アラクネのカミラさん
ドアを開けると部屋中に蜘蛛の巣が張ってあった。
「ちょ、ちょっと待ってくれよ。またこんなに糸散らかしたのかい?」
「いいじゃない。あなただってこれ集めて売っているんでしょう」
「いや、でもこれ・・・ってことはカミラ・・・君またお腹空いているだろう・・・」
「そういえばそうね、そう言えなくもないわ。・・・少しいただこうかしら・・・ッ!」
ガバァッ
そう言って彼女は跳びかかってきた。
「うわっ、朝したばっかりじゃ・・・ってちょっ、脱がすの早いよっ!?」
>彼女はアラクネのカミラ。私の・・・妻だ。
>彼女と出会ったのは二年ほど前、たびたび村に来ていた行商人の少女が身寄りもなく一人で暮らしていた私に「部屋を掃除する仕事」ととても給料の良い仕事を紹介したのがきっかけである。
今思えばそんな掃除するだけでそんなに給料が出るわけがないと分かるのだが、当時の私は畑仕事に山で木こりを雇われでしていて学もない、しかもその年は不作だったので懐が寒かったのだ。
そこで私は仕事を承諾すると「気に入られれば長期で働けるかもしれないから一応身支度して準備できたら向かって欲しい」と道を記した紙と紹介状をくれた。
>次の日私は支度をして出発した。目的地は隣町のはずれにある一軒の家。朝出発すれば昼過ぎには着けるだろうか。
着いたのは日が垂直よりやや傾きだした頃、想定より時間がかかってしまった。
着いてみると庭は広く周りに木の茂る静かな場所だった。
庭には洗濯物が干してあり、別にちらあっているような印象はない。
「掃除」とのことなのだったのでどんなものかと思えば一応身の回りの世話はできているようである。
ドアに近づきノックをする、返事がない。もう一度ノックをする、まだ返事がない。ドアノブを
捻ると鍵はかかっていないようである。(不用心だ)ドアを開けると中はカーテンが閉まっているせいか薄暗かった。
「誰か・・・いませんかー?」
「・・・」
>私はさすがに中に勝手に入るのはまずいと思い外で待つことにした。
「(・・・チッ)」
「ん、今なんか声がした気が・・・」
「・・・」
「気のせいか・・・出かけているみたいだし入り口で待っていればそのうち帰ってくるかもしれない・・・待ちますか」
入り口の横に立ちしばらくすると家の裏の方から一人の女性が姿を現した。
「あら、お客様かしら。どちらさまですか」
美しい女性だった。銀髪を後ろで纏め、切れ長の目を持ち整った顔立ちをしている。
風になびくその銀髪が木洩れ日の光を反射して輝いているようであった。
「あっ、いえ、こちらで部屋掃除の仕事があると紹介されたヨハンというもので・・・これ、その人の紹介状です」
紹介状を差し出すと女性はつかつかと歩いてきて差し出した紹介状を受け取る。
女性は差出人を確認し、
「ああ、あなたがそうでしたか。私はカミラと言います。ではこちらに・・・どうぞ入ってください。ハーブティーを出しますので」
彼女は私を連れ立って家の中に入って行く。
カーテンが開けられ、窓から光が入るとそこは私が思っていたものとは違い、綺麗に整頓された部屋が目の前にあった。
「人を雇うまでもないように見えますが・・・」
「あなたに頼みたいのは奥の部屋です」
「あ、そうでしたか、どなたか同居人がいるんですか。あなたみたいなしっかりしていそうな人が掃除に人を雇うなんていうことになるような気はしないのですが・・・」
「いえ、ここに住んでいるのは私一人ですし、訪ねてくる人も商人くらいでめったにいません」
彼女の入れてくれたお茶はとても香ばしく飲むと体の疲れが取れるようであり、仄かに甘みがあった。
「これ・・・すごくおいしいですね。しかもなんだか体の疲れが取れるようです」
「ええ、これに使っているハーブは特別製でしてね。ある友人からもらったんですよ」
「なるほど。そういえばあの行商人の人はこちらにも来るんですか」
「ええ、よく来ますよ。あの子のおかげでわざわざ町の中心部まで出ていかなくても欲しいものはだいたい物はそろいますね。もう一杯、いかがです」
彼女が注いだ二杯目を私が味わっている間、彼女は受け取った紹介状を読んでいる。
よく見えなかったが、一瞬彼女がニヤリと笑ったような気がした。
「お茶、ありがとうございます。まだ仕事もしていないのにこんなに良くしていただいて・・・」
「いえいえ、いいんですよ。あとでやることはちゃんとやってもらいますから」
微笑んでいる彼女の顔には何かを楽しみにするような様子が感じ取ることができた。
「そうだ、一応掃除するのはどの部屋でどのようになっているのか確認してもいいですか。すぐに取り掛かれそうなら始めちゃいたいですし・・・」
「ええ、わかりました。ではこちらへ」
家の奥に案内され、一つの扉の前で止まる。
「この部屋です。中は暗いので気を付けてください」
開けてみると中はカーテンが閉め切られ、日の光もほとんど入ってこない。目が慣れるまでしばらくかかりそうであった。
「そうですね。少し暗いですが・・・しばらくすればなれるでしょう入ってみますね」
中に入ると数歩もしないうちに何かべたつく網のようなものに触れた。
「うわっ、なんですかこれっ。えっ、とれない・・・す、すいませんちょっと手伝ってくれませんか」
「ええ・・・いいわよ」
ガチャッ
>カミラのさんの・・・雰囲気が変わった・・・?
「えっ、なんでドアを閉めるんで・・・うわっ、両手がくっついたっ。すいません、これいったい何ですか」
「あなたはなんだと思う?」
暗くてよく見えないが彼女の気配がこちらに近づいてくるのが分かる。
だが、やはりどこか雰囲気が違って感じた。
その上、どことなく木の床をカリカリ掻くような音がする。
「え、わかりませんよ。網みたいに絡まるし、べたついて離れないし、引きちぎろうとしてもうまく力が籠められないし・・・」
だんだん目が慣れてくると、手に絡まるものはわずかな光を反射してキラキラ光っているのが見えた。
そしてカミラの気配がすぐ後ろまで来る。
「あなた・・・初めて会った時から思っていたんだけど・・・とてもいいにおいがするのね」
カミラが顔を近づけてくると、途端に女性特有の甘いにおいが鼻をくすぐる。
「あのっ、カミラさん・・・顔、近いです・・・」
「別に気にすることじゃないでしょう?」
「いえ、あの・・・あなたみたいな綺麗な女の人に近づかれるなんてのは私など男にとっては・・・その・・・」
「・・・いいわ」
カミラの顔が離れていく。かわりに服に手をかける。
「えっ、いや、なんで・・・」
「服にもついているから取ってあげようと思ったのよ。他意はないわ」
「あ、そうだったんですか・・・ありがとうございま」
すぽん。
ズボンを脱がされた。
「なんでっ!?」
「手が滑ったのよ」
「いやいやいや、おかしいでしょ・・・しかもなんだか雰囲気変わってませ・・・」
その先の言葉が続かなかった・・・
上半身はさっきと同じなのに下半身が違う。硬い殻に覆われた節のある肢が八本、丸く膨れたまるで昆虫の腹部のようなものが体の後についている。その姿は、蜘蛛。
「カミラさん・・・あなたって・・・」
「そう。私はアラクネ。怖い?でもね、あなたはもう私の巣の中。逃げることはできないわ」
そう言いながら呆然としているヨハンの体を自分の糸で巻き上げる。
「じゃあ、私は・・・仕事っていうのは・・・」
「そうよ。この部屋に張ってある私の巣、それを構成する糸を掃除して集めろってことでしょうね。アラクネの糸は売れるからね。でもね、私もただで譲るってのも癪だから私の気に入りそうな体力のある良い男を連れてくるのを条件にしたわけ」
「なぜ私が・・・?」
確かに村にはもっと体力があるような男だって他にもいる。
「それは・・・(一人身なのは最低条件として・・・)あなたは身寄りが(ないみたいだから長期間私のとこに滞在させて話し相手にさせても問題なさそう・・・なんて言えないし・・・)ないみたいだからちょっといなくなったところで誰も困ったりなんてしないでしょう?」
「それは・・・確かにそうかもしれませんが・・・」
「それに」
だきっ
「あなた私がアラクネだけれども怖がったりしないし、良い匂いするから気に入ったわ(うわっ。ヨハンってすっごい良い匂いするわね、これはあたりかも)」
「あっ、そ、その、いきなり抱き着かないでくださいっ」
「なんでよ。やっぱり嫌?でも私は構わずあなたをいただくわ」
「い、いえ、そういうわけじゃなくてですね・・・ごにょごにょ・・・」
「なによ。はっきり言いなさいよ」
「で、ですから・・・あの、胸が、当たってます・・・。それにさっきも言いましたがあなたみたいな綺麗な人にィッ!?」
にぎにぎ
「なんだ。あなた私で興奮してたの?・・・へぇ、なんだか嬉しいじゃない。(あはっ!もう、体が疼くじゃないっ、早くあなたを味見したいわっ)」
「うぁっ、そんなとこ触ったら・・・」
「触ったら・・・何なのかしら?(もう食べてもいいわよね?食べてもいいわよね?)触って駄目なら・・・あむっ」
「うっ!」
「あむ・・・ちゅぱっ・・・んっ、じゅるっ・・・」
「そん・・なつ!だめ・・・だっ・・・」
「れろっ・・・んあっ、あむっ・・・んっ・・・じゅるっ・・・ちゅぷっ・・・はぁっ・・・あむっ・・・れろ・・・じゅるるるっ」
「ヴあっ・・・出るっ・・・」
「んぶっ・・・んぐっ・・・ちゅぽんっ・・・んっ・・・ごくん。うふふっ(もっと欲しいもっと欲しいもっと欲しい!あの甘くて喉を通時に鼻腔へ通るあの甘い香り、なんだか体が熱いっ、体が疼く、私の女がもっともっとと欲しているわ)」
「はぁっ、はぁっ、はぁっ・・・なん・・・で・・・」
「糸作るのもただじゃなくてね、ちゃんと栄養が必要なのよ。ふふ、あなたの美味しかったわよ。今度はこっちの口に頂戴?ほら、あなたのが欲しくてもうこんなになっているわ・・・」
カミラの秘所は愛液を滴らせ垂れた愛液は下にシミ作っている。ヨハンのものを迎え入れる準備ができていた。
「あはっ、また元気になった!さっきよりも硬くなってる。何?これから起きること想像して興奮してんの?じゃあ、入れちゃおうかしら・・・うんっ・・・あっ・・・すごっ・・・はぁあああんっ」
カミラの中に熱く盛った肉棒が入っていく・・・カミラの中はまるで咀嚼するかのように収縮する。そしてコツンと奥にたどり着いた。
「んあっ、ふぅっ・・・はぁっ、んふっ・・・あああああああああんっ」
「カミラさんの中・・・すごい締め付けで・・・ぬるぬるしているし・・・うっ」
「んあっ、気に入ってくれたみたいね・・・じゃあ動くわよ。(すごいすごいっ。私の奥で二つの口がキスしてるっ!ヨハンのおちんぽすごいっ、気持ちいいっ!私の中ヨハンの形になっちゃうよぉっ)」
カミラが腰を上下に動かす。そのたびに中から二人の体液の混ざったものが中からあふれる。
「ふぅっ・・・うぐ・・・はぁっ・・・!」
カミラの中は舐るように吸い付き締め付けヨハンの肉棒を絶頂へと導く。
「うふふっ、イキそうなの?いいわよ、私がイクまで我慢できたらイかせてあげるわ・・・んっ、んあっ・・・」
カミラの糸が肉棒の根元に巻かれる。ヨハンに抵抗することはできない。
その後ヨハンが二度ほど達するのを糸で強引に封じヨハンの中に三回分が溜まっているころにはカミラも完全にとろけきっていた。
「はぁんっ・・・あなたのその早くイキたくてしょうがないって顔・・・んっ、そそるわぁ・・・そろそろ私も・・・うふふっ、じゃあスパートかけようかしら・・・ねっ!」
カミラの腰がそれまでよりさらに艶めかしく、激しく、動く。
当然性行為などに経験のないヨハンにはそれまでのことでもうかなりキており、そんなこと耐えられるわけもなく、体が痙攣のようにビクンビクンと跳ねる。
「うんっ・・・あんっ・・・あっ、イきそう・・・イクッ、イクイクイクイクイッちゃうーーーっ!あああああああああああんっ」
「うあっ・・・ふんっ、ふうっ、あああああああああっ!」
カミラがイクと同時にヨハンの勢いを止めていた糸が緩む。
ビュツ、ビュルルルルルルルルルルルルッ
「うふふっ、お腹のなかぁっ、すっごぉい量・・・あははっ、まだびくびしてるぅっ・・・あんっ、たまらないわ・・・ふふっ、あなたやっぱり最高よ。ねぇ、ずっと一緒にいましょう?逃がさないわ・・・これからもここで・・・ねぇ?あ・な・た」
「はぁっ、はぁっ、はぁっ・・・カミ・・・ラ・・・さん・・・」
「うふふ、なぁに?」
「あなたって・・・それは・・・」
「あなたがどう思おうとあなたは私の旦那様ってことよ。嫌って言っても離さないわよ?うふふっ、永久就職決定ね」
「いえっ・・・そんな私なんかがあなたみたいな綺麗な人に・・・私で良いんですか?」
「そっち!?いいに決まっているじゃない私の本能があなたに決めたと叫んでいるんだから」
「その、確かにあなたが魔物であったことには驚きましたし、いきなりこんなことになってしまった後で言うのは難なんですけど・・・」
「何よ?」
「私も実はあなたに一目惚れみたいな・・・その・・・」
「・・・えっ、あっ////」
「よろしく・・・お願いしま・・・zzz」
「寝たっ!?えっ、ここでっ?ちょ、ちょっと待ちなさいよっ。せっかく・・・いいとこだったのに・・・このままじゃ風邪ひいちゃうじゃない・・・しかたないわねぇ」
カミラがヨハンをひょいと抱えてベッドへ運ぶ。そして、自分も一緒に布団に入る。気づけば夜も更けっていた。
「おやすみなさい。あなた」
>・・・あのころは私も全然だったなぁ。
>家事のレベルもカミラのほうが数段上だったし・・・でもめんどくさがりだからほとんどしないんだよなぁ・・・あの日は来るとわかってたから準備してたみたいだし・・・でも、たまに気が向いたときにしてくれる料理はすっごくおいしいんだよなぁ。何入っているんだろう?「食材が手に入った時にだけ」って言ってたけど・・・そういえばカミラの料理食べると二日三日(ヘタすると一週間近く)はベッド入ったままなる・・・特別なのでも入っているのかもしれないな。
あの後改めてカミラにプロポーズし、晴れて一緒に暮らすことになった二人。
今はカミラの家で二人で暮らしている。
現在カミラはヨハンの胸の中?(騎上位で果てた状態)で眠っている。
あれから度重なる性交の中でヨハンはインキュバスになっていた。今ではカミラが逆に体力負けすることもしばしば・・・
カミラは自分が普段襲い掛かっているから逆に責められることに慣れていない。だから腕などが縛られていないときは逆にこちらから弄り返すことができる。
>実はカミラって胸弱点だったんだよなぁ・・・腕縛られているからせめてもと口で咥えてみたら思った以上に反応したんだよね・・・うむ、懐かしい。
>だけどせめて・・・この巣を張りまくるの何とかしてほしいよなぁ・・・身が持たないよ・・・インキュバスだから実際は持つんだけどさ、仕事が終わらないから畑とか他に手が回らないよ。
ちなみにヨハンはかねての通りカミラの張る蜘蛛の巣から糸を選り分け集める作業を普段している。週に一回例の商人の少女が来て買い取っていく。たまにカミラも頼まれて服を作っているようだった。カミラの主な収入はこれである。引き換えに精りょ・・・食材を手に入れる。
「いやぁーヨハンさんをカミラに引き合わせて正解だったっすねぇ!カミラはいい仕事するんですが面倒くさがってなかなか乗り気じゃなくて・・・ヨハンさんが来てからはどんどん受けてくれるのでこちらとしては大助かりですよぉ〜。(しかもカミラの糸の質も上がったし、カミラの作る服の質もさらに上がったし、糸も選り分けて買い取るの楽だし、一石四鳥ですね〜)」
>思えば私もカミラみたいな綺麗な奥さんもらえたのは彼女の計らいあってのこと、もう少し感謝してもいいのかもしれない。こんな良い出会いをもらったからちゃんと感謝しないとな。糸買い取ってくれるから収入も少しあるしカミラもなんだかんだ言って女の子だからな、髪飾りとか贈り物すると喜ぶし・・・
「ん・・・」
「や、起きたかい?おはよ。そろそろお昼にし」
「お腹すいたわ」
「うん、だから今から作」
「せーしちょうだい」
「え、さっきまでしてたよね・・・?」
「ええ、でももっと欲しくなっちゃったわ。だから続き・・・しよ」
「えっ・・・」
「私が満足したら今夜あの子に頼んだ食材が届くはずだから料理してあげるわ」
「はっはっは、ならしかたないなぁっ!君のおいしい手料理のために頑張っちゃおうかな!」
「ただしレトルト」
「うそ・・・だろ・・・?」
「うそよ。がっかりしすぎよあ・な・た」
彼は知らない、この後一週間盛りが鎮まらなくなることを。
彼は気づいていない、そのあと彼女が部屋中真っ白になるほど巣を張りそれを片付けるのに大変な目に合うことを。
「「(あー、そろそろ子供も欲しいかも)」」
13/09/09 20:55更新 / もけけ