読切小説
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「なぁ」
「なにさ」
「いつまでこうしとったらええんや」
「私が満足するまでに決まってんじゃん」
「そーでっか」
「そうだよ」

そう言ってこいつはまた俺の体を貪る作業に戻る。
かれこれ1時間、もしかしたらそれ以上の間こいつは俺の体の汚れを舐め取っている。
本人が言うにはこれ以上ないほどのご馳走だ、とのことらしい。汚れがご馳走だなんて変な魔物だと思ったが、魔物なんだからいろんなやつがいてもおかしくないな、と一人で自己完結しているとまた話しかけてきた。

「ねえ」
「なんや」
「そろそろ、いい?」
「...ええよ」

 俺の了承を得てすぐに、こいつは俺の股ぐらに移動した。せっかちなやつだと思った。

「んむ...じゅるぅ...」
「ぅあっ...」

俺の一物に口をつけたかと思えば、いきなり奥までくわえこんできた。こいつとそういう関係になるまでにそういう経験がなかったわけじゃないが、こいつのは群を抜いて気持ちが良い。何度やっても慣れない。

「ぁむ...じゅぼぉ...」
「あっ...あかん、もう出る…っ」

久々だったというのもあるだろうが、それにしても今日は早いなとぼうっとした頭で考える。

「んむっ...んんっ...」
「お前、ようこんなん飲めるなぁ...」
「美味しいんだからイイっしょ」
「そういうもんかねぇ...」

そう言って精飲を終えると、今度は俺を押し倒して跨ってきた。さっきまでの口淫による射精が嘘のように俺の一物は早くも勃起していた。

「じゃあ、いくよ...?」
「あかん言うても聞かへんやんないかお前は...」
「まあそうだけどね...ふぁああ...」
「くっ...」

魔物の膣は本当に男を喜ばせるためにあるのだろうな、と思う。気持ちが良すぎる。こいつの話によれば、魔物...というよりは魔物娘は、好いた男にしか体を許さないらしい。こうやって今、俺を気持ちよくさせてくれるということはそれなりに俺のことを好いてくれているのだろう。そう思うと、なんだか嬉しかった。

「一発目...出すで...うぁ...っ!」
「うんっ...うんっ...あぁっ...!」

またもや早々に出してしまった。俺は悪くない、こいつのが気持ちよすぎるのがいけないんだ。そうと決まれば...

「おらっ!...次行くでぇっ!」
「いいよぉ...もっとしてぇ...ひゃぁああ...」

結局、ここから更に10回以上はしてしまった。果たして本当に10回そこらで済んだかも怪しい。記憶にない。
今は俺の横でグースカといびきを立てている。今日は休みだし俺ももう一度寝るとしよう。


後で知った話だが、俺の体の汚れを執拗に舐めていたのは、こいつがベルゼブブとかいう魔物だったからのようだ。出来れば、今後も汚れを溜めて欲しいとも。まあ、風呂嫌いだったのが幸いだった。こいつの望むようにしてやろう。俺なんかのことを好いてくれるせめてもの礼だ。

12/11/07 02:51更新 / 山風

■作者メッセージ
いろいろ変なところもあると思うので、いろいろ指摘してくれると嬉しい

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