淫罪告解
神は御魂、人は骸。
罪深き者にこそ救いあれ。
「………」
暗い暗い森の中に、ひっそりと佇む古ぼけた教会。
月の光が、ステンドグラス越しに差し込む礼拝堂に、ひとり。
見たこともない少年が、我らが神の像へ祈りを捧げています。
「………」
あの子は誰なのでしょう。
掃除をしようと私が来た時には、既にその場に居ました。
迷子かと思いましたが、それならば、主に助けを乞う前に、
誰か人はいないかと探すことでしょう。いくら熱心な信徒といえど。
どうやら彼は、わざわざこんな場所に出向いて、神に祈っているようです。
少年は、あどけない顔立ちに似合わぬ、神妙な表情を浮かべていました。
まだ幼い彼の身に、いったい何があったというのでしょう。
それは、友でも、親でもなく、神との対話でしか打ち明かせない、
深い秘め事とでもいうのでしょうか。どうにも興味が湧いてしまいます。
「………」
ところで、少年は気付いているのでしょうか。
彼の目の前に立つ神の姿は、堕落した神…我らが魔物の神であるということに。
知っていて祈っているのだとすれば、それはとても喜ばしいことですし、
もし知らないのであれば、私は彼に、そのことを教えてあげなければいけません。
なぜなら、それが私の責務であり、趣味であり、好きなことであるからです。
私はほくそ笑みながら、いつ彼に声を掛けようか、胸を弾ませていました。
「…神様…」
ふと…小さく、震えた声で、彼が呟きました。
その声色からは、やはり少年らしからぬ悩みが見え隠れしています。
それは悲しみなのでしょうか。それとも、苦しみなのでしょうか。
もしかすれば、その両方なのかもしれません。それらを抱えるのが人の子です。
私はどうにかして、苦心に歪む彼の表情を、笑顔に変えてあげたいと思いました。
「………」
可愛らしい声に、耳を傾けながら。
私はひとつ、ある案が浮かびました。
「………」
…静々と、音を立てぬよう。足を一歩、前に出します。
廊下から出ずる修道女を、妖美に映し出す月の煌き。
彼にこの姿を見せられないことは、心から残念ではありますが、
これから為すことへの期待が、そんな私の想いを宥めてくれました。
一歩、一歩…。悟られないまま、彼との距離を縮めます。
もし彼が今、何かの気紛れで目を開け振り返れば、全ては水の泡です。
しかし、私は彼の様子をずっと観察していて、それはないと確信していました。
少年は非常に真面目な性格のようで、四半刻もの間、あの体勢のままなのです。
普通ならば、大人でも、足が痺れてお尻をついてしまうにも関わらず…。
「………」
そんな彼の横を、そっと通り抜けて。
私は、主を模った像の後ろに回り込み、背を預けました。
ステンドグラスに描かれた、交じり合う人と魔物が、黒衣の信徒を見下ろします。
胸を押さえ、小さく息を吐き…。
静けさに包まれた礼拝堂に、私は声を響かせました。
―我が子よ、祈りを聞き届けましょう。
「っ！？」
突如、降り注いだ誰かの声に、彼は顔を上げました。
その反応に、私はくすりと微笑みながら、言葉を続けます。
―目を開いてはなりません。現界する私の姿を、人の子が見てはならないのです。
その言葉に、慌てて瞳を閉じ、再び俯く少年。
なんとも素直な態度に、ますます愛しさが湧き上がります。
私が思い浮かんだ案というのは、見ての通りです。
卑しくも神を騙り、私の言葉に彼を従わせるというものです。
敬うべき主になりすますということは、それは心苦しく不遜なものですが、
これから私が彼に行うことを見れば、きっとお許しになってくださることでしょう。
「か…神様なのですか…？ 僕のために…？」
手を胸の前で組みながら、彼が主へと問い掛けます。
私も同じように手を組みながら、その問いへ答えを返しました。
―その通りです。迷う我が子の想いを聞き届けるために…。
返す言葉に、嘘偽りはありません。
私は彼の悩みを聞き、それを晴らそうと考えています。
それもまた、私の責務であるからです。迷える子羊を正すこと。
然るべき道筋を指し示し、子羊達を誘うのが、私の役目なのです。
「…神様…ッ」
彼は一段と、組む手に力を込めました。
私の声を神のものだと、心から信じたようです。
「神様…、僕は……」
そして、ぽつり、ぽつりと…。
我らが主の像の前で、彼はその胸の内を明かしてくれました。
「僕は…我慢できなくて…」
「幼馴染みの女の子と、川で遊んでいた時…」
「彼女の服が濡れて…、見えてしまったんです…」
「…彼女の、身体が…」
「………」
「……それで…、エッチな気分になって…」
「そういうことはあんまりしないように、って神父様から教わったのに…」
「お母さんから隠れて……オナニー……して…」
「……その…」
「…止まらなく…、なってきて…」
「………」
「…ごめんなさい…」
「ごめんなさい…、神様ッ…！」
……………。
「…神様…」
……あぁっ…♥
なんて素晴らしいことでしょう…。
主よ、今の少年の言葉が、お耳に届きましたでしょうか？
大いに御慶び頂けているものと思います。私も、同じ想いです。
彼はなんて、模範的な少年でしょう。
性への関心。堕ちゆく心。果てぬ欲に、身も心も囚われて。
その想いこそ、私達が最も尊く、美しいと感じるものです。
「………」
彼の告解に、私はひどく興奮していました。
意識せずとも、スリットを分けて、秘部へと手が伸びてしまいます。
触れた指先に感じる、僅かな湿り気。慰めるように、撫でて、弄って…。
頭の中は、もう、彼をどう犯そうかという考えで溢れ返りそうでした。
私は自慰を続けながら…ゆっくりと、像の影から身を出しました。
彼は未だに、祈りを捧げたままです。もちろん、瞳を閉じたまま。
主の言葉を待ち続けているのでしょう。悩みに対する答えを。
その答えは、言うまでもありません。
いったい、何を抑える必要があるというのでしょうか。
―…我が子よ…。
優しく、慈しむように。
哀れな子羊へ、手を差し伸べて。
―貴方に、答えを授けましょう…♥
私は…彼のアソコに、そっと触れました。
「ひゃっ！？」
初めて、彼が体勢を崩します。可愛らしい叫び声と共に。
彼は尻もちをついて、私の手から逃れてしまいました。
「か、神様ッ…！？」
ですが、何が起こったのかは、よく分かっていないようです。
手は相変わらず組まれたままですし、目も開けてはいません。
キョロキョロと辺りを見回しては、瞼の裏に神の姿を探しています。
その表情は、驚きと恥ずかしさの色が見え、とても私好みのものでした。
私は、彼のモノに触れた指先をぺろりと舐めて、微笑みました。
身体は熱くなり、顔が紅潮しているのが自分でも分かります。
彼とのこれからの行為を想うと、胸の火は燃え上がる一方です。
「い…、今……」
…不意に。
彼のモノが、ズボンの中でムクムクと膨れ上がりました。
何をされたのか、しっかりと分かっていたようです。
私が見る前で、彼のペニスは、あっという間に勃起しました。
その反応に嬉しくなった私は、身を屈め、彼の頬に手を添えました。
感触に、顔を上げる少年。耳まで真っ赤な顔を、こちらに向けます。
―私は、我が子の行いを赦しましょう…。
「…神様…」
―貴方の身体を、この手で浄化することで…♥
そして、言葉が終わるやいなや。
顔を引き寄せ…私達は、互いの唇を重ねました。
「んむっ…！？」
驚く彼。初々しい反応。
愉しみながら、小さな口内へ舌を差し入れます。
「ふっ…ぅ…♥ んぐっ…♥ っ…ちゅ……♥」
情熱的な口付けに、彼は身を強張らせました。
ですが、抵抗はありません。両手は私の法衣を握り締めてはいますが、
引き剥がそうとするものではなく、快感に耐えようとする、無意識のものです。
恐らく、このような口付けは初めてなのでしょう。口付け自体が…かもしれません。
どちらにせよ、彼は私との口付けに、不快を感じてはいないようでした。
いえ…、むしろ。
彼は私の愛撫に、強い快感を覚えているように見えます。
なぜそう思うかと言えば、彼の身体の震えです。まるで陸に上がった魚のように。
女性ならば、達しているのかと思うほどの震え方をしているのです。
それほど彼は敏感なのでしょうか。それとも、あまりに飢えていたのか…。
「ふぁっ…♥ ちゅっ…♥ ちゅぅ…♥ ちゅ…っ♥」
瞳を潤ませながら、彼は口愛を受け入れてくれます。
私は彼を抱き寄せて、胸を押し当てながら、更に深く口内を貪りました。
それに合わせ、身体の震えが一層強まります。彼も、そして私も。
神聖な場、神の御座を前にして、私達は堕ちゆく身を晒しました。
「かみさまっ…、ぁ…んっ♥ ちゅっ…♥」
…ここで、ふと。
口の端から涎を垂らす彼を見て、私は思いました。
口付けだけでこれほど感じてしまう彼に、もし…敏感になる術を用いたら。
例えば…そう、快楽のルーンを刻んだら。彼はどうなってしまうでしょう。
私は自らの思い付きに、ドキリと、胸が大きく高鳴るのを感じました。
快楽のルーンというのは、身体に刻む呪紋の一種です。
私の法衣にもその模様が刻まれていますが、これを身体に刻むと、
身に受ける快感が何倍にもなるという、神経に働きかける呪紋です。
術式は、そう難しいものではありません。数時間で消えるものならば、
私のような魔力が豊富でない者でも、簡単に刻むことができます。
そう…、こんな風に。
「あっ…？」
彼の首筋を、指先でなぞり。
私は、小さなハートの紋様を、彼の身体に刻みました。
「…？」
…途端。
「っ！！？ うぁっ…、あっ♥♥♥ ひああぁぁぁっっ♥♥♥♥♥」
狂ったような声を上げて、彼は身を屈めました。
自分の身体を抱き締め、小さな身体をビクビクと震わせています。
だらしなく唾液を垂らして、ペニスはズボンを破らんばかりに腫れ上がって。
肌は紅く染まり、珠のような汗が噴き出て、熱気が彼を包みます。
その様はまるで、媚薬に何日も浸かっていたかのような乱れ様です。
すごい…。私はごくりと、息を飲みました。
今の彼は、全身に火傷を負ったそれと似ています。
軽く触れただけでも、言い表せない刺激に襲われることでしょう。
こんな状態で、もし、セックスなんてしようものならば…。
「かっ…かみさまっ♥ かみさまぁっ♥ たすけてっ…♥」
必死に助けを乞う彼の言葉に、私はハッとしました。
見惚れていてばかりでは、彼を救うことも、主を満足させることも適いません。
私は彼に近付いて…極めて慎重に、手を添えようとしました。
しかし、指先が肩に触れると同時に、彼はカモシカのような鳴き声を上げ、
凶悪であろう快感にのたうちながら、ぶるぶると震えては涙をこぼしました。
どうやら、あまりにも敏感になり過ぎてしまったようです。
好奇心が思い掛けない結果を招き、私は少しだけ後悔しました。
「ひぅっ…♥ ひぁ…ぁ…っ♥」
ですが、彼が感じているのは、あくまで快感です。
痛みなどはありません。苦しさはあるでしょうが、
それも性欲を発散させれば、徐々に治まります。
ならば、変に弱い刺激を与える方が酷というものです。
彼の過敏な身体に、私はもう一度…今度は躊躇いなく、手を這わせました。
「きゃひぃぃんっ！？♥♥♥」
鳴き、暴れようとする彼。
優しく抱きとめて、その顔を胸へと埋めます。
もがく彼をよそ目に、私は空いた手で、彼の下着をズボンと共に下ろしました。
「だ、だめっ…♥ かみさま、だめぇぇ…っ♥」
ピンッ、と元気良く、彼のペニスが飛び出します。
むわりと香るそれは、餌を前にした犬のように涎を溢れさせていました。
可愛い見た目によらず、大きさもあり、形もゴツゴツとして立派です。
私はうっとりとそれを見つめながら、深く、情欲に満ちた溜息を吐きました。
そのまま、サクランボの実を摘まむように。
彼の滾るモノの先端に、私は指を添えました。
「ひっ…！？♥♥♥ ぁっ……あああぁぁぁ〜〜〜っっっ♥♥♥♥♥」
すると…まるで噴水のように、彼のペニスから精液が飛び出しました。
びちゃびちゃと、私の手を汚すだけでは飽き足らず、礼拝堂の床までが、
彼の欲望で白く染め上げられていきます。強い匂いを放ちながら…。
彼は、私の胸の中で、とても情けない表情を浮かべていました。
達する快感に溺れた顔です。主が好む…私が好む、欲に塗れた表情。
私も今…同じく、艶帯びた表情を浮かべていることでしょう。達する彼を見て。
口端を上げ、頬を染め、目を細めて。愛おしいものを見るように。
そして自分も、彼にこうしてほしいという想いを、視線に乗せて…。
「あ…ぁっ…♥ ぅぁっ…♥」
…しばらくして、彼の射精が落ち着いてきました。
放たれた精液は水溜まりを作り、床につく私の膝を濡らします。
鼻腔を衝くたまらない香りが、より気持ちを昂らせて。
余韻に喘ぐ彼の頭を、まるで我が子のように、私は優しく撫でました。
「ふぁ…♥」
心地良さげな声を洩らす彼の耳元に、そっと囁きます。
―気持ちよかったですか…？
「は…、はひっ…♥ かみさまぁ…♥」
―オナニーは、悪いことではありません。正しいことなのです…。
―いっぱいオナニーなさい…♥ 毎晩するのですよ…♥
私の言葉に、彼はぶんぶんと首を振りました。
素直な少年を、私はもう一度、愛おしく撫でて…。
―…では、続きをしましょう…♥
ぺろりと、耳を舐め上げました。
「きゃぃんっ！？♥♥♥」
瞬間、彼の全身に、ぞわりと鳥肌が立ちました。
しかし構わず、私は何度も、可愛い耳たぶへ舌を這わせます。
「やぁっ…♥ あっ♥ やぁぁぁ…っ♥」
彼の反応を窺いながら、甘く噛んだり、穴の中へ舌を差し込んだり…。
そのどれにも、彼は震える声と共に、可愛い反応を返してくれました。
あどけなくもエッチな彼の悶え方は、私の身体をたまらなく疼かせます。
私はちらりと、彼の下腹部に視線を送りました。
そこに反り立つペニスは、射精したばかりだというのに、
もう次の精液を放たんとばかりにまで膨れ上がっていました。
耳への愛撫に、それほどまでに感じてしまっているのでしょうか。
快楽のルーンが働いているとはいえ、凄まじい回復力です。
「はぅっ…♥ ふぁっ！？♥♥♥ あっ♥ あぁぁっ♥」
彼の性欲に嬉しくなった私は、ペニスを掴み、上下に激しく扱きました。
クチュクチュと音を立てて擦られる彼のモノは、私の愛撫に悦び、
大きな脈動と大量の愛液をもって、快感の大きさを教えてくれました。
私の指に愛液が絡むに連れて、より滑りと激しさは増していき…。
彼のペニスは、二度目の射精を知らせるように、大きく跳ね上がりました。
「でるっ♥ でるぅっ♥ でちゃうぅぅ〜〜〜〜っっっ♥♥♥♥♥」
飛び散る、熱い白濁液。
黒い法衣が、彼の欲望によって色を変えられていきます。
降り注がれたものに濡れた肌は、まるで熱した鉄に触れたかのように。
それは私の心まで、淫らに染め上げ、熱く焦がしてゆきます。
「へ…ヘンになるっ…♥ ヘンになっちゃうよぉ…っ♥」
その粘りと量、濃さは、とても二度目とは思えないものでした。
おまけに、射精を終えた後の彼のモノは、まるで萎む気配がありません。
それほどの欲に前にして、私も正気ではいられませんでした。
前掛けを捲り、下着をずらして、アソコを彼の滾るモノへと押し付けます。
ぐじゅぐじゅに濡れた秘部は、待ち侘びる雄にいやらしく吸い付いて。
私はそのまま腰を動かして、彼のペニスに自らの愛液を塗りたくりました。
「やっ…ああぁぁぁ〜〜〜っっ♥♥♥ またっ…♥ またでちゃうぅっ♥」
下半身が精液でドロドロならば、上半身は唾液と汗でベトベトです。
彼の体液は私の服に浸み込み、全身へと渡って私を濡らします。
身体中が彼の愛に包まれているようです。なんて幸せなことでしょう。
「はっ…♥ ひぁっ♥ あっ、あぁぁ…っ♥」
三度目。私の秘部に、びちゃりと精液が打ち当てられました。
精子が陰核を犯す感触に反応し、アソコがヒクつくのが分かります。
私はたまらず、まだ射精を続けているペニスを引き寄せました。
そして、彼のお尻に手をやり、深呼吸の後…力いっぱい押し付けました。
「やあああぁぁぁっっっ♥♥♥♥♥♥♥♥」
どぷんっ、と。
弾けるような音が、私の心身に響き渡りました。
子宮の中に、熱いものが流れてくるのを感じます。
それは間違いなく、彼の精液です。彼は挿入の瞬間、一際大きく達したようでした。
膣内はきつく締まり、彼の子種の全て受け止めようとはしているのですが、
一度に出している量が多いのでしょうか、外に漏れ出ているのを感じます。
それほどの射精は、言うまでもなく、私にも眩いほどの快感を与えました。
私は魔物の身でありながら、だらしなくも、挿入と膣内射精をされただけで、
はしたなく達してしまったのです。潮を吹き、彼の股間をびちゃびちゃにしながら…。
とても彼のことを、敏感などと笑うことはできません。私も同じだったのです。
「かみさま…ぁっ♥ とまら…なぃ…♥ とまらないよぉっ…♥」
しかし、私は彼よりも幾分か余裕はありました。
経験の差でしょう。彼のように腰を抜かしてはいません。
私は彼の腰に自らの脚を絡め、強く抱き締めました。
彼の小さな身体が沈み、音を立て、私の奥深くを突いてきます。
「ひんっ♥♥♥」
愛液と、膣内に溢れた精液が、卑猥な音を立て飛び出しました。
互いの身体が濡れるも、しかし、すぐに彼の射精により膣内は満たされます。
私は何度も彼の身体を抱き寄せながら、射精の続くセックスを愉しみました。
「ひぅっ♥ ひぁぁっ♥ かみさまっ♥ しんじゃうっ♥ しんじゃうぅっ♥」
黒衣が真っ白に染まるまで。
我らが主の御座へ、精液が流れゆくまで。
この古ぼけた教会が、私達の欲で満たされるまで。
「だめっ♥ あっ…♥ でるっ♥ またでちゃうっ…♥」
何度も、何度も、何度も…。
子宮が満たされ、膨らみ、まるで子を授かったようになっても。
次は、お尻に。その次は口。胸、手、全身をくまなく…。
彼が目を開けるまで、この行為は続くことでしょう。
「ふぁぁっ……ぁ…♥」
どこまでも堕ちゆく、私達の愛は…。
……………
………
…
…あれから、数日後。
「………」
今日も彼は熱心に、神へと祈りを捧げています。
瞳を閉じ、手を組んで。初めて見た時と同じように。
ですが…ひとつだけ、前と異なる点があります。
彼の下半身を覆うものが、何も無いという点です。
「…神様…」
あれは、私達の間で取り決められたセックスのサインです。
口頭でも構わないといえばそうなのですが、あちらの方が、
互いの興奮を高めることができますし、我らが主も御覧になれます。
私も彼も、主の忠実な従者です。見て頂くことが悦びなのです。
私はそっと、彼の背後から、足音を消して近付きました。
そして…背中から彼の勃起したペニスを掴み、扱きます。
首筋に刻まれた快楽のルーンが、刺激に合わせ、淡い光を放って…。
「あっ…♥」
小さな呻き声と共に、彼は射精しました。
精液が、主を模った像まで届き、その身を濡らします。
これこそ、私達を結んでくれた神への感謝の捧げ物であり、
私達の堕落した生活…その一日の、始まりの合図でもあるのです。
「…♥」
…彼が、ゆっくりとこちらに振り替えり…目を開きます。
見つめ合う私達。人と魔物が混じり合う、ステンドグラスの下で。
お互い、目を瞑り…唇を重ねました。
「ちゅっ…♥」
神は御魂、人は骸。
しかし御魂は交われず。
されど骸は交じり合い。
渇き。欲し。貪り。繰り返し。
果てぬ道に骸は迷う。
罪深き者にこそ救いあれ。
罪深き者にこそ救いあれ。
「………」
暗い暗い森の中に、ひっそりと佇む古ぼけた教会。
月の光が、ステンドグラス越しに差し込む礼拝堂に、ひとり。
見たこともない少年が、我らが神の像へ祈りを捧げています。
「………」
あの子は誰なのでしょう。
掃除をしようと私が来た時には、既にその場に居ました。
迷子かと思いましたが、それならば、主に助けを乞う前に、
誰か人はいないかと探すことでしょう。いくら熱心な信徒といえど。
どうやら彼は、わざわざこんな場所に出向いて、神に祈っているようです。
少年は、あどけない顔立ちに似合わぬ、神妙な表情を浮かべていました。
まだ幼い彼の身に、いったい何があったというのでしょう。
それは、友でも、親でもなく、神との対話でしか打ち明かせない、
深い秘め事とでもいうのでしょうか。どうにも興味が湧いてしまいます。
「………」
ところで、少年は気付いているのでしょうか。
彼の目の前に立つ神の姿は、堕落した神…我らが魔物の神であるということに。
知っていて祈っているのだとすれば、それはとても喜ばしいことですし、
もし知らないのであれば、私は彼に、そのことを教えてあげなければいけません。
なぜなら、それが私の責務であり、趣味であり、好きなことであるからです。
私はほくそ笑みながら、いつ彼に声を掛けようか、胸を弾ませていました。
「…神様…」
ふと…小さく、震えた声で、彼が呟きました。
その声色からは、やはり少年らしからぬ悩みが見え隠れしています。
それは悲しみなのでしょうか。それとも、苦しみなのでしょうか。
もしかすれば、その両方なのかもしれません。それらを抱えるのが人の子です。
私はどうにかして、苦心に歪む彼の表情を、笑顔に変えてあげたいと思いました。
「………」
可愛らしい声に、耳を傾けながら。
私はひとつ、ある案が浮かびました。
「………」
…静々と、音を立てぬよう。足を一歩、前に出します。
廊下から出ずる修道女を、妖美に映し出す月の煌き。
彼にこの姿を見せられないことは、心から残念ではありますが、
これから為すことへの期待が、そんな私の想いを宥めてくれました。
一歩、一歩…。悟られないまま、彼との距離を縮めます。
もし彼が今、何かの気紛れで目を開け振り返れば、全ては水の泡です。
しかし、私は彼の様子をずっと観察していて、それはないと確信していました。
少年は非常に真面目な性格のようで、四半刻もの間、あの体勢のままなのです。
普通ならば、大人でも、足が痺れてお尻をついてしまうにも関わらず…。
「………」
そんな彼の横を、そっと通り抜けて。
私は、主を模った像の後ろに回り込み、背を預けました。
ステンドグラスに描かれた、交じり合う人と魔物が、黒衣の信徒を見下ろします。
胸を押さえ、小さく息を吐き…。
静けさに包まれた礼拝堂に、私は声を響かせました。
―我が子よ、祈りを聞き届けましょう。
「っ！？」
突如、降り注いだ誰かの声に、彼は顔を上げました。
その反応に、私はくすりと微笑みながら、言葉を続けます。
―目を開いてはなりません。現界する私の姿を、人の子が見てはならないのです。
その言葉に、慌てて瞳を閉じ、再び俯く少年。
なんとも素直な態度に、ますます愛しさが湧き上がります。
私が思い浮かんだ案というのは、見ての通りです。
卑しくも神を騙り、私の言葉に彼を従わせるというものです。
敬うべき主になりすますということは、それは心苦しく不遜なものですが、
これから私が彼に行うことを見れば、きっとお許しになってくださることでしょう。
「か…神様なのですか…？ 僕のために…？」
手を胸の前で組みながら、彼が主へと問い掛けます。
私も同じように手を組みながら、その問いへ答えを返しました。
―その通りです。迷う我が子の想いを聞き届けるために…。
返す言葉に、嘘偽りはありません。
私は彼の悩みを聞き、それを晴らそうと考えています。
それもまた、私の責務であるからです。迷える子羊を正すこと。
然るべき道筋を指し示し、子羊達を誘うのが、私の役目なのです。
「…神様…ッ」
彼は一段と、組む手に力を込めました。
私の声を神のものだと、心から信じたようです。
「神様…、僕は……」
そして、ぽつり、ぽつりと…。
我らが主の像の前で、彼はその胸の内を明かしてくれました。
「僕は…我慢できなくて…」
「幼馴染みの女の子と、川で遊んでいた時…」
「彼女の服が濡れて…、見えてしまったんです…」
「…彼女の、身体が…」
「………」
「……それで…、エッチな気分になって…」
「そういうことはあんまりしないように、って神父様から教わったのに…」
「お母さんから隠れて……オナニー……して…」
「……その…」
「…止まらなく…、なってきて…」
「………」
「…ごめんなさい…」
「ごめんなさい…、神様ッ…！」
……………。
「…神様…」
……あぁっ…♥
なんて素晴らしいことでしょう…。
主よ、今の少年の言葉が、お耳に届きましたでしょうか？
大いに御慶び頂けているものと思います。私も、同じ想いです。
彼はなんて、模範的な少年でしょう。
性への関心。堕ちゆく心。果てぬ欲に、身も心も囚われて。
その想いこそ、私達が最も尊く、美しいと感じるものです。
「………」
彼の告解に、私はひどく興奮していました。
意識せずとも、スリットを分けて、秘部へと手が伸びてしまいます。
触れた指先に感じる、僅かな湿り気。慰めるように、撫でて、弄って…。
頭の中は、もう、彼をどう犯そうかという考えで溢れ返りそうでした。
私は自慰を続けながら…ゆっくりと、像の影から身を出しました。
彼は未だに、祈りを捧げたままです。もちろん、瞳を閉じたまま。
主の言葉を待ち続けているのでしょう。悩みに対する答えを。
その答えは、言うまでもありません。
いったい、何を抑える必要があるというのでしょうか。
―…我が子よ…。
優しく、慈しむように。
哀れな子羊へ、手を差し伸べて。
―貴方に、答えを授けましょう…♥
私は…彼のアソコに、そっと触れました。
「ひゃっ！？」
初めて、彼が体勢を崩します。可愛らしい叫び声と共に。
彼は尻もちをついて、私の手から逃れてしまいました。
「か、神様ッ…！？」
ですが、何が起こったのかは、よく分かっていないようです。
手は相変わらず組まれたままですし、目も開けてはいません。
キョロキョロと辺りを見回しては、瞼の裏に神の姿を探しています。
その表情は、驚きと恥ずかしさの色が見え、とても私好みのものでした。
私は、彼のモノに触れた指先をぺろりと舐めて、微笑みました。
身体は熱くなり、顔が紅潮しているのが自分でも分かります。
彼とのこれからの行為を想うと、胸の火は燃え上がる一方です。
「い…、今……」
…不意に。
彼のモノが、ズボンの中でムクムクと膨れ上がりました。
何をされたのか、しっかりと分かっていたようです。
私が見る前で、彼のペニスは、あっという間に勃起しました。
その反応に嬉しくなった私は、身を屈め、彼の頬に手を添えました。
感触に、顔を上げる少年。耳まで真っ赤な顔を、こちらに向けます。
―私は、我が子の行いを赦しましょう…。
「…神様…」
―貴方の身体を、この手で浄化することで…♥
そして、言葉が終わるやいなや。
顔を引き寄せ…私達は、互いの唇を重ねました。
「んむっ…！？」
驚く彼。初々しい反応。
愉しみながら、小さな口内へ舌を差し入れます。
「ふっ…ぅ…♥ んぐっ…♥ っ…ちゅ……♥」
情熱的な口付けに、彼は身を強張らせました。
ですが、抵抗はありません。両手は私の法衣を握り締めてはいますが、
引き剥がそうとするものではなく、快感に耐えようとする、無意識のものです。
恐らく、このような口付けは初めてなのでしょう。口付け自体が…かもしれません。
どちらにせよ、彼は私との口付けに、不快を感じてはいないようでした。
いえ…、むしろ。
彼は私の愛撫に、強い快感を覚えているように見えます。
なぜそう思うかと言えば、彼の身体の震えです。まるで陸に上がった魚のように。
女性ならば、達しているのかと思うほどの震え方をしているのです。
それほど彼は敏感なのでしょうか。それとも、あまりに飢えていたのか…。
「ふぁっ…♥ ちゅっ…♥ ちゅぅ…♥ ちゅ…っ♥」
瞳を潤ませながら、彼は口愛を受け入れてくれます。
私は彼を抱き寄せて、胸を押し当てながら、更に深く口内を貪りました。
それに合わせ、身体の震えが一層強まります。彼も、そして私も。
神聖な場、神の御座を前にして、私達は堕ちゆく身を晒しました。
「かみさまっ…、ぁ…んっ♥ ちゅっ…♥」
…ここで、ふと。
口の端から涎を垂らす彼を見て、私は思いました。
口付けだけでこれほど感じてしまう彼に、もし…敏感になる術を用いたら。
例えば…そう、快楽のルーンを刻んだら。彼はどうなってしまうでしょう。
私は自らの思い付きに、ドキリと、胸が大きく高鳴るのを感じました。
快楽のルーンというのは、身体に刻む呪紋の一種です。
私の法衣にもその模様が刻まれていますが、これを身体に刻むと、
身に受ける快感が何倍にもなるという、神経に働きかける呪紋です。
術式は、そう難しいものではありません。数時間で消えるものならば、
私のような魔力が豊富でない者でも、簡単に刻むことができます。
そう…、こんな風に。
「あっ…？」
彼の首筋を、指先でなぞり。
私は、小さなハートの紋様を、彼の身体に刻みました。
「…？」
…途端。
「っ！！？ うぁっ…、あっ♥♥♥ ひああぁぁぁっっ♥♥♥♥♥」
狂ったような声を上げて、彼は身を屈めました。
自分の身体を抱き締め、小さな身体をビクビクと震わせています。
だらしなく唾液を垂らして、ペニスはズボンを破らんばかりに腫れ上がって。
肌は紅く染まり、珠のような汗が噴き出て、熱気が彼を包みます。
その様はまるで、媚薬に何日も浸かっていたかのような乱れ様です。
すごい…。私はごくりと、息を飲みました。
今の彼は、全身に火傷を負ったそれと似ています。
軽く触れただけでも、言い表せない刺激に襲われることでしょう。
こんな状態で、もし、セックスなんてしようものならば…。
「かっ…かみさまっ♥ かみさまぁっ♥ たすけてっ…♥」
必死に助けを乞う彼の言葉に、私はハッとしました。
見惚れていてばかりでは、彼を救うことも、主を満足させることも適いません。
私は彼に近付いて…極めて慎重に、手を添えようとしました。
しかし、指先が肩に触れると同時に、彼はカモシカのような鳴き声を上げ、
凶悪であろう快感にのたうちながら、ぶるぶると震えては涙をこぼしました。
どうやら、あまりにも敏感になり過ぎてしまったようです。
好奇心が思い掛けない結果を招き、私は少しだけ後悔しました。
「ひぅっ…♥ ひぁ…ぁ…っ♥」
ですが、彼が感じているのは、あくまで快感です。
痛みなどはありません。苦しさはあるでしょうが、
それも性欲を発散させれば、徐々に治まります。
ならば、変に弱い刺激を与える方が酷というものです。
彼の過敏な身体に、私はもう一度…今度は躊躇いなく、手を這わせました。
「きゃひぃぃんっ！？♥♥♥」
鳴き、暴れようとする彼。
優しく抱きとめて、その顔を胸へと埋めます。
もがく彼をよそ目に、私は空いた手で、彼の下着をズボンと共に下ろしました。
「だ、だめっ…♥ かみさま、だめぇぇ…っ♥」
ピンッ、と元気良く、彼のペニスが飛び出します。
むわりと香るそれは、餌を前にした犬のように涎を溢れさせていました。
可愛い見た目によらず、大きさもあり、形もゴツゴツとして立派です。
私はうっとりとそれを見つめながら、深く、情欲に満ちた溜息を吐きました。
そのまま、サクランボの実を摘まむように。
彼の滾るモノの先端に、私は指を添えました。
「ひっ…！？♥♥♥ ぁっ……あああぁぁぁ〜〜〜っっっ♥♥♥♥♥」
すると…まるで噴水のように、彼のペニスから精液が飛び出しました。
びちゃびちゃと、私の手を汚すだけでは飽き足らず、礼拝堂の床までが、
彼の欲望で白く染め上げられていきます。強い匂いを放ちながら…。
彼は、私の胸の中で、とても情けない表情を浮かべていました。
達する快感に溺れた顔です。主が好む…私が好む、欲に塗れた表情。
私も今…同じく、艶帯びた表情を浮かべていることでしょう。達する彼を見て。
口端を上げ、頬を染め、目を細めて。愛おしいものを見るように。
そして自分も、彼にこうしてほしいという想いを、視線に乗せて…。
「あ…ぁっ…♥ ぅぁっ…♥」
…しばらくして、彼の射精が落ち着いてきました。
放たれた精液は水溜まりを作り、床につく私の膝を濡らします。
鼻腔を衝くたまらない香りが、より気持ちを昂らせて。
余韻に喘ぐ彼の頭を、まるで我が子のように、私は優しく撫でました。
「ふぁ…♥」
心地良さげな声を洩らす彼の耳元に、そっと囁きます。
―気持ちよかったですか…？
「は…、はひっ…♥ かみさまぁ…♥」
―オナニーは、悪いことではありません。正しいことなのです…。
―いっぱいオナニーなさい…♥ 毎晩するのですよ…♥
私の言葉に、彼はぶんぶんと首を振りました。
素直な少年を、私はもう一度、愛おしく撫でて…。
―…では、続きをしましょう…♥
ぺろりと、耳を舐め上げました。
「きゃぃんっ！？♥♥♥」
瞬間、彼の全身に、ぞわりと鳥肌が立ちました。
しかし構わず、私は何度も、可愛い耳たぶへ舌を這わせます。
「やぁっ…♥ あっ♥ やぁぁぁ…っ♥」
彼の反応を窺いながら、甘く噛んだり、穴の中へ舌を差し込んだり…。
そのどれにも、彼は震える声と共に、可愛い反応を返してくれました。
あどけなくもエッチな彼の悶え方は、私の身体をたまらなく疼かせます。
私はちらりと、彼の下腹部に視線を送りました。
そこに反り立つペニスは、射精したばかりだというのに、
もう次の精液を放たんとばかりにまで膨れ上がっていました。
耳への愛撫に、それほどまでに感じてしまっているのでしょうか。
快楽のルーンが働いているとはいえ、凄まじい回復力です。
「はぅっ…♥ ふぁっ！？♥♥♥ あっ♥ あぁぁっ♥」
彼の性欲に嬉しくなった私は、ペニスを掴み、上下に激しく扱きました。
クチュクチュと音を立てて擦られる彼のモノは、私の愛撫に悦び、
大きな脈動と大量の愛液をもって、快感の大きさを教えてくれました。
私の指に愛液が絡むに連れて、より滑りと激しさは増していき…。
彼のペニスは、二度目の射精を知らせるように、大きく跳ね上がりました。
「でるっ♥ でるぅっ♥ でちゃうぅぅ〜〜〜〜っっっ♥♥♥♥♥」
飛び散る、熱い白濁液。
黒い法衣が、彼の欲望によって色を変えられていきます。
降り注がれたものに濡れた肌は、まるで熱した鉄に触れたかのように。
それは私の心まで、淫らに染め上げ、熱く焦がしてゆきます。
「へ…ヘンになるっ…♥ ヘンになっちゃうよぉ…っ♥」
その粘りと量、濃さは、とても二度目とは思えないものでした。
おまけに、射精を終えた後の彼のモノは、まるで萎む気配がありません。
それほどの欲に前にして、私も正気ではいられませんでした。
前掛けを捲り、下着をずらして、アソコを彼の滾るモノへと押し付けます。
ぐじゅぐじゅに濡れた秘部は、待ち侘びる雄にいやらしく吸い付いて。
私はそのまま腰を動かして、彼のペニスに自らの愛液を塗りたくりました。
「やっ…ああぁぁぁ〜〜〜っっ♥♥♥ またっ…♥ またでちゃうぅっ♥」
下半身が精液でドロドロならば、上半身は唾液と汗でベトベトです。
彼の体液は私の服に浸み込み、全身へと渡って私を濡らします。
身体中が彼の愛に包まれているようです。なんて幸せなことでしょう。
「はっ…♥ ひぁっ♥ あっ、あぁぁ…っ♥」
三度目。私の秘部に、びちゃりと精液が打ち当てられました。
精子が陰核を犯す感触に反応し、アソコがヒクつくのが分かります。
私はたまらず、まだ射精を続けているペニスを引き寄せました。
そして、彼のお尻に手をやり、深呼吸の後…力いっぱい押し付けました。
「やあああぁぁぁっっっ♥♥♥♥♥♥♥♥」
どぷんっ、と。
弾けるような音が、私の心身に響き渡りました。
子宮の中に、熱いものが流れてくるのを感じます。
それは間違いなく、彼の精液です。彼は挿入の瞬間、一際大きく達したようでした。
膣内はきつく締まり、彼の子種の全て受け止めようとはしているのですが、
一度に出している量が多いのでしょうか、外に漏れ出ているのを感じます。
それほどの射精は、言うまでもなく、私にも眩いほどの快感を与えました。
私は魔物の身でありながら、だらしなくも、挿入と膣内射精をされただけで、
はしたなく達してしまったのです。潮を吹き、彼の股間をびちゃびちゃにしながら…。
とても彼のことを、敏感などと笑うことはできません。私も同じだったのです。
「かみさま…ぁっ♥ とまら…なぃ…♥ とまらないよぉっ…♥」
しかし、私は彼よりも幾分か余裕はありました。
経験の差でしょう。彼のように腰を抜かしてはいません。
私は彼の腰に自らの脚を絡め、強く抱き締めました。
彼の小さな身体が沈み、音を立て、私の奥深くを突いてきます。
「ひんっ♥♥♥」
愛液と、膣内に溢れた精液が、卑猥な音を立て飛び出しました。
互いの身体が濡れるも、しかし、すぐに彼の射精により膣内は満たされます。
私は何度も彼の身体を抱き寄せながら、射精の続くセックスを愉しみました。
「ひぅっ♥ ひぁぁっ♥ かみさまっ♥ しんじゃうっ♥ しんじゃうぅっ♥」
黒衣が真っ白に染まるまで。
我らが主の御座へ、精液が流れゆくまで。
この古ぼけた教会が、私達の欲で満たされるまで。
「だめっ♥ あっ…♥ でるっ♥ またでちゃうっ…♥」
何度も、何度も、何度も…。
子宮が満たされ、膨らみ、まるで子を授かったようになっても。
次は、お尻に。その次は口。胸、手、全身をくまなく…。
彼が目を開けるまで、この行為は続くことでしょう。
「ふぁぁっ……ぁ…♥」
どこまでも堕ちゆく、私達の愛は…。
……………
………
…
…あれから、数日後。
「………」
今日も彼は熱心に、神へと祈りを捧げています。
瞳を閉じ、手を組んで。初めて見た時と同じように。
ですが…ひとつだけ、前と異なる点があります。
彼の下半身を覆うものが、何も無いという点です。
「…神様…」
あれは、私達の間で取り決められたセックスのサインです。
口頭でも構わないといえばそうなのですが、あちらの方が、
互いの興奮を高めることができますし、我らが主も御覧になれます。
私も彼も、主の忠実な従者です。見て頂くことが悦びなのです。
私はそっと、彼の背後から、足音を消して近付きました。
そして…背中から彼の勃起したペニスを掴み、扱きます。
首筋に刻まれた快楽のルーンが、刺激に合わせ、淡い光を放って…。
「あっ…♥」
小さな呻き声と共に、彼は射精しました。
精液が、主を模った像まで届き、その身を濡らします。
これこそ、私達を結んでくれた神への感謝の捧げ物であり、
私達の堕落した生活…その一日の、始まりの合図でもあるのです。
「…♥」
…彼が、ゆっくりとこちらに振り替えり…目を開きます。
見つめ合う私達。人と魔物が混じり合う、ステンドグラスの下で。
お互い、目を瞑り…唇を重ねました。
「ちゅっ…♥」
神は御魂、人は骸。
しかし御魂は交われず。
されど骸は交じり合い。
渇き。欲し。貪り。繰り返し。
果てぬ道に骸は迷う。
罪深き者にこそ救いあれ。
12/07/24 19:56更新 / コジコジ