エクスカリバーの様な物
ロンドン近郊の一際治安の悪い街、通称ヘルストリート。
その街中で、一人の少女が惨殺された。
その犯人はジャック・ザ・リッパーーー
ーーの模倣犯である。
ジャック・ザ・リッパーを名乗る、ジャック・マイベスは警察に追われていた。
「けひひ!やっぱり本物の『ジャック・ザ・リッパー』みたいにはいかねえか!」
彼はこれで四回殺人を行っている。
動機は人を切りたかったからと本物の『ジャック・ザ・リッパー』に触発されたため。名前がジャックなのも一つの理由だ。
だが切ることで快楽を得ているのは事実だ。
しかし、それももう少しで終わりを迎えるようだ。
「止まれジャック‼」
後ろで響く警官の声。
ジャックはまた「けひひ」と笑った。
「せめて本物と同じ五人まではいきたかったな〜!」
逃げ続けるジャック。だが警官は足が速く、もう少しで追い付かれそうだった。
ジャックは走りながら辺りを見る。
「ーーん?」
そこで彼は大きな口を開けた井戸を目にした。
「…………」
彼の足は自然と井戸へと向く。
「な、貴様何をする!止めろ!」
「けひひひひ、かははははははあぁ!」
警官は制止しようとするが間に合わず、ジャックは井戸の中へと飛び込んだ。
…………
「…………けはっ?」
気がつけば見知らぬ部屋。まるで遺跡や宮殿のような部屋にジャックは仰向けで寝転んでいた。
「なんだここ?」
自分は確か井戸に飛び込んだ筈。
しかしここはそんな場所とは無縁の様に見える。
「……まあ、いいや。ムショじゃねぇみてえだし」
檻もないしそうだろう。
彼は部屋を見渡した。
「…………お?」
そしてこの部屋には、一振りの剣が、まるで何処かで聞いた伝説の剣のように台座に刺さっていた。
「なんだこれ?」
それは一見、黒く禍々しい気配を放っていたが、同時に何とも言えない、引き込まれる魅力があった。
「ナイフしか扱ったことねぇけど、かはッ!凄くさわりてぇ……!」
これで人を切ったらどんな感触なんだろうか。
どんな快感が得られるのだろうか。
ジャックは好奇心で触れようと手を伸ばした。
だが、
「待ちなさい!」
後ろから掛けられた声。
振り向けば部屋の入口に一人の少女が立っていた。
「おいおい、嘘だろ?実際に見るのは始めてだぜ」
少女は、一言で言うなら『騎士』だった。
金髪碧眼で髪は三編みにし、腰には剣を提げ、首から下は甲冑を身に纏っていた。
「まさか私よりも先にこの遺跡の最深部までたどり着いていたとはね」
目、鼻、口で統制の取れた顔立ちで、少々あどけないが何処か風格を感じさせる。
「残念だけど、それは私が頂くわ。大人しく寄越しなさい」
「良いぞ」
「え?」
身長は見た限り百七十と女性にしてはやや高い。
「こいつが欲しいんだろ?」
ジャックは剣を手に取ると、少女に近寄った。
「ならくれてやるよ‼」
そして、少女に斬りかかった。
「ーーッ!」
少女は、完全にジャックの好みの女性だった。
その街中で、一人の少女が惨殺された。
その犯人はジャック・ザ・リッパーーー
ーーの模倣犯である。
ジャック・ザ・リッパーを名乗る、ジャック・マイベスは警察に追われていた。
「けひひ!やっぱり本物の『ジャック・ザ・リッパー』みたいにはいかねえか!」
彼はこれで四回殺人を行っている。
動機は人を切りたかったからと本物の『ジャック・ザ・リッパー』に触発されたため。名前がジャックなのも一つの理由だ。
だが切ることで快楽を得ているのは事実だ。
しかし、それももう少しで終わりを迎えるようだ。
「止まれジャック‼」
後ろで響く警官の声。
ジャックはまた「けひひ」と笑った。
「せめて本物と同じ五人まではいきたかったな〜!」
逃げ続けるジャック。だが警官は足が速く、もう少しで追い付かれそうだった。
ジャックは走りながら辺りを見る。
「ーーん?」
そこで彼は大きな口を開けた井戸を目にした。
「…………」
彼の足は自然と井戸へと向く。
「な、貴様何をする!止めろ!」
「けひひひひ、かははははははあぁ!」
警官は制止しようとするが間に合わず、ジャックは井戸の中へと飛び込んだ。
…………
「…………けはっ?」
気がつけば見知らぬ部屋。まるで遺跡や宮殿のような部屋にジャックは仰向けで寝転んでいた。
「なんだここ?」
自分は確か井戸に飛び込んだ筈。
しかしここはそんな場所とは無縁の様に見える。
「……まあ、いいや。ムショじゃねぇみてえだし」
檻もないしそうだろう。
彼は部屋を見渡した。
「…………お?」
そしてこの部屋には、一振りの剣が、まるで何処かで聞いた伝説の剣のように台座に刺さっていた。
「なんだこれ?」
それは一見、黒く禍々しい気配を放っていたが、同時に何とも言えない、引き込まれる魅力があった。
「ナイフしか扱ったことねぇけど、かはッ!凄くさわりてぇ……!」
これで人を切ったらどんな感触なんだろうか。
どんな快感が得られるのだろうか。
ジャックは好奇心で触れようと手を伸ばした。
だが、
「待ちなさい!」
後ろから掛けられた声。
振り向けば部屋の入口に一人の少女が立っていた。
「おいおい、嘘だろ?実際に見るのは始めてだぜ」
少女は、一言で言うなら『騎士』だった。
金髪碧眼で髪は三編みにし、腰には剣を提げ、首から下は甲冑を身に纏っていた。
「まさか私よりも先にこの遺跡の最深部までたどり着いていたとはね」
目、鼻、口で統制の取れた顔立ちで、少々あどけないが何処か風格を感じさせる。
「残念だけど、それは私が頂くわ。大人しく寄越しなさい」
「良いぞ」
「え?」
身長は見た限り百七十と女性にしてはやや高い。
「こいつが欲しいんだろ?」
ジャックは剣を手に取ると、少女に近寄った。
「ならくれてやるよ‼」
そして、少女に斬りかかった。
「ーーッ!」
少女は、完全にジャックの好みの女性だった。
16/05/13 03:29更新 / アスク
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