伝説の教師
私の名前はスペランカー。他の人達からは敬意を込めた意味で、スペランカー先生と呼ばれている。そんな私の生業は洞窟探検家である。私は十何年も様々な洞窟を探検しているが、何故か未だに"素人の洞窟探検家"と言う屈辱的な称号になっている。
しかし、この度探検する事になった洞窟、"魔物の洞窟"は、何人もの探検家や勇者が行っては帰らなかったと言う、ギルドでは恐れられている場所なのだ。その洞窟を探検し終えた時、私は遂に、"玄人の洞窟探検家"の称号に成れるはず。そして私は、その洞窟に入って行った。
さて、洞窟に入ってはみたものの、やはり暗くて何も見えない。こんな時は慌てずに照明弾を使う。これで明るくなったぞ。とその時、
「あれ〜、誰かいるの〜。」
何処からか声が聞こえてきた。辺りを見回しても誰もいない。そしてふと上を見てみたら、
「あ〜、男の人だ〜、やった〜。」
なんと、天井に魔物娘の"おおなめくじ"が逆さまになって張り付いていた!私は慌てて武器のショック銃を撃とうとしたら、おおなめくじの粘液が頭に垂れてきて、
べちょっ
うぎゃーーーーー!!!
テンテテンテテンテテンテテンッテンッテン♪
私は死んでしまった。
暫くして、私は生き返った。やれやれ、お陰で残機が一つ減ってしまったようだ。いつの間にか先程のおおなめくじの姿はなかった。気を取り直して先に進むとしよう。探検は始まったばかりだ。
そして暫く進むと、大きな岩壁があった。こんな所で行き止まりなわけがない筈。私は持ってきた爆弾を取り出し火を着けて設置した。そして、爆発に巻き込まれないようにすかさず隠れたら、
「ウフフ、こんな所で何してるの?」
と、またしても声が聞こえた。私は恐る恐る後ろを見ると、なんと其処には私の苦手な魔物娘の"ワーバット"が立っていた!
「ウフフ、それじゃお兄さんは私がお持ち帰り〜。」
そう言ってワーバットは、両足で私を捕まえようとした。私は慌てて逃げ出したが、間違えて先程の爆弾があるとこに行ってしまい、
ドカーーーーーン!!!
うぎゃーーーーー!!!
テンテテンテテンテテンテテンッテンッテン♪
私は死んでしまった。
また暫くして目を覚ますと、爆発に驚いたのかワーバットの姿はなかった。しまった、これでまた残機が減ってしまったようだ。そして岩壁の方を見ると、案の定岩壁の向こうに通路があった。そして私は更に先えと進んでいった。
先程の通路を進んでいたら、今度は小さな崖で通路が途切れていた。これには困った。私はどんな高さからでも、飛び降りる事が苦手だからだ。別の道がないかどうか辺りを見回していたら、
「ア〜ラ、こんにちはお・に・い・さ・ん。」
なんたる事!先程の通路に上位の魔物娘"サキュバス"がいるではないか!
「近くで見ると結構良さそうじゃない。どう、私と…」
冗談じゃあない。ショック銃なんかで相手になんかならないと思った私は、咄嗟に反対方向に逃げたのだが、
アッ、コッチハガケダッタ………
うぎゃーーーーーーーーーーー!!!!!
テンテテンテテンテテンテテンッテンッテン♪
私は死んでしまった
あーしまった、これで残機があと一つになってしまったではないか。でもまぁ、サキュバスはいなくなったし崖は降りれたから良しとするか。気を取り直して進もう。
情報によれば恐らくここが最下層だろう。やった、遂に成し遂げれるんだ。喜びのあまり私は何の確認もせずに走り出した。すると、今までとは違った大きな部屋のような場所に出た。その時、
「「「あーーーーー、さっきの人ーーーーー!!!」」」
いきなり大きな声が三重になって聞こえてきた。その発生源は、なんと先程会ったおおなめくじ、ワーバット、サキュバスの三人であった。
「アラアラ、貴方が妹達の言ってた人間ですか。」
三人の魔物娘に唖然としていると、もう一つの声が聞こえた。前を見るとなんとそこには、最上位の魔物娘の一人、"エキドナ"がいた。
「何回やられても雑草のように立ち上がり進み続ける。とても素晴らしい殿方ですわ。貴方こそ私の伴侶にふさわしいわ。」
そう言いながらエキドナは近付いてくる。やばい、このままだと捕まってしまう!そう思い私は逃げようとしたが、
べちゃっ
「逃がさないよ〜。」
バサバサバサバサ
「アンタは私達の、」
スルリ
「旦那様になるんだから〜。」
しまった!先程の三人の魔物娘に囲まれてしまった!そうこうしている内にエキドナが私の目の前にやって来て、
「逃がしませんよ、私の大事な人…」
そう言い、私の頬に手を当ててきた。
さわっ
うぎゃーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!
テンテテンテテンテテンテテンッテンッテン♪
私は死んでしまった。
GAME OVER
気がつくと私はギルドの医務室のベッドに寝ていた。残機がなくなった時に自動的に転移する魔法札を持っていたお陰だ。あの魔物娘達には、今思うと何だか罪悪感を感じた。まぁ後で腕の立つ未婚のギルドの人達に、あの洞窟に行くように言っておくか。
それにしても、今回の探検で私はまだまだ玄人を名乗る事は、出来ないと思い知らされた。まだ暫くは"素人の洞窟探検家"を名乗って、一から出直そうと私は思った。よし、ならば早く体を治して残機を増やしてまた探検に戻ろう。そして私は布団を被り直して、夢の中へと旅立って行った。
おわり
しかし、この度探検する事になった洞窟、"魔物の洞窟"は、何人もの探検家や勇者が行っては帰らなかったと言う、ギルドでは恐れられている場所なのだ。その洞窟を探検し終えた時、私は遂に、"玄人の洞窟探検家"の称号に成れるはず。そして私は、その洞窟に入って行った。
さて、洞窟に入ってはみたものの、やはり暗くて何も見えない。こんな時は慌てずに照明弾を使う。これで明るくなったぞ。とその時、
「あれ〜、誰かいるの〜。」
何処からか声が聞こえてきた。辺りを見回しても誰もいない。そしてふと上を見てみたら、
「あ〜、男の人だ〜、やった〜。」
なんと、天井に魔物娘の"おおなめくじ"が逆さまになって張り付いていた!私は慌てて武器のショック銃を撃とうとしたら、おおなめくじの粘液が頭に垂れてきて、
べちょっ
うぎゃーーーーー!!!
テンテテンテテンテテンテテンッテンッテン♪
私は死んでしまった。
暫くして、私は生き返った。やれやれ、お陰で残機が一つ減ってしまったようだ。いつの間にか先程のおおなめくじの姿はなかった。気を取り直して先に進むとしよう。探検は始まったばかりだ。
そして暫く進むと、大きな岩壁があった。こんな所で行き止まりなわけがない筈。私は持ってきた爆弾を取り出し火を着けて設置した。そして、爆発に巻き込まれないようにすかさず隠れたら、
「ウフフ、こんな所で何してるの?」
と、またしても声が聞こえた。私は恐る恐る後ろを見ると、なんと其処には私の苦手な魔物娘の"ワーバット"が立っていた!
「ウフフ、それじゃお兄さんは私がお持ち帰り〜。」
そう言ってワーバットは、両足で私を捕まえようとした。私は慌てて逃げ出したが、間違えて先程の爆弾があるとこに行ってしまい、
ドカーーーーーン!!!
うぎゃーーーーー!!!
テンテテンテテンテテンテテンッテンッテン♪
私は死んでしまった。
また暫くして目を覚ますと、爆発に驚いたのかワーバットの姿はなかった。しまった、これでまた残機が減ってしまったようだ。そして岩壁の方を見ると、案の定岩壁の向こうに通路があった。そして私は更に先えと進んでいった。
先程の通路を進んでいたら、今度は小さな崖で通路が途切れていた。これには困った。私はどんな高さからでも、飛び降りる事が苦手だからだ。別の道がないかどうか辺りを見回していたら、
「ア〜ラ、こんにちはお・に・い・さ・ん。」
なんたる事!先程の通路に上位の魔物娘"サキュバス"がいるではないか!
「近くで見ると結構良さそうじゃない。どう、私と…」
冗談じゃあない。ショック銃なんかで相手になんかならないと思った私は、咄嗟に反対方向に逃げたのだが、
アッ、コッチハガケダッタ………
うぎゃーーーーーーーーーーー!!!!!
テンテテンテテンテテンテテンッテンッテン♪
私は死んでしまった
あーしまった、これで残機があと一つになってしまったではないか。でもまぁ、サキュバスはいなくなったし崖は降りれたから良しとするか。気を取り直して進もう。
情報によれば恐らくここが最下層だろう。やった、遂に成し遂げれるんだ。喜びのあまり私は何の確認もせずに走り出した。すると、今までとは違った大きな部屋のような場所に出た。その時、
「「「あーーーーー、さっきの人ーーーーー!!!」」」
いきなり大きな声が三重になって聞こえてきた。その発生源は、なんと先程会ったおおなめくじ、ワーバット、サキュバスの三人であった。
「アラアラ、貴方が妹達の言ってた人間ですか。」
三人の魔物娘に唖然としていると、もう一つの声が聞こえた。前を見るとなんとそこには、最上位の魔物娘の一人、"エキドナ"がいた。
「何回やられても雑草のように立ち上がり進み続ける。とても素晴らしい殿方ですわ。貴方こそ私の伴侶にふさわしいわ。」
そう言いながらエキドナは近付いてくる。やばい、このままだと捕まってしまう!そう思い私は逃げようとしたが、
べちゃっ
「逃がさないよ〜。」
バサバサバサバサ
「アンタは私達の、」
スルリ
「旦那様になるんだから〜。」
しまった!先程の三人の魔物娘に囲まれてしまった!そうこうしている内にエキドナが私の目の前にやって来て、
「逃がしませんよ、私の大事な人…」
そう言い、私の頬に手を当ててきた。
さわっ
うぎゃーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!
テンテテンテテンテテンテテンッテンッテン♪
私は死んでしまった。
GAME OVER
気がつくと私はギルドの医務室のベッドに寝ていた。残機がなくなった時に自動的に転移する魔法札を持っていたお陰だ。あの魔物娘達には、今思うと何だか罪悪感を感じた。まぁ後で腕の立つ未婚のギルドの人達に、あの洞窟に行くように言っておくか。
それにしても、今回の探検で私はまだまだ玄人を名乗る事は、出来ないと思い知らされた。まだ暫くは"素人の洞窟探検家"を名乗って、一から出直そうと私は思った。よし、ならば早く体を治して残機を増やしてまた探検に戻ろう。そして私は布団を被り直して、夢の中へと旅立って行った。
おわり
11/09/12 00:34更新 / イノウエ食堂