危険が危ない逃走中withトリ
ネズミの家に向かう途中、いやな寒気に襲われた。うーん・・・ちょっと怖いな・・・風景でも見てよう・・・・・・。右を見ると、田んぼ・・・左を見ると・・・田んぼ。田んぼしかねぇよ!少しも気が紛れねぇ・・・話でもすっか。
「なぁ、ネズミ・・・なんかいやな予感するんだけど・・・」
「なんで?」
「なんでってなぁ・・・」
巻きつかれていたときの白さんの表情といい、あの目の据わり方といい、いやな予感しかしないな・・・あれが噂の『やんでれ』とかいうやつか・・・
とかなんとか考えていると、遠くから鳥の羽ばたく音が聞こえてきた。
この音の大きさからしておそらく普通の鳥じゃない。そうすると・・・
「こんなところでなにしてるんですか?」
「やっぱりトリか。」
目の前に羽の生えた女の子が降りてきた。
彼女はカラステングであり、なんやかんやでトリと呼ばれるようになった。付き合いは結構古く、昔からよく話し相手に名手もらっている。彼女の情報の所有量はかなり多く、外の国のことに関しても精通しているので、それ関連の話をしてもらっている。中々面白い話が聞けて楽しい。
「探したんですよー。家に行っても誰もいませんし。お話したいこともありましたし。・・・あぁ。ネズちゃんいたんですか。ちっちゃかったのでわかりづらいです。」
「・・・せっかく兄貴と二人っきりだったのにこのアホ鳥は・・・」
「アホとはなんですか!背も胸もミニマムサイズに人にアホなんて言われたくありません!」
「胸と背は関係ないでしょ!このアホ鳥!」
「「ぐぬぬぬ・・・」」
「やめてくれよ・・・ただでさえ面倒なときに・・・」
「「だってこのアホ鳥(ぺたんこ娘)が・・・」」
「「誰がぺたんこ(アホ鳥)だ(ですか!)!」」
息がぴったりだ。
「あー・・・どうでもいいから面倒事を増やさないでくれ。頼むから・・・」
「「兄貴(あなた)がそういうなら・・・」」
二人はしぶしぶといった感じで口論をやめた。
・・・あ、そうだ。せっかく空飛べる奴がいるんだし・・・
「あぁ。そうだ。トリ、少し頼みたいことがあるんだけど。」
「はい!なんでしょうか!」
なんでそんなに目がキラキラしてるんだ・・・
「ちょっと空を飛んで近くに妖怪がいないか調べてくれないか?」
「お安い御用です!・・・ふんっ」
ネズミに対してどうだ!いいだろう!見たいな目を向けた。ネズミはむっとしている。
こいつらは学習能力が無いのか・・・
「じゃあ、ちょっと行ってきま・・・」
「私をお探しですか?旦那様」
「「「!?」」」
いつの間に近くに来ていたのか、少し離れたところに白さんの姿があった。
「誰ですか?あの白蛇さん・・・旦那様とかいってますけど」
「まぁかくかくしかじかな理由があってな。」
「そんな話してるときじゃないでしょ!」
「ふふっ・・・どんなときでも冷静でいる旦那様はかっこいいですけど・・・また一人邪魔者が増えてしまいましたねぇ・・・困っちゃいます」
「むっ・・・邪魔者ってどういうことですか!」
「そのままの意味ですよ?それと、私と旦那様を邪魔するのは許しませんよ?今すぐ旦那様から手を引いて二度と現れないと誓うのなら見逃してあげますけど」
「いやです!この人は渡しません!」
そういうとトリは抱きついてきた。大きい部類に入る胸が腕にむぎゅって!むぎゅって!
「・・・・・・そうですか」
白さんの目が大抵の人間なら裸足で逃げ出すくらいの眼光を放っております。
「やっぱり兄貴も巨乳が好きなのかなぁ・・・」
お前はそんなこといってる場合か!
「トリ!お前も逃げるぞ!飛べ!」
「えっちょっと待ってください!」
ネズミはとりあえずお姫様抱っこで運ぶ。
「えっ!ちょっ!兄貴!こ、この体勢は・・・」
「黙ってろ!」
「いいなぁ・・・お姫様抱っこ」
真っ赤なネズミに羨ましそうなトリ。そして鋭い眼光を死んだ目から放つ白さん。
「逃がしませんよ?旦那様ぁ・・・」
超早い!下半身が蛇なのは伊達じゃないのか!
ヤバイ・・・ここで追いつかれたら・・・どうすればいい・・・!
ん?そういえばこいつ飛んでんなぁ・・・もしかしたら!
「トリ!俺を持って飛べるか!」
「え?できないわけじゃないと思いますけど・・・」
「やってくれ!頼む!あとでなんでもする!」
「え!なんでも!本当ですか!・・・えへへ、何してもらおうかなぁ・・・」
こいつもネズミと同じような反応してんなぁ・・・
「やんなら早く!・・・ネズミ、しっかり掴まってろよ」
「うん・・・」
ネズミは遠慮がちに俺に抱きついた。
「行きますよ!」
そういうと彼女は足で俺の肩をがっちりと掴み、
「いっけぇぇぇぇぇ!」
「はいっ!」
俺ごと空に飛び立った。
「やったか!」
確認のため後ろを見ると・・・
「」ブツブツ
なにかを呟く白さんの手には、青い炎があった。
「っ!なんかやばいぞ・・・トリ!もっと早く!」
「これで限界なんです!・・・抱きついてるそれを捨てればもっと早くできますけど」
「できるか!白さんになにされるかわかんねぇだろ!」
「兄貴・・・心配してくれるんだぁ・・・」
ぎゃあぎゃあ騒いでる間にも炎はどんどん大きくなっていく。
(最悪俺一人が盾になれば・・・!)
そして、白さんは炎を投げた。
「避けろ!」
「無理ですッ!」
「ちっ・・・ちくしょうが!」
「兄貴ッ!」
俺が二人を庇おうとしたが、それは無駄な努力に終わった。
炎は俺一人に当たった後、吸い込まれるように俺の中に入って行った。
「熱く・・・無い・・・?」
「兄貴、なんとも無いの・・・?」
「どうしたんですか?」
「いや、さっき白さんの投げてきた青い炎に当たったんだけどそれが熱くなかったんだよな・・・」
「青い炎?!・・・まずいですね・・・」
「なにが?」
「その説明はしますからまずは私の家に行きましょう。」
「うーい。よろしく。」
俺は、満足そうに笑っていた白さんが気にかかっていた。それに最後に聞こえた言葉にも。
−これで、旦那様は私のものに・・・−
・・・どういうことかはわからないが、あまりいいことではないんだろうなぁ・・・
青い炎が当たったのを見て、月明かりをあびてたたずむ白蛇はひとり微笑んでいた。
「ふふっ・・・旦那様・・・あなたは私のところに戻ってくるしかないんですよ?ふふふっ・・・」
とても楽しそうに、満足そうに、そして妖艶に、微笑んでいた。
「なぁ、ネズミ・・・なんかいやな予感するんだけど・・・」
「なんで?」
「なんでってなぁ・・・」
巻きつかれていたときの白さんの表情といい、あの目の据わり方といい、いやな予感しかしないな・・・あれが噂の『やんでれ』とかいうやつか・・・
とかなんとか考えていると、遠くから鳥の羽ばたく音が聞こえてきた。
この音の大きさからしておそらく普通の鳥じゃない。そうすると・・・
「こんなところでなにしてるんですか?」
「やっぱりトリか。」
目の前に羽の生えた女の子が降りてきた。
彼女はカラステングであり、なんやかんやでトリと呼ばれるようになった。付き合いは結構古く、昔からよく話し相手に名手もらっている。彼女の情報の所有量はかなり多く、外の国のことに関しても精通しているので、それ関連の話をしてもらっている。中々面白い話が聞けて楽しい。
「探したんですよー。家に行っても誰もいませんし。お話したいこともありましたし。・・・あぁ。ネズちゃんいたんですか。ちっちゃかったのでわかりづらいです。」
「・・・せっかく兄貴と二人っきりだったのにこのアホ鳥は・・・」
「アホとはなんですか!背も胸もミニマムサイズに人にアホなんて言われたくありません!」
「胸と背は関係ないでしょ!このアホ鳥!」
「「ぐぬぬぬ・・・」」
「やめてくれよ・・・ただでさえ面倒なときに・・・」
「「だってこのアホ鳥(ぺたんこ娘)が・・・」」
「「誰がぺたんこ(アホ鳥)だ(ですか!)!」」
息がぴったりだ。
「あー・・・どうでもいいから面倒事を増やさないでくれ。頼むから・・・」
「「兄貴(あなた)がそういうなら・・・」」
二人はしぶしぶといった感じで口論をやめた。
・・・あ、そうだ。せっかく空飛べる奴がいるんだし・・・
「あぁ。そうだ。トリ、少し頼みたいことがあるんだけど。」
「はい!なんでしょうか!」
なんでそんなに目がキラキラしてるんだ・・・
「ちょっと空を飛んで近くに妖怪がいないか調べてくれないか?」
「お安い御用です!・・・ふんっ」
ネズミに対してどうだ!いいだろう!見たいな目を向けた。ネズミはむっとしている。
こいつらは学習能力が無いのか・・・
「じゃあ、ちょっと行ってきま・・・」
「私をお探しですか?旦那様」
「「「!?」」」
いつの間に近くに来ていたのか、少し離れたところに白さんの姿があった。
「誰ですか?あの白蛇さん・・・旦那様とかいってますけど」
「まぁかくかくしかじかな理由があってな。」
「そんな話してるときじゃないでしょ!」
「ふふっ・・・どんなときでも冷静でいる旦那様はかっこいいですけど・・・また一人邪魔者が増えてしまいましたねぇ・・・困っちゃいます」
「むっ・・・邪魔者ってどういうことですか!」
「そのままの意味ですよ?それと、私と旦那様を邪魔するのは許しませんよ?今すぐ旦那様から手を引いて二度と現れないと誓うのなら見逃してあげますけど」
「いやです!この人は渡しません!」
そういうとトリは抱きついてきた。大きい部類に入る胸が腕にむぎゅって!むぎゅって!
「・・・・・・そうですか」
白さんの目が大抵の人間なら裸足で逃げ出すくらいの眼光を放っております。
「やっぱり兄貴も巨乳が好きなのかなぁ・・・」
お前はそんなこといってる場合か!
「トリ!お前も逃げるぞ!飛べ!」
「えっちょっと待ってください!」
ネズミはとりあえずお姫様抱っこで運ぶ。
「えっ!ちょっ!兄貴!こ、この体勢は・・・」
「黙ってろ!」
「いいなぁ・・・お姫様抱っこ」
真っ赤なネズミに羨ましそうなトリ。そして鋭い眼光を死んだ目から放つ白さん。
「逃がしませんよ?旦那様ぁ・・・」
超早い!下半身が蛇なのは伊達じゃないのか!
ヤバイ・・・ここで追いつかれたら・・・どうすればいい・・・!
ん?そういえばこいつ飛んでんなぁ・・・もしかしたら!
「トリ!俺を持って飛べるか!」
「え?できないわけじゃないと思いますけど・・・」
「やってくれ!頼む!あとでなんでもする!」
「え!なんでも!本当ですか!・・・えへへ、何してもらおうかなぁ・・・」
こいつもネズミと同じような反応してんなぁ・・・
「やんなら早く!・・・ネズミ、しっかり掴まってろよ」
「うん・・・」
ネズミは遠慮がちに俺に抱きついた。
「行きますよ!」
そういうと彼女は足で俺の肩をがっちりと掴み、
「いっけぇぇぇぇぇ!」
「はいっ!」
俺ごと空に飛び立った。
「やったか!」
確認のため後ろを見ると・・・
「」ブツブツ
なにかを呟く白さんの手には、青い炎があった。
「っ!なんかやばいぞ・・・トリ!もっと早く!」
「これで限界なんです!・・・抱きついてるそれを捨てればもっと早くできますけど」
「できるか!白さんになにされるかわかんねぇだろ!」
「兄貴・・・心配してくれるんだぁ・・・」
ぎゃあぎゃあ騒いでる間にも炎はどんどん大きくなっていく。
(最悪俺一人が盾になれば・・・!)
そして、白さんは炎を投げた。
「避けろ!」
「無理ですッ!」
「ちっ・・・ちくしょうが!」
「兄貴ッ!」
俺が二人を庇おうとしたが、それは無駄な努力に終わった。
炎は俺一人に当たった後、吸い込まれるように俺の中に入って行った。
「熱く・・・無い・・・?」
「兄貴、なんとも無いの・・・?」
「どうしたんですか?」
「いや、さっき白さんの投げてきた青い炎に当たったんだけどそれが熱くなかったんだよな・・・」
「青い炎?!・・・まずいですね・・・」
「なにが?」
「その説明はしますからまずは私の家に行きましょう。」
「うーい。よろしく。」
俺は、満足そうに笑っていた白さんが気にかかっていた。それに最後に聞こえた言葉にも。
−これで、旦那様は私のものに・・・−
・・・どういうことかはわからないが、あまりいいことではないんだろうなぁ・・・
青い炎が当たったのを見て、月明かりをあびてたたずむ白蛇はひとり微笑んでいた。
「ふふっ・・・旦那様・・・あなたは私のところに戻ってくるしかないんですよ?ふふふっ・・・」
とても楽しそうに、満足そうに、そして妖艶に、微笑んでいた。
12/03/05 13:50更新 / パイルバンカー・改
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