第4話〜戦端〜
〜ゲート接続世界 改め図鑑世界〜
『墜落跡地発見、着陸するぞ。』
「安全運転で頼むぞ、積荷は貴重品ばかりだからな!」
『安心してくれ大尉殿、これでもベテランなんだ。』
「頼むぞ、ここまで来て任務失敗は御免だからな...」
我々は再びこの世界に来ていた。
目的は前回の偵察と違い、今回はゲート発生装置を造れと命令されたからだ。
発生装置といってもいつも何か開発が進められていた小型の即席発生装置だが、それでも全長は10メートルほどある。
これを組み立て本国のゲートとリンクし、この世界と本国を行き来できる道を開くのが今回の任務だ。
つまり指導者様は戦争をする気だ。
「本当に戦争になるのでしょうか?」
「わからん、だが我々は指導者様に従うしかないだろう。」
「しかし...」
「今は任務に集中しろ。雲行きが怪しい、作戦を開始する、隊員を集めろ副長。」
「了解...」
今の自分の任務に疑問を抱きつつ副長と呼ばれた彼は、隊長の言うとおり、隊員を集め整列させた。
「全員いるな、作戦を説明する。
我々は部隊を3班に分ける、第1班は警戒班、俺が指揮し南方向を警戒する。第2班は作業班、発生装置を組み立てろ。
第3班は護衛班、作業班の護衛に当たり、必要とあれば作業班を手伝え。
なお、副長はここに残り作業班と護衛班の指揮に当たれ。
以上、何か質問は?」
「何故南方向を警戒するのですか?」
「前回遭遇した彼女らは南の町に所属していると言っていた、万が一にも敵に回らないとも限らない。」
「敵に回った場合は?」
「応戦する。」
彼は冷静な声で言った。
「他にはないな? それでは作戦を開始、あとは任せた。」
そういうと彼は部下を5人ほど連れて南の方向の森の中に消えていった。
隊長が部下たちを率いて森の中に入っていくのを見送ると、彼は作業班と護衛班に指示を出す。
「聞いた通りだ、作戦開始。護衛班は周辺の警戒を怠るな、ツーマンセルで作業場周辺を巡回しろ。作業班、ウォーカーもあるんだ、組み立てにそれを使え。」
彼の指示で警戒班は2人1組となって作業場周辺の巡回を始めた。
作業班はカーゴシップのカーゴ(コンテナ)内に鎮座している全長5メートルほどの機動兵器に乗り込み機材の運び出し始めた。
部下が命令を実行したのを確認すると副長は曇ってきた空を見上げた。
(このまま何も起こらないと良いのですが...)
〜森の中 墜落地点付近に続く道〜
私たちは今、森に中を歩いている。
だが、前回の調査のようにテュールとメリッサも隣にいるがそれだけではない。
ティグリス城城主、アリアナ・ティグリスと彼女が率いる約300人の兵士だ。
私達は兵士たちの先頭に立つアリアナ様のすぐ後ろを行軍している。
なぜこうなったのかというと...
〜回想 ティグリス城〜
つい先ほど、私はいつも通りティグリス城の中庭で1人剣の鍛錬をしていた。
少し休憩し、空を見上げていると、調査をした森の空に黒い渦を見つけた。
その渦からはあの箱のような飛行物体出てきてが森に向かって降下していった。
ノーマはすぐに彼らが来たのだとわかった。
「とにかく、アリアナ様に報告しておくか...」
彼女は特に驚くことも焦ることもせず自分の主、アリアナと交わした約束を守ろうと彼女がいるであろう謁見の間...ではなく彼女の部屋に向かい、扉のを開けた。
「アリアナ様彼らが現れました。」
「わかっている、今身支度を終えたところだ。」
そこにはいつものきらびやかな服ではなく、黒いマントを纏い愛用のレイピアを腰につけた姿だった
「身支度、ですか?」
「うむ、お前の友人に会いに行くためにな。」
「アリアナ様も行くのですか...?」
「無論だ、ちょうど曇り空だからな。それと、お前たちにも同行してもらうぞ、我らは場所を知らんからな。」
「わかりました。」
「城の外で待つ、2人を連れて早く来るがいい。」
「はっ!」
その後、ノーマはテュールとメリッサの2人を見つけ装備を整えアリアナに言われたとおりの場所に集まった。
そこには先ほどの装備のアリアナと魔物、人間の兵士がいた、人数は100人はいた。
〜再び森の中〜
(たかが『話し合い』にこれほどの数の兵士を連れていくとは...)
(物騒だねぇ...どう考えても普通じゃないねぇ...)
(どう考えてもただの交渉じゃねぇな...力づくってとこか...)
恐らくアリアナ様はまともな話し合いをする気などないのだろう...
ノーマはそう考えていた。テュールとメリッサを見てみると2人とも同じようなことを考えているようだ。
「アリアナ様、何故これほどの兵を動員するのですか?」
「相手が未知数だからだ、万が一という事態がないこともないだろう。」
「戦う気でいるのですか?」
「ああ、敵とも限らないが見方とも限らないからな。」
そんな会話を交わしながら彼女らは道を進んでいった。
〜森の中 墜落地点付近に続く道 待ち伏せ地点〜
彼らは墜落地点のすぐ南にある道に潜んでいた。
道の両脇に3人ずつ潜んでおり、こちらに接近してくる集団ははっきりと見えていた。うまく隠れているからか。
「隊長前方より武装集団接近。」
「数は?」
「不明ですが...100はいるかと思われます。」
「すくなくとも100か、敵であるなら我々だけで持ちこたえなければならないか...」
「隊長、あれを...」
「ん? あれは...」
彼らがうまく隠れているからか、向こうからこちらの姿は見えていないようで、集団は伏兵がいることに気付かずにこちらに向かってきている。
隊長は先頭から2番目に続いている人物に目をやった、どこかで見覚えのある人物だ。
忘れるはずもない前偵察作戦墜落時に遭遇したこの世界の原住民のデュラハンのノーマだった。
「あれは南の町の...何故ここに?」
「我々と戦うつもり...ですかね?」
「いや、あの兵士たちは恐らくあの先頭の人物が率いているのだろう。」
「つまり、あの人物は好戦的である可能性が高いと?」
「恐らくな、だが話が通じる相手であることを祈ろう。」
「何をする気ですか...?」
「いや、ちょっと世間話をな」
そういって隊長は道に飛び出した。
〜森の中 待ち伏せ地点〜
隊列が進軍していると突然目の前に1つの人影が飛び出した。
突然の来客にアリアナと3人はもちろんそのあとに続いていた隊列も動きを止めた。
飛び出してきた人影の姿は彼女らからすれば奇妙なものだった。
全身をデコボコした鎧の様なもので包み、顔は兜のようなもので覆われており顔を見ることは出来ない。
「んん? 何だアレは?」
「あれは...」
「ノーマ、知っているのか?」
「はい...異世界の者です。」
「アレが...か。」
アリアナは訝し気な目で彼を見た。
「そこの武装集団、目的を明かせ。」
彼はそう言い放った。
「姿を現したかと思ったら突然目的はを聞くか、礼儀知らずな奴よ。」
「アリアナ様、ここは私が。」
「うむ、任せた。」
ノーマは彼の態度に不快の意を露わにするアリアナの前に立ち彼と対話を試みる。
「久しぶりですな、隊長殿。」
「貴方は、墜落時の...何故ここに?」
「このお方、アリアナ様をお前たちのもとに案内するためだ。」
「そうですか。」
「そちらは?」
「こちらも命令だ、それも1番上...指導者様直々の御命令だ。」
「指導者?」
「我々の、我が軍の最高権力者だ。」
「それは大層なものだな。」
「1つ言っておくがこちらに戦う気はない。貴方達とは同盟を結べるかもしれないからな。」
「聞きましたかアリアナ様、彼らに戦う気h「ならば、貴様らのその技術をこちらに渡してはもらえないだろうか。」...!」
ノーマの言葉を遮りアリアナは続ける。
「技術を...何故でしょう?」
「我々と戦う気はないのだろう? 」
「ええ、ですが技術は渡せない。この世界を滅ぼしかねませんから。」
「我らならより正しく使えるだろう。」
「使う使わぬではなく、あなた方が持つこと自体が危険だと言っている。」
彼は退かなかった、アリアナの野心に気付いたからだ。
(こいつ、我々の技術を使って教団とやらどの戦争を終わらせる気だ。だからこそ余計にくれてやる訳にはいかない。)
確かに彼が読んだようにアリアナは野心家だ。
自分の町、そこに住む民の利益を1番に考え、決断を下す。
もちろん彼女自身も高い戦闘能力を有しており、その力があってか、敵対する相手が自分の提案や要求をのまないときは実力行使に移ることが多い。
相手が人間であれば少しは慈悲の心がわくだろう、だが彼らは人間ではない。
だから彼女は、傲慢に一方的に要求を突きつけるよな真似をしているのだ。
「もう1度言うが我々に交戦の意思はない。」
「ならばなぜ我々に従わない?」
「従う義理もないからだ。」
「ならば仕方あるまい...」
彼女はそういうと手を上げた、すると彼女の後ろに待機していた隊列から弓矢を持った兵士が出てきてアリアナと隊長の間に横1列にならび彼らに弓を引き絞った。
「な...! アリアナ様これはどういうことですか!?」
「ノーマ、お喋りは終わりだ、この者たちは侵略行為を企む侵略者だ。」
「いいえ! 彼らh「ノーマ、部下とともに戦列に加われ、2とは言わぬ。」...」
ノーマは何も言えなかった。
ノーマに冷たい声で命令を下したアリアナは彼らの方を向いた。
「さぁ、どうする? 降伏か死か、どちらか選ぶが良い」
「残念だが、両方承諾しかねるな...」
「そうか、残念だ。」
「後悔するなよ? お嬢さん。」
「望むところだ。」
アリアナは手を高々と上げ、弓兵に発射命令を下そうとしていた。
隊長は通信を開き全員に聞こえる状態で命令を下そうとしていた。
この時誰も知らなかった。
この一撃が大戦争への幕を切って落としてしまうなどということに...
「放てぇい!」
「総員応戦!」
『墜落跡地発見、着陸するぞ。』
「安全運転で頼むぞ、積荷は貴重品ばかりだからな!」
『安心してくれ大尉殿、これでもベテランなんだ。』
「頼むぞ、ここまで来て任務失敗は御免だからな...」
我々は再びこの世界に来ていた。
目的は前回の偵察と違い、今回はゲート発生装置を造れと命令されたからだ。
発生装置といってもいつも何か開発が進められていた小型の即席発生装置だが、それでも全長は10メートルほどある。
これを組み立て本国のゲートとリンクし、この世界と本国を行き来できる道を開くのが今回の任務だ。
つまり指導者様は戦争をする気だ。
「本当に戦争になるのでしょうか?」
「わからん、だが我々は指導者様に従うしかないだろう。」
「しかし...」
「今は任務に集中しろ。雲行きが怪しい、作戦を開始する、隊員を集めろ副長。」
「了解...」
今の自分の任務に疑問を抱きつつ副長と呼ばれた彼は、隊長の言うとおり、隊員を集め整列させた。
「全員いるな、作戦を説明する。
我々は部隊を3班に分ける、第1班は警戒班、俺が指揮し南方向を警戒する。第2班は作業班、発生装置を組み立てろ。
第3班は護衛班、作業班の護衛に当たり、必要とあれば作業班を手伝え。
なお、副長はここに残り作業班と護衛班の指揮に当たれ。
以上、何か質問は?」
「何故南方向を警戒するのですか?」
「前回遭遇した彼女らは南の町に所属していると言っていた、万が一にも敵に回らないとも限らない。」
「敵に回った場合は?」
「応戦する。」
彼は冷静な声で言った。
「他にはないな? それでは作戦を開始、あとは任せた。」
そういうと彼は部下を5人ほど連れて南の方向の森の中に消えていった。
隊長が部下たちを率いて森の中に入っていくのを見送ると、彼は作業班と護衛班に指示を出す。
「聞いた通りだ、作戦開始。護衛班は周辺の警戒を怠るな、ツーマンセルで作業場周辺を巡回しろ。作業班、ウォーカーもあるんだ、組み立てにそれを使え。」
彼の指示で警戒班は2人1組となって作業場周辺の巡回を始めた。
作業班はカーゴシップのカーゴ(コンテナ)内に鎮座している全長5メートルほどの機動兵器に乗り込み機材の運び出し始めた。
部下が命令を実行したのを確認すると副長は曇ってきた空を見上げた。
(このまま何も起こらないと良いのですが...)
〜森の中 墜落地点付近に続く道〜
私たちは今、森に中を歩いている。
だが、前回の調査のようにテュールとメリッサも隣にいるがそれだけではない。
ティグリス城城主、アリアナ・ティグリスと彼女が率いる約300人の兵士だ。
私達は兵士たちの先頭に立つアリアナ様のすぐ後ろを行軍している。
なぜこうなったのかというと...
〜回想 ティグリス城〜
つい先ほど、私はいつも通りティグリス城の中庭で1人剣の鍛錬をしていた。
少し休憩し、空を見上げていると、調査をした森の空に黒い渦を見つけた。
その渦からはあの箱のような飛行物体出てきてが森に向かって降下していった。
ノーマはすぐに彼らが来たのだとわかった。
「とにかく、アリアナ様に報告しておくか...」
彼女は特に驚くことも焦ることもせず自分の主、アリアナと交わした約束を守ろうと彼女がいるであろう謁見の間...ではなく彼女の部屋に向かい、扉のを開けた。
「アリアナ様彼らが現れました。」
「わかっている、今身支度を終えたところだ。」
そこにはいつものきらびやかな服ではなく、黒いマントを纏い愛用のレイピアを腰につけた姿だった
「身支度、ですか?」
「うむ、お前の友人に会いに行くためにな。」
「アリアナ様も行くのですか...?」
「無論だ、ちょうど曇り空だからな。それと、お前たちにも同行してもらうぞ、我らは場所を知らんからな。」
「わかりました。」
「城の外で待つ、2人を連れて早く来るがいい。」
「はっ!」
その後、ノーマはテュールとメリッサの2人を見つけ装備を整えアリアナに言われたとおりの場所に集まった。
そこには先ほどの装備のアリアナと魔物、人間の兵士がいた、人数は100人はいた。
〜再び森の中〜
(たかが『話し合い』にこれほどの数の兵士を連れていくとは...)
(物騒だねぇ...どう考えても普通じゃないねぇ...)
(どう考えてもただの交渉じゃねぇな...力づくってとこか...)
恐らくアリアナ様はまともな話し合いをする気などないのだろう...
ノーマはそう考えていた。テュールとメリッサを見てみると2人とも同じようなことを考えているようだ。
「アリアナ様、何故これほどの兵を動員するのですか?」
「相手が未知数だからだ、万が一という事態がないこともないだろう。」
「戦う気でいるのですか?」
「ああ、敵とも限らないが見方とも限らないからな。」
そんな会話を交わしながら彼女らは道を進んでいった。
〜森の中 墜落地点付近に続く道 待ち伏せ地点〜
彼らは墜落地点のすぐ南にある道に潜んでいた。
道の両脇に3人ずつ潜んでおり、こちらに接近してくる集団ははっきりと見えていた。うまく隠れているからか。
「隊長前方より武装集団接近。」
「数は?」
「不明ですが...100はいるかと思われます。」
「すくなくとも100か、敵であるなら我々だけで持ちこたえなければならないか...」
「隊長、あれを...」
「ん? あれは...」
彼らがうまく隠れているからか、向こうからこちらの姿は見えていないようで、集団は伏兵がいることに気付かずにこちらに向かってきている。
隊長は先頭から2番目に続いている人物に目をやった、どこかで見覚えのある人物だ。
忘れるはずもない前偵察作戦墜落時に遭遇したこの世界の原住民のデュラハンのノーマだった。
「あれは南の町の...何故ここに?」
「我々と戦うつもり...ですかね?」
「いや、あの兵士たちは恐らくあの先頭の人物が率いているのだろう。」
「つまり、あの人物は好戦的である可能性が高いと?」
「恐らくな、だが話が通じる相手であることを祈ろう。」
「何をする気ですか...?」
「いや、ちょっと世間話をな」
そういって隊長は道に飛び出した。
〜森の中 待ち伏せ地点〜
隊列が進軍していると突然目の前に1つの人影が飛び出した。
突然の来客にアリアナと3人はもちろんそのあとに続いていた隊列も動きを止めた。
飛び出してきた人影の姿は彼女らからすれば奇妙なものだった。
全身をデコボコした鎧の様なもので包み、顔は兜のようなもので覆われており顔を見ることは出来ない。
「んん? 何だアレは?」
「あれは...」
「ノーマ、知っているのか?」
「はい...異世界の者です。」
「アレが...か。」
アリアナは訝し気な目で彼を見た。
「そこの武装集団、目的を明かせ。」
彼はそう言い放った。
「姿を現したかと思ったら突然目的はを聞くか、礼儀知らずな奴よ。」
「アリアナ様、ここは私が。」
「うむ、任せた。」
ノーマは彼の態度に不快の意を露わにするアリアナの前に立ち彼と対話を試みる。
「久しぶりですな、隊長殿。」
「貴方は、墜落時の...何故ここに?」
「このお方、アリアナ様をお前たちのもとに案内するためだ。」
「そうですか。」
「そちらは?」
「こちらも命令だ、それも1番上...指導者様直々の御命令だ。」
「指導者?」
「我々の、我が軍の最高権力者だ。」
「それは大層なものだな。」
「1つ言っておくがこちらに戦う気はない。貴方達とは同盟を結べるかもしれないからな。」
「聞きましたかアリアナ様、彼らに戦う気h「ならば、貴様らのその技術をこちらに渡してはもらえないだろうか。」...!」
ノーマの言葉を遮りアリアナは続ける。
「技術を...何故でしょう?」
「我々と戦う気はないのだろう? 」
「ええ、ですが技術は渡せない。この世界を滅ぼしかねませんから。」
「我らならより正しく使えるだろう。」
「使う使わぬではなく、あなた方が持つこと自体が危険だと言っている。」
彼は退かなかった、アリアナの野心に気付いたからだ。
(こいつ、我々の技術を使って教団とやらどの戦争を終わらせる気だ。だからこそ余計にくれてやる訳にはいかない。)
確かに彼が読んだようにアリアナは野心家だ。
自分の町、そこに住む民の利益を1番に考え、決断を下す。
もちろん彼女自身も高い戦闘能力を有しており、その力があってか、敵対する相手が自分の提案や要求をのまないときは実力行使に移ることが多い。
相手が人間であれば少しは慈悲の心がわくだろう、だが彼らは人間ではない。
だから彼女は、傲慢に一方的に要求を突きつけるよな真似をしているのだ。
「もう1度言うが我々に交戦の意思はない。」
「ならばなぜ我々に従わない?」
「従う義理もないからだ。」
「ならば仕方あるまい...」
彼女はそういうと手を上げた、すると彼女の後ろに待機していた隊列から弓矢を持った兵士が出てきてアリアナと隊長の間に横1列にならび彼らに弓を引き絞った。
「な...! アリアナ様これはどういうことですか!?」
「ノーマ、お喋りは終わりだ、この者たちは侵略行為を企む侵略者だ。」
「いいえ! 彼らh「ノーマ、部下とともに戦列に加われ、2とは言わぬ。」...」
ノーマは何も言えなかった。
ノーマに冷たい声で命令を下したアリアナは彼らの方を向いた。
「さぁ、どうする? 降伏か死か、どちらか選ぶが良い」
「残念だが、両方承諾しかねるな...」
「そうか、残念だ。」
「後悔するなよ? お嬢さん。」
「望むところだ。」
アリアナは手を高々と上げ、弓兵に発射命令を下そうとしていた。
隊長は通信を開き全員に聞こえる状態で命令を下そうとしていた。
この時誰も知らなかった。
この一撃が大戦争への幕を切って落としてしまうなどということに...
「放てぇい!」
「総員応戦!」
15/10/17 22:59更新 / @サイエンティスト
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