読切小説
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伝説の教師 再臨
私の名前はスペランカー。他の人達からは敬意を込めた意味で、スペランカー先生と呼ばれている。そんな私の生業は洞窟探検家である。私は十何年も様々な洞窟を探検しているが、何故か未だに"素人の洞窟探検家"と言う屈辱的な称号になっている。
あの洞窟の探検からもう数ヶ月は経っている、風の噂によれば一人の勇者によって攻略されたと聞いた。(またその勇者は嫁を沢山もらったともきいた。)このままではいけない、早くしなければ私の称号は今のままになってしまう。そんなとき、近くの城から一報が出てきた。何でも、その城の王の一人娘が魔物娘に拐われてしまい取り返して欲しいとの事である。これはまさに幸運、そう思った私は直ぐ様探検の準備をして王女が拐われていった"暗黒の洞窟"へと足を向けた。








"暗黒の洞窟"の前に着き私を出迎えたのは、なんと大量の武器や鎧に服や下着の数々だった(しかも男物)。なんと言う事だ、此処にある物の持ち主達は洞窟に入ることなく魔物娘の旦那にされてしまったのか。だが今がチャンス、辺りには誰も居ないので直ぐに洞窟の中に進んでいった。





さて、王女を助けには来たもののやはり私は洞窟探検家、お宝も何もなければ寂しいものだ。そう思い、とりあえず私は奥へ真っ直ぐ続く道から逸れて脇道に進んでいった。暫く行くと、そこは行き止まりだった。しかし、私の勘が此処には何かあると言っている、そこでその場所に爆弾を置くことにした。
ドカーーーーーン!!!!!
爆発したその先には、思った通り続きがあった。よし、何かあるかな?そして私が先に進むと、

「あらあら、誰かと思えば。」
「人間ですわよ、女王様。」
「しかも男ですわよ、女王様。」

しまった罠か!その先にはスライムの突然変異種"クイーンスライム"がいた。

「クスクス、中々良い顔立ちですわね。」
「では私達の夫にしましょう、女王様。」
「今捕まえますわ、女王様。」

ヤバすぎる、いきなりこんな大物に出会うなんて。勝ち目が全くないと思い、私は来た道を引き返そうとした。が、クイーンスライムの粘液をウッカリ踏んづけてしまい、
ツルッ!ゴンッ!

うぎゃーーーーー!!!

テンテテンテテンテテンテテンッテンッテン♪

私は死んでしまった。





っあーびっくりした、まさかいきなりクイーンスライムなんかに出会うなんて。まぁ死んでる間にいなくなってよかったな。そして私はもとの道に戻り、奥へと進んでいった。





気を引き締めて先へと進む、するとそこはとてつもなく凸凹した道になっていた。かなりヤバイ、ウッカリ凸なとこから降りれば段差で死んでしまう。慎重にゆっくり避けて進んでいると、

「ぬ?其処の男、今すぐ止まるのじゃ!」

おや?後ろから偉そうなことを言う奴がいるなぁ?ふと後ろを向くと、

「フッフッフッ、こうして見ると中々良さそうではないか。宜しい、このバフォメット様が直々にお主をロリコンにしたてあげてやろうではないか?」

何で今度は魔女の総帥"バフォメット"がいるんだ!?チクショー!やってやるぅぅぅぅぅ!
そう思ってた時が私にもありました。私はいきり立って戦おうとしたら地面に着地失敗して、

びたーーーーーん!!!

うぎゃーーーーー!!!

テンテテンテテンテテンテテンッテンッテン♪

私は死んでしまった。





いきなりバフォメットと会うなんて、今日は厄日かなぁ。まぁ、また死んでる間にバフォメットはいなくなっていたから良しとするか。(残機たりるかなぁ?)





さて、この先にも何か罠が在るかもしれないから寄り道せずに奥へ行(ry
ドゴォーーーーーン!!!
な、なんだ!?いきなり後ろの道の天井に穴が空いたぞ!すると穴の中から、

「ウシオニさん、どうなさいましたの?」
「ククク、オトコヲミツケタゼシロヘビヨォ。」

さ、さっき生き返ったと言うのに"シロヘビ"に"ウシオニ"だと!?どうなってるんだよこのエンカウント率は!?

「おやおや、さすがはウシオニさん。鼻の良さは逸品ですね。」
「オダテルナヨシロヘビノ。デハソロソロ。」

ヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイ!ウオーーー!やってやるぜーーーー!
ズガガガガガガガガガガガガガガガガガ!!!

「わぁ!危ない!アタタッ!」
「イタイ!イタイ!」

やった!ショック銃が効いてる!今の内にこの足の速くなる魔法薬でッ!

グビグビグビ

シャキーーーン!!!

よーし、こうなれば此方の物だ!

ズダダダダダダダダダダダダダッ

はぁはぁ、ここまで来れば追って来ないだろう。駄菓子菓子、後ろを向いたせいで前が行き止まりだった事が気付かずに、

ガッッッッッ!!!!!

グバァ!!!!!

テンテテンテテンテテンテテンッテンッテン♪

私は死んでしまった。





ウーム、これで残機は後一つかぁ。暫くして生き返った私は、さっきまで高ぶっていた気持ちを落ち着かせていた。しかも前にはこれ見よがしにある扉、多分此処が最下層だ…ろ…う…?マ、マズイ、酸素が、足りなく、なってきた、早く、お、王女を、助けねば……………

ギイィィィィィィ

「いらっしゃ〜〜〜い、待ってたわぁ。」
「ZZZ」

な、何で、此処に、魔王の娘"リリム"が、いるんだよ、それで、隣で寝ている、サキュバスはまさか……

「お察しの通り拐った王女よ〜。この子ったら馬番の少年に恋しちゃってて、それが叶えられるようにしてあげたのよ。だから残念でした〜。」
「う〜ん、むにゃむにゃ。」

な、なんと言う事だ、わ、私の努力は、無駄だったのか…

「そう言う訳で〜、ってあら?」

嗚呼、意識が、遠のく……………

ぐふっ!!!!!

テンテテンテテンテテンテテンッテンッテン♪

私は死んでしまった。

GAME OVER





チクショー!また探検失敗だぁ!しかも王女のいた国、私が魔法札でギルドに転送されて寝ている間に親魔物国家になってやがったぁ!!こうなったら急いで他のギルドに移動して、いつか必ず"玄人の洞窟探検家"になってやるーーーーー!!!!!
12/04/11 21:21更新 / イノウエ食堂

■作者メッセージ
ToTo様からのリクエストに答えてみました。

先生を誰かの作品とコラボさせたいなぁ。(チラッ

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