読切小説
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Music Hour!!



「Yo!さぁTonightもStartしたYo!“DJ”がお送りするMusic Radio Channel『DJBC』!周波数はSM072でStay Tune!Today’s first number is…?コレダ。

R.N.“白蛇苺”さん、R.N.“白米が恋しい狸”さん他数十名からのrequest!Johnnyの『Break the Rules To Get Her』……」



「Yo!!今日は予告通りMeのComradeが主催のSpecial企画をやるYoー!C’mon my friend!!」

『Hi!!ここからはアイシー=ヒューエムがお送りする“Love 2 Love”、みんなの恋愛応援企画を始めちゃいまっす!素直になれない貴女の心を解き放つ魔法、今日もどんどんかけちゃうよー♪

さて、始める前にいつもの説明から。この企画では恋に悩める皆さんからのお便りをお待ちしておりまっす。お名前、性別、種族を素敵な恋のエピソードと一緒に記して、SM072デルフィニウム支局まで、どしどしご応募ください!“DJ”選曲の素敵なミュージックと一緒に、私が貴女の心を解きほぐしてさし上げまShow time!!



ではでは、まずは一通目。R.N.”うみんちゅ”さんからのお便りだよー。【初めましてアイシーさん】

ハーイ、初めましてー。

【最近海の中でも使えるラジオを買ったので、夫共々いつも楽しく聞かせて頂いています。さて、相談というのは他でもない、その夫のことなのです】

えーっと、お葉書によると、うみんちゅさんはネレイスさんなんだねー。わざわざ海の中から聞いてくれてすっごく嬉しいな!!Thank you!!

【私達はつい先日結婚し、シービショップ様に海の中でも暮らせるようにしていただいたばかりです。夫と毎日のように交わって、それはそれはとても楽しい生活を過ごしておりました。ですがある日、私が捕った魚を食べていると、夫がふと「偶には肉が食べたいな……」と漏らしたのです。これって、海での生活に飽きてきてしまったということなのでしょうか……夫が私の魅力にまで飽きてしまっているのではないかと不安です。アイシーさん、こんな私に魅力がアップする秘訣を教えてくれませんか?】』




『うん、うみんちゅさんのお悩みはよくわかったよ!!

それじゃあ、そんなうみんちゅさんに贈るアドバイスは……





もっとこの広い世界目がけて飛び出してけ、Go!!



あのね、君は旦那様が君に飽きちゃったからそんなことを言い出していると思っているようだけどさ、それは違うんだよ。誰だって、急に日常が変化すると無性に昔が恋しくなる時があるんだ。うみんちゅさんだって、明日から突然陸で暮らさなきゃならなくなったら、どう?いくら夫がいたって、海が恋しくなったりしない?そういうものなんだよ。

だからね、偶には主人と一緒に陸に戻ってみるのもいいんじゃないかな?はがきでお便りを送ってきてくれたってことは、うみんちゅさんは陸での生活にある程度慣れてるんじゃない?それならきっと大丈夫!!旦那さんが隣にいれば、すぐに慣れちゃうよ!!

自分の価値観に相手を染めるだけじゃなくて、相手の価値観も味わってみて!!そしたら、旦那さんのことがもっと好きになれると思うよ!!

うみんちゅさんがいい新婚生活を過ごせることを祈ってるよ♪』

「OK!!Differenceを理解するのは、hardだけどとてもinteresting and exciting!そんなうみんちゅちゃんにPresentするのはこのNumber!世界を旅する中で出会ったWonderを喜びと共に歌い上げたコチラ!!Gnome, Sylph and Ignis『Fantasy』……」



〜♪


『(CM)
幽かに開けた窓より香る、じんわりした温もり。
JJ食品の『愛情たっぷりのミルクシチュー』、好評発売中!』

♪〜……(音楽終了)



『さてさて、次のお便りだよー。R.N.“せんたーすかいぽっと”さんから!!【初めまして、せんたーすかいぽっとです。種族はつぼまじんです】

ハーイ、初めましてー。

【わたしはダンジョンでずっと男の人を待っているのですが、いつまでたっても捕まえられません。いつもいつも、ミミックちゃんが男の人をとっていってしまうのです。この前も、部屋に入ってきた男の人をこっそり見ていたのですが、つぼに目もくれずに宝箱を開けてさらわれてしまいました。ミミックちゃんの入ってる宝箱は目立つし、だぶりゅーえむえーというのがあるせいかネットワークも私達よりはるかに充実しているし、すごく手強いです。アイシーさん、どうやったら私達はミミックちゃんに負けないで男の人を捕まえられるのでしょうか?】』


『せんたーすかいぽっとさん……長いからぽっとさんって呼ぶね!!

それじゃあ、ぽっとさんのお悩みに答えてあげちゃうよー♪



そういう時はね……バビュンと別のskyへescapeが一番だよ!!



……今の言い方、ちょっとDJっぽかったかな?

ま、それはさておいて、っと。ぽっとさん、無理にミミックちゃんと勝負しようとなんてする必要はないんだよ?確かに、君の言うとおりミミックちゃんはたくさんの長所があるかもしれないし、君からすればそれが羨ましく感じることもあるだろうね。だけどね、恋っていうのは早い者勝ちのゼロサムゲームじゃないんだよ。誰かと競ったり焦ったりしないで、ゆっくりでもいいから自分とぴったりだなぁって思える人を探していけばいいんだよ。だから、そんな宝箱と壺しかないような狭い部屋なんて逃げちゃいなよ!!あ、せっかくだから次は民家に行ってみるっていうのはどうかな?だって、ダンジョンには宝箱も壺も置いてあるけど、民家には宝箱なんて滅多にないよね。自分から男の人の家に押しかけてモノにすることができる……これって、ミミックには無いつぼまじんの立派な長所じゃないかな?私はそんなことできないから、ぽっとさんがすっごく羨ましいな!!

それじゃあ、ぽっとさんがこのアドバイスで旦那様を手に入れられることを祈ってるよー♪』

DJ「All Right!!!うじうじthinkingなstyleもいいけど、aggressiveにtryしてみるのも中々betterなんじゃないかな♪そんなCenter sky potちゃんにPresentするのはこのNumber!Neko『Bomb my Fire』!!Let’s stay tuned...」



〜♪

『(CM)
憧れの新居……建築は我らにお任せあれ!蟻さんマークの建築社!只今すまいの相談キャンペーン実施中!詳しくは明日の朝刊で』

♪〜……(音楽終了)



『まだまだ、次のお便りいっちゃうよー!!

R.N.“Loving Rabbit”さんからのお便りでっす。えーっと、種族はワーラビットさんだね!!【いつも素敵な恋のアドバイスを有り難う御座います。早速ですが、私の悩みを聞いて下さい。

私には今、気になる男性がいます。その人は私の勤めているお店の常連さんなのです。ふとした事から声をかけてもらってお話するようになったのですが、いつの間にか私は彼が店へとやってくるのが心待ちになっていました。店員と客という立場でしかなかったのですが、私はそれだけでもとても幸せでした。でも……ある日、彼が女の人と一緒に歩いているところを見かけてしまったんです。その時の彼はとても楽しそうに笑顔でお話していて……お店には入ってこなかったのが本当にありがたかったです。私はきっと、酷い顔してましたから……それからは、彼の顔を見る度に胸が締め付けられるように痛いのです。臆病な私には、その人が本当に恋人なのか聞く勇気は無く、かといっていつもやってくる彼のことを忘れるなんてできません……。アイシーさん、どうして人を好きになるというのはこんなに苦しいのでしょう。そして、私はどうすればいいと思いますか?恋に未熟な私に、どうかアドバイスをください。】』


『Um……Loving Rabbitさんの気持ち、すっごく良く伝わってきたよ……

それじゃ、気合い入れて質問に答えちゃうよー!!まず、最初の質問から!!



それはね……心が君のことを急かして、蹴飛ばしてるからだよ!!



本当は、心のどこかでLoving Rabbitさんもわかってるんじゃないかな?今の関係のままでいたって、いつまでたっても苦しいままだってことがさ。彼のことが大好きだからこそあと一歩が踏み出せないし、大好きだから臆病にもなっちゃう。

けどね、そのままでいたら君はずっと後悔することになると思うよ。あ、これはやる後悔よりやらない後悔の方が大きい、って言う話じゃないよ。そもそも私は、『やらなかった時』と『やった時』なんて同時に起こらないんだから、比べられるものじゃないって思うしね。そうじゃなくってね、わからないままじゃ何も進まないよってこと。想像してごらん。わからないままに諦めちゃっても、きっと君は「ひょっとして、あの人は恋人じゃなかったのかもしれない……」って何かの拍子に思っちゃうだろうね。その度に君は後悔して、ずるずると引きずっちゃうんだ。

だから……まだまだ君の恋は淡いんだから、そのぐらいで離さないで!!まずは勇気を出してattackしてからだって、それは全然遅くないんだよ!!



ここで、二つめの質問の答えになるけどね……どんな結果になったって、恋の真ん中を泳ぎ切ってみせてよ!!

諦めるのも、もっと好きになるのも、まずはtryしてからだよ!!

私はLoving Rabbitさんの恋する可愛いハートが届くように願って、見守っているからね!!』

「OK!!そんなLoving RabbitちゃんにPresentするのはこのNumber!Anes & Ravel『Ms Cherrie』」

〜♪

♪〜……(音楽終了)

『……さて、今日の“Love 2 Love”のコーナーは、これでfinishだよ!!ここまで聞いてくれたリスナーのみんな、Thank youね!!それじゃあDJ、後はよろしく!!See you again!!』

「YA-Ha!!Thanqx my friend!!これからもこのCornerは続けていくから、どしどしLetterをPlease!!!
それでは、Next Corner is……Oh!!『Pick Up Artists!!』今月Pick UpするArtistは、あの『霧の大陸』からやってきた……」

Fin.
13/01/03 15:05更新 / 初ヶ瀬マキナ

■作者メッセージ
ダンピール meets DJ、というわけで恋のお悩み相談させました。
実際軽快な口調で恋の悩みをばっさばっさと斬っていきそうな気がしたのですよ。
タイトルと本文にニヤリとしていただけたら幸いです。

アイシーの名前は仲人を意味する『月下氷人』から。
ダンピールの台詞はたんがん氏に出だし以外は全て依頼し……投げました。
自分に恋の相談なんて無理だったんや……。

というわけで、たんがん氏に心からの感謝&以下はたんがん氏の後書き。

『初めましての方は初めまして、ご存知の方はどうも。

この度、アイシーちゃんを書かせていただきました、たんがんと申します。



あのDJさんのお友達ということで、アイシーちゃんは大変難産でしたが、色んなお悩みの答えを考えるのは中々楽しかったです。

ラジオネタは初めて挑んだのですが、いかがだったでしょうか?



この作品が、マキナさんの素晴らしい世界観を少しでも再現できていたら嬉しいです。

それでは、ここまで読んでいただき、ありがとうございました。』

たんがん氏、こちらこそ本当にどうもありがとうthanqxベリーマッチョ!!

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