手はさりげなく股間に触れる。
「……ちゃあんと、溜めてたんだ♪えらぁい……♪」
数ヶ月の間、何にも反応しなかった陰茎はおぞましいほどの昂ぶりを示している。
まるで身体があの時の言いつけを守ってこの時のために溜めていたかのように。
「ああああっ止めて!止めてぇ!」
「静かに静かにシー、シー、ちゅっ」
腕の中で暴れる吉川をすごい力で押さえつけながら囁き、キスをする。
「じゃ、いこっか」
ぐい、と車の方に引っ張られる。
そんな、また、またなのか
「どうして……!」
「どうしてって?……どうしても、だよ」
言葉の終わりにまた指で文字を切る。より振動が強くなる。
「ーーーーーー」
抵抗もできない状態にされた吉川はずりずりと車の間にまで引きずられていく。
むあっと車内から奇妙な香と女の匂いが混じりあった匂い。あの時の匂い。
座席には敦子がいた。
片膝を座席に上げてにやにやとこちらを見ている。
以前と変わらぬ、いや、以前よりもさらに成熟したように見える肢体を以前と同じ露出の激しいファッションに包んでいる。
その覗いている下腹部に薄らと淫紋が紫に点滅している。
運転席からは千沙が座ってこちらを振り返って見ている、笑っている。
二人共その目にどろどろの欲情が燃えている。
捕まってからの数ヶ月で彼女達は更生されるどころかその欲望を更に熟成させ、増大させていたらしい。
舌なめずりをしてずい、と敦子が身を乗り出し、両手で吉川の服を掴む。
麻里子がぐいぐいと後ろから押す。
吉川は腰と足をガクガク痙攣させながら必死でドアの縁を掴む。
その手首が掴まれ、引き剥がされる。
「会いたかったよよっしぃ♪」
バタン、とドアが閉じられ、車が出る。
後には地面に落ちたコンビニ袋が残されただけだった。







 一部を除いて基本的に魔物は規則や規律を嫌う。
矯正施設は未だ作られて日が浅く、再犯をいかに防ぐかの方法は手探りの状態である。
再度被害者を拉致したワゴン車は郊外の廃墟の傍に乗り捨てられているのを発見された。
車内には夥しい性交の痕跡があった。
三人は車内で吉川を味わった後、車を降りて廃墟に連れ込んだものと思われる。
その廃墟の中のひと部屋には魔法陣が描かれており、痕跡はそこで途絶えていた。
捜査は実質そこで手詰まりになってしまった、何故ならその魔法陣は「パンデモニウム」への転送魔法だったからだ。
この堕落神の治める領域には如何なる勢力も手を出すことはできず、尚且つ要請してもここの住人が引き渡された前例は無い。
昨今に至るまで、三人と吉川の足取りは掴めていない。







 昼も、夜もない世界。
時の止まった世界。
ここに住む人々はただただ、愛し合う、それ以外の全てを気にかける事なく。
その住民たちが愛し合うために無秩序に作られた数え切れない住居、その中の一つに吉川はいた。
ぐちゅ!ごちゅ!がぼ!ぐぼん!ぐちゃ!
「こうしてると最初の頃を思い出すねぇよっしー……」
「ん……ん……んん……!」
ごぼ!がぼ!ぎゅぷ!ごぶ!
「んふふ、やっぱりいじめられてる時のよっしーが一番可愛い……♪」
「んぐ……んぐ……!」
貴族の使うようなベールに包まれた豪奢なベッド。
その上で吉川は麻里子と敦子に押さえつけられ、口には布を押し込まれている。
麻里子と敦子は肢体がほぼ隠れていないような薄いネグリジェのような服を一枚着ているのみ、興奮で屹立した乳首が生地を押し上げているのもよく見えてしまうような服装だ。
吉川は何も纏ってはいない、その股間に顔を沈めて首を振っている少女が一人、薄桃色の髪が首を振るたびにふさふさと揺れている。
体つきはまだ幼く、ようやく十代に入り始めた頃だろうか。
しかし幼いながらもすでにその体には蠱惑的な肉が付き始めており、もう数年経てば男を狂わせるプロポーションに育つ事を予感させる身体だった。
その身体は麻里子達と同じく薄いピンク色のネグリジェを纏っており、うっすらと汗ばんだ肌に張り付いている。
「そうそう……角度を変えて、舌を使うのを忘れないようにね……?」
ギュプッ!ギュプッギュプッ!
一心不乱に首を振ってえげつないフェラチオに没頭する少女に寄り添うように座るのが千沙だった。
やはり薄いネグリジェをその身に纏っている。
首を振る少女の顎に優しく手を寄せ、首に手を添えてサポートをしているようだった。
「腰が浮いてきたね……?ほらもうすぐ……もうすぐ、来るよ……?」
じゅろっ!じゅぽっ!じゅぽっ!じゅぽっ!
その目に穏やかな慈愛と濃い欲情を浮かべながら千沙が言う。
「パパの、ミルク……」
びゅるるるるるるるるるるっ
「むぶんっ」
吉川は腰を浮かせて、為すすべもなく娘の口内にたっぷりと射精した。
「上手上手♪……そうそう、出るのに合わせて吸って……ほら、いっちに、いっちに……」
「じゅるる……!じゅるる……じゅるるん……!」
頭を撫でられながら吉川と千沙の娘、ユウノは蕩け切った顔で精を飲み干していく。
「んっ……んっ……んっ……ぷふぁっ……はぁ……♪」
千沙によく似た小生意気な美貌を歪ませてユウノは口を大きく開け、中に何もないのを千沙に見せる。
「はい上手♪こぼさなかったね♪」
「はふ……パパの美味しいもん……そんなもったいない事できないもん」
ぺろりと唇を舐めて悪戯気な表情を浮かべる。
「そ、れ、じゃ、あ、メインディッシュ……♪」
「えへへぇ……やぁっとだぁ……♪」
「んんんんーーー!」
二人の会話からこれから行われる事を察知した吉川はじたばたもがくが、二人に抑えられているので無意味だった。
幼い身体にあるまじき色香を発散しながらゆっくりとユウノは身を起こす。
あろうことかその下腹部には薄らと明滅をする文様が刻まれている。父親の陰茎に合わせた文様が。
そっと小さな手を吉川の陰茎に添える。
元の頃より一回りは大きくなり、淫水焼けで飴色に変色したそれは先程まで少女の小さな口に収まっていたとは思えないような肉の凶器と成り果てている。
嬉しそうにそれをさすりながら腰の上に跨り、とてもそれが受け入れられそうに見えないいたいけな性器を指でくちゃ、と割り開く。
「うー!うーっ!うーっ!」
「うふふ……ママの娘だなぁあたし……いじめられてるパパがいっちばん……」
くち……
「うう!」
「萌えちゃう♪」
吉川の脳内にフラッシュバックが起こる。
堕落神の前で誓わされた三人との夫婦の契り。上の口と下の口で交わされる婚約の口付け。
むしゃぶりつくされる毎日、千沙からの驚くべき知らせ、娘との囁かな幸福、その娘の自分への視線に気付いた時の戦慄……
皮肉な事にその記憶の一つ一つがこれ以上ない背徳のスパイスとなり、娘との交合をより甘美なものにしてしまう。
「いただまぁす……♪」
逃げられない







「んふふー、さっすがあたしの娘、初めてにしてあの腰使いよ」
「なにおー、あたしの娘はもおっとエロエロなんだかんね!」
「どうかなー……?とりあえずあたしのお腹からは半端ないオーラ感じるんだけどね」
「そっ……え?お腹?」
「むふふー……昨日のが、大当たりっぽくて……♪」
「なにー!このやろー!おめでとうこのやろー!あたしが一番最後かよこのやろー!おめでとー!」
「ふふ、オメデト」
「ありがと、多分この子も相当食いしん坊みたいだからさ、パパにはうーんと頑張ってもらわないとね……♪」
「あたしこそ一番頑張ってもらわないと駄目じゃん!次あたし!あたしね!」
「ハイハイ」
三人は激しく軋むベッドを濡れた目で見つめながら歓談するのだった。

16/09/25 23:33更新 / 雑兵

■作者メッセージ
うん、そう、またなんだ。
連載に行き詰まって気分転換に書いてて気分が乗ってしまったパターン。
とにかく魔物娘に滅茶苦茶のぐっちょんぐっちょんにされたかったんや。
次は連載に戻りますごめんなさい許してください何でも(ry

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