黒曜珠玉
穢れた貴方は、一途な恋人。
「ねぇ、ダーリン。今日はこんな子を連れてきたの♪」
私の腰に抱き付く…小さな彼の目の前に、一匹の魔物を差し出す。
白い、綿毛の様なものに包まれたその子は、ケサランパサラン。
幸せを運ぶ魔物で、その胞子を吸えば、極度の幸福感に包まれる。
見た目は幼いけれど、今まで連れてきたグラマーな魔物達には
手を出そうとしなかった彼のこと、もしかしたら幼女趣味なのかもしれない。
さぁ、喜んでくれるかしら？
「どう？ 可愛い子でしょう♪」
ちらりと、その姿を見て、挨拶はするも…おずおずと私の影に隠れてしまう彼。
残念、この子も駄目みたい。一体何が駄目なのかしら。
「ふわふわ〜んっ♪ あははーっ♪ おにーちゃん、あそぼ〜♪」
甘え、擦り寄るケサランパサランから、逃げはしないけれど…
やっぱり、駄目ね、照れてはいるけれど、望む気分にはなってくれない。
胞子だって吸っている筈なのに、どうして変化が無いのかしら…。
これでもう、６匹目。
２匹目のサラマンダーは、別の男性を見つけて出ていっちゃったから、巣には４匹。
この子も加えて、お預け状態の魔物が５匹…。どうしたものかしら、困ったわ。
ワーウルフなんて、自慰中毒かって言わんばかりに、最近耽っているし…。
あの子達の為にも、私の為にも、早くこの子をハーレムに慣れさせないと。
「ダーリン、ほら、この子とエッチな事…してもいいのよ？♥」
そもそも、この子はどうして、他の子とエッチをしようとしないのかしら。
私に迫った時は、それはもうギラギラした盛った雄そのものだったのに、
今は本当に…可愛い外見に見合った、甘えたがりな、大人しい子犬くん。
もちろん、魔物の夫らしく、性欲は強くて、セックスアピールは多いけれど…
顔を真っ赤にして、身体を擦り寄せるだけとはいえ…その賢明なサインを、
どうして私以外には向けないのか。お馬が好きなら、ナイトメアだっているのに。
まさか、私以外の女性とするのが嫌…なんてことは無いでしょう？
だって貴方は、既に他の魔物の魔力をその身に宿して、それを私に植え付けたんですもの。
その魔物から気を変えて、私のところへ移ってきたっていうこと。浮気した証。
私以外の魔物の味も知っているのなら、その魅力に逆らえる訳がない。
林檎とオレンジの味の違いを知ったなら、メロンも食べたくなるのが道理。
なのに、どうして？ どうして貴方は、私ばかり…。
「おにーちゃーんっ、あそぼうよ〜♪」
無邪気に笑うケサランパサランと、恥ずかしそうに俯くダーリン。
…少し、手を変える必要があるかしら。
この子はきっと、何かきっかけを与えないといけないのかもしれない。
その何かに当たれば、今いる子達ともセックスしてくれるはず…。
反応自体は悪くないもの。相手を異性として意識してはいるし、
ある気分まではいかなくとも、ムラムラした気持ちは読み取れる。
それをぶつける相手が、いつも私なだけ。矛先を変えればいいだけ。
「ごめんね、この子、恥ずかしがり屋なの。もう、ダーリンったら…♥」
…よし。次の時に、ちょっと試してみましょう…。
……………
………
…
「さあ、ダーリン。今日も愛し合いましょう♥」
部屋の中へ誘おうと背を押すと、びくんと震える彼。
本当にウブなんだから。そんなところが可愛いのだけれど。
踏み入れる部屋…私達の愛の巣。
大きい円形のベッドを中央に、戸棚にはバイブやローター、ローションにリング、
ベッド下にはＳＭグッズ、隅っこに三角木馬(私の姿をした特注品よ♥)、鏡の天井…。
おまけに、隣室のお風呂との壁はガラス張りで、いつでも覗き放題、晒し放題。
私が考えた、私と、この子と、皆が愉しくエッチできる、最高のラヴルーム。
…なのだけれど、この部屋に入ったことがあるのは、まだ私とダーリンだけ。
これだけ揃えた玩具も、何一つ新品のまま。洗っているのはシーツくらい。
こんなに勿体無いことが他にあるかしら。猫に小判、ダーリンにアダルトグッズ。
「うふふ♥ 焦らないで♥ いっぱい可愛がってア・ゲ・ル♥」
お股を押さえて、もじもじと上目遣いの男の子。
なんて可愛いのかしら。思わず目的を忘れちゃいそう。
でも、駄目よ。今日からダーリンには、ちょっとお勉強してもらうわ。
「さっ♥ お洋服、ぬぎぬぎしましょうね〜♪」
彼をベッドに寝かせて、私が見立てた洋服を脱がしていく。
ふふっ。見てる見てる。
本当、ダーリンはオッパイが大好きね。目が釘付け。
ちょっと遊んじゃおうかしら。ほーら、ぺろーんっ。
「ダーリィ〜ン？♥ ドコ見てるのかしら〜？♥」
あははっ。布一枚剥がしただけで、この反応。
そそるわ、すっごくそそる。イケナイコトを教えている気分。
白いキャンバスを黒く染め上げるのって、なんて気持ちが良いのかしら。
「あらあら♥ 昨日もあんなに出したのに…元気いっぱい♥」
一糸纏わぬ姿の彼。その股間には、怒張しきった、男性のシンボル。
と言っても、私の角ほどもない…手の中に収まってしまうサイズ。
不思議なものね、これが私を狂わせ、全てを変えてしまったなんて。
「嬉しいわ、ダーリン♥ イイコイイコしてあげちゃう♥」
頭を撫でると…うっとりとした表情を浮かべる彼。
ダーリン、分かってる？ 普通は逆なのよ？ 甘えんぼなんだから。
でも、それでいいの、ダーリン。そのままの貴方でいて。甘えんぼな貴方が好き。
始めましょう、甘えんぼなダーリン。夫婦の営みを。そして、目的の第一歩を。
「ふふっ…♥ …こっちも…♥」
亀頭に触れると、息が詰まったかのような、小さな呻き声。
そのまま掌で撫でると…また聞こえてくる…断続的な嬌声。
男性は得よね。気持ち良い部分が、こんなに剥き出しになっているんだもの。
触れるだけで、声が出ちゃうくらい気持ち良いんでしょう？ ほらほらっ。
パンツを穿いたまま勃起しちゃったら、やっぱり、そのまま動くと、
亀さんの頭が擦れて、喘いじゃったりするのかしら。贅沢ね。羨ましい。
「イイコ、イイコ…♥ きゃっ♥ すっごい跳ねた♥」
ダーリンの小さなペニスが、びっくんびっくん、手の中で大きく自己主張。
愛液もとろとろと溢れてきて、手にも、ペニスにも、透明な糸が幾つも伸びて…。
…あら、ダーリン、目を瞑っちゃった。
耐えているのね。口も噤んで、苦しそう。顔も真っ赤っか。
初めての時の獰猛なダーリンは、どこに隠れちゃったの？ ねぇ、照れ屋なダーリン。
そんな風にしたって駄目よ。唯一、あの時と変わらないココは、瞑りも、噤みもできない。
これがダーリンの本性なんでしょう？ ほら、見せて。淫乱で、節操無しな貴方を。
「ダーリン…♥ …んっ…♥ ちゅっ…♥ ぺろ…♥」
マシュマロみたいな、甘く柔らかな唇を貪る。
涙目ね。苦しいの？ 辛いの？ 切ないの？ 恋しいの？
分かっているわ、ダーリン。その全てなんでしょう？
でもね、今日はその願いを叶える前に、しなきゃいけないことがあるの。
大丈夫…気持ち良いことよ。ダーリンの大好きな、エッチなコト。
「可愛い…♥ 私のダーリン…♥ ちゅぅ…♥」
胸を擦り付けながら、手の動きを速めていく。
それに呼応して、はち切れんばかりに膨れ上がる、彼のペニス。
むわっ…と香気を増す、雄の匂い。この子にはそぐわない、野性的な。
それは私の鼻孔を抜けて、脳に達し、興奮として全身に送られていく。
本能のままに。肉欲のままに。彼とセックスしたいという雌が吼え叫ぶ。
逆らわない。逆らうなんてしない。それが私の、一番の望みだもの。
「…ねぇ、ダーリン、気付いてる…？♥ 天井を見て…♥」
私の言葉に、目を薄く開き…天井を見上げるダーリン。
…不意に、彼はハッとした表情で、両腕で顔を隠し、股を閉じる。
一瞬で丸くなった身体は、まるでダンゴムシみたい。
「そう…♥ 皆、ずっと覗いていたのよ♥ あそこから…♥」
天井の鏡。恥ずかしがり屋なダーリンは、見ないようにしているけれど。
だからこそ、仕掛けを作るのは簡単だったわ。今日だけあそこは、ガラス張り。
どう？ ダーリン。皆に、私達のエッチを見られる気分は？
ほら…、手をどけて、よぉく見て。裸なのよ、皆。ダーリンのために。
ナイトメアの胸、大きくて、ダーリンの好みでしょう？
ケサランパサラン、毛が生えていないのね、アソコが丸見え。
ダークエルフの目を見て。ダーリンを調教したくて、うずうずしているわ。
素敵でしょう？ ダーリンとのエッチを求めているのよ。
誰もが、自分が一番ダーリンを満足させられると思っているわ。
好きな子に甘えていいのよ。選んでいいの、ダーリンが自由に。
一人でも、全員でも。攻めでも、受けでも。スタンダードでも、マニアックでも。
望むまま。全て貴方の望むまま。ねぇ、ダーリン。
「あら…♥ まぁ…ダーリンったら♥ 見られて、我慢できなかったの？♥」
どくどくと、私の手の中で弾ける…若い雄の子種。
かなりの勢いと量。素敵…。その反応を待っていたの。
安心して。今日は皆、見ているだけよ。
いきなりだと、ダーリン、失神しちゃいそうだから。
あそこから見えるのは、私達が愛し合う姿だけ。
ここから見えるのは、あの子達が自慰に耽る姿だけ。
でも、貴方はきっと…これで変わる。さっきの反応で、確信したわ。
「じゃあ、もっと皆によく見て貰いましょう♥ ダーリンの、射精してるオチンチン…♥」
笠にしていた手を解いて、まだ射精を続けるペニスの幹を摘み、扱く。
宣言通り、空いた手でお尻を持ち上げて、上の子達によく見えるように。
あぁ、ダーリン、その表情…たまらないわ。
誰？ 誰に見られるのが、一番恥ずかしいのかしら？
その子が、今一番ダーリンが気にしている子…エッチしたい子よ。
教えて、ダーリン。明日はその子と一緒に愉しみましょう。
「あらあら…♥ 自分の精液まみれになっちゃったわね♥」
舌で、おへそに溜まった精液を掬いあげると、彼が高い声で鳴く。
それに一番反応したのは、ダークエルフ。遠目でも分かるほどの身震い。
そうね…、この子、圧倒的に受け型だから、ダークエルフとは相性良さそう。
でも、マゾとは違うのが難点ね。鞭なんて打たれたら、泣いてしまいそう。
慣れさせるには、大人しい子からの方が無難かしら。となると…ナイトメア？
それもそれで、内気同士、進展が見えないわ…。相性って、難しいものね。
「ちゅるっ……こくん…♥ …さ、次はお待ちかね、ダーリンの好きな…オッパイ♥」
そう言って、見ると…返ってきたのは、助けを請うような瞳。
そうでしょうね、恥ずかしがり屋には耐えられない環境よね。
でも、駄目。今日は駄目。
私がどけた腕を戻さないのは立派よ、ダーリン。私の意思を尊重してくれているのね。
その優しさを、あの子達にも向けてあげて。ダーリン、貴方は優しい子。
どんな子にだって、私と同じ様に接せられる…優しくできる筈なの。
お願い、ダーリン、勇気を出して。私の為に。貴方の為に。
「ほぉ〜ら…包んじゃった♥ オチンチン、見えなくなっちゃったわね♥」
閉じた足を再び開いて、未だいきり立つペニスを、胸で挟み込む。
びくびくと胸の中で震えるそれは、先端まですっぽり、息も継げず。
ダーリン、知ってる？ ホルスタウロスっていう魔物を。
私なんかより、ずっと胸が大きくて、母乳まで出ちゃう魔物よ。
貴方が望むなら、私が探してきてあげる。一人身で、性欲が有り余ってる子。
いっぱい愛してあげて。種付けしてもいいわよ。子供は皆で育てましょう。
「くすっ…♥ ダーリンの、蕩けた表情…大好きよ♥」
胸を持って、上下に動かすと…同時に、強く引かれるシーツ。
彼の表情は…もう、なんて言えばいいのか。ただ、とても快楽的で。
私も、ダーリンにペニスを挿れられている時は、こんな顔をしているのかしら。
「んっ…♥ ふ…♥ 中にコリコリした熱いのがあるの、分かる…♥」
彼のペニスは、大きさこそ私の胸より全然小さいけれど、刺激は負けていない。
熱くて、硬くて、たくさん愛液を出して、ふたつの胸を愛撫してくれている。
…思い返してみれば、初めての時も、ダーリンはこんな感じだったわね。
無我夢中で…でも、乱暴は絶対しなかった。必死なまでの告白だけ。
ユニコーンだった私は、貞操を守っていない…他の魔物の匂いが染みたダーリンに、
最初はあまり好意を抱かなかったけれど…覆るものね、持って生まれた観念も。
彼の言葉は、その身体とは裏腹に、あまりにも純粋で…愛を感じて…。
気が付けば…頬を紅く染めて、頷いている私がいたわ。初恋、即落ち。
あの時が最初で最後。ダーリンが、最初から最後まで、してくれたの。
すごい下手だったわ。でも、不思議に気持ち良かった。何度も達するほど。
一生懸命、この小さなペニスが、他の魔物と比べて大きい私のナカで、
熱くて、硬くて、たくさん愛液を出して…。その頑張りも、胸に響いた。
それはきっと、彼が見せてくれた、最大の勇気。
「…出そう…？♥ まだ動かし始めたばっかりなのに♥」
もう…。胸に弱いんだから、ダーリンったら。
いつだったかしらね。ずーっと、パイズリだけでエッチしてた日。
１０回目辺りから、ダーリン、イキッぱなしになっちゃって。
軽く吹きかけるだけでも達しちゃうから、面白がって続けていたら、
その後３日間くらい、何が触れてもイッちゃう状態になっちゃったのよね…。
フォークを握るだけで射精して…それでダーリン、耐えられなくなって泣いちゃって…。
あの時ばかりは、私も反省したわ。何事もやり過ぎはよくないってこと。
「もう少し我慢して、ダーリン♥ オッパイ、終わっちゃうわよ？♥」
そう、やり過ぎはよくない。
少しずつ、少しずつ…適度な位置まで。
そうすれば、ほら…、もう、皆に見られていることに慣れてきている。
これでいいの。欲張っていいのは、愛情だけ。少しずつ、少しずつ。
「はぁっ…♥ 私も感じちゃう…♥ ダーリン…♥」
にちゃにちゃと、淫靡な音が響く部屋。
…そろそろ、ご褒美の時間。
頑張ったわね、ダーリン。私の自慢の人。皆も羨んでいるわ。
だから、ご褒美、あげる。そして、ご褒美、ちょうだい。
頑張った私に…貴方の濃い精液、いっぱいかけてっ。
「ぁ…ダーリンッ……きゃあっ♥♥♥ はっ…♥ あはっ♥ すごい…♥」
胸の隙間をかき分けて、びゅるびゅると噴水の様に飛び出す精液。
特濃な白濁液は、私の胸に、顔に…そして、びっくりしたけれど、天井にまで。
上で見ている子達も、ガラスに貼り付いたそれに驚き顔…そして、恍惚とした表情。
「あんっ…♥ まだ出てる…♥ …こんなに出たら、今日はセックス、無理かしら…？♥」
胸の谷間の水溜まりを見ながら、そんな冗談を言うと…
不意に、起き上がって…私の身体にもたれかかるダーリン。
「きゃっ♥」
嬉しげに受け止めたけれど…内心、とても驚いた。
動ける力が残っていたこともそうだけれど、呟いている…小さな言葉に。
ぽつり、ぽつりと。でも、万感の意思が込められた言葉。彼の心。
まだ、できる。
大丈夫。
気持ち良くさせてあげる…。
「……ダーリン…♥」
…もしかして。もしかして、だけれど。
まさか…だったのかもしれない。
他の女性とするのが嫌…ううん、他の女性に分け与えるのが、嫌で…
全部…全部、ダーリンの全部、私に渡したかったから…。私だけに…。
だから、他の子を見てムラムラしても、全部私にぶつけていた…？
そうなの？ ダーリン。貴方は、本当に私だけを…。
「ぁ…♥」
彼のペニスが…私の濡れそぼったアソコに押し当てられる。
そして…何の抵抗もなく…その先端を、迎え入れて……。
「あぁぁっ♥♥♥」
ちゅぷん…という、愛液が絡まる音と共に、根元までを私のナカが包む。
ダーリンが、してくれている。
あの日の様に。盛って、必死で、下手な…でも、優しい…彼のセックス。
大好きな胸が目の前にあるのに…それにさえ目もくれず、腰を振って…。
私を、感じさせようとしてくれている。気持ち良くさせようとしてくれている。
「ひあっ…♥ だ、ダーリンッ…♥ 激しっ…♥」
一心不乱なストロークは、肉を打ち、音を響かせ、愛液を散らし、刺激を弾かせ。
私の身体を駆け巡るのは、今まで感じたことのないほどの…快感と幸福。
見て。皆、見て。
これが私の愛する人。私のダーリン。素敵でしょう？
ほら、慰める指が止まらない。大丈夫。もうすぐよ。
もうすぐ貴女達にも、私の愛するダーリンの味を教えてあげる。
大丈夫。ダーリンは優しいから。時間は掛かるかもしれないけれど。
皆のことも愛してくれる。私を愛するのと同じ様に。
でも、忘れないで。一番は、この私。
いつまでも。いつまでも。私と、ダーリンが。
「ダーリン…ッ♥ ダーリィンッ♥ んくっ…♥ 好きっ…♥ 好きぃっ♥」
ダーリン。愛してる。世界中の誰よりも。
だから、私は貴方をもっと気持ち良くしてあげたい。
あの子の手で。あの子の胸で。あの子のナカで。
もちろん、私自身のカラダでも。貴方に尽きない快楽を。
「熱いっ…♥ ダーリンのオチンチンもっ…♥ ナカもっ…♥ きゃうんっ…♥」
そして、私にも…あの子達にも、同じ快楽を。
例え、他の子と交わって、貴方の気持ちが揺れるとも。
私は絶対に、貴方の心を取り返す。だから、貴方はいつも通りに。
その優しさを、その愛情を。一番好きな人に注いであげて。
「やぁっ♥ ダーリンッ…♥ イくっ♥ イッちゃ……っ♥」
ダーリン。もっと他の子を知って。
そして、思って。やっぱり私が一番だ、って。
それが私の幸せなの。貴方に選ばれる幸せ。私が望む幸せ。
おねがい…、ダーリン。
「きゃうううぅぅぅぅぅんっっっ♥♥♥♥♥♥♥」
それが私の……。
……………
………
…
「ねぇ、ダーリン。今日はこんな子を連れてきたの♪」
私の腰に抱き付く…小さな彼の目の前に、一匹の魔物を差し出す。
「やっほーっ♪ …って、あーっ！？」
彼を見るなり、驚きの声を上げるインプ。
同じ様に、彼も驚いた表情で、彼女を見ている。
知り合いなのかしら？
「キミ、なんで私とエッチした後に逃げちゃったのさーっ！」
「魔界近くの森まで来て、何か探してるみたいだったから、私をかと思ったのにー！」
インプの言葉に、しどろもどろなダーリン。
………もしかして……。
「ねぇ、貴女、この子を襲ったら逃げられちゃったの？」
「そうだよ〜っ。１回エッチした後に…」
……………。
なんだ…。そっか。そうだったんだ。
ダーリンは、最初から、ずっと私のことを…。
「…ふふっ♥ じゃあ、これからはたくさんエッチできるわよ♥」
「ホント！？ やったー！♥」
「さあ、ダーリン…♥」
促す先は、私達の愛の巣。
もう他の子達は、あの扉の向こうで待っている。
誰もが皆、自分の恋人と愛し合うため。
でも、まだ。まだ揺れ動かない。
穢れた貴方は、ずっと、ずっと私を見つめて。
「今日も愛し合いましょう♥」
一途な貴方は、私の恋人。
……………
………
…
「ねぇ、ダーリン。今日はこんな子を連れてきたの♪」
私の腰に抱き付く…小さな彼の目の前に、一匹の魔物を差し出す。
白い、綿毛の様なものに包まれたその子は、ケサランパサラン。
幸せを運ぶ魔物で、その胞子を吸えば、極度の幸福感に包まれる。
見た目は幼いけれど、今まで連れてきたグラマーな魔物達には
手を出そうとしなかった彼のこと、もしかしたら幼女趣味なのかもしれない。
さぁ、喜んでくれるかしら？
「どう？ 可愛い子でしょう♪」
ちらりと、その姿を見て、挨拶はするも…おずおずと私の影に隠れてしまう彼。
残念、この子も駄目みたい。一体何が駄目なのかしら。
「ふわふわ〜んっ♪ あははーっ♪ おにーちゃん、あそぼ〜♪」
甘え、擦り寄るケサランパサランから、逃げはしないけれど…
やっぱり、駄目ね、照れてはいるけれど、望む気分にはなってくれない。
胞子だって吸っている筈なのに、どうして変化が無いのかしら…。
これでもう、６匹目。
２匹目のサラマンダーは、別の男性を見つけて出ていっちゃったから、巣には４匹。
この子も加えて、お預け状態の魔物が５匹…。どうしたものかしら、困ったわ。
ワーウルフなんて、自慰中毒かって言わんばかりに、最近耽っているし…。
あの子達の為にも、私の為にも、早くこの子をハーレムに慣れさせないと。
「ダーリン、ほら、この子とエッチな事…してもいいのよ？♥」
そもそも、この子はどうして、他の子とエッチをしようとしないのかしら。
私に迫った時は、それはもうギラギラした盛った雄そのものだったのに、
今は本当に…可愛い外見に見合った、甘えたがりな、大人しい子犬くん。
もちろん、魔物の夫らしく、性欲は強くて、セックスアピールは多いけれど…
顔を真っ赤にして、身体を擦り寄せるだけとはいえ…その賢明なサインを、
どうして私以外には向けないのか。お馬が好きなら、ナイトメアだっているのに。
まさか、私以外の女性とするのが嫌…なんてことは無いでしょう？
だって貴方は、既に他の魔物の魔力をその身に宿して、それを私に植え付けたんですもの。
その魔物から気を変えて、私のところへ移ってきたっていうこと。浮気した証。
私以外の魔物の味も知っているのなら、その魅力に逆らえる訳がない。
林檎とオレンジの味の違いを知ったなら、メロンも食べたくなるのが道理。
なのに、どうして？ どうして貴方は、私ばかり…。
「おにーちゃーんっ、あそぼうよ〜♪」
無邪気に笑うケサランパサランと、恥ずかしそうに俯くダーリン。
…少し、手を変える必要があるかしら。
この子はきっと、何かきっかけを与えないといけないのかもしれない。
その何かに当たれば、今いる子達ともセックスしてくれるはず…。
反応自体は悪くないもの。相手を異性として意識してはいるし、
ある気分まではいかなくとも、ムラムラした気持ちは読み取れる。
それをぶつける相手が、いつも私なだけ。矛先を変えればいいだけ。
「ごめんね、この子、恥ずかしがり屋なの。もう、ダーリンったら…♥」
…よし。次の時に、ちょっと試してみましょう…。
……………
………
…
「さあ、ダーリン。今日も愛し合いましょう♥」
部屋の中へ誘おうと背を押すと、びくんと震える彼。
本当にウブなんだから。そんなところが可愛いのだけれど。
踏み入れる部屋…私達の愛の巣。
大きい円形のベッドを中央に、戸棚にはバイブやローター、ローションにリング、
ベッド下にはＳＭグッズ、隅っこに三角木馬(私の姿をした特注品よ♥)、鏡の天井…。
おまけに、隣室のお風呂との壁はガラス張りで、いつでも覗き放題、晒し放題。
私が考えた、私と、この子と、皆が愉しくエッチできる、最高のラヴルーム。
…なのだけれど、この部屋に入ったことがあるのは、まだ私とダーリンだけ。
これだけ揃えた玩具も、何一つ新品のまま。洗っているのはシーツくらい。
こんなに勿体無いことが他にあるかしら。猫に小判、ダーリンにアダルトグッズ。
「うふふ♥ 焦らないで♥ いっぱい可愛がってア・ゲ・ル♥」
お股を押さえて、もじもじと上目遣いの男の子。
なんて可愛いのかしら。思わず目的を忘れちゃいそう。
でも、駄目よ。今日からダーリンには、ちょっとお勉強してもらうわ。
「さっ♥ お洋服、ぬぎぬぎしましょうね〜♪」
彼をベッドに寝かせて、私が見立てた洋服を脱がしていく。
ふふっ。見てる見てる。
本当、ダーリンはオッパイが大好きね。目が釘付け。
ちょっと遊んじゃおうかしら。ほーら、ぺろーんっ。
「ダーリィ〜ン？♥ ドコ見てるのかしら〜？♥」
あははっ。布一枚剥がしただけで、この反応。
そそるわ、すっごくそそる。イケナイコトを教えている気分。
白いキャンバスを黒く染め上げるのって、なんて気持ちが良いのかしら。
「あらあら♥ 昨日もあんなに出したのに…元気いっぱい♥」
一糸纏わぬ姿の彼。その股間には、怒張しきった、男性のシンボル。
と言っても、私の角ほどもない…手の中に収まってしまうサイズ。
不思議なものね、これが私を狂わせ、全てを変えてしまったなんて。
「嬉しいわ、ダーリン♥ イイコイイコしてあげちゃう♥」
頭を撫でると…うっとりとした表情を浮かべる彼。
ダーリン、分かってる？ 普通は逆なのよ？ 甘えんぼなんだから。
でも、それでいいの、ダーリン。そのままの貴方でいて。甘えんぼな貴方が好き。
始めましょう、甘えんぼなダーリン。夫婦の営みを。そして、目的の第一歩を。
「ふふっ…♥ …こっちも…♥」
亀頭に触れると、息が詰まったかのような、小さな呻き声。
そのまま掌で撫でると…また聞こえてくる…断続的な嬌声。
男性は得よね。気持ち良い部分が、こんなに剥き出しになっているんだもの。
触れるだけで、声が出ちゃうくらい気持ち良いんでしょう？ ほらほらっ。
パンツを穿いたまま勃起しちゃったら、やっぱり、そのまま動くと、
亀さんの頭が擦れて、喘いじゃったりするのかしら。贅沢ね。羨ましい。
「イイコ、イイコ…♥ きゃっ♥ すっごい跳ねた♥」
ダーリンの小さなペニスが、びっくんびっくん、手の中で大きく自己主張。
愛液もとろとろと溢れてきて、手にも、ペニスにも、透明な糸が幾つも伸びて…。
…あら、ダーリン、目を瞑っちゃった。
耐えているのね。口も噤んで、苦しそう。顔も真っ赤っか。
初めての時の獰猛なダーリンは、どこに隠れちゃったの？ ねぇ、照れ屋なダーリン。
そんな風にしたって駄目よ。唯一、あの時と変わらないココは、瞑りも、噤みもできない。
これがダーリンの本性なんでしょう？ ほら、見せて。淫乱で、節操無しな貴方を。
「ダーリン…♥ …んっ…♥ ちゅっ…♥ ぺろ…♥」
マシュマロみたいな、甘く柔らかな唇を貪る。
涙目ね。苦しいの？ 辛いの？ 切ないの？ 恋しいの？
分かっているわ、ダーリン。その全てなんでしょう？
でもね、今日はその願いを叶える前に、しなきゃいけないことがあるの。
大丈夫…気持ち良いことよ。ダーリンの大好きな、エッチなコト。
「可愛い…♥ 私のダーリン…♥ ちゅぅ…♥」
胸を擦り付けながら、手の動きを速めていく。
それに呼応して、はち切れんばかりに膨れ上がる、彼のペニス。
むわっ…と香気を増す、雄の匂い。この子にはそぐわない、野性的な。
それは私の鼻孔を抜けて、脳に達し、興奮として全身に送られていく。
本能のままに。肉欲のままに。彼とセックスしたいという雌が吼え叫ぶ。
逆らわない。逆らうなんてしない。それが私の、一番の望みだもの。
「…ねぇ、ダーリン、気付いてる…？♥ 天井を見て…♥」
私の言葉に、目を薄く開き…天井を見上げるダーリン。
…不意に、彼はハッとした表情で、両腕で顔を隠し、股を閉じる。
一瞬で丸くなった身体は、まるでダンゴムシみたい。
「そう…♥ 皆、ずっと覗いていたのよ♥ あそこから…♥」
天井の鏡。恥ずかしがり屋なダーリンは、見ないようにしているけれど。
だからこそ、仕掛けを作るのは簡単だったわ。今日だけあそこは、ガラス張り。
どう？ ダーリン。皆に、私達のエッチを見られる気分は？
ほら…、手をどけて、よぉく見て。裸なのよ、皆。ダーリンのために。
ナイトメアの胸、大きくて、ダーリンの好みでしょう？
ケサランパサラン、毛が生えていないのね、アソコが丸見え。
ダークエルフの目を見て。ダーリンを調教したくて、うずうずしているわ。
素敵でしょう？ ダーリンとのエッチを求めているのよ。
誰もが、自分が一番ダーリンを満足させられると思っているわ。
好きな子に甘えていいのよ。選んでいいの、ダーリンが自由に。
一人でも、全員でも。攻めでも、受けでも。スタンダードでも、マニアックでも。
望むまま。全て貴方の望むまま。ねぇ、ダーリン。
「あら…♥ まぁ…ダーリンったら♥ 見られて、我慢できなかったの？♥」
どくどくと、私の手の中で弾ける…若い雄の子種。
かなりの勢いと量。素敵…。その反応を待っていたの。
安心して。今日は皆、見ているだけよ。
いきなりだと、ダーリン、失神しちゃいそうだから。
あそこから見えるのは、私達が愛し合う姿だけ。
ここから見えるのは、あの子達が自慰に耽る姿だけ。
でも、貴方はきっと…これで変わる。さっきの反応で、確信したわ。
「じゃあ、もっと皆によく見て貰いましょう♥ ダーリンの、射精してるオチンチン…♥」
笠にしていた手を解いて、まだ射精を続けるペニスの幹を摘み、扱く。
宣言通り、空いた手でお尻を持ち上げて、上の子達によく見えるように。
あぁ、ダーリン、その表情…たまらないわ。
誰？ 誰に見られるのが、一番恥ずかしいのかしら？
その子が、今一番ダーリンが気にしている子…エッチしたい子よ。
教えて、ダーリン。明日はその子と一緒に愉しみましょう。
「あらあら…♥ 自分の精液まみれになっちゃったわね♥」
舌で、おへそに溜まった精液を掬いあげると、彼が高い声で鳴く。
それに一番反応したのは、ダークエルフ。遠目でも分かるほどの身震い。
そうね…、この子、圧倒的に受け型だから、ダークエルフとは相性良さそう。
でも、マゾとは違うのが難点ね。鞭なんて打たれたら、泣いてしまいそう。
慣れさせるには、大人しい子からの方が無難かしら。となると…ナイトメア？
それもそれで、内気同士、進展が見えないわ…。相性って、難しいものね。
「ちゅるっ……こくん…♥ …さ、次はお待ちかね、ダーリンの好きな…オッパイ♥」
そう言って、見ると…返ってきたのは、助けを請うような瞳。
そうでしょうね、恥ずかしがり屋には耐えられない環境よね。
でも、駄目。今日は駄目。
私がどけた腕を戻さないのは立派よ、ダーリン。私の意思を尊重してくれているのね。
その優しさを、あの子達にも向けてあげて。ダーリン、貴方は優しい子。
どんな子にだって、私と同じ様に接せられる…優しくできる筈なの。
お願い、ダーリン、勇気を出して。私の為に。貴方の為に。
「ほぉ〜ら…包んじゃった♥ オチンチン、見えなくなっちゃったわね♥」
閉じた足を再び開いて、未だいきり立つペニスを、胸で挟み込む。
びくびくと胸の中で震えるそれは、先端まですっぽり、息も継げず。
ダーリン、知ってる？ ホルスタウロスっていう魔物を。
私なんかより、ずっと胸が大きくて、母乳まで出ちゃう魔物よ。
貴方が望むなら、私が探してきてあげる。一人身で、性欲が有り余ってる子。
いっぱい愛してあげて。種付けしてもいいわよ。子供は皆で育てましょう。
「くすっ…♥ ダーリンの、蕩けた表情…大好きよ♥」
胸を持って、上下に動かすと…同時に、強く引かれるシーツ。
彼の表情は…もう、なんて言えばいいのか。ただ、とても快楽的で。
私も、ダーリンにペニスを挿れられている時は、こんな顔をしているのかしら。
「んっ…♥ ふ…♥ 中にコリコリした熱いのがあるの、分かる…♥」
彼のペニスは、大きさこそ私の胸より全然小さいけれど、刺激は負けていない。
熱くて、硬くて、たくさん愛液を出して、ふたつの胸を愛撫してくれている。
…思い返してみれば、初めての時も、ダーリンはこんな感じだったわね。
無我夢中で…でも、乱暴は絶対しなかった。必死なまでの告白だけ。
ユニコーンだった私は、貞操を守っていない…他の魔物の匂いが染みたダーリンに、
最初はあまり好意を抱かなかったけれど…覆るものね、持って生まれた観念も。
彼の言葉は、その身体とは裏腹に、あまりにも純粋で…愛を感じて…。
気が付けば…頬を紅く染めて、頷いている私がいたわ。初恋、即落ち。
あの時が最初で最後。ダーリンが、最初から最後まで、してくれたの。
すごい下手だったわ。でも、不思議に気持ち良かった。何度も達するほど。
一生懸命、この小さなペニスが、他の魔物と比べて大きい私のナカで、
熱くて、硬くて、たくさん愛液を出して…。その頑張りも、胸に響いた。
それはきっと、彼が見せてくれた、最大の勇気。
「…出そう…？♥ まだ動かし始めたばっかりなのに♥」
もう…。胸に弱いんだから、ダーリンったら。
いつだったかしらね。ずーっと、パイズリだけでエッチしてた日。
１０回目辺りから、ダーリン、イキッぱなしになっちゃって。
軽く吹きかけるだけでも達しちゃうから、面白がって続けていたら、
その後３日間くらい、何が触れてもイッちゃう状態になっちゃったのよね…。
フォークを握るだけで射精して…それでダーリン、耐えられなくなって泣いちゃって…。
あの時ばかりは、私も反省したわ。何事もやり過ぎはよくないってこと。
「もう少し我慢して、ダーリン♥ オッパイ、終わっちゃうわよ？♥」
そう、やり過ぎはよくない。
少しずつ、少しずつ…適度な位置まで。
そうすれば、ほら…、もう、皆に見られていることに慣れてきている。
これでいいの。欲張っていいのは、愛情だけ。少しずつ、少しずつ。
「はぁっ…♥ 私も感じちゃう…♥ ダーリン…♥」
にちゃにちゃと、淫靡な音が響く部屋。
…そろそろ、ご褒美の時間。
頑張ったわね、ダーリン。私の自慢の人。皆も羨んでいるわ。
だから、ご褒美、あげる。そして、ご褒美、ちょうだい。
頑張った私に…貴方の濃い精液、いっぱいかけてっ。
「ぁ…ダーリンッ……きゃあっ♥♥♥ はっ…♥ あはっ♥ すごい…♥」
胸の隙間をかき分けて、びゅるびゅると噴水の様に飛び出す精液。
特濃な白濁液は、私の胸に、顔に…そして、びっくりしたけれど、天井にまで。
上で見ている子達も、ガラスに貼り付いたそれに驚き顔…そして、恍惚とした表情。
「あんっ…♥ まだ出てる…♥ …こんなに出たら、今日はセックス、無理かしら…？♥」
胸の谷間の水溜まりを見ながら、そんな冗談を言うと…
不意に、起き上がって…私の身体にもたれかかるダーリン。
「きゃっ♥」
嬉しげに受け止めたけれど…内心、とても驚いた。
動ける力が残っていたこともそうだけれど、呟いている…小さな言葉に。
ぽつり、ぽつりと。でも、万感の意思が込められた言葉。彼の心。
まだ、できる。
大丈夫。
気持ち良くさせてあげる…。
「……ダーリン…♥」
…もしかして。もしかして、だけれど。
まさか…だったのかもしれない。
他の女性とするのが嫌…ううん、他の女性に分け与えるのが、嫌で…
全部…全部、ダーリンの全部、私に渡したかったから…。私だけに…。
だから、他の子を見てムラムラしても、全部私にぶつけていた…？
そうなの？ ダーリン。貴方は、本当に私だけを…。
「ぁ…♥」
彼のペニスが…私の濡れそぼったアソコに押し当てられる。
そして…何の抵抗もなく…その先端を、迎え入れて……。
「あぁぁっ♥♥♥」
ちゅぷん…という、愛液が絡まる音と共に、根元までを私のナカが包む。
ダーリンが、してくれている。
あの日の様に。盛って、必死で、下手な…でも、優しい…彼のセックス。
大好きな胸が目の前にあるのに…それにさえ目もくれず、腰を振って…。
私を、感じさせようとしてくれている。気持ち良くさせようとしてくれている。
「ひあっ…♥ だ、ダーリンッ…♥ 激しっ…♥」
一心不乱なストロークは、肉を打ち、音を響かせ、愛液を散らし、刺激を弾かせ。
私の身体を駆け巡るのは、今まで感じたことのないほどの…快感と幸福。
見て。皆、見て。
これが私の愛する人。私のダーリン。素敵でしょう？
ほら、慰める指が止まらない。大丈夫。もうすぐよ。
もうすぐ貴女達にも、私の愛するダーリンの味を教えてあげる。
大丈夫。ダーリンは優しいから。時間は掛かるかもしれないけれど。
皆のことも愛してくれる。私を愛するのと同じ様に。
でも、忘れないで。一番は、この私。
いつまでも。いつまでも。私と、ダーリンが。
「ダーリン…ッ♥ ダーリィンッ♥ んくっ…♥ 好きっ…♥ 好きぃっ♥」
ダーリン。愛してる。世界中の誰よりも。
だから、私は貴方をもっと気持ち良くしてあげたい。
あの子の手で。あの子の胸で。あの子のナカで。
もちろん、私自身のカラダでも。貴方に尽きない快楽を。
「熱いっ…♥ ダーリンのオチンチンもっ…♥ ナカもっ…♥ きゃうんっ…♥」
そして、私にも…あの子達にも、同じ快楽を。
例え、他の子と交わって、貴方の気持ちが揺れるとも。
私は絶対に、貴方の心を取り返す。だから、貴方はいつも通りに。
その優しさを、その愛情を。一番好きな人に注いであげて。
「やぁっ♥ ダーリンッ…♥ イくっ♥ イッちゃ……っ♥」
ダーリン。もっと他の子を知って。
そして、思って。やっぱり私が一番だ、って。
それが私の幸せなの。貴方に選ばれる幸せ。私が望む幸せ。
おねがい…、ダーリン。
「きゃうううぅぅぅぅぅんっっっ♥♥♥♥♥♥♥」
それが私の……。
……………
………
…
「ねぇ、ダーリン。今日はこんな子を連れてきたの♪」
私の腰に抱き付く…小さな彼の目の前に、一匹の魔物を差し出す。
「やっほーっ♪ …って、あーっ！？」
彼を見るなり、驚きの声を上げるインプ。
同じ様に、彼も驚いた表情で、彼女を見ている。
知り合いなのかしら？
「キミ、なんで私とエッチした後に逃げちゃったのさーっ！」
「魔界近くの森まで来て、何か探してるみたいだったから、私をかと思ったのにー！」
インプの言葉に、しどろもどろなダーリン。
………もしかして……。
「ねぇ、貴女、この子を襲ったら逃げられちゃったの？」
「そうだよ〜っ。１回エッチした後に…」
……………。
なんだ…。そっか。そうだったんだ。
ダーリンは、最初から、ずっと私のことを…。
「…ふふっ♥ じゃあ、これからはたくさんエッチできるわよ♥」
「ホント！？ やったー！♥」
「さあ、ダーリン…♥」
促す先は、私達の愛の巣。
もう他の子達は、あの扉の向こうで待っている。
誰もが皆、自分の恋人と愛し合うため。
でも、まだ。まだ揺れ動かない。
穢れた貴方は、ずっと、ずっと私を見つめて。
「今日も愛し合いましょう♥」
一途な貴方は、私の恋人。
……………
………
…
12/05/14 06:48更新 / コジコジ