読切小説
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新しい年、新しい気持ち
 外は深々と降る雪の静寂さに支配され、しかし新たな年の訪れを待っていた。

 そんな街並みを椅子に深く腰掛け窓越しに眺める男性もまた、新たな年の訪れを迎える準備を終え、静かに時が過ぎるのを待っていた。

 が、彼の周囲で静かに時が過ぎる事など無い。ここ最近は特にだ。だから、気持ちだけは落ち着いた時を過ごしていた。

「お兄ちゃん、この『しょーがつかざり』はドアに飾れば良いの?」

 レンガ造りの家々が並ぶ街には、明らかな違和感を示すジパングの飾りを頭の上で左右に揺らし、アリスは『お兄ちゃん』と呼んだ彼を見つめた。

「ん?あぁ、そうだよ。外はだいぶ雪が積もっているからね、滑らないようにね」

 彼がそう言うと、アリスは「分かった!」と元気よく返事をし、玄関へと向かった。この小さな女の子は魔物。人間では無い。彼は、生まれてからずっと、魔物は人間を襲い、喰らう恐ろしい生物だと教えられて育ってきた。勿論、それを疑いはしなかったし、当たり前だと思っていた。だが、彼がある通商連合の護衛任務に就いた時、初めて魔物に出会った。そこに居たのは、魔物の中で最も有名なサキュバスの群れ。彼は訓練を思い出しながら、震える手足を何とか奮い立たせ、戦った。が、魔物と人間ではその素体能力の違いが大きい。彼は善戦したものの、サキュバスに討たれた。その時に死を覚悟した。が、彼女は彼を殺さなかった。それどころか、ボロボロになった彼の傷を癒し、そして魔物たちの居るこの国へと連れ去ってしまった。

「今思い出すと、目まぐるしい程に世界が変わったなぁ」

 この国に来て分かった事。それは、魔物は人間を喰らう恐ろしい生物などでは無く、むしろ人間に好意を抱いていた事だ。魔物に雄は居ない。故に、彼女たちは繁殖の為にどうしても人間の男性を必要とする。だから、余程の事が無い限り彼女たちは人間の命を奪う事はしないのだ。だが、時に暴走して乱暴になる事はあるが。とにかく、彼にとっては今までの人生を全否定されたかの様な衝撃があった。

彼は、自身を打ち破ったサキュバスに連れられて来たこの街で、アリスと出会った。魔物たちの社会は、人間のそれとあまり差異は無く、他種族間でも交流が盛んであった。現にこの街は、色んな魔物がそれぞれの得意分野で仕事に従事している。

サキュバスに連れ回され、色んな種族と触れ合ったり、サキュバス同士の交流会と称した彼の精を摂取する夜の会の被害に遭ったりした。その夜の会で、アリスと出会った。最初は少したどたどしい所があったが、次第にアリスは彼と打ち解けて行き、現在では二人暮らしをしている。それもこれも、アリスを連れていたサキュバスが「お兄ちゃんになったのなら、ちゃんと責任は取らないとね」と言って同棲を推奨してきたからだ。だが、彼はそう言われなくてもこうしたであろう。最初こそ、自分は幼女偏愛主義者なのかと苦悩する日々が続いたが、いつまでも無垢な彼女を見て、純粋にアリスが愛おしいと感じる様になってからは苛まれる事がなくなったからだ。

「さて、年越し蕎麦と言うのだったか。それを作るとしよう」

 彼は、自分がまだ主神教団の騎士だった頃からジパングの文化に興味があった。先程、アリスが飾りに行った正月飾りや、年越し蕎麦と言うのもそうだ。主神教団よりも親魔物国家の方がジパングとの交流は盛んらしく、彼がこの街に馴染めた理由の一つでもある。

「はぁ〜、はぁ〜……お兄ちゃん、飾って来たよ」

 可愛いピンクの毛糸の手袋を外し、自分の手に息を吹きかけながらアリスが戻って来た。彼は笑顔を返しながら、鍋にお湯をはって火を点ける。

「お兄ちゃん、何作るの?」

 アリスが背伸びをして彼の手元を覗き込む。

「ん?これはジパングの料理だよ。年越しの時に食べるんだ」

 お湯が沸騰するのを待ち、彼は蕎麦を投入する。勿論、蕎麦は乾燥させたモノでは無く、今朝手打ちしてもらったモノだ。

「それじゃあ、出来上がったら二人で食べよう」

 そう言うと、アリスはニッコリと言う単語がぴったりな笑顔を見せた。





「「ごちそうさまでした」」

 二人は手を合わせ、空になった器に礼をする。

「お兄ちゃん、お蕎麦美味しかったね!何か不思議な味がしたけど、アリス好きだよ」

 アリスにジパングの食べ物を食べさせるのは初めてだった。魚からとった出汁に醤油ベースの『つゆ』は、不思議な味がしたようだ。だが、美味しかったようで彼は安心した。

「今度は、箸が使える様になると良いね」

 アリスはフォークで食べていた。最初は「お兄ちゃんと一緒!」と言って箸に挑戦したのだが、上手く扱えず、最終的に泣きだしてしまったのでフォークを与えたのだ。

「うん、お兄ちゃんと一緒が良いもん」

 この屈託の無い笑顔は、どんなに薄汚れた人間であろうとも浄化させてしまいそうな、そんな破壊力を持っていた。彼もまた、この笑顔に様々なモノを破壊されていた。

「はい、アリスの分」

 彼が自分の食器を洗い場に置くと、その横で背伸びしながら自分の分の食器を頭の上で差し出すアリスが居た。少し苦しいのか、微妙に顔が紅い。その様子に、父性に近い愛らしさを感じつつ、彼は食器を受け取る。

 洗うのを後回しにし、彼はソファに腰掛けた。すると、「えへへ」と笑いながら当然の様にアリスが膝の上に乗っかって来た。食後から就寝するまでの間、これが二人の日課になっている。絵本を読んだり、玩具で遊ぶアリスを膝に乗せ、彼は読書に耽る。街唯一の図書館で司書をしている彼は、読書が好きだった。

 今年で最後の日だと言うのに、二人はあまり普段と変わらない時間を過ごしていた。だが、その時間が堪らなく二人は好きだった。それに、普段と変わらないと言っても、その普段にだってちゃんと起伏はある。例えば、こうしてただ時間が過ぎて就寝、に至る事なんて珍しい。大体は何かが起きる。それは、アリスが膝の上で寝てしまうとか、「お兄ちゃんと離れたくない」と言って『アレ』を漏らしてしまうとか、玩具で遊んでいて指を挟んでしまい、痛みで泣き出してしまうとか。偶に、彼が先に寝てしまう事もある。そんなこんなで、その程度の起伏でも、二人でならとても有意義で楽しい事柄へと変わる。それに、それだけでは無いのだから。

「ねぇ、お兄ちゃん……」

 膝の上に乗って絵本を読んでいたアリスが振り返り、彼の顔を覗く。その頬は紅く上気しており、瞳は無垢にしっとりとしていた。そんなアリスを見て彼もまた、表情は変わらずとも内心では興奮し出す。

「ん……ちゅ、っはぁ……ちろ、ちろ」

 右手でアリスの後頭部を支え、どちらからとも分からぬまま、二人の唇は重なった。アリスは夢中で彼の唇を貪り、舌で舐める。自身の右手を泳がせ、彼の左手を見付けると、恋人がする様に指を絡ませてその手を握った。

 彼もまた、先程まで抱いていた父性では無く、目の前の少女を一人の異性として意識し、その口内を漁る。

「ふわっ……あ、ん、ちゅ……んあ、ちゅ」

 少し強めに、そして弱く優しくアリスの舌を吸い、唇で挟む。するとアリスは、驚いた様に一瞬だけ目を見開くが、すぐに嬉しそうに目を閉じて彼の舌を受け入れた。

「ねぇ、お兄ちゃん……舌、出して?……うん、そう……ちゅ」

 アリスが彼に催促をし、それに従って舌を出すと、アリスは満足した様な表情を浮かべ、彼の舌にキスをした。そして、口の中では無く外で彼の舌を舐めだした。

「ん、ぺろ……この味、好き……ちろ」

 彼の舌を舐めながら、アリスは恍惚とした笑みで彼の首に手を回した。

「ちゅ、ちゅ……ね、ねぇお兄ちゃん。こっちも……お願い」

 そう言ってアリスは、胸元のボタンを外し、既にぷっくりと膨れた先端が目立つほぼ平らな乳房を露わにした。彼は頷くと、内心齧り付きたい欲求を抑えながらその先っぽに口づけを交わす。

「あ……んぅ、はぁ……も、もっと……舐めて?」

 催促され、彼はアリスの幼い女の子らしい乳房に、少し乱暴にしゃぶりついた。周りを舐め、先端を吸い、時に前歯で優しく甘噛みする。すると、アリスは眉を歪め、だけど苦痛ではない感覚に酔いしれていく。

「はぁ、はぁ……お兄ちゃぁん……もっと……ん、もっとぉ……」

 幼い容姿の通りの幼い感覚と身体のアリスだが、列記とした魔物らしく、その身体は快楽に敏感であり、時にサキュバス等と言った好色な種族顔負けの淫らさを誇る。その純粋無垢な『おねだり』に抗える人間はそうそう居ない。彼もそうだった。

「あぁ、ん、良い、よぉ……アリスの、おっぱい……美味しい?」

 アリスが不安そうに尋ねる。が、彼の答えは決まっている。一度、乳房から口を離すとアリスの耳元で「もちろん」と囁きかけた。すると、アリスの表情は一変し、笑顔に変わる。そして、彼の膝から降りて立ち、スカートの端を口に咥えて自分のお腹とドロワーズを彼に見せつけた。

「ありふのふぉふぉ……ふぉ兄ひゃんのふぁ、欲しい、な……ね?」

 顔を真っ赤にするも、その内に生じた欲情を留める事が出来ないらしく、アリスの呼吸は乱れていた。それを証明するかのように、ドロワーズからは少女独特の匂いが強く漂っており、心なしかシットリと湿っている様だった。

 彼は、迷う事無くアリスの下腹部に手を伸ばし、ドロワーズ越しにアリスの秘所を撫で上げる。すると、アリスが小さく「ぁ……」と声を上げたが、彼は手を休めなかった。緩急をつけて撫で、時に谷の溝に指を少し埋めた。

「うぅん……お兄ひゃん、ふぉこ……ふぉこぉ」

 口にスカートを咥えており、上手く喋れないようだが何を言いたいのかは彼には分かっていた。だから、ドロワーズを膝まで降ろし、今度はショーツ越しに秘所を撫でる。

「んんぅッ……」

 くぐもった声に熱が灯る。ショーツ越しとは言え、そこはとても熱く、そしてお漏らしをしたかと思えるほどに濡れていた。自然と、ショーツの布がアリスの肌に張り付き、指が自然と奥へ奥へと吸い込まれていく。

「おにいひゃん、おにいひゃん……」

 ピチッと閉じた口から漏れる喘ぎ声に、彼は興奮を隠せず、意識せずともスライドさせる指に力が入った。アリスのショーツからは、既に内側からの洪水を吸い切れず、ポタポタと床に愛液が滴り落ちていた。

「ちょうだい……?お兄ちゃんの、アリスにちょうだい?」

 アリスは口からスカートを離し、彼の頭を両手で掴んで自身の下腹部に押し付けた。その時、彼はショーツ越しに香る少女の匂いを、肺一杯に吸い込んでから顔を離し、頷いてアリスを自身の膝に再び乗せる。すると、アリスは「待てない!」と言わんばかりの手つきで彼のズボンを降ろし、下着からその剛直を取り出した。

「わぁ……お兄ちゃんの、大きい……ねぇ、これちょうだい?アリスの中ぁ……これでぐちゃぐちゃにしてぇ?」

 優しく撫で、蕩け切った表情で『おねだり』をする。それで、彼の最後の理性は吹き飛んでしまった。彼の剛直からは、既に滾々と先走りの液が出ており、その先端は灯りに照らされていた。

「ここに……アリスの初め、て……お兄ちゃん、なの」

 ショーツを降ろし、自らの秘部を指で弄るアリスの姿は、淫靡で且つ立派な魔物の体を成していた。

 アリスは初めて、と言うが、無論彼がアリスを抱くのはこれが初めてでは無い。だが、アリスは非常に珍しい体質があり、行為中の出来事のほとんどを忘れてしまうのだ。また、その身体は何度抱かれようが、幾度剛直で貫かれようが、常に『処女』の身体に戻る。彼女は、永遠に『純粋無垢な少女』であり続ける。その体質を知った時、彼は正直、同情の念を抱いた。が、こうして深い関係を続けていく内、彼は知った。アリスは、行為中の出来事を全て失っている訳では無い。愛している、と囁けば、終わった後でも彼女はそれを本能的に覚えているし、心の中では確実に、二人の間で交わされたありとあらゆる『愛情』が生きているのだ。

「ん……お兄ちゃんの、当たってる……あはぁ」

 自らの手で、彼の剛直を自身の秘部に導き、アリスは喜びの溜め息を吐く。彼は、そんなアリスを抱き、向き合う様にして下からゆっくりと、しかし確実に自らの化身を押し進めていく。

「ん、くぅ……お兄ちゃん、の……入って、るよぉ……」

 先端の竿の部分が完全に埋まり、アリスが眉を歪める。だが、彼もそうだがアリス自身もまた、止める気配も侵入する速度を落とすつもりも無かった。

 少しずつ、少しずつアリスの中に入っていき、次第に暖かくも熱い内壁に剛直が包まれていく感覚に、彼は早くも射精感を覚える。が、まだ出せない。もっとアリスを味わいたい。もっとアリスの中に入りたい。その最奥を再び、ノックしたい。

 アリスも、もっとお兄ちゃんを味わいたい。もっとお兄ちゃんに愛されたい。その愛を浴びたい、と興奮は高まって行った。

「はぁはぁ……んぅ、ねぇ……もう少し、奥ぅ……」

 彼の剛直がある程度埋まった時、その先端は何かにぶつかった。そこが、アリスの子宮口であるようだ。身体が身体だけに、成人男性の剛直を全て呑み込む事は難しい。だが、アリスは要求してくる。彼に、もっと自分の奥を抉って欲しいと強請る。彼もまた、アリスの最奥を蹂躙しようと、その先端を強引に進ませた。

「ん、んぅぅぅううう!!」

 無理矢理に突き進んだ彼の化身は、アリスの子宮口をこじ開け、その奥へを蹂躙した。だが、アリスの口から漏れる声は、それに対する苦痛では無く、むしろ喜びと快感に打ちひしがれた鳴き声だった。

「そこぉ……その、奥ぅ……お兄ちゃん、もっと、中ぁ」

 彼のモノが完全に埋まった時、アリスのお腹は僅かながらに盛り上がっていた。それもそのはず、本来ならば受け入れられるはずの無いサイズのモノを突き立てられているのだから。だが、アリスに痛みは無い様で、嬉しさに満ち満ちた笑みを浮かべている。

「えへへ……お兄ちゃん、アリスの中……美味しい?」

 アリスが、目を閉じてニッコリと彼に微笑み掛ける。彼は、「あぁ」とだけ言うと、今度はその腰をスライドさせ、剛直を引きずり出そうとした。

「んぁぁぁああああ!!」

 擦れ合う肉の感触に、アリスは悶絶するも、その手は彼の首から離れない。竿の部分まで引きずり出し、そしてまたアリスの中へと突き出す。

「あっ、あ、あッ、お、兄ちゃんッ!!んぅぅううん!」

 そこからは、ひたすら互いに貪り合った。最初こそ、ゆっくりとしたストロークが、次第に速度を増し、数刻が過ぎる時には、まるでアリスの身体が彼の上でポンポン跳ねている様にすら見えた。

「あ、あんっ、んぅ、い、良い、よッ……お兄ちゃん、も、っと……もっと、好き、って……食べて……アリスを、もっと……食べて」

 文字通り、彼はアリスを喰った。汗だくになりながら、ただアリスを突き上げる事しか頭に無かった。何度も何度も、アリスの最奥、子宮口の更にその奥に自らを叩き付け、欲望を発さんと貪った。

「お兄ひゃ、んぁう……ちゅ、ちゅっ……んぅん、ちゅ……ぺろ」

 彼はアリスの腰に手を回し、アリスは彼の頭を抱きかかえ、下だけでなく上の口も貪り合った。互いの隙間を少しでも埋めようとする様に、舌と歯と口全体で、互いの言葉を発する機関を塞ぎ、息と唾液を混ぜ合わせ言葉の代わりとした。互いの下半身は既に、互いから出された液によってびしょびしょに濡れており、だがそれを気にする事無く腰を叩き付けていた。

「欲しい、の……お兄ちゃん、の、アリスの中、に……ハァハァ、ちょうだい?お願い、一番奥にぃ……出して?……ちょうだい、ちょうだい!!」

 いつの間にか、アリスの両足は彼をがっしりと捕まえており、彼から出される全てを自身の中に沁み込ませようとしていた。無論、彼も同じ考えであり、アリスの中に自身の全てを吐き出したくて堪らなかった。

「来て……きてぇ、お兄ひゃん……ありしゅを、ありしゅの、にゃかぁ……あぁ!」

 彼がアリスの最奥を突いた瞬間、彼の動きが止まった。と同時に、魔物の本能からかアリスの足は彼を逃がすまいとがっしりと固定し、そして内から湧き上がる快楽に全神経を委ねた。

「あ、あ……ぁぁぁぁああああああッ!!」

 互いの身体はビクビクと痙攣し、肉壁に包まれた剛直からは男の欲望が大量に吐き出されていた。その全てが、アリスの小さな身体の最奥に注ぎ込まれ、アリスはその感覚に絶頂してしまった。

「はぁ、はぁ、はぁ……お兄、ちゃぁん……はぁ、はぁ」

 乱れた息を整えようと深呼吸をするが、急激に上昇した心拍数は中々戻らない。だが、二人は抱き合ったまま、その場から動かなかった。

「はぁ……アリスは……どうだっ、た?」

 アリスにとって、本能では初めてでは無いと刻まれていても、記憶では初めてなのだ。だから不安なのだ。最愛のお兄ちゃんに満足してもらえたかどうかが。だから、彼は決まってこう言うのだ。

「とても気持ち良かったよ。アリス、愛しているよ」

 そう言うとアリスは、溢れんばかりの笑顔を見せ、彼と深い深いキスをするのであった。





「アリス」

 乱れ、汚れた服を着替えて二人はソファーに座っていた。アリスは指定席である彼の膝の上で眠たそうに目を擦っていた。

「んぅ?どうしたの、お兄ちゃん」

 もうすぐ、新しい年を迎える。これからまた新しい年をアリスと過ごす。だから、彼にとってこれは『けじめ』であり、『区切り』でもあった。

「いや、アリスに渡したいモノがあってね」

 彼はそう言って、自らのポケットに手を入れた。

 そのポケットの中には、同じデザインの。しかし、大きさの違う指輪が二つ入った、綺麗に包装された小さな箱が入っていた。  END
11/12/31 22:01更新 / ゼイラム

■作者メッセージ
初めて書きました。アリスと過ごす年末です。ちゃんと二人の独特な空気を描けているか。。。

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