読切小説
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家の子は・・・
どうも、この話を語らせていただく主人公の風見 和馬(かざみ かずま)といいます。
さて今日は家の子について語ろうと思います。家の子は何というか一般的というか種族的というかかなり変わっているのかな?まあその様子とお聞かせいたしますのでどうかご清聴くださいませ。




朝の始まりは早いです。平日だろうが休日だろうが大体6時半に起こされる。
しかも起こし方が普通ではない。その起こし方は・・・・





『zzz・・・・・』
『にひ♪』

ピョーン

『おっ起ろーーー』(エルボープレスしながら)

ドゴ!!(鳩尾にヒット)

『ゲボラ!?』

そう必ず鳩尾にエルボーをかましてくるのだ。おかげで朝から激痛にのた打ち回る破目に(涙)

『おっはようご主人♪』
『っ皐月、頼む・・からもう・・少し優しく、起こしてくれないか』
『だってご主人揺すったりしたくらいじゃ起きないんだもん』

この元気があるというか持て余してるというか、とってもハイテンションな子が家の子の人虎の皐月(さつき)だ。人虎と言ったらクールなイメージが印象的なはずだが、皐月はそんなのを幻想殺しよろしくのごとくぶち壊した雰囲気の子だ。どちらかと言うとよく懐いたワーウルフ(ぽいぬ?)みたいな感じ。

『昔は結構重い重さで乗られながら顔舐めされてた頃が懐かしいなぁ』
『ご主人!それじゃあ私が太ってたみたいに聞こえるよぉ!!』
『ん?ああそうだな、昔は普通のだったからな』

うん、昔はただの虎なんだよなこの子。何で普通の日本の家庭で虎なんかいるかと言うと、ちょっと数年前に遡る。社会人になって一人暮らししていたある日。




(ピンポーン)インターホンの音
(・・・新聞の勧誘か?)

その日は休日でゆっくりと寝ていた、のだが。

(ピンポピンポピンポッポーーン)
(・・・・・)
(ピンポピンポピンポッポーーーン)
(アイツか)

はた迷惑極まりないインターホンの鳴らし方をするのは一人しかいない。

ガバ(掛け布団をどかす)、ドスドスドス、ガチャ。

『ひとんちのインターホンで遊ぶな(# ゚Д゚)!!』
『お、今回は早く出てきたな友よ』

この迷惑な友人はモブAと言っておこう。今後出てくることないだろうし。

『で、今日は何のようだ?また何処かの国で盗掘した品でも隠してくれとか?』
『おいおい人聞きの悪いことをいうな。ロマンを求めて遺跡を冒険してるトレジャーハンターやっているだけって言ってるだろ」
『その割にはつい最近XX国のエージェントに追われたのはどこのどいつだ』
『ちょっと古代遺跡に眠る王家の遺産を見つけて少し拝借しただけなのになあ?』
『お前、そのうち○形のとっつぁんに追われるんじゃないか?』
『そいつは面白いな』

こいつ、その内I○POのリストに載るんじゃないか。割とマジで。

『話が逸れたが、何のようだ?』
『おぉ、そうだった。コレ預かってくれ』

そう言って、背中に背負っていたリュックの中から取り出したのは・・・

『猫?』
『まあ猫だな』

みかん色と言うか橙色の毛色の猫?を渡された。

『何で猫なんか?』
『まあ、ほかの奴らはペット禁止なところがほとんどなんでな。それでお前に頼もうとな』
『まあ確かに、ペットは飼っても問題ないし猫は嫌いでない』
『そうか、なら頼んだぞ』
『ちょっと待て、この猫は・・・』

ドタドタドタドタドタ

いやな音が聞こえてきたので、とっさに猫?を隠した。

『ちぃ、もう来やがったか』
『お前マジで何した』

イタゾ、イタゾーーーー!!

『じゃ、頼んだぞ』
『ちょ、おま・・・』

ここマンションの7階だぞ、それなのに廊下の塀を乗り越えてやがった。
あわてて見てみると、手すりにフックが引っかかっていて其処からワイヤーがベルトのバックルに繋がっていた。
お前完璧に○パンじゃないか。

少し遅れて黒服の男たちがやってきた。

『オマエ、アノオトコカラ、アズカッタカ』

相手は外人のようだ。また面倒ごとに巻き込みやがって。

『何にも。本題に入る前にあんたたちが着たからね、何も知らない』
『ソウカ。モシ、ウソツイタラ・・・』

そう言い、黒服が親指でのどを掻っ切る仕草をする。
命は無い、か。
アイツマジで何やったんだ?
その後直ぐに黒服達はAの追跡に行った。で、残された俺は家に戻って隠した猫を確認する。見た目はどう見ても猫である。ただ、未だに鳴声ひとつ上げない。鳴声だけでもいいから判別の材料がほしいのだが・・・

わぁーお
『ん?』
『わぁーお』
『鳴い・・・た?』

猫ってなーおじゃ無かったけ?まあだからと言ってどうする事もできんな。
捨てるわけにもいかんし、さっきの黒服に見つかったら洒落にならん。
ついでにあそこも見て雌であることは判った。

きゅーー

ん?なんか聞こえたな。

『ぁーぉ』
『あー、腹が減ったのか』

子猫だから腹が空きやすいのか食べてないのか腹の虫がなったのか。
この子、ミルクでいいのか?まあ後でググッて何とかするか。
そんなこんなで皐月との出会いである。ちなみに皐月の名前の由来は
5月に出会ったから。捻りが無いとか言うな。

で、その後ググッていろいろ調べたりしてTry And Errorで何とか育てることができた。その過程でやっぱ猫じゃないと判った。まずご飯がミルクから通常の餌にするとき一切興味を示さないのに肉が見えたら物凄く催促してきた。
で、止めが縞模様が出てきたこと。其れによって完全に猫から虎に認識が
クラスチェンジした。まあ、だからと言って怯えるとかそんなことは無かった。むしろ、本当に虎?って思った。成長するにしたがって甘えが強くなっていったからなぁ。普段ついて回る、ひざの上に座るなど小さい頃は可愛らしいけど大きくなるにつれて重くなってきたので石抱き拷問の計をさせられているように感じたのは内緒だ。

で、それから数年後たったある日世界に魔物娘がやってきてそれから数日たったある朝。

『ご主人おきて〜〜。』
『うーん、何だって...え』
『ふにー((^ω^))すりすり』

朝起きたらめっちゃ美人が顔をすりすりしてました。で、よく見たら頭の上に見慣れた耳がついていたのでいつも道理にもふもふ、ふにふにしたら。

『(*´ω`*)』←こんな感じにご満悦になっていたので皐月だとわかった。

なんで皐月が人型になってるのか考えていたら皐月が『ご主人、あのねあのね昨日の夜にねきれいな女の人が来てわたしにねこう言ってた』
『「あなたの素敵な恋心が実を結ぶのはいつかしら。今でしょ!!」って言われた後体が熱くなって、気がついたらこうなってたの』

OK、どうやらどっかのおせっかい焼きの魔物娘が勝手に家の皐月を変えたらしい。話せるようになって喜ぶべきか、手を出したことを怒るべきか複雑だ。
そう悩んでいたら袖を引っ張られているのに気がついて振り向くと皐月が涙目で
『(´;ω;`)ご主人、嫌いにならないでぇ』と掠れそうな声で言う姿に思わず抱きしめて『嫌いになるわけないだろ、皐月は大事な家族なんだからな』と叫んでいた。そしたら安心したのか笑顔になって『ご主人大好き♥』とキスとともに言われ恥ずかしくなった。
此れで終わればめでたしめでたしなんだがそのまま押し倒され目つきが完全にヤル気満々の目つきになっていた。

『あの、皐月』
『ご主人ごめんね、もう我慢できないよぉ』(Г・ω・)Гガオー
『ちょっ待って、お願いやめ・・・』



















アーーーーーーーーン♥ハジメテヲウバワレマシタ













とまあ皐月に美味しく童貞を食われましたと。
それで今に至るというわけです、はい。そんなこんなでなんだかんだ仲良く暮らしてるんですよ今現在。え、Aはどうしたって言うと日本に帰ってこれないらしいです、とっつあんを追っかけまわされていて。さてそろそろ起きますかっと。


ポフ


ん、気がつくと皐月が跨っております息子の上に。

『さ、皐月』
『ご主人、今日も明日もお休みだから今日は24時間ずーーーっとズッコンバッコンできるね』ジュルリ
『ちょっマジで』
『マジもくそも糸瓜も無いよ、それじゃあ』
『え、や、ちょっと待って』




            『イ タ ダ キ マ ス 』




















       合    体







17/07/06 23:24更新 / 宗一郎

■作者メッセージ
どーもお久しぶりです。
ぜんぜん作品を作るアイデアが浮かばず停止状態になってしまいました。
またなんか思い浮かんだらちょくちょく書いていきたいと思います。




FGOやめれね−な

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