第一話 始まり
光が収まってきたと思って目を開くと、そこは見知らぬ森の中だった。
これまで何度も通ってきたけれど、こんな雰囲気をしたところをオレは知らない。
それに見たことのないツル状の植物がウネウネと蠢いている。
その光景を見て、確信した。
間違いない、オレは完全に違うところにきてしまったようだ。
けれども、なぜこんなところに来てしまったのだろう??
今さっきの光がなにか、関係があるのかもしれない。
けどその前に。
(あのウネウネとした気色の悪い植物から逃げないとな)
そう思ってオレは後ろへ下がった。
パキッ
なにかが、割れるような音が鳴ったような・・・・
音が鳴った足元を見ると、木の枝が二つに割れていた。
(ああ、やってしまった。)
そう思った矢先、さっきまでウネウネ動いていた植物が急に動きを止めた。
何でだろう、目は無いはずなのにこっちを見ている気がする。
それに、何か危険な感じがする。
アレに捕まったら、男として何かを失いそうだ。
そして、その植物はオレへとツルを伸ばしてきた!!
オレは間一髪、近くにある木を盾にして難を逃れた。
メリッ!!
盾にした木をよく見てみると、ツルがおもいっきり突き刺さっていた。
こうしてはいられない。
オレは危機を感じ、すぐさま植物たちから逃げ出した。
植物は仲間を引き連れて、追いかけてくる!!
「なんでこんなことになったんだあぁぁぁ!!」
オレは叫びながら森の中を走り出した。
けれども、ここは見知らぬ森の中。
どこに出口があるなんて、さっぱりわからないままオレは走り続けた。
どれくらい走っただろう。
もう足もふらふらで、鉛のように動かなくなってきた。
後ろには気持ち悪い植物はいなくなっていたが、それも時間の問題だ。
いつ追いついてくるかわからない状況で、安心できる保証はない。
けどオレは疲れのあまり、その場に倒れこんでしまった。
立ち上がろうとするも、体を引きずるようになるだけであった。
(オレはここで死ぬのか・・・・)
そんなの、嫌だな・・・・
祖父の面倒、誰が見るんだよ。
じいちゃん、家事ダメダメだしな。
友人ともまだ話したいこともたくさんある。
それに、一度ぐらいは恋人を作りたかったなあ。
頭の中にはやり残したことが、なだれの様にあふれてくる。
けれども疲れのためか、どんどん気が遠くなってきた。
思考回路も少しずつ鈍くなってくる。
必死に堪えようとするが、耐えられそうにもない。
「オ・・レ・・は・・・・」
声にならない声を残し、オレは目を閉じた。
そのとき誰かが、近くにいる気配がした。
そんな気がした。
これまで何度も通ってきたけれど、こんな雰囲気をしたところをオレは知らない。
それに見たことのないツル状の植物がウネウネと蠢いている。
その光景を見て、確信した。
間違いない、オレは完全に違うところにきてしまったようだ。
けれども、なぜこんなところに来てしまったのだろう??
今さっきの光がなにか、関係があるのかもしれない。
けどその前に。
(あのウネウネとした気色の悪い植物から逃げないとな)
そう思ってオレは後ろへ下がった。
パキッ
なにかが、割れるような音が鳴ったような・・・・
音が鳴った足元を見ると、木の枝が二つに割れていた。
(ああ、やってしまった。)
そう思った矢先、さっきまでウネウネ動いていた植物が急に動きを止めた。
何でだろう、目は無いはずなのにこっちを見ている気がする。
それに、何か危険な感じがする。
アレに捕まったら、男として何かを失いそうだ。
そして、その植物はオレへとツルを伸ばしてきた!!
オレは間一髪、近くにある木を盾にして難を逃れた。
メリッ!!
盾にした木をよく見てみると、ツルがおもいっきり突き刺さっていた。
こうしてはいられない。
オレは危機を感じ、すぐさま植物たちから逃げ出した。
植物は仲間を引き連れて、追いかけてくる!!
「なんでこんなことになったんだあぁぁぁ!!」
オレは叫びながら森の中を走り出した。
けれども、ここは見知らぬ森の中。
どこに出口があるなんて、さっぱりわからないままオレは走り続けた。
どれくらい走っただろう。
もう足もふらふらで、鉛のように動かなくなってきた。
後ろには気持ち悪い植物はいなくなっていたが、それも時間の問題だ。
いつ追いついてくるかわからない状況で、安心できる保証はない。
けどオレは疲れのあまり、その場に倒れこんでしまった。
立ち上がろうとするも、体を引きずるようになるだけであった。
(オレはここで死ぬのか・・・・)
そんなの、嫌だな・・・・
祖父の面倒、誰が見るんだよ。
じいちゃん、家事ダメダメだしな。
友人ともまだ話したいこともたくさんある。
それに、一度ぐらいは恋人を作りたかったなあ。
頭の中にはやり残したことが、なだれの様にあふれてくる。
けれども疲れのためか、どんどん気が遠くなってきた。
思考回路も少しずつ鈍くなってくる。
必死に堪えようとするが、耐えられそうにもない。
「オ・・レ・・は・・・・」
声にならない声を残し、オレは目を閉じた。
そのとき誰かが、近くにいる気配がした。
そんな気がした。
12/04/03 03:04更新 / マドレ〜ヌ
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