確かな愛と虚ろな瞳
オアシスの泉の深い底。
傷心中の私は、私を振ったセイカさんの事を考えていた。
無理矢理引きずり込み、襲おうとしたのに全く靡かなかったセイカさん。
「あんなに迫ったら、お嫁さんは確実な筈なんですけどね……」
でも彼は私を拒んだ。絶対にヴィヴィアンさんが良いと言った。
彼の眼は、確かに彼女に向いていた。迷いのない真っ直ぐな眼で。
だが、あの眼には確かな違和感も存在していた。
何処に違和感を感じたのかはいまいち分からない。だが、私に向けられていたら間違いなく嫌悪感を抱いたのだけは確かだ。
「でも、ヴィヴィアンさんが見たら、多分、すぐに分かるのでしょうね」
泉の底の洞窟に入り、海へと向かう。新しい出会いを求めて。
私はヴィヴィアンさんに妬きつつも、彼女とセイカさんが上手くいくよう、祈った。
「…………」
「…………」
オアシスから洞窟に戻っても、やや気まずい雰囲気が残っていた。
いや、僕は本当にヴィヴィアンが好きなんだけど、第三者からそれ言われると本当に気まずい。
「……なぁ?セイカ」
「な、何?」
「セイカは、本当に私が……、好き、なのか?」
「あれー?いつも言ってる筈なんだけどな〜?」
「お前の言う好きは冗談にしか聞こえん」
「ありゃりゃ」
まぁそうだろうけど。
「でも、本気でヴィヴィアンが好きだよ?」
「…………」
ヴィヴィアンは赤くなって、恥ずかしいのか低く唸った。
「セイカは何故私が好きなんだ?私の何処が良いんだ?」
「何故って言われても、何て言うか、一目惚れかな?それに仕草とか凄く可愛いし」
「し、仕草……?」
僕の返答でやっぱり恥ずかしくなるヴィヴィアン。
そして少し考え込み、意を決したとばかりにこちらを向く。
「……セ、セイカ」
「何?」
これは、告白の予感が……!……ごめん、ふざける所じゃないね。
「セイカは本当に私が好きなんだな?」
「うん」
「わ、私で良いんだな?本気なんだな?」
不安な表情を浮かべ問い詰めるヴィヴィアン。
僕は必死な彼女の問に即答する。
「うん。本気だよ」
「なら…………」
ヴィヴィアンは普段自分から近くに寄らないのに、今は僕に近寄ってくる。
「この仮面を外しても、良いか?」
「え?」
「わ、私もな、多分……、セイカが……好き、なんだと思う」
突然の告白に僕は胸が高まった。だが、ヴィヴィアンの話は続きがあるらしい。
緊張した面持ちでヴィヴィアンはたどたどしく続ける。
「……バジリスクの魔眼はな、ただ相手を固めるだけの毒じゃないんだ。……相手を見ると、……特に好きな男性を見ると、……抑えが効かずに襲ってしまうんだ」
「お、襲う?」
「ああ、好きな気持ちが押さえられなくなって相手と、無理矢理交わって……。でも私はそうするのが怖い」
「……何で?」
「無理矢理襲ってセイカに嫌われるのが怖くてーー!」
へぇ。なんだ。
「我慢しなくて良いのに」
僕はヴィヴィアンの言葉を遮って、彼女の仮面を外した。
「……へ?」
「……ぁ」
ヴィヴィアンは突然の事に驚愕した。
そして僕は、彼女の瞳に胸を射ぬかれた。
美しく明るい金色の瞳に、それを覆う瞼と綺麗で長い睫毛。
「……本当に綺麗だ」
僕の想像なんか程遠いくらい美しいその眼は、顔全体のパーツと見事に並び、これ以上ない程の造形美を産み出していた。
「凄い、本当に、ーー!?」
だがその時だった。
体が、麻痺した様に、いや、本当に麻痺していた。
同時に体が妙に熱を持ち始めた。
これがヴィヴィアンの言っていた毒だと気づいた。
「セイカ……」
ヴィヴィアンは、いつも以上に紅葉した顔を見せた。
いや、これはいつもの恥ずかしがった表情じゃない。
「セイカァ……♥」
これは、発情した表情だ!
「んむーー!」
ヴィヴィアンはいつもと違う形相で僕に襲いかかってきた。
「ん……チュ…ンン、……クチュッ……ふ……!」
「ンン!……ぁ……ンム……!ヴィ、ヴィヴィアーー!」
体が金縛りに逢ったように動かず、されるがままキスが続く。
「……ん、チュパッ!…………はぁあ、セイカ、お前が悪いんだからなぁ!どうなっても、し、知らんぞ!?」
「ヴィヴィアンが、……したいなら、良いよ?」
「ーーッ!…………後悔するなよ!」
「ああ、ああああああああ‼」
「ん、ッぁああ‼」
ヴィヴィアンは、僕が何度出しても、自分が何度イっても、腰を打ち付けるのをやめなかった。
精液と愛液が混ざった粘液がローションの様に滑りを良くし、最初挿れた時とは違う感触が、僕らを襲い、ヴィヴィアンが延々とピストンを繰り返しているため、何度も絶頂を繰り返していた。
「ヴィ、ヴィヴィアン!」
「あん、あ!……後悔したかァ?でもォ!まだまだ、……終わらない、ぞ♥」
ヴィヴィアンは恍惚とした笑みを浮かべながら、激しく膣壁と肉棒を擦らせる。ヴィヴィアンの中はグネグネとくねっていて、ぺニスを押したりしごいたり、カリ首に引っ掛かったりと、僕の弱い部分を刺激してくる。
「ヴィヴィアン、……ダメだッ!また!」
「私だ、クる!イ、イクゥーー!!」
何度も出したと言うのに、それでもまだ出ようとしてくる僕の精子。
どうやら本気でヴィヴィアンは孕みに来ているらしい。
ーーッ!もう我慢出来ない!
「ッぁ、ァァァ…………!」
「ハヒッ!は、アアアアアァァァァ♥!!!!!」
僕らはとうとう果てた。
最後はもう力尽きて掠れた声しか出なくなっていた。
疲れきったと同時に、多大な満足感に支配された。
………………
一眠りして、眼を覚ます。
「……おはよう」
すると、先に起きていた。
「……昨日は激しかったね」
「……そ、そうだな」
ヴィヴィアンは少し恥ずかしがって寝転がりながらモジモジする。
「本当にヴィヴィアンって凄いね。初体験で十数回なんて」
「す、すまない。本当にセイカを見たとき、我慢出来なかったんだ」
今はもう治まっているのだろう。もう僕を見ても平常心を保っているみたいだ。
「…………なぁ、セイカ?」
少しの沈黙の後、ヴィヴィアンは何故か怪訝な表情をしていた。
「セイカは、私が好き、だと言ったな?」
「うん。好きだよ」
「それは本当か?」
あれ、なんかやたらと疑ってきている。
「本当だよ。僕はヴィヴィアンが大好きで、愛してる」
僕は思っていることを正直に言う。でも、ヴィヴィアンの表情は晴れない。
「……ライラさんもいってたでしょ?僕は、心から君をーー」
「確かに、ライラの言葉は正しい。まっすぐ私に視線を送って来てくれている。だが」
ヴィヴィアンは、僕の肩を掴み、鋭い眼差しを僕に向けた。
「お前は、何を視ている?」
「え、何を言って……?」
「お前は、確かに私を視ている。でもその瞳は何を映している?」
ヴィヴィアンの声に、段々と憤りが混ざった。
「お前は、私の内の何を視ている!?」
僕は、この時初めて自覚した。
僕が、初恋した女性と、ヴィヴィアンを重ねていた事に。
傷心中の私は、私を振ったセイカさんの事を考えていた。
無理矢理引きずり込み、襲おうとしたのに全く靡かなかったセイカさん。
「あんなに迫ったら、お嫁さんは確実な筈なんですけどね……」
でも彼は私を拒んだ。絶対にヴィヴィアンさんが良いと言った。
彼の眼は、確かに彼女に向いていた。迷いのない真っ直ぐな眼で。
だが、あの眼には確かな違和感も存在していた。
何処に違和感を感じたのかはいまいち分からない。だが、私に向けられていたら間違いなく嫌悪感を抱いたのだけは確かだ。
「でも、ヴィヴィアンさんが見たら、多分、すぐに分かるのでしょうね」
泉の底の洞窟に入り、海へと向かう。新しい出会いを求めて。
私はヴィヴィアンさんに妬きつつも、彼女とセイカさんが上手くいくよう、祈った。
「…………」
「…………」
オアシスから洞窟に戻っても、やや気まずい雰囲気が残っていた。
いや、僕は本当にヴィヴィアンが好きなんだけど、第三者からそれ言われると本当に気まずい。
「……なぁ?セイカ」
「な、何?」
「セイカは、本当に私が……、好き、なのか?」
「あれー?いつも言ってる筈なんだけどな〜?」
「お前の言う好きは冗談にしか聞こえん」
「ありゃりゃ」
まぁそうだろうけど。
「でも、本気でヴィヴィアンが好きだよ?」
「…………」
ヴィヴィアンは赤くなって、恥ずかしいのか低く唸った。
「セイカは何故私が好きなんだ?私の何処が良いんだ?」
「何故って言われても、何て言うか、一目惚れかな?それに仕草とか凄く可愛いし」
「し、仕草……?」
僕の返答でやっぱり恥ずかしくなるヴィヴィアン。
そして少し考え込み、意を決したとばかりにこちらを向く。
「……セ、セイカ」
「何?」
これは、告白の予感が……!……ごめん、ふざける所じゃないね。
「セイカは本当に私が好きなんだな?」
「うん」
「わ、私で良いんだな?本気なんだな?」
不安な表情を浮かべ問い詰めるヴィヴィアン。
僕は必死な彼女の問に即答する。
「うん。本気だよ」
「なら…………」
ヴィヴィアンは普段自分から近くに寄らないのに、今は僕に近寄ってくる。
「この仮面を外しても、良いか?」
「え?」
「わ、私もな、多分……、セイカが……好き、なんだと思う」
突然の告白に僕は胸が高まった。だが、ヴィヴィアンの話は続きがあるらしい。
緊張した面持ちでヴィヴィアンはたどたどしく続ける。
「……バジリスクの魔眼はな、ただ相手を固めるだけの毒じゃないんだ。……相手を見ると、……特に好きな男性を見ると、……抑えが効かずに襲ってしまうんだ」
「お、襲う?」
「ああ、好きな気持ちが押さえられなくなって相手と、無理矢理交わって……。でも私はそうするのが怖い」
「……何で?」
「無理矢理襲ってセイカに嫌われるのが怖くてーー!」
へぇ。なんだ。
「我慢しなくて良いのに」
僕はヴィヴィアンの言葉を遮って、彼女の仮面を外した。
「……へ?」
「……ぁ」
ヴィヴィアンは突然の事に驚愕した。
そして僕は、彼女の瞳に胸を射ぬかれた。
美しく明るい金色の瞳に、それを覆う瞼と綺麗で長い睫毛。
「……本当に綺麗だ」
僕の想像なんか程遠いくらい美しいその眼は、顔全体のパーツと見事に並び、これ以上ない程の造形美を産み出していた。
「凄い、本当に、ーー!?」
だがその時だった。
体が、麻痺した様に、いや、本当に麻痺していた。
同時に体が妙に熱を持ち始めた。
これがヴィヴィアンの言っていた毒だと気づいた。
「セイカ……」
ヴィヴィアンは、いつも以上に紅葉した顔を見せた。
いや、これはいつもの恥ずかしがった表情じゃない。
「セイカァ……♥」
これは、発情した表情だ!
「んむーー!」
ヴィヴィアンはいつもと違う形相で僕に襲いかかってきた。
「ん……チュ…ンン、……クチュッ……ふ……!」
「ンン!……ぁ……ンム……!ヴィ、ヴィヴィアーー!」
体が金縛りに逢ったように動かず、されるがままキスが続く。
「……ん、チュパッ!…………はぁあ、セイカ、お前が悪いんだからなぁ!どうなっても、し、知らんぞ!?」
「ヴィヴィアンが、……したいなら、良いよ?」
「ーーッ!…………後悔するなよ!」
「ああ、ああああああああ‼」
「ん、ッぁああ‼」
ヴィヴィアンは、僕が何度出しても、自分が何度イっても、腰を打ち付けるのをやめなかった。
精液と愛液が混ざった粘液がローションの様に滑りを良くし、最初挿れた時とは違う感触が、僕らを襲い、ヴィヴィアンが延々とピストンを繰り返しているため、何度も絶頂を繰り返していた。
「ヴィ、ヴィヴィアン!」
「あん、あ!……後悔したかァ?でもォ!まだまだ、……終わらない、ぞ♥」
ヴィヴィアンは恍惚とした笑みを浮かべながら、激しく膣壁と肉棒を擦らせる。ヴィヴィアンの中はグネグネとくねっていて、ぺニスを押したりしごいたり、カリ首に引っ掛かったりと、僕の弱い部分を刺激してくる。
「ヴィヴィアン、……ダメだッ!また!」
「私だ、クる!イ、イクゥーー!!」
何度も出したと言うのに、それでもまだ出ようとしてくる僕の精子。
どうやら本気でヴィヴィアンは孕みに来ているらしい。
ーーッ!もう我慢出来ない!
「ッぁ、ァァァ…………!」
「ハヒッ!は、アアアアアァァァァ♥!!!!!」
僕らはとうとう果てた。
最後はもう力尽きて掠れた声しか出なくなっていた。
疲れきったと同時に、多大な満足感に支配された。
………………
一眠りして、眼を覚ます。
「……おはよう」
すると、先に起きていた。
「……昨日は激しかったね」
「……そ、そうだな」
ヴィヴィアンは少し恥ずかしがって寝転がりながらモジモジする。
「本当にヴィヴィアンって凄いね。初体験で十数回なんて」
「す、すまない。本当にセイカを見たとき、我慢出来なかったんだ」
今はもう治まっているのだろう。もう僕を見ても平常心を保っているみたいだ。
「…………なぁ、セイカ?」
少しの沈黙の後、ヴィヴィアンは何故か怪訝な表情をしていた。
「セイカは、私が好き、だと言ったな?」
「うん。好きだよ」
「それは本当か?」
あれ、なんかやたらと疑ってきている。
「本当だよ。僕はヴィヴィアンが大好きで、愛してる」
僕は思っていることを正直に言う。でも、ヴィヴィアンの表情は晴れない。
「……ライラさんもいってたでしょ?僕は、心から君をーー」
「確かに、ライラの言葉は正しい。まっすぐ私に視線を送って来てくれている。だが」
ヴィヴィアンは、僕の肩を掴み、鋭い眼差しを僕に向けた。
「お前は、何を視ている?」
「え、何を言って……?」
「お前は、確かに私を視ている。でもその瞳は何を映している?」
ヴィヴィアンの声に、段々と憤りが混ざった。
「お前は、私の内の何を視ている!?」
僕は、この時初めて自覚した。
僕が、初恋した女性と、ヴィヴィアンを重ねていた事に。
16/05/11 04:07更新 / アスク
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