連載小説
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個人の見解と救い
俺は考えた末にアリシアの方について行くことを選んだ。

彼女の案内に着いていきながら彼女は『…一つ聞いて良いかしら?』と言い俺は「答えられることなら良いんだが」と返すと『エルフは淫乱という噂をどう思うかしら?』と言う…。
俺は「…人間にもいろいろな見た目や性格なやつがいる、エルフもそれは同じなのではないかと思う。」と言う。

すると彼女は『確かにそれはそう、ね…』と納得したようなしてないような表情で言う…
俺は「ここからは推論になるが…」と言うと彼女は『変な内容とかだとはっ倒すわよ…』と言う…

頭を整理して「エルフが淫乱と言われるようになったのは、こんな出来事があったのではないかと思う」と切り出す。彼女は黙って聞いている…「まず今よりエルフが知られていない。というよりはほとんどの人間がエルフという存在を知らない時代にある人間の男とあるエルフの女が出会った、そのエルフがたまたま一族のなかでも淫乱かつ積極的でそれを体感した男はエルフが淫乱と、一族のなかでも飛び抜けてるのを基準として見てしまいそれが噂になったのではないか?という話だ。一族のなかでも飛び抜けてるのを基準にされた挙げ句今でも振り回されてるのはかわいそうだが…」と言い終える。
すると彼女は『過去にいたののせいで今でもそういうレッテル張られてる訳ね…少なくとも違和感はないわね…最低でも良くできた作文よ』と言い落ち着いた目で俺を見る。

そんなことを話しているとどうやら彼女のいる集落についたらしい。

しばらくして、俺は彼女の家らしきところに案内され割り当てられた部屋に座り込む。


少しして彼女が部屋に入ってきて『貴方は何というか私たちの知ってる人間とは違うわね。』と切り出してくる。
俺は「どういうことだ?」と聞くと彼女は『下卑た欲望とかも今のところは見えないしこの地の自然からも拒絶もされていない、貴方の仕事として貴方の世界の人間をここのエルフたちに教えてあげてくれないかしら?』と言う。
俺はその提案を受け、早速集会所らしきところに案内された。










そこにはたくさんのエルフがいた。俺はといえば「何から話したものか…」と呟くと『それなら貴方の居た世界のこととか教えてくれないかしら?』とあるエルフに言われ俺はそれを了承した。

俺のいた世界のことを話すと他のエルフは『貴方みたいに自然に拒絶されてない人間がどれくらいいるかはわからないけど魔物なら割りと急いで繋がないといけないと言うかもしれないわね…』と言う…

それが終わると俺はアリシアと共に帰宅し『お疲れ様、なかなか興味深い内容だったわ。そして私たちが人間を食わず嫌いみたいな感じで嫌っていたのもね』と言う。俺としては役に立ったなら幸いだと思いそれを伝えると、彼女は『貴方、自分のしたことがわかってないの?』と言う。俺が「どういうことだ?」と返すと『私たちが貴方たち人間のことを知らなすぎたこと、確かに下衆な人間もいるけど貴方みたいに自然に拒絶されない人間もいる。その事を貴方は教えてくれたのよ』と言う…。

俺が驚いていると『貴方は自然に拒絶されなかった、それはつまり私たちが信じても良い誠実な男である証よ。』と言う、俺としては自然の声か意志がわかるなら是非とも教えてほしいと思う…。
そんなことを考えていると彼女は『たぶんそのうち聞こえるようになるわ』と表情を少し柔らかくして言う。俺としてもそうなりたいものだと思う…



















それから2週間ほどして、俺は聞き覚えのない声が聞こえるようになった。それをアリシアに伝えると『どんな声?』と言う。俺は「今朝聞こえたのは今日は晴れるけど風が強くて冷えるよ」といった感じだ。と言うと彼女は血相を変えて『貴方…ついに辿り着いたのね…』と嬉しそうに、しかし驚いた顔で言う。

そこからは彼女以外のエルフから冷やかされたりしつつも祝福の言葉を受けた。彼女はと言うと『少なくともまだそんな関係ではないわ…』と言いつつ静かに怒りを見せている…

そこからさらに3日ほどたち、彼女がなにかを作るらしくその素材を取りに行くのに同行することになった。
薬草や木の実を採取しつつ籠にいれていく…籠が一杯になる頃には彼女は満足した顔をしていた。
家に戻り彼女は薬品の調合を始めた、俺はといえば仕分けした薬草や木の実を渡していく…

それからしばらくして混ぜ合わせたものを濾していくと黒紫色の液体が器にたまっていた。不思議と禍々しさは感じないがこれは何の薬なのか…?そんなことを考えていると彼女は『これは私達二人が飲むものよ』とコップに薬を注いでいく…
注がれた薬を彼女は飲む。見た目とは裏腹に爽やかな味わいが広がる…
飲み終えてから少し時間がたち不思議と身体が暖かく、いや熱くなってくる…!
すると彼女は『もう少しよ、貴方みたいな信用できる人が死ぬのは嫌。あの薬は私達エルフの秘薬よ』と言う…

しばらくして身体の熱がおさまると彼女は俺を見据える。そして『そして貴方は私のものよ…』と俺に近づいてくる

彼女の手が俺に触れ、俺に抱きつく…そして『私は嘘をついていた、貴方は帰れないと言ったけど本当は時空の裂け目があれば帰れる可能性があるわ』と言う…
俺はと言うと「余計なしがらみもなく穏やかな日常が過ごせている、戻る気はないよ」と答える。
彼女は『それなら、それはよかったわ…』と安心したように言う。そして「アリシア、さっきの言葉は…」と言うと彼女はといえば『えぇ、貴方は少なくとも他の人間とは違う、変な偏見もないし何より自然の声が聞こえる男。この地点で貴重な人材な上で私としてもね…』と頬を赤らめながら言う。俺は彼女の手を取り「なら、よろしく頼むよ」と返す。
























それから十年の時が流れた…俺たちの間には一人の娘が居て名前をアイラと言う。
今日も狩りを成功させたらしくウサギを2匹持ってきた、彼女はまだ幼いものの罠の扱いが格段にうまく今日も罠で獣を弱らせて捕獲したらしい。
今日はウサギ肉のソテーにしようとアリシアに言うと彼女も『そうね、アイラの好物だし』と柔らかな笑顔を見せる。
俺が欲しかったのはこう言う穏やかで幸せな日常なのかもしれない

おわり


23/12/31 16:22更新 / サボテン
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■作者メッセージ
どうも、サボテンです

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