連載小説
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第三話 オオカミで野獣
いつの間にか服をほとんど脱ぎさりショーツ一枚になって(どうやらブラはつけてなかったらしい)俺を押し倒したレティは、俺のシャツをほとんど破るように開くと俺の胴に鼻を押し付け、
「スン……すんすんすん……クンクン……はぁ♥」
たまに甘い声をあげながら、匂いを嗅ぎ始めた。顔だけではなくかなり小ぶりだが確かに柔らかな胸も押し付けられているので少々気持ちもいい。
とはいえ気恥ずかしいしなんだか怖いので抵抗しようにも、両腕は呆れるほど力強くそして確実な形で抑え込まれている。さすが狩人と言ったところか。
「いいにおい……興奮する…凄く……♥ ヘルマンは私の知ってる中で一番いいにおいがする。」
徐々にレティの顔の位置が上がってくる、最初は臍のあたりだったのに、今は心臓の少し前、俺の胸板を嗅いでいる。緊張と興奮で早くなっている鼓動が聞こえてしまいそうだ。
たまにこいつが俺のそばで鼻を鳴らしてた理由がわかった、こいつは俺の臭いを気づかれないように嗅いでいたんだ、こいつ、匂いフェチだ。
風呂に入ったばかりだし、俺はこのクルツの中でも珍しい部類に入る金髪で、服屋の店員も務めてるだけあって普段からできるだけ身だしなみには気を遣っている。
それが多分お気に召したんだろう、程よく汗臭くはなくて、しかし男の臭いのする体が。
胸のあたりでレティの頭が止まると、そのまま「すぅ―――――――――っ はぁ―――――――――っ」と長く何度か深呼吸をして、そのあとに俺の胸板を
「レロ……ぺろぺろ」
舐めてきた。
唾液をまぶすように胸板をあちこち舐めまわしたかと思うと、俺の乳首に吸い付き舌先でこねくり回しながらたまに尖った歯でカリカリと甘く噛んでくる。
気持ちいというよりはくすぐったい、気持ちいいと感じる奴はそう感じるらしいが俺はあんまりそうは思わない。
「ん♥  ……あんまり。」
僅かにだが大きくなってはいる俺の股間を摩りながら、レティはなんだか残念そうにそう呟いた。大きくなってないつまり感じてないのだと判断したのか、あんまり大きくないと判断されたのかはわからないがほんの少し心に突き刺さる痛みを感じた。
趣向を変えようと思ったのかレティは俺の下の服を脱がすと露出した肉棒にキスをするようにちゅうっと吸うと、肉棒の幹のあたりをぺろぺろと優しく舐めはじめた。
「んちゅ…れろれろぺろっ、チロチロチロチロ」
ぐにぃっ むにぃぐにぐにぐにっ
そうしながら右手の爪で鈴口を痛くない程度に優しくほじくるように広げ、左手で睾丸を優しく揉みしだいてくる、まだ理性が残ってるのかそれとも魔物とて単純に快感を貪るだけではないのか、その手つきは優しい。
それが結構気持ちよく、徐々に驚かされて置いてきぼりになっていた俺の肉棒が固さを帯び、大きく膨らみ始めていく。
「おっきくなった♪ でもまだまだいけそう。」
そう言ったレティはさらに俺の竿を丹念に舐めまわし、横からキスをするように甘噛みをし、先端から垂れはじめた先走りを舐めとると口の中で転がすようにクチクチと音を立てる。
そして飲み込むと、顔が明らかにさっきまで以上に淫蕩な表情を見せ始める。強い酒に酔っぱらったように真っ赤で、この上なく幸せそうにうっとりした表情だ。
そして大口を開けると、一気に喉奥まで俺の肉棒を飲み込んでいく。
じゅぽぼっ、ぬぽごりゅごりゅ
むせたり息が詰まるんじゃないかとこっちが不安になるほど奥の奥まで肉棒を咥えこみ、喉をうねらせて刺激しながら竿を舐めまわす、しかもそれだけじゃなく、喉でしっかりと咥えこんだ上に空いた両手が俺の玉袋を撫でまわし、睾丸をころころとマッサージしてくる。
「んぐっ おぐおぐ、ぬぼっぬぢゅじゅろろろろろ」
ころころくりくりっ もみゅもみゅっ
喉奥までちょっと苦しそうに眼に涙を浮かべて愛撫しながら、睾丸を揉みほぐすように手の中で転がし、懸命に吸われると気持ち良くて腰が浮いてくる。
「ちょっ まてっ、レティ!」
「ぢゅごごご、んぽっがぽっ♥」
制止しようとする俺の言葉を無視して、いやむしろ抵抗されるのを喜んでいるかのように、レティは咥えこんだ口を上下させて俺の肉棒を扱いてくる。
小さなお口にどうやって入れてるのか不思議なほど奥まで入ってるのに、彼女はそれでも嬉しそうに尻尾を振っている。
「んぶっはぷっ♥ ぢゅるるるるるる」
「うくぉ! くぬっ!!」
吸い上げられて思わず射精しそうになるのを必死でこらえ抵抗するが、そんな消極的な抵抗が長続きするはずもなく、もう一度奥まで飲み込まれたと思ったら、
「ぢゅこっ! ぢゅおぷるるるるるるっる」
またも、根元から引っこ抜かれるんじゃないかと思うほどの強烈極まりない吸い上げが俺の愚息に浴びせられ、今度こそ耐えることもできずに
どぴゅっぷぷぷうぷぷぷぷぷうぷぷぷぷうぷう
レティの口の中に大量って言うか加減も知らないとんでもない量の精液がぶち込まれていく。どうやら飲み込みきるどころか抑えることもできないらしく鼻の穴から精液が漏れ、唇を押し広げて精液がぼたぼたと床に滴る。
レティの大切な場所を覆う、彼女の体に残された最後の布部分は湿っているどころか既に愛液の大洪水で、こちらも床に小さな水たまりを作っている。
しかしレティは、それだけの量を出されても満足しなかったらしい、出が悪くなってきて俺が安心するや否や、俺の菊門に爪をねじ込んで前立腺を刺激し始める。
「ふぬぉっ!?」
どぷっどくどくどくっ
強引に強制的に搾りだされることすら快感に感じられて、目の前に火花が散っているような錯覚すら覚える、そして強引な手法でも一滴も出なくなるほど押し出されたことがわかると、レティは口の中に、それどころか頬を膨らませ、鼻と唇の端から零し、顔や床にも滴った精液を順番に舐めとり始める。
しばらく経ってすべて舐めとったと思ったらおもむろに下着を脱ぎ始めた、濃紺の比較的地味な下着と陰唇の間に伝う白く卑猥な糸に俺は思わず唾をのんだ。
「ヘルマンの……飲んでただけでこんなにトロトロ……わかる? 匂いだけでイくの♥、咥えるだけで腰が砕けて、幸せ…こんなにイイならもっと前に……」
そう言いながら俺に跨り、陰唇をくぱぁと開くと躊躇なく俺の愚息をそこに突っ込んだ。
とはいえ出したばかりでいくら敏感と言え搾りつくされ萎びた状態であるのもまた事実で、入れたとたんにレティは不満そうな表情を明らかにした。
「むー、気持ちよく、ないの?」
「出しつくしたばっかですぐおっ立てろって言う方が無理だろ……」
非難の声を上げるレティにそう返すしかない、しかしレティはやっぱり不満そうな顔で、そして俺がいつの間にか床に落としてた巻き尺を拾い上げてもう一度俺に手渡してくる。
「もう一回、元気になるまで測ってて?」
「………どっか希望は?」
当初の目的を忘れてた俺もそうだがあそこまで快楽に溺れておきながら目的は忘れてないこいつもどうかと思う。だが、お仕事である以上きちんとこなすべきだ。
「どこでもいいよ? 私の全部……腕の細さも、腰の括れも、胸の大きさも、ヘルマンになら全部知られてても、嬉しいしかないから♥」
たいそうまぶしい笑顔でそう仰ってくれるので、少々考えてから首に巻き尺をかける。
「お前が俺のものだってみんなにわかるように、首輪にしてやるよ。」
そう宣言して自分の作った首輪をレティに着けてるところを想像する。
色は黒だろう、そうだもうすぐ出来上がる俺が初めてなめした革を使わせてもらおう。
俺の作った首輪をつけて職場に行き、町を歩くレティを思い浮かべて、
「あ、おっきくなってきた。」
レティの中で大きくなるのが俺にもレティにもわかるほどの勢いで硬さを取り戻していく。
「ねぇねぇ♥ どんな首輪にしてくれるの? 可愛い? やらしい? ごつごつしたいかにも首輪な首輪? それとも肌触りのいい」
「今材質から考えてるところだから黙っててくれ。」
普段の事務的でちょっと無愛想な態度が嘘のように嬉々とした感じで俺に質問を続けてくるのをちょっと強引かつ失礼なやり方で止める。
レティは不満そうな顔をしたもののすぐに思い直し、思案に耽ろうとする俺を妨害するかのように激しく腰を上下させ始めた。
出来れば肌に優しい素材で裏を覆って肌に悪い影響が出ないようにしたいよな あ子宮口が鈴口に吸い付いてきてるヤバイこれ気持ちいい出そう。 取り外し部分も布で作るか? いや、金属の方がアクセントになるし。入口、つぶつぶしててイイところに引っかかる。
金属でつくるとなると早めに完成させて金属加工場に注文出さないといけないし……あ、腰の上下ちょっとやめてくれ、ほんとにこれ以上されたら出そうだ。
「なぁレティよ、俺に集中させてくれないか?」
「集中したいなら、私を満足させて。」
随分と勝手な言い分だが、しかしこのままじゃいつまでたっても草案からパターンまで何も出来上がりそうにないことを考慮して、
ずんっ! ずっずっずっずぷっ
奥まで一気に押し込んでから、ピストン運動を始める。
「はんっ♥ これぇっ♪ やっぱり自分で動くのと全然っ! 違ってイイのっ♥」
「そうか、じゃあもうちょっと激しく行くぞ?」
そう宣言してがっちりと腰を両手で抑え込み、音が出そうなほど激しく奥まで一気に叩きつけ、ずぷっと一気に引き抜きまた奥まで突っ込む。
衝撃のせいか体が震えているせいか小ぶりだが確かにある胸もふるふると揺れ、相当気持ちいいのかレティも顔を真っ赤にして、蕩けた顔をしてそれを受け入れる。
「あっあっ♥ おくまでっ とどいてるっ 子宮壊されるよぉ♥」
「壊すわけないだろ、俺の将来の嫁の、大事な体だ。この控えめな胸も含めて、全部隅々まで可愛がってやる。」
安心させるようにというよりはこれからの生活に色々と期待やら不安やらを抱いてもらうためにそう宣言して、一番奥まで突きこむのと同時に我慢できず
どぷっどぷぷぷぷぷぷっ!
レティの奥に、俺は熱い迸りをぶちまけていた。
「あっ♪ 出てる、ヘルマン専用の子宮だってマーキングされちゃってるぅ……♥」
恍惚として、ビクンビクンと痙攣しながら俺の精液を受け入れていく。
どちらからともなくキスをして、そしてもう一度俺たちは互いを貪り合った。


「声、もうちょっと控えなさいよ。」
服を着て、しっかり体も拭いて(いつの間にかタオルが投げ込まれていた)測定室から出てきた俺たちに向かって神妙な顔で店長がそう言ってきた、主に大きな声を出してたのはレティの方だったと思うが、このぐらいの文句なら受け止めてやる。
「トリーおばちゃま、大きな声だったのはレティしゃんの方ですよ。」
そんな言葉を言ったのは栗色の髪をした幼い少女だった。
少女どころか彼女、まだ三歳くらいのはずだ、クロードさんの最初に生まれた孫。長男ハロルドの娘で名前はクローフィア…みんな結構好きに呼んでて、俺はローフィって呼んでるけど店長は
「フィア、あのね。恋人のしたことは旦那さんにも責任があるのよ?」
と、こんな感じにフィアと呼んでる。そしてかなり理不尽な発言をした店長に向かいローフィは毅然とした態度で言い返す
「でも文句はレティしゃんに言うべきだと」
「ローフィ、帰るよー。」
「はーい。」
そうローフィに声をかけたのはハロルドの嫁のカミナ。どうやら服を買いに来ていたらしい、ハロルドの弟ロナルドの嫁でよく一緒にいるドッペルゲンガーのイリヤーナは今日はどうやらいないようだ。
「あの子いい子になるわねー絶対頭硬いけど。」
「そうですねー カミナさんににてるから将来美人だろうし店長と違って行き遅れるってことだけはありえなさそうだ。」
そんなことを言った瞬間店長が手編み用の鉤針で俺の腹をぶっ刺してきた、金属製でかなり固くて痛いし無防備なわき腹となるとなおさら、痛みに悶絶していると俺と店長の間にレティが割って入る。
「トリー。私のヘルマンに乱暴は許さない。 気は進まないけど、噛む。」
「ちょいちょい、よしなさいよクロとルミネが怒るわよ。」
ワーウルフに噛まれると、噛まれた人間の女性はワーウルフ化する。それを理解したうえで店長はどうやら噛まれたくないらしく迷わず距離を取る。
そう言えば、アクセサリーが壊れてるから事実上こいつは今本能むき出しの状態なんだったか。なら「旦那」と認めている俺の言うことなら聞くんじゃなかろうか。
そう思ったので「止めろ」と命令するとレティは躊躇なく首を縦に振る。
「はぁ、ったくこっちが警戒してるってのに呑気なもんよね。」
「それは否定しませんけどね……」
ここや周囲の様子を良からぬ考えを抱いたアウターの誰かが見張っているかもしれない。クロードさんは警戒してくれると言っていたが、ただでさえ外界に技術者や役人を派遣しているせいで人手不足の今、有効な対策に出来るほどとも思えない。
厄介なのは連中が本当に何をしでかすのかさっぱりわからないことだ、そもそも向こうの目的すらはっきりしてない今、どう動くかわからないから後手に回るしかない。
「あ、そうだレティ。悪いけど尻尾の毛を採らせてくれないか?」
呪いの触媒として首輪に仕込むための毛は新しいものが望まれる。
腕や足を覆う毛ではさすがに短すぎるし、髪の毛はヘアスタイルとかの問題もあるから今回は尻尾の毛でいいだろう、椅子とはさみを取り出して、レティを座らせる。
ブラシで毛を整えながら丁寧に丁寧にショキショキ刈り取っていく。
一回りほど尻尾の輪郭が小さくなったところで、はさみを掃除して毛を集める。
「あとは、金物屋にいって留め金を発注してこないとな、プラムはいないけどこのレベルの加工なら別に問題ないだろ。」
金属加工場で一番技術力を持っているホブゴブリンのプラムは外界に行っていて不在、だがまぁ俺の要求するようなレベルの金属細工なら別にプラム並みの腕前がなくても造ることは十分可能だ。
「ヘルマン、注文終わったらお仕事終わり?」
レティが何かを期待する眼でそう尋ねてくるのに俺は首を縦に振る。
「じゃあ、今夜は寝かせない。」
(本当は今すぐにでも襲い掛かってさっきの続きをしたい。)
そう思ってることが透けて見えるいやらしい表情で、レティはそう宣言した。
彼女を今日受け入れたこと、ちょっと早まったかもしれない。
空を仰ぎながら後悔といろんな意味での不安に悩まされる。
でもそれも、彼女と一緒ならそう悪くはない気もしている。

13/10/14 22:59更新 / なるつき
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■作者メッセージ

なんか大分長らくお待たせいたしました
テンションが乗らなかったり他のネタに気が映ったりでこんなに遅くなってしまいました。
余計な(アウター)ネタつっこんじゃったせいで地味に書きづらくなってしまいまして

臭いフェチについては「今まで試さなかった要素」の追加ですね
色んな魔物がいるんだし、やっぱオオカミなら匂いでしょう

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