読切小説
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『我が家のロリ』
……………………………。
ふぅ…。
今日の分は…こんなもんでいいか。
ぐっ!? いてて……チッ…さすがに腕…限界だな。
ったくよぉ……儲かんのはありがてえけど、こうも毎日忙しいと……体がいくつあっても足りやしねえ…。

オレに来る依頼は鉱石採掘が一番多くて、そんで一番儲かる仕事。
まあ『なんでも屋』自負してっから、来る依頼は様々。
鉱石採掘はもちろん、紛失物捜索、破損物修理、たまに魔物討伐。
さらには店番、老人養護、ベビーシッター………etc
定職に就かないのは、ちまちま稼ぐのが性に合わねえから。

………ん?
オレ誰に説明してんだ…?
まあいい………帰るか。
お袋と妹が待ってる。





「………ただいま」
「あら…おかえり、セシル」
「お兄ちゃん遅〜〜〜〜〜い!! 私お腹減りすぎて死んじゃいそうだよぉ、も〜〜!」
「………だったら先に食ってりゃいいだろ?」
「だって、お母さんが………」
「………お袋…遅くなる時は先に食ってろって言ったろーが…」
「ダメよ……私達がこうして食べていられるのは、あなたが居てこそなんだから。 働いてくれてるあなた抜きで、先に食べられるわけないわ………」
「んなこと気にしてんじゃねーよ…たく……。 親父がいねーんだから、オレが働くのは当たり前だろうが………」
「それでも……」
「あーあーわかったわかった! この話しは聞き飽きた! わかったから、さっさと食おうぜ!」
「………そうね。」
「早く食べようよ〜〜〜〜〜!!」
「ったく…お前がもうちょいシッカリしてくれりゃあなぁ………」
「? どうかしたの?」
「なんでもねえよ……。 早く食おう……ティカがうるせえ」


お袋は現在38歳。 オレを17の時に産んでる。
親父がいなくなったのは、お袋がティカを産んですぐ。(ティカは今14歳)
だから……14年前、オレが7の時か。
当時はすぐに帰ってくるだろうと、お袋は思っていようだが…。
1年…2年…3年………そして10年以上経っても、親父は帰ってこなかった。
生きてるかどうかもわからない親父の帰還を願いながら、お袋は女手一つでオレ達を育ててくれた。
だがその心労のせいか、お袋は急激に体を弱くした。
数年前には、一ヶ月以上もベットから起きあがれない日々が続いたこともある。
さすがにマズイと思ってな………17の時から、オレはお袋に代わって仕事を請け負った。
お袋には、できる範囲で家事をさせてる。
ティカがもう少しでかくなりゃあな……。
………そんで、たいした金も稼げねえから、オレは『なんでも屋』を立ち上げた。
体を必要以上に酷使する分、稼げる金の量は普通の5倍。
今やある程度富豪の域に来てる。
けど………欲しいのは金じゃねえ。
母さんが…お袋がまた元気になってほしい………それだけだ。





自室で疲れた体を休める。
明日は………そうだ、魔物討伐の仕事だったか。
現場はオレがいつも鉱石採掘をしてる、あの洞窟。
………。
そういえばさっき、採掘が一番儲かるって言ったよな?
それはな、あの洞窟が………『魔界』と繋がってるからなんだぜ…。
嘘か本当かは知らんが、恐らく本当だとオレは思う。
だってそうだろうが………鉱石採掘を一回こなせば、2週間は食っていける程の金が手に入る。
作業と釣り合わない金額が入ってくるってことだ。
おかしいだろ? どう考えても。
ま、でもオレとしちゃあ儲かるに越したことはない。
魔界に繋がってようがなんだろうが、こっちはかなりの場数踏んでんだ。
ちょっとの事じゃくたばんねえよ。

話しが逸れた。
オレが思うに、あの洞窟で魔物討伐と来れば、やっぱあそこには魔界への入り口があるってことになる。
物騒だから塞ぎてえとこだが………方法がない内は余計なことができねえ。
まっ、どうでもいいがな………。


すると………
「………セシル…ちょっといいかしら?」
「………ん? んだよお袋………いいから入れよ」
………お袋がオレの部屋に来るなんて………珍しいな。
感情をあんま表に出さねえから、なに考えてんのか読めない。
昔は良く笑ってくれてたんだがな………。

「セシル………」
「あ? なんだよ?」
「…………」

………なんか喋れよ。

「………」
「………」

寝たいんだが………。
そして………
「母さん達の事は…もう…気にしなくていいのよ………」
「………は?」
「あなたは…自分の好きな様に生きなさい………」 
「………なに言ってんだ?」
「母さんね…あなたを縛る枷には…なりたくないのよ………」
「………」
「だからね、セシル……早くお嫁さんをもらって……どこかで腰を据えないさい…それで……」
「嫁なんてまだ早いし、それに………お袋はどうすんだ?」
「私の事は…心配しなくていいから………」
「………」

堪らず頭をかく。
嫁もらって腰据えろだあ?
なに言ってんだか………。
ティカが一丁前にお袋の面倒見れるまでは、オレがどうにかするって決めてんだ。
こうやって言うのも、お袋の悪い癖だ。
だから、
「枷だなんて思ってねえよ。 あんま深く考えんな」
「…でも………」
「でもじゃねえよ。 嫁の事は考えとくから、今日はもう休め、体に障る」
そう言って部屋へかえした。

………。
嫁…か………。
家族の面倒に必死で、今まで考えた事もなかった。
つってもな…昔から女は苦手だ………。
そういう性なのか?オレは………。

眠りに落ちる………………………………………………………






「……行ってくる。 ティカ、お袋頼んだぞ。」
「わかった! それと、今日は早く帰ってきてよ?」
「努力はする………。」
「努力だけじゃダ〜メ!! 結果を残さないと!」
「………行ってくる。」

いつも通りのやりとりをした後、オレは町はずれの洞窟に足を運ぶ。
採掘も面倒だが、討伐は討伐でまた厄介な仕事だ。
事前にどういった魔物を倒してくれ………という前情報は無い。
とにかく倒して、その証拠を持ってこいというのが討伐依頼の流れ。
ちなみにこの依頼は定期的に行うもので、魔物を目撃したから倒してれ………といったものではない。
何を言いたいのかというと………魔物がいなければ楽ができるってこと。
この仕事をくれる依頼主は、オレにとってはお得意様。
向こうもオレのことを信頼してるから、『今回は魔物が徘徊していなかった』とでも言えば平気で報酬をくれる。
こういう仕事は信頼関係が大事だ。


「とっとと終わらせっか………」

洞窟内部の構造は、少なくとも8割は把握してる。
魔界の入り口とやらがある付近には、あまり近づかないが。
だが普段魔物は大体そのあたりを徘徊している。
まあ地の利はオレにある。
もしもの事があれば、入り組んだ洞窟を使って逃走すればいい。
特に不安はない。
今まで戦った中で強かった相手はダークエルフとサキュバスぐらい。
魅了攻撃に気を付けさえすれば、まったくの無傷で倒せる。
ちなみにオレは魅了攻撃をされても、鳥肌が立つだけで済む。
なぜかは知らんが………。





………チッ
んだよ…拍子抜けだぜ、まったく……。
せっかく気合い入れて来たってのに、今日に限って魔物の姿が一匹も見当たらん。
久々に暴れられると思ったのによお………ツイてねえ…。
………まあでも、楽して報酬もらえるんだ、喜ぶべきか。

よし……今日はこれでお開きにすっか。
早く帰んねえと、ティカがうるせえからなあ。
そう思い引き返そうとしたとき………


……………ズン!!!


!?
う……な、なんだ?
急に…空気が重くなった気が………。
いや…気のせいじゃねえ………妙に息苦しくなってきた…。
………くそっ!! なんなんだ一体………!?


「儂の魔力に当てられ立っていられるとはのう………たいした男じゃなぁ?」
「!? だ…誰だ……!?」

声は聞こえど姿が見えん………。
風格と威厳のあるその声に、オレは身構える。
たかだか魔力だけで、ここまで体の自由を奪われるなんてよ………。
とんでもない奴に遭遇しちまった………!

「ここで魔界の娘達が次々と葬られていくという噂は常々聞いておったが………なるほどのう、勝てぬわけじゃ………」
「っく……!!」

声だけが頭に届く。
くそっ! 居場所さえ見当がつけば………!

「何をしておる? 儂はこっちじゃ。」
「………!?」

な………!? 後ろ!?

「まぁいくら強いと言うても、儂程ではないのう」

首に巨大な鎌を当てがわれる。
動けん………。

「倒れなかった事に関しては褒めてやるかのう。 じゃが、まだまだ未熟じゃ………」
「………」

相手は誰だ………?
せめて……声の主の顔を見ておきたい。
それと………この程度でオレの動きを封じたと思うな………!!
瞬時に体を屈めて、そのまま水平に足払いをかける。
……が、手応え無し。
反撃を受ける前に後方にバク転して距離をとる。

「ほう……良い動きじゃなぁ? 相当な手練れと見えるのう。」
「………な!?」

敵の正体に思わず………思わず………ん? ガキ?

「む? なんじゃ、そのいかにも予想外のもの見てしまったという顔は?」
「………なんだ、子供かぁ…驚かせんなよ……」
「子供扱いしてくれるのは嬉しいのじゃが……儂はお主の何百倍も長い間生きておるぞ?」
「………は?」
「よもや儂の名を知らぬとは言わせぬぞ?」

あん? んだこのガキ、偉そうに………。
お前なんかの名前なんて誰が………ん?
そう言われてみりゃあ、なんか魔物図鑑で見た記憶が………。

「まったく…無知なお主のため、特別に教えてやるとするかのう………」

…………。

「魔界を統べる覇王とは、まさに儂…『バフォメット』のことじゃ!」

………。
魔界も堕ちたもんだぜ………
なんでこんなガキが魔界の覇王なんだ?
ハッタリでもかましてんのか?

「お前みたいな奴が魔界の覇王? なんの冗談だ?」
「む? なんじゃ驚かんのか…つまらんのう………」

あん? なんか話しが噛み合ってねえな………。
まあしかし、さっきの魔力は間違いなくアイツのもの。
あながち嘘じゃねえかもな。

「で………お前は何だ? オレを殺しに来たのか?」
「儂に『相応しく』なければ殺しておったとこじゃが………まぁお主は及第点…といったところじゃの」
「は? 及第……?」
「儂はのう、強い男を探しておるのじゃ。 じゃが……なかなか見つからんくてのう………」

強い男?
見つからない?
なに言ってんだコイツ………

「そしてじゃ、この魔界の門から入れば、強い男に会えると聞いてのう! 実は半信半疑じゃったが………これは思わぬ収穫じゃ!!」

コイツ………さっきから何言ってんだ?

「で、バフォメットさんよぉ……要するにあんたは何をしにきた?」
「儂の話しを聞いておらんかったのか? お主を儂の『婿』として迎え入れようと言うておるのじゃ。」
「………は?」

オレが……こんなガキに…………婿入り?
は?  は?  はああああああああああああああああ?

「光栄に思うのじゃな! なんせお主は、『選ばれた男』なのじゃからのう!」
「全力で拒否したいんだが………」
「拒否権がお主にあると思っておるのか?」
「ああ、もちろん。」
「………くくくっ♪ やはり面白い男じゃのう、お主………」

………やべっ!
なんか気に入られちまった………。
だけどな………オレはこんなクソガキに婿入りするほど堕ちちゃいねえよ!!

「オレはお前なんて嫌いだ。 嫌いな奴に、なんでオレが婿入りなんてしなきゃならん?」
「ほう…そう来たか………。 ならばお主を、儂に惚れさせれば良いのじゃな?」
「は!? いや…そういう意味で言ってんじゃ………」
「ならば話しは早い。 今ここで…儂と1つになれば良い!」

とんでもねえ事を何しれっと言ってんだコイツ!?
オレには体も未発達なクソガキを抱く趣味はねえ!
それに何だコイツの脳細胞は!?
『抱く=惚れる』
筋が通ってそうで通ってねえぞこの理屈!

「くくく………♪ 久方ぶりの男じゃぁ………たっぷり味わうとするかのう………♪」

怪しい笑みを浮かべながらこっちに寄ってくる。

「じょ、冗談じゃねえ!! 誰がお前なんかと………!」
「逃げられると思っておるのか………?」

あいつに背を向けた瞬間、後ろから背中越しに抱きつかれた。

「なっ!? お、おい!! は、放せええ!!」
「くくっ……そう暴れるでない…………すぐに儂の虜にしてやるからのう………♪」

ぐっ………!?
な…なん…だ………?
力が……入らねぇ………。

「そこまで抵抗されると、なおさら虜にしてやりたくなるのう………くくくっ♪」
「……っ……っ……!?」

なんだ……この感覚………
精気を吸われてるような………

「そろそろかのう? ……おお、上出来じゃな! いい具合に力が抜けておる♪」

コイツの言う通り…力がほとんど入らねえ………。
時間が経てば動けそうだが………。

「く…う………」
「安心せい……手荒なマネはせんよう、努力はするからのう♪」
「………」

おもむろに着衣を脱ぎ、脱がし始める。
くそ………『努力だあ?結果を残せ!』と言いてえとこだが………。
つーか…コイツ本当に幼児体型だな………魅力の魅の字も感じねえ。

「どうじゃ? 儂の裸体はぁ………そそるじゃろう?」
「………全然」
「そうかそうか………全然OKということじゃな?」 
「………」

何を言っても無駄か………。
ッチ んでオレがこんなガキと………!

「お主…前戯は欲しいのかのう? ん?」
「んなもん…いらねえ………」
「くくっ……そうかそうか………♪ 早く繋がりたいのじゃな♪」

冷たく言い放っても逆効果………いろんな意味で最強だな、このガキ……

「中で…しっかりと儂を感じるのじゃぞ?」
「誰が…お前なんかに………」

くそ………くそ!!
何で勃っちまうんだ! オレ!!
勃つ要素がどこにもねえ、こんなガキ相手に………!

「くくっ…体は正直じゃのう♪ 嫌よ嫌よも好きの内………ということかのう?」

そう言うと、オレの亀頭を未成熟な秘部に押し付ける。
どうせ入りきらねえだろ………せいぜい苦しめ! このロリババア!!

「む…さすがに大きいのう………。 じゃが…この程度ならば………!」

ぐに…ずぶ……………ずにゅり!!

な!?
んな…バカなことが………!?
先端入れたと思ったら、コイツ………一気に根本まで入れやがった…!


「くくく………儂を侮っておったな? お主の知る常識は、魔物である儂の前では…無に等しいのじゃ………」

そうか………!
コイツ人間じゃなかった!
普通オレのモノが、小せえコイツの体に全部入るはずがねえ!!

「なるほどのう…お主のモノが手に取るようにわかるぞ♪ 儂を満たす、良い形をしておる………♪」
「うっ………!?」

狭くキツイ肉壁を、さらにぎゅーぎゅー締め付けてくる。
つーかオレの形を中で把握するとは………。
……うお!? てか……き…気持ち……いい………。

「気持ち良さそうじゃのう………? まだ動かしてもおらんのに………なかなか敏感じゃのう、お主…。 まったく………初奴め…………♪」

し、しまった…油断した………!

「今よりもっと……気持ち良うしてやるからのう♪」

そう言うとバフォメットは驚異的なスピードで腰を上下に打ち付ける。
うう………こ、こんな奴に……イかされてたまるか…………!
良く見ると………コイツの下っ腹のあたりに、オレのモノが少し浮いて見える。
相当キツキツみてえだな………大丈夫かコイツ?

「はぁっ…はぁっ……よい……よいぞお主……!!」
「う…くっ………」

………無用な心配か。
それより…自分の心配した方が良さそうだ………。
このままだと……コイツに全部持ってかれちまう。

「はぁっ…はぁっ……はっ…はっ………はぁ…………まだ…膨らんできておる………♪」
「っ……っ……!」

くそっ…………!
コイツばっか楽しみやがって………こっちは我慢するのに必死だってのに!

「ほれほれ……はぁ……お主も…はぁっ……はぁ……素直に…感じてはどうじゃ………?」
「だ……だれがっ………!!」
「くくっ………その威勢が…いつまで続くかのう………?」

スパートをかけるバフォメット。
なんつー体力してんだコイツ!?
あぁ…魔物だったか………。
つーか…まずい………!
マジでヤバイ………!!

「はっ……はっ……はっ……はっ………そろそろ……お主の子種が……はぁ……儂の中を…泳ぎ回る頃合いじゃな………?」
「あ…くう………!!」

射精感を根性で抑え込む。
ものの数十秒しか持たなえ………。
なんとか…なんとかしねえと………!
………。
………ん?

「ほれ……! はぁ…はぁ……さあ……早う…出すのじゃ…!!」
「う……!!」
「良いぞ………♪ お主の欲望の丈を……儂に……全てぶちまけるのじゃ……!」
「…そいつは………どうかなああ!!!」
「……なっ!?」

バフォメットを繋がったまま持ち上げ、女が抵抗できない……俗に言う『バック』の状態に体勢を強制変更する。

「お、お主…!! いつから動けるように………!?」
「ついさっきだ………! よくもヤってくれたなああ…このクソガキ!! 倍にして返す!」
「よ…止せ!! こ、こんな体勢で突かれたら…儂は………」
「へえ…だったら……!!」

さっきのお返しと言わんばかりに、ものすごい威力で腰を打ち付ける。

「や…やめ………くはあああ!! あ…あ…あ…はぁ……はっ……あ……あう………」

相手がいくらガキ(ロリババア?)でも、魔物は魔物だ。
手加減なんて3文字は………存在しない!!

「ひゃう……はぁ……はぁ………かはっ…! ………た、頼む…………もっと……やさしく………」
「冗談…言ってんじゃねーよ………さんざん人を弄んでおいて………」

…く……!?
もう…出そうだ………!
もう少しコイツに仕返ししてやりてえとこだが……限界……か…。

「で…出る………!!!」
「あ…あ……くあああああああ!!」

びゅっ…びゅくん………どびゅる! ごぷっ! ごぷっ! ごぷっ……………
まだ未成熟な子宮口をこじ開け、ありったけを流し込む。

「おぉ…あ……あう…………」

軽くとんじまってんな………。
やりすぎたか………。
射精したザーメンが小さい腹に収まり切るはずもなく、結合部から噴出している。

「うう…わ、儂が………イかされるとは……」

どうやら我に返ったようだ。
コイツの状態を確認すると、オレはゆっくりペニスを引き抜く。
ヌヌヌ…………ヌポンっ!

「ひっ………!?」

ビクリと体を震わせるバフォメット。
穴からはザーメンが飛び出すように溢れ出る。

「ど、どうだ! オレを甘く見るからこうなる………う!?」
「最後にせめて…お主の精気だけでも………!」
「こ、この…野郎……!」

精気を再び吸収されている事に気付くが、時既に遅く……………

「く…くそ……………」

睡魔に身を委ねる他なかった……………………………………………………





「お母さ〜〜〜〜ん」
「ダメよ…セシルが帰ってくるまで、我慢なさい………」
「も〜〜〜お兄ちゃんのバカァ! 早く帰れって言ったのに……」
「………仕事が長い引いてるのよ、きっと」
「もしかしたら……女と一緒に過ごしてるかもしれないよ!?」
「まさか…セシルはそんな子じゃないわよ………」
「わからないよ〜〜? お兄ちゃんって、やる時はやる!って感じするじゃない?」
「………そうかもね。 だとしたら、もう少しでお嫁さん…連れてくるかもね………。」
「ええ!? ほんと!?」

律儀な母親と、おてんばな妹。
さすが女…カンが鋭い。





「言っとくがなあ………オレは魔界なんて行かねえからな!」
「何故じゃ? 行っても死ぬ訳ではないのじゃぞ?」
「オレには帰る場所があんだ! お袋と妹が待ってる!!」
「ほう………その歳で家族の面倒を見ておるのか? なかなか殊勝な奴よのう、お主。」
「色々と事情があんだよ………」

精気を根こそぎ吸い取られた後、オレは深い眠りに落ちたが………このクソガキに無理矢理起こされた。
起こされて突然『魔界に来ないか?』と言われた時は、さすがのオレも驚いた。
そしてなぜかコイツに家庭の事情を説明している。

「でよぉ………お前なんでオレを殺さなかった? オレが寝てる間にいくらでもヤれたろ?」
「む……おかしな事を聞くのう? 何故儂が、お主を殺す必要がある?」
「………はっ? お前はオレを殺しに来たんじゃねえのかよ?」
「やれやれじゃのう………お主、人の話しを良く聞かんタイプじゃな?」
「うるせえ!!」
「さっきも言うたつもりじゃが………儂は良い男を捜しておる。 じゃからここに来た。」
「そういやあ言ってたな、んなこと………。 で、オレはお前に『相応しい』のか?」
「もちろんじゃ! 儂をイかせる程の男じゃ………不足はない」
「………」
「犯される……………悪くない体験じゃったのう……♪」

………。
寛大と言うべきか?

「とにかく! オレは魔界には行かん!!」
「まぁ家族がおるなら、ムリに来いとは言えぬしのう」

お……諦めてくれんのか!?

「じゃあ、おとなしく魔界に帰って…………」
「儂が…お主に嫁げば良いだけの話しじゃ!!」
「………は?」
「悪い話ではないじゃろう? 儂がお主の妻となれば、家族の面倒を2人で見ることができるのじゃぞ?」
「う…それは………」

かなり魅力的な話だが…でもコイツは魔物………人の面倒なんて見れんのか?
それに世間体だってある。
オレが魔物と結婚したなんて事になれば、世間からどんな目で見られるか………。

「………面倒なんて見れるのか? 世間からどんな目で見られるのか? お主が心配しているのは、大方そんなとこじゃろう。」
「………!?」
「儂を誰だと思うておる? 魔界の覇王…バフォメットじゃぞ?」
「………」
「世間の目など、儂にかかればどうにでもなる。」
「う〜ん………」
「こんなピチピチの娘の誘いを………どうして断れる?」

ピチピチで娘かどうかは置いておくが………
オレはなんで………コイツと結婚前提に話をしてんだ?
いやでも………コイツが家に来てくれれば、お袋が元気になってくれるかもしれん。

「まあ……悪く…ねえかもな………」
「おお! そうかそうか! ようやくその気になってくれたのう♪」
「言っとくが、家族に手え出したら………わかってんだろうな?」
「わかっておるわかっておる♪ さあ! 早う案内するのじゃ!!」

………ほんとわかってんのか?





何て言おうか迷ってたら、自宅に到着しちまった。

「………ただいま。」
「あら…おかえり、セシル。」
「お兄ちゃん遅〜〜〜〜〜い! 私お腹減りすぎて死んじゃいそうって………その人……誰?」
「セシル……お客様かしら?」
「あぁ…いや………」
「セシルの母君と、その妹さんじゃのう? 儂はこやつの嫁じゃ! 以後よろしく頼むぞい!!」
「あ! おい!!」
「セシルの………」
「お嫁さん………?」

もっと言い方があるだろ!
ああくそ………世間どころか家族にまで見放されちまう!

「あぁ…まあ……一応………」
「一応とはなんじゃ? あれだけ愛し合ったと言うのに………」 
「ああ! おい!!」
「「………」」

終わった…………
オレはロリコンという名の汚名を着せられ、一生コイツと共に生きていくのか………

「わ〜〜〜〜〜い!! お兄ちゃんのお嫁さんだあ〜〜〜!!!」
「………え?」

そう言うと妹は、バフォメットを飛びつくように抱きしめる。

「小さくてカワイイお嫁さんだね、お兄ちゃん!!」
「え…あ………」
「おお、よしよし…くく………お主の妹は、儂の魅力をちゃんとわかっておるようじゃのう?」
「………」

お袋は…………
「良い人を見つけたわね…セシル………」
だってよ。

皮肉じゃなくて、泣きながら…………………………。











半年の月日が経った。
あいつは、今もオレ達と一緒に生活している。
まあ当然か………オレの嫁なわけだし。
………ああ、名前で呼んでやらねえとな。


「おい、フラム………」
「ん〜? なんじゃ?」
「…少し重い………」
「儂はこれが落ち着くのじゃ………我慢せい」
「………へいへい」

自室のベットの上。
仰向けになってるオレの上に、俯せに体を密着させるコイツ………裸で。
フラムっつーのはコイツの名前。 オレがつけたんだが。
バフォメットと呼ぶのはどうも………ということでな。

「温かいのう………♪」
「服…着りゃいいだろ……?」
「イヤじゃ…………!」

ぎゅっと抱きしめてくる。
まったく…ガキかよ………。

「のう…お主は………儂を…愛しておるか?」

オレの顔を上から覗き込みながら聞いてくる。 イタズラっぽく………。

「さあな………」

オレも意地悪く言ってやる。

「くくく………可愛くないのう?」

なぜだか嬉しそうに微笑むコイツ。
まあいつもの会話ってやつだ。


「母君は……だいぶ元気になったのう?」
「ああ、そうだな……………不本意だが…感謝してる」

コイツの言う通り、お袋は見違えるほど元気を取り戻した。まあ昔ほどじゃないが。
騒がしいコイツに後押しされたみてえだ。
そしてオレも………いつしか、本当にコイツを好きになり始めた。
今や自分から求めるようになっちまった。
くそ…コイツの思惑通りか………。

「真に感謝しておるのか……?」
「ああ………」
「なら………代価は『体』で払ってもらうがのう?」
「なにが代価だ………んなもんなくても、オレはお前を抱く………」
「嬉しい事を言うてくれるのう♪」
「寝かせねえぞ………?」
「望むところじゃ………!」

子供は好きなタイミングで孕めるらしいが………今はまだいい。
コイツと…もっと………

「………幼体はちゃんと労るのじゃぞ?」
「なにが幼体だ………『老体』の間違いじゃねえか?」
「な、なにを言うのじゃ!! 儂はまだまだ………ひゃうっ!?」

奇襲攻撃。

「ひ、卑怯じゃぞ……!?」
「卑怯なんて言葉……知らねえなあ?」
「ぐぬぬ…ならば………!!」
「うお…………!? わ、鷲掴みにすんじゃねえ!!」


魔界に帰らなくてもいいのかと聞けば二言………よい…だそうで。
自分の代わりはいくらでもいるとのこと。

「のう、お主………子は…まだいらぬのか?」
「もう少しだけ………待ってくれ、フラム。」
「まあ…別によいがのう…………お主に任せるのじゃ」
「ああ……」


そうだ…たまには、言ってやらねえとな………。

「なあ、フラム………」
「………なんじゃ?」





「愛してる………」

唇を塞ぐ。

「んっ!?…んむ………ん……はむ……ちゅっ……ぷはっ!!」

一息空けて…………

「……儂もじゃ……死ぬまでお主を……愛し続けてやるからのう……♪」




                         熱い夜が
                         また始まる。





10/09/19 22:04更新 / HERO

■作者メッセージ
スライム娘を書こうと思っていたのですが、予定を急遽変更。
前から気になっていたバフォ様にご出演いただきました。

初めての読み切り、いかがでしたでしょうか?
私が書くと、どうしても逆レイプものになってしまうのですが………。
改善した方がよろしいでしょうか………?

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