連載小説
[TOP][目次]
貞潔(?)メイドの日常風景
【身体は正直】

「妻は割と食いしん坊である」

サッサッサッ

「今、なに食わぬ顔で掃除してるけど、この冷蔵庫の"プリン"、たまに二つとも食べてしまっている事がある。」

パタパタ

「正直に言えば良いのに、物凄いクオリティを再現した、"自分の身体プリン"で、誤魔化そうとするんだ。」プルン

フキフキ

「正真正銘、元の味、見た目、食感を再現したこのプリン。でも、胃に送り込まれるまで、彼女と神経が繋がってるらしい。」

フキフキ

「こういうときは、このプリンを、敢えてねっとり、じっくり咀嚼してやると...」グチュリ...

フキフ...キ...

「あ、これはクロだな...」ジュル ピチャ

...プルプル

「口腔と舌で擦り合わせたり...」ズリュ

...ハーッ、ハーッ

「舌でかき混ぜたりして...」クチュクチュ

...ッ!ビクンビクン

「トドメにゆっくり飲み込む、絞るように。」ゴクン

...アッ!?...ガクッ

「...おーいカリア!大丈夫かい?」

オ...オキニナサラズ

「......」モグ

ヒンッ!?ビクンッ

「...ちょっと楽しかったりする」


【目は口ほどにものを言う】

ご主人様はすぐ無理をなさいます。

「ただいまー!」

今日もまた、眠たいのに我慢して呼び出しに応じてますね。

目が血走っております。

「よーしカリアの事務処理一緒にやっちゃうぞー!」

お客様側も『出なかったら休みか奥さんとしっぽりやってる』という認識なのですから、無理することはありませんのに。

...お仕事に嫉妬してしまいそうです。

「カ、カリア?なんか目つきが怖いんだけど...」

いえいえ、怒ってなどおりませんよ。

「そ、そう?...ならいいや、よっこいせっと。早速書類を...書類...あれ...?なんか、椅子が...柔らかく...zzZ」グニャァ

ワタクシで出来た椅子で御座います。

質感を家具屋で試した『人を堕落の道に落とすクッション』に変化させるのもお手のものでございます。

...ゆっくりお休みなさいませ。ご主人様。


【必要経費】

「ア...アッハハハ...ハ...ハ...」

ええ。ええ。

ワタクシ、確かに、お車を運転なさるご主人様は、素敵だと思っております。

「そ、そうかな〜?いや、照れるなぁアッハハハ...」

お仕事の相棒であるお車に、愛情を注がれるのも分かります。

「う、うんうん!分かってくれるかい!ほら、やっぱりパーツとかさ、良いもの使いたくなるじゃん!お客様を乗せるんだから、より快適に」

ご主人様?

「は、はひぃ!」

それはそれとして、気になる請求が。

「な、なんのことかなー?」

この●●製作所、車用特注パーツ...という項なのですが。

...この金額に間違い御座いませんか?

「あ、あー、そうだね、そんな、金額だったような、気がするね。」

......

「......」

...ご説明下さいますね?

「...アッハ

ご 説 明 下 さ い ま す ね ?

...ハイ...」


【ポジティブ】

「そう言えばさ。」

はい。なんでしょうか?

「僕の身体、カリアと同じ性質持ち始めたんだけど。」ニュルン

ショゴスと交わり続けると、いずれそのような特性を持つことになるようですね。

「これ、別にその内仕事に支障が出たり...とかはないよね?アッハハハ!指がすげー伸びる」ミョーン

ご自身の意思か、身体が危機に瀕した時に発現致しますので、特に支障は御座いません。

...嫌悪、されましたか?

「いや、これ使えばカリアのこと、もっと気持ちよく出来るんじゃないかなって...」ウネウネ

やはり、お嫌でしたら...今なんと?

ご主人様?あの、ワタクシ、普段から許容を越えて満足させて頂いておりますので。

ご主人様?その量の触手はどう考えても...その、ワタクシ、あまり乱れるのを見られるのは恥ずかしいのでございます。

ワキワキさせながら詰め寄らないで下さいまし。

目が、ああ、ご主人様、イジワルな時のモノになっております...

ごしゅじ...あ♥


【ひとつに】

ご主人様。

「うん?」

ご主人様は、ワタクシたちの種族に関して、お勉強なさったのですよね?

「まぁそうだね。」

警戒なさらないのですか?

「え?なんの事??」

ワタクシたちの種族の最終目的は、愛する者との一体化、そして混ざり合うような永遠の交わり、で御座いますから。

「あー、なんか書いてたね。でも、なんとなく、カリアはそうしない気がするんだ。」

...はて、何故そのようなお考えを?

「まず、したいならすぐしてる気がするんだ。でも、前の触手プレイ(逆)の時だって、あえて同化せずに楽しんでくれたでしょ?」

...はしたない姿をお見せしてしまいました。

「失神するまで、聴いたこともないような声で喘いでたね。可愛かったよ。」

......

「めっちゃプルプルしてる...。それにね、自惚れでなければ、だけど。」

...きっと、それは自惚れでもなんでも有りませんわ。ご主人様。

「ありがとう。...そうだね」









「交わってる時の君と同じぐらい、助手席に座ってる時の君が、幸せそうな顔をしている気がするんだ。」
19/03/05 09:06更新 / スコッチ
戻る 次へ

■作者メッセージ
「あとお預けプレイに快楽を覚えてそう」
「合ってますが台無しで御座います、ご主人様」
「アッハハハ!」

TOP | 感想 | RSS | メール登録

まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.33