連載小説
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第2章
石像は嫌う。朝焼けで変わりゆく自分の世界を。
石像は憎む。陽光の射す輝かしい世界を。

そして彼女は今日も、太陽に恋い焦れるのだ。

‐詩集「夜の眷属」より




長女は肉が好きで野菜が嫌い。
次女は野菜は嫌いではないが、どちらかというと魚が好き。
三女はなんでも食べるが野菜のほうが好きで魚は苦手。
四女はそもそもテーブルにつかない。探知魔法で探すこと。
五女は、、、

―エキドナの備忘録




ここ最近、ゾンビに襲われる事件が多発している。
だが、死者はおらず、よく見ると肉体的な被害もかなり少ない。

もちろん同意なき行為は防ぐべきだ。
しかし、旧世代と比べ人命が失われないという点ではかなり被害状況は改善した。
理性なきゾンビたちが果たしてそのような配慮をするだろうか?

…人間との共存を願う魔物たちの言葉、甘言か、真実か。

―代替わり初期 自警団員の記録より




雪の宿

誘われたら

墓場行き

終の時まで

あなたと共に

ーとある魔物の短歌




あ、自警団さん。今日もお疲れ様っす。
何してるのかって?走り込みっすよ!
今日こそ彼女を見つけたら、追いかけて、捕まえて、告白してやるんっす!

え、ちょっ、逮捕!?ちがっ

ー恋する男の哀れな一幕




ねえマスター、そろそろ男捕まえに行こうよー。
お互い魔物になっちゃったんだしあきらめてさ、むしろ変化を楽しもうよ。
まあ、私は元から魔物なんだけど。

魔法の研究ばっかしてたから、男性とどう付き合ったらいいかわからない?

ふーん、じゃあさ、男の堕とし方、教えてあ、げ、る♥

―魔女と使い魔の会話




弟に赤ちゃんができたの!小っちゃくてふわふわで、とっーてもかわいい!
奥さんがワーウルフって聞いたときは驚いたし、ちょっとどうかと思ったけど、幸せそうにしてる二人を見ると、まあどうでもいいかなって。

そうそう、その赤ちゃんの話なんだけど、この前指を差し出したら甘噛みしてきて、もうたまらなかったわね。
はあ、あたしにもいい人いないかな…。

―コラム「私が魔物になった理由」より




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背後は照らせないのでご注意ください。

―とある商店の張り紙




ゴブリンの工芸品?
ああ、自分も使ってるけど、結構評判いいみたいだね。
安くて、丈夫で、見た目も質もいい。

…まあ、中にはなんでそういう機能を付けたんだって疑問に思うのもあるけど。

―ギルド酒場にて
24/04/15 13:35更新 / ルーカ
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