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枢機卿の憂鬱
〜 ウェルステラ枢機卿領 〜

教団勢力の領土で、ウェルステラ家が代々その統治を行っている。
今現在の統治者は弱冠21歳のシアンルドール=ウェルステラ枢機卿。
住民は古参教団領にありがちな、古来より反魔物派一色の者で構成されている。
多くの者は日々の暮らしが変わらないことと、祈ることにしか関心がない。善良だが保守的な民衆である。

近年、親魔派の台頭により、いくつかの親魔派の領地と接続する。
そのうちの1つ、ファルローゼンによく聖槌軍を送っているが、成果は上がっていない。
教団領にありがちな『重税を取られる領地』だが、その生産設備の充実と、社会福祉の充実には目を見張るものがある。
その現実とは裏腹に、教団中央部には痩せこけた土地ばかりと報告されているが、中央部からは離れた場所にあり虚偽の報告が通っている。

教団中央部からのファルローゼン攻略指令により度重なる聖槌軍の編成・全滅を繰り返し、軍備は揃っているとは言い難い。
直卒の重騎士団も数年前の内紛で全滅し、仕方なく現枢機卿は全く新しいシス・フレイム聖騎士団を編成したが、数はまだ200名余りである。
いつ親魔派の侵攻を受けてもおかしくないが、領地が辛うじて保っているのは現枢機卿の手腕によるところが大きいという。






―― これは、堕落した教会にありながら名君と呼ばれる統治を行い、
    教義に染まり魔物を受け入れられない人々の上に孤高に君臨し、
    自らを正義とすることもなく、ただ己の信念を貫いた、枢機卿のお話。 ――




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