連載小説
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プロローグ
プロローグ

オレは桜井 裕也(さくらい ゆうや)

進学校に行く、ごく普通の高校生だった。
部活ではないけれど、祖父の剣道道場に通っている。
祖父の道場では、常に実戦と同じような経験を積まされるという事で有名だった。
しかも月一回、師匠である祖父と鉄刀での勝負がある。
補足ではあるが、鉄刀は刃を潰したもので行われる。
それでも体に一本でも入れられてしまうと、大怪我となってしまう。
祖父はそれを知った上で、凄まじいほどの勢いで打ち込んでくる。
大半の人は、体に数え切れないほど打ち込まれてしまい、そのまま病院送りになることが多い。
祖父曰く、
「あんなもんで病院に行くなど、軟弱すぎじゃ!!」

軟弱とかそんなレベルじゃないだろ、これ。
未だに思うが、警察沙汰にならないことが不思議である。

高校では、いろんな趣味を持った友人たちがたくさんできていた。
オレは何不自由のない生活をおくることができていた。


そんなある日

「それじゃ、また明日学校で会おうな」
「ああ、また明日、学校で!!」
オレは剣道道場で友人と別れて、一人家路へと急いでいた。


ちなみに俺の住んでいる所は、祖父の家だ。
祖父の家は、山の中腹に作られていた。
なぜ、こんなところに家を建てたのか、祖父に一度聞いたことがあるが、
祖父は先祖代々受け継がれてきた由緒正しき家なのだ、
と胸を張って言っていた。
何か理由があることはわかるが、その理由がよく理解できなかった。
家の割には頑丈に作られていて、防音機能が完璧であった。
まるで、何かを隠しているかのように・・・・

・・・・・・・・・

まあ、オレには関係ないか。
こんなところで、考えていたってしょうがないしな。
オレは祖父の家へと急いだ。


山の登山口にたどり着いたオレは、迷わずに森の中へと入っていった。
いつもならば、整備された道を通るのだが、その日は急いでいたために近道として使っている森へと足を踏み入れたのだ。
これならすぐに家に帰れると、そう思っていた。
けれども、その判断が思わぬことを引き起こしてしまうことに、まだオレは知らずにいた。

近道で森の中を歩いていたとき。

スゥ・・・・

足元から、なにやら光が見える。
よく見てみると、何かの魔方陣にも見える気がする。

何だ??

そう思ったときには、オレは光に包まれていた。

「うわっ!!!!」

オレはとっさに腕で目を覆った。
そしてオレは、その場から消えてしまっていた。

これがオレの壮大な出来事の始まりだった。
12/03/25 17:40更新 / マドレ〜ヌ
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■作者メッセージ

はじめまして、マドレ〜ヌです。

小説を書くのは初めてで、至らぬこともありますが、
よろしくお願いします。

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