読切小説
[TOP]
着膨れアプサラスを温めよう
 チャイムが鳴っており、俺は夕食の準備の手を止めた。インターホン越しに聞くと、妻が開けてくれと言っている。今日は妻に残業があるために、俺が先に帰っていたのだ。俺は、すぐさま玄関に向かう。
 チャイムの押し方は不規則だった。インターホン越しの声も震えていた。妻はかじかんでいるのだろう。急いで玄関の扉を開く。開いた瞬間に寒風が吹き込んでくる。
 着膨れして体形が分からない妻は、震えながら立っていた。肌を露出している場所は、顔だけだ。官能を司る踊り子アプサラスである妻は、色気のかけらの無い恰好で寒さに耐えていた。

 俺の妻であるサラワティは、コタツに入りながらストーブにあたっている。家に入ってからも、ダウンジャケットを着たままだ。彼女は、その下には厚手のタートルネックのセーターを着ており、さらにその下にはヒートテックのニットを着ている。コーデュロイのズボンを履き、その下は厚手のタイツを履いている。下着は毛糸の物だ。
 サラワティは前述した通りに、踊り子である魔物娘アプサラスだ。官能的な肢体を惜しげなく晒し、艶麗に踊る。だが今の彼女は、肌で露出している部分はほとんどない。
 俺は、夕食である鍋に必要な物をコタツに持ってくる。冬は、俺が食事の用意をすることが多い。サラワティは、寒さで使えないからだ。彼女は、震えながら俺に感謝する。
 風呂は沸かしており、浴室内は蒸気で温まっている。食事が終わったら、彼女と入るつもりだ。浴室内を温める暖房器具を購入しようかと、俺は考えている。俺には不要だが、彼女には必要かもしれない。
 俺たちは、鍋を食べながら熱燗を飲む。俺は無精であり、食事はたいてい鍋を用意する。鍋は、大抵の物を入れても構わないし、肉や野菜は切ってある物が売ってある。タレも出来合いの物が売ってある。温まる食い物であり、サラワティも喜ぶ。
 味噌タレで煮込んだ豚肉や野菜を食べながら、地酒の熱燗をすする。寒さに震えていたサラワティも、ようやく温まってきたようだ。強張っていた表情は、柔らかくなっている。彼女の顔は、温和そうな造りをしている。その整った顔は、柔らかい表情が良く似合う。彼女はレンゲを置くと、ダウンジャケットをやっと脱ぐ。
 アプサラスを始め魔物たちは、異世界から来た存在だ。彼女たちの存在が公表されてから二十年以上たっており、現在では魔物娘は馴染みの存在となっている。サラワティは適応能力があり、この世界での暮らしをうまくやっているようだ。
 ただ、寒さは苦手なようだ。彼女が生まれ育った所は、酷暑の場所だったらしい。寒さに適応できないようだ。俺たちの住んでいる所は東北地方であり、冬の寒さは厳しい。サラワティは、冬になると寒さに苦しんでいる。彼女にとって東北の冬は、試練とすら言える。
 彼女は愛の女神の使いであり、愛の女神の教えを広めるために踊り子として踊っている。愛の女神の教団は東北にも進出し、曲と踊りを披露している。だが、愛の女神に仕える魔物娘は、大半が暑い地方で生まれ育った者たちだ。寒さに対する耐性はなく、東北の寒さに震えあがっている。愛の女神の拠点を東北から撤収しようという話は、繰り返し持ち上がっているそうだ。
 付け加えると、愛の女神の拠点は、北海道には現在はない。冬に北海道へ入り込んだ神鳥ガンダルヴァと踊り子アプサラスは、一日で撤収したそうだ。「あの地は氷雪地獄だ」と逃げ帰ったガンダルヴァは口走ったそうだ。
 たとえ愛を掲げようと、無理なものは無理なのだろう。寒さに震えるサラワティを見ていると、そう思う。

 食事を終えると、俺たちはぼんやりと映画を見ていた。全国展開しているレンタル店で借りてきたDVDだ。ヨーロッパ風の国からアラブ風の国へ渡った青年の冒険を描いたアニメであり、フランス人の監督が制作したものだ。鮮やかな色合いのアニメであり、白い肌の者と褐色の肌の者たちが活躍している。
 俺たちは一緒にコタツに入っている。サラワティは、俺に寄り添っている。彼女は、一緒に温まりたいというのだ。彼女は、俺に体を押し付けてくる。
 彼女は、DVDを一時停止した。怪訝そうに見る俺を見つめると、俺に抱き付いてくる。そして俺の口を自分の口でふさぐ。俺は思わず笑ってしまう。どうやら風呂で温まる前に運動で温まりたいらしい。
 俺はサラワティを押し倒す。お互いに首だけをコタツから出した格好になる。俺は、彼女のセーターをまくり上げる。さらにニットをまくり上げて、肌をさらけ出す。なめらかな褐色の肌が露わとなる。ニットの下にこもっていた熱は、彼女のまとう乳香と共に立ち上る。
 毛糸の下着に覆われた胸が揺れた。豊かな胸だが、野暮ったい毛糸の下着で覆われていると、色気よりも可笑しさがある。俺は、彼女の胸に顔をうずめる。柔らかく温かい感触が俺の顔を包む。鼻を谷間に入れると、乳香と混ざり合った彼女の匂いが鼻腔を覆う。
 俺は毛糸の下着をずらし、彼女の胸を露わにする。褐色の丘の上にあるピンク色の突起が弾けるように動く。顔を押し付けると、すでに固くなっていることが分かる。俺は、二つの突起に頬をすり寄せる。舌を丘に這わせると、なめらかな感触と共に彼女の肌の味が舌に広がる。突起を口に含み、舌でゆっくりと転がす。突起はさらに固くなり、俺の舌を突っつく。
 俺は、コタツの中でスラックスを脱ぎ、トランクスも脱ぐ。俺は、サラワティに少しコタツから出るように言う。ストーブがそばにあることから、彼女は言う通りにする。俺は、彼女のセーターとニットを完全に脱がし、毛糸の下着も脱がす。そして俺はコタツから出て、彼女の胸の上にのしかかる。すでに固くなっているペニスを押し付けた。
 サラワティは、その豊かな胸で俺のペニスを挟み込む。俺が前後に動くのに合わせて胸をゆすり動かす。暖かさと柔らかさに包まれ、俺のペニスは喜びに震える。陰嚢も彼女の肌で温められる。彼女は、胸の谷間から突き出したペニスにキスをする。そして鼻を押し付けて臭いを嗅ぎ、舌でくすぐるように舐める。俺を見上げて笑いかけると、いたずらっぽく甘噛みをする。
 興奮を抑えることが出来ずに、俺の腰の動きは速くなる。胸を抑えている彼女の手の上に俺の手を重ねて、ペニスへの締め付けを強めさせる。サラワティは、固くなっている乳首をペニスにこすりつけ、俺のペニスに刺激を与える。先走り汁を漏らす尿道口に唇を押し付け、音を立ててすすり上げる。俺の絶頂が近いとみると、亀頭を口の中に含み、強く吸って射精を促す。
 俺は、サラワティの口の中にぶちまけた。ペニスが脈打ち、腰の奥から精液を放出する。魔物娘である妻と交わるようになってから、俺の精力は強くなっている。尋常では無い量の精液を、彼女の口の中に出している。だが、彼女は喉を鳴らしながら飲みこんでいく。胸でペニスを揉んで射精を助ける。
 長い時間かかって俺の射精は終わる。繰り返し喉を鳴らして飲み込んだ彼女は、音を立ててペニスを吸う。尿道に残っている精液は、残らず吸い上げられる。俺は、うめき声を抑えることができない。
 サラワティは、口を開いて俺に笑いかけた。精液の濃い臭いが熱気と共に立ち上る。その臭いと熱は、俺を興奮させる。興奮を煽るように、彼女は再び胸でペニスをマッサージし始める。
 俺はセーターとシャツを脱ぎ、コタツの中に潜り込んだ。コタツの中は、穏やかな暖色で照れされている。俺は、サラワティの下半身に体を寄せる。彼女のズボンを脱がし、タイツを脱がしていく。タイツの下にこもっていた熱が、彼女の匂いと共に立ち上る。彼女の下腹部は、毛糸のパンツで覆われている。やはり色気よりも可笑しさがある。
 サラワティの太ももに頬を寄せた。踊りで鍛えられているために、引き締まって張りがある。そしてなめらかだ。その魅惑的な褐色の太ももに繰り返し頬ずりをする。鼻をこすりつけて太ももの匂いを楽しむ。毛糸のパンツをずらすと、甘酸っぱい匂いが熱気と共に立ち上る。毛糸のパンツは湿っており、青みがかった銀色の陰毛は濡れている。
 蜜で濡れた茂みを舌でかき分け、肉の襞に口を付ける。絶え間なくあふれる蜜を吸い上げる。口の中に慣れた匂いと味が広がる。舌と口を動かすたびに、彼女の下半身は震える。
 俺は首をコタツから出して、サラワティの顔を見つめた。彼女の顔は上気して、口を半開きにしている。緑色の瞳はうるんでいる。俺のペニスは、すでに回復して固くなっている。彼女の濡れたヴァギナにあてる。そのまま肉と蜜の泉の中に沈めていく。
 俺のペニスは、柔らかく温かい肉に包まれる。蜜は絶え間なくわき上がり、俺を温かく濡らす。奥へと突き入れるたびに、肉の渦は俺を愛撫する。歯の無い口で甘噛みされたような感触だ。
 俺は、サラワティの胸に顔をうずめる。その柔らかい感触を楽しもうとしたが、つい苦笑してしまう。パイズリした時に染み込んだ俺のペニスの臭いがしたのだ。俺は、彼女の右腋に顔を移す。厚着したために蒸れており、甘酸っぱい匂いがする。俺は鼻をこすりつけ、舌を這わせる。独特の味が口の中に広がる。
 サラワティは、腋を舐める俺の頭を撫で回す。髪が優しくかき回されて心地良い。彼女は俺の頬を手で挟み、顔を上げさせる。俺の口を口でふさぐ。俺たちは舌を絡ませあい、唾液を交換する。腰の動きはなめらかになり、同時に速くなる。俺は再び絶頂へと近づき、彼女もまた上り詰めようとする。
 先に彼女が弾けた。膣を中心に体が震え、俺のペニスと体を震わせる。暖かいシャワーが、彼女の体から吹き上げる。その奔流の中で、俺も弾ける。シャワーを噴き上げる奥へと精液を放つ。
 俺たちは、体を震わせながら抱きしめ合った。体の奥から快楽がほとばしり、俺たちをけいれんさせる。震えながら頬をすり寄せあい、体を押し付けあう。
 気が付くと、俺はサラワティの上に倒れていた。甘い匂いのする彼女の髪に、顔をうずめていた。彼女は、愛おし気に頬ずりをしている。彼女の体の温かさは、俺の体に染み込んでいる。俺たちは見つめ合い、微笑みあう。そして口を重ね合わせた。

 コタツの中でのセックスを終えると、俺たちは風呂に入った。酒を飲んだ後だが、俺たちは加減して飲んだ。ほろ酔いで浴槽の中に浸かっている。俺は、サラワティを後ろから抱きしめながら浸かっている。彼女は、俺に寄りかかっている。
 サラワティは、湯船の中で頬を緩ませている。寒さに震えた後で、こうして湯で温まる快感に浸っているのだ。彼女の体は弛緩しており、俺の体に甘えるように寄りかかっている。俺は、彼女の温まった体を抱きしめている。その心地良い感触を、存分に堪能できた。
 彼女は振り返ると、楽しげに笑った。そして尻を俺の股間に押し付けてくる。俺が勃起していることに気が付いているのだ。なめらかで張りのある尻は、円を描くように俺のペニスを愛撫する。俺は、遠慮なくペニスを押し付けて快楽を味わう。
 俺はサラワティの尻を持ち上げ、ヴァギナの中にペニスを埋めていく。俺の精力はまだ尽きない。彼女の体をまだ味わい足りない。彼女も、俺同様にさらなる快楽を求めていた。
 俺は、ふと俺たちの子供のことを考えた。こうしてセックスを続ければ、いずれ子供が出来るだろう。子供は、サラワティと同じくアプサラスだろう。子供は、彼女のように寒さに弱いのだろうか?それとも、北国育ちとして寒さに強いのだろうか?
 俺は、アプサラスの中を突き上げる。暑い所から来た魔物娘は、湯の中で喘ぎ声を上げる。子供は寒さに強くなって欲しいな。そう俺は思いながら、寒さに弱い踊り子である妻を貪った。

16/11/22 19:29更新 / 鬼畜軍曹

TOP | 感想 | RSS | メール登録

まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.33