読切小説
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笑って死んで殺します
戸を激しく叩く音が小屋に響く 煙草を吸っていた手が止まる 煙草を灰皿に置き椅子から立ち上がり戸まで歩いていく その間も戸をたたく音は止まずにいっそう強く鳴り響く
戸を開けると いきなり開かれた戸に反応できずに一人の  一匹の魔物が勢いよく転がり込んでくる
「いきなり開けるなんて 怪我したらどうするんですか」
そう言いながら立ち上がり羽をはばたかせる 自分は何事もなかったかのように 椅子に座るために歩き出し椅子に座り煙草を吸おうとしたが 火が消えていた 彼女の方を見るとしてやったりな顔をしている 仕方なくまた火をつけようとするが
「朝の挨拶忘れてますよ?」
「おはよう  ございます」
「来た私に飲み物の一つも出さないんですか?」
そういいながら彼女は椅子に腰かけている
「お茶でいい   ですか?」
「うん」
立ち上がり棚から急須と彼女の湯呑取り出す それから・・・・茶葉が切れていた
「茶葉 切れてた」
「そう思って持ってきました」
「どうも」
「まったく茶葉ぐらいちゃんと補充しておかないといけませんよ まったく私がいないと何にも出来ないんですか あなたは?」
「お金 持ってないから」
「言い訳はいいです、ちゃんと反省してください」
「すいま   せん」

毎日来ては怒ったり世話焼いてくれる彼女はカラステングの昴 数年前森で修業中の彼女は力を使い切ったのか悲鳴を上げながら必死に逃れようとしていた 別に助ける気もなくその場を立ち去ろうとしたとき彼女の視界に自分が映ったのだろう 大声で「助けて!」叫んでいた 男たちも自分に気付き自分を睨んでいる自分はその場所に向かって歩き出した 男たちは何かしゃっべているようだったがもう何も耳にははいらなかった 気が付いた時には男たちは地面に倒れていた死んではいなかったが腕が折れ脚が折れて骨が見えている者までいた 悲鳴を上げていた そんな男たちを通り過ぎようとした時ふと何かの模様が腕刻まれているのに気付いたが無視をした 彼女の近くに近寄ると彼女はは気を失っていた 彼女を背負い自分の小屋のふとんに寝かせ 自分も疲れたので椅子に座って休むことにした気付いたら寝ていたらしくあたりは暗くなっていた 布団の方に目をやると彼女は出っていたのだろう居なかった 次の日彼女と彼女の両親が来てお礼を云いに来た まあそれから数年の付き合いになる うるさいやら騒がしいやらで毎日慌ただしいが 今まで一人で生きてきた自分にとっては 楽しい日常だ
「眠いんですか?」
「  ん?」
「さっきからずっと目をつむってるから」
「別に  眠くないよ?」
「そうですか   そうだ 明日のこと覚えてます?」
「明日・・・・・なんだった   け?」
「一緒に町に行くって約束したじゃないですか・・・」
えっと   「   おぼえ・・・・てるよ」
「わすれてましたね!?」
「そんなこと」  ないさ
「あやっまてください」
「え・・・・あ ごめん なさい・・・」
「許しません 明日は私のほしかった物全部買わせてあげますからかくごしてくださいね!」
「・・・・・・はい」
嬉しそうに笑う彼女と ちょっとうなだれる自分 でも楽しそうに笑う彼女を見ていると なぜだか楽しい気分になれる そんな自分がいた
辺りがだんだん赤く色づき始めた頃 彼女を見送り 眠くなってきたので眠ることにした 瞼を閉じゆっくり深呼吸して 眠りについた
 次の日 寝過ごさず起きれるか不安だったかが 何とか起きれた 早く着替えて町行かなければ 彼女が先に来ていたらまた何を言われるか わからない
 着替えをすまし 小屋を出ようとしたとき戸が開いた 開いた戸に目をやると 彼女の 昴の父親がが入ってきた 
「朝早くにすまないが 昴は来てないか?」
「いえ・・・・来てませんけど」
「昨日の夜にちょっと出かけてくると出て行ったきり帰ってこないんだよすぐに戻ると出て行ったんだけど1晩たっても戻らないから君のところだと思ったんだけど・・・」
「警察には?」
「今妻が向かってる」
「自分も  探します」
「ありがとう」
「飛んで行った 方向はわかります?」
「たぶん町のある方角に飛んで行ったはずだ」
「わかりました  自分は町に降りて探してみます」
「頼むよ」
走って町まで降りていき 彼女を探したどこどう探せばいいのかわからないがとりあえず走り回った 数時間後 彼女は町を流れる川のそばで見つかった両翼をもがれ 衣服は破り捨てられ 全身を犯されて 何度も何度も腹を 胸を ナイフで刺されて 背中には何かの模様が刻まれていた 変わり果てたその姿を その横には彼女がいつも持ち歩いているメモ帳が落ちていた
              ごめん
汚い字だった 両翼をもがれて口で書いたのだろう その一言だけ書かれていた 両親は泣き崩れ 自分はただ立ち尽していた 何もできずに 町のベンチに座り 煙草を吸う あの模様どこで見ただろう  か  どこかで・・・
あの時の 男たちか・・・・ベンチから立ち上がり歩き出した 
町のはずれある廃ビル その壁には所々に模様が描かれてあった 男たちにも 昴にも
刻まれていた 模様 そのビルの中に入る 中はほこりまみれで汚く 壁には飛び散った血だろうか黒く変色しているしている所もある 奥に入っていくと人の話し声が聞こえてくる 笑い声も 扉を開けると 60人くらいの男たちが居た 一人が自分に気づき声を上げる その声で全員がこちらを見る 一人がこちらに近づいてくる
「あんた誰?」
「何かしゃべれよ!」
「お・・・・・・・・・・・い?」
男の胸に刺さった槍を引き抜くと 走り出していた 足が 身体が勝手に動いていた そのまま一人また一人と殺していく 気付いた時には自分の足元には五十人以上が横たわっていた 一人が逃げ出した 手にしている槍をそいつに投げる 胸に刺さりそのまま膝たちのまま死んだ そのまま残りのやつらも殺し その場を去る 
もうここにはいれない どこか遠く いかないと  
男を見たものは誰もいなかった忽然と姿を消してしまった 彼の住んでいた小屋には 吸いかけの煙草があっただけだった
11/05/09 00:51更新 / 炎皇

■作者メッセージ
初めて書きました 駄文です

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