「ん……あう……？」
目を覚ましたが真っ暗なままだった。
一瞬混乱して目に触れるとタオルが括りつけられているのに気付いた。
それで全部の記憶が蘇る、そうだ、自分は妹に……。
「んふ、あはは……」
ワハハハハ……
ぱり、ぽり
その妹の声が聞こえる。あとテレビの音と何かを食べる音。
慌ててタオルを取り外して見るとテレビの前に座ってポテトチップを食べる美香が見えた。
自分の下半身を見下ろしてみるとちゃんとズボンも履いている。
（あれ？夢？）
「あ、起きた」
混乱する義朗を美香がぽりぽりとポテトチップを齧りながら振り返る。
「ええっと……」
「もう、長いこと目を覚まさないから待ちくたびれたよ」
「ええっと……あれ、あの……」
「ん？」
「い、いや、ああ、何でもない、ええと、ちょっと変な夢を見て……」
あまりに日常的な光景に今までの非日常的な出来事が夢かと考えた。
「妹にオナホで扱かれる夢？」
義朗は絶句する、美香はぱり、とポテトチップを食べる。
「すっきりした？」
言われてみると下半身に心地よい疲労感を感じる。
「あー……あー……くっそ……何てこと……」
義朗は顔を覆ってごろん、と転がる。
興奮状態だった先ほどとは違って今はいわゆる「賢者タイム」である。
冷静になって考えるととんでもない事をしてしまったと感じる。
「そんな気にすることないじゃん」
「……いや……駄目だろう……常識的に考えて……」
「ケアだよケア」
「……オナホは？」
「ん？」
「オナホ使ったって言ってたろ、どんなの使ったんだ？何か……オナホにしては……」
「……」
ぱり
美香は無言でポテトチップを食べる。
「……なあ、おい、オナホ……」
ちゅ、ぴちゅ
美香はこれ見よがしに指を舐めた。ぞくぞくするほど色っぽく見える仕草だった。
「おいまさか」
「サービスサービス」
「サービスで済むか！何て事してんだ」
「オナホで扱かれるのも口で扱かれるのも変わんないって」
「そうか……？いやいやいや違うだろ」
「気持ちよくなかった？」
「気持ちよかった」
「じゃ、いいじゃん」
「いやでも……その……」
「足りない？」
「いやいやいやもう十分！十分だ！うん！ありがとうな！うん！」
慌てて手をぶんぶん振ってアピールする。
「……」
しかし美香はじっと義朗の下半身を見る。
「足りてないじゃん」
「いや、これはその……」
驚くべき事に義朗の下半身は先ほど失神する程射精したにも関わらずむくむくと元気を取り戻し始めていた。
「あー、大丈夫ほっとけば収まる、気にしなくていい」
美香は無言でポテトチップの袋をゴミ箱に捨てると義朗に近づいてくる。
「駄目、私完璧主義だから抜くならきっちり抜かないと気がすまない」
すっと義朗のそばに座り込んで言う、甘酸っぱいスモモの香りがする。
（な、何で……）
いつもは落ち着くはずの妹の匂い、しかしその匂いはもはや義朗にとって媚薬だった。
「うわ……もうばっきばきじゃん、全然足りてないね」
義朗の陰茎は匂いに反応してますます体積を増してズボンを押し上げ始める。
「ひ、一人で……一人で処理できるから……！」
「駄目」
股間を隠そうとする両手をぐい、と掴んで押さえつけると美香は義朗の目をしっかりと見る。
綺麗だった。漆黒の宝石のような瞳。
美香は目を離さないまま言う。
「動かないで」
義朗の抵抗がピタリと止んだ。その自分の反応に義朗は自分自身で驚く。
（え？……俺、逆らえなくなってる……？）
確かに人に強く言われると従ってしまう性分は自覚しているし、普段から自分よりずっとしっかりしている妹には頭が上がらない。
しかし今の美香の主張は明らかに理不尽だ、そのくらいは義朗にだって判断がつく。
なのに動くなと言われると躾けられた犬のように体が従ってしまった。
美香は言われた通りに抵抗をやめた義朗を見て微笑を浮かべた。ねっとりと絡みつくような笑み。
「いいよ、素直な兄さんは大好きだよ」
ぺろ、と桃色の小さな舌で唇を舐める。
「じゃ、ズボン脱いで」
「……わ、わかったよ……」

・

・

・

　べちんっ
開放された陰茎が跳ね上がってへそを打つ。本当にどうしてしまったのか、自分はそんなに強かっただろうか？
「あーあー、そんなのでよくもう大丈夫なんて言えたね、つついたら破裂しそうじゃん」
「だ、だから手を借りなくても処理できるって」
「……だぁめー……兄さんは私に出すのー……」
どき、とした。
どろりと粘着質な声、今まで聞いたことのない声だった。
「さっきのじゃ満足できなかったって事だよね？これ」
鉄のようになっている陰茎をそっと撫でながら美香は言う。
「い、いや……そういう訳では……」
視覚を封じられていた先ほどと違って妹が自分の陰茎に触れている所が目に見える、それだけで強烈な背徳感がある。
「……ねえ」
「はあ……はあ……え？」
美香は陰茎の鎌首を撫でながら首を傾げて義朗を見上げる。
「おっぱい見たい？」
「えっ」
反射的に先日見た美香のブラが脳裏をよぎる、同時に視線が制服の膨らみに吸い寄せられる。
びくん、と美香の手の中で義朗が反応する。
「見たいんだ」
「そこで判断するな！」
「見たくない？」
「え、いや」
「そっか、じゃあいっか」
見たい。物凄く見たい。
「んふふふふっ」
美香が義朗の顔を見て吹き出した。
「死ぬほど見たいって顔してる」
「そ、そんなこと……」
「いいんだよ、私の前じゃカッコつけなくても」
すっとシャツの下から背中に手を差し込む。
ぷち
小さいがやけに耳に残る音がした。
背後でホックを外した美香は胸元に手を差し込み、ブラをずるりと抜き取った。
「あ、あ……」
ぱさ、と布団に落とされるブラを見て義朗は奇妙な声を上げてしまう。
「んふふ、そんな大げさに反応する事じゃないじゃん、初めて見せる訳でもなし」
そりゃあ家族なのだから見たことが無い訳ではない。
しかしパンパース一枚で家を駆け回っていた頃と現役女子高生の現在を同じにしてもらっては困る。
口をぱくぱくさせるしか出来ない義朗を前に美香はじらすような手つきでシャツのボタンを外していく。
ブラを外したのでもうすでに谷間の肌色が見えている。
「みっ……ミカ！もういい！もういいから！もう十分……！」
義朗が声を上げたが美香は微笑を浮かべたまま細い指でシャツの前をつまみ、ひらりと開いてしまう。
「あああ……」
ため息が漏れた。
「成長したっしょ？」
綺麗だった、欲望を感じる前に芸術品を前にした感動のようなものを覚えてしまう。
巨乳、というにはぎりぎり届かないサイズ、しかしつつけば弾けそうな張りを持ってツンと上向いたそれはサイズ以上の存在感を放っている。
頂に咲く淡い色の乳首が健気に立ち上がってこちらに向けて存在を主張している。
（「美乳」ってこういうのを言うんだな……）
頭がぐらぐら揺れるような興奮に襲われながら妙に冷静な部分がそう考える。
「ほら」
呆然とする義朗の手首を美香が掴んで引く。
ぷに
世にも素晴らしい感触が手を襲った。咄嗟に反応できずに手の甲が押し付けられる形になる。
「ん……ちゃんと握ってほら」
指を開かされるとしっかりとその果実を掴まされた。
（あああああああ！わ……）
はち切れんばかりの弾力が掌を押し返した。
（若い！）
訳のわからない感動に襲われた。
（いや、違う！おっさんか俺は！妹のだ！妹のおっぱいだぞ！？兄が性的な興味で触れていいものでは……！）
「ふぅっ……くっ……」
思考停止状態に追いやられていた義朗は気付かなかったが乳房を握られた美香は肩をすくめて下唇を噛んでいた。
（あ……すご……ムネ気持ちい……やば、尻尾出そうになった）
沸き起こる快楽をどうにかやり過ごすと義朗の陰茎に改めて手を伸ばした。
「だっ……駄目……！」
義朗はそのてを制止しようとした。
（あ、あれ……）
離れない、手が乳房から離れない。
その弾力を味わうように手が勝手にやわやわと揉みしだいてしまう。
「ん……いいよ、兄さん……それオカズにしてて、私がこれ抜いてあげるから……完璧なオナニーサポートだね？」
根元に指を這わせながら美香は笑う。
「それもうオナニー違う……ひ、あ」
「ぴちゅ」
「ひぃぃぃっ……」
義朗の顎がカチカチ鳴った、先ほど目隠しをしていた時よりも倍増しの快感に感じる。
視覚で認識してしまうととんでもない背徳感だ、ファッション誌を飾る美貌を淫らに歪ませて自分の肉棒に媚びる少女。
その表情に何かがダブる。
何だったろう？
ミーン　ミーン　ミーン
（にいに、ぐれーぷあげるからおれんぢちょうだい）
蝉の声がしていた、そうだ、アイスキャンデー、コンビニで買った安いやつ。
あれが小さい頃の美香は好きだった、小さな唇でちゅぱちゅぱと
ちゅぱ、ちゅぱ、くちゅ、くちゅ
その時と同じ口が
ちゅぷちゅぷくちゅ、ぢゅるるるるぅ……
自分の陰茎を美味しそうに……。あの時のアイスキャンデーみたいに。
ぷに、むにゅ、たぷん
そしてそのころは少年と変わらない「胸板」だった箇所に美しく実った果実を自分の手が収穫するように……。
罪悪感を感じるはずだ、いや、感じるべき場面だ、兄として。
しかし幼い頃の美香の面影を重ねれば重ねるほどに義朗の陰茎にはドクドクと大量の血液が流れ込むのだ。
「んあぁは♪」
兄の昂ぶりを顔の間近で感じた美香は爛れた笑みを浮かべ、ずりずりとその美貌に滾る肉棒を擦り付ける。
「に、兄さんのこれはぁ……素直、だねえ……す、すごく、すなお……」
（ヤ、バ……頭まわんない……）
余裕をぶった言葉を言おうとして舌が回らなかった。
最初のフェラで分かっていた事だが美香の方もただではすまないのだ。
予想外だったのが兄に与える快感が大きければ大きいほど自分にも大きな快楽が返ってくるという事だ。
（お……おっぱい……破裂しそ……）
口淫だけで気絶するほどの気持ち良さだったのだ、触れられている乳房から伝わる快楽まで加算されてまともな意識を保っていられる筈がない。
（そりゃあ……そう、だよね……兄さんのおちんちんしゃぶってるんだし……兄さんにおっぱい触られてるんだから……し、幸せすぎて……お腹とけそ……）
ぴちゃ、じゅる
「んむ、ちゅぷ」
（でも……まだ……まだ、溺れる訳、にはいかない……）
「ちゅるるるる……」
（兄さん、を……）
「へぁ、あむっ、んむ」
（私と、同じ所にまで）
「ぶじゅるっぴちゃぴちゃ、ぷちゃ」
（引き摺り……堕とす……まで……）
「ちゅぅぅぅぅぅぅ」
（冷静、に）
ドクンッ
射精のタイミングはわかっていた、その瞬間に受ける快楽の濃さも。
だからその瞬間に気を持って行かれないように美香は心構えをしていた。それで耐えられるはずだった。
ぎゅぅっ
「んんンーーーーー！？」
しかし射精の瞬間に変形するほど強く握られた乳房から迸る快楽が全部を押し流した。
びゅくっ！びゅくっ！びゅくっ！びゅくっ！びゅくっ！びゅくっ！
「こきゅっ……こきゅっ……こきゅっ……こきゅっ……こきゅっ……」
淫らな妹はまたも飲精の快楽に耐えることができず、兄の腰にしがみついて空腰を振りながらフェラチオアクメを迎えた。

■作者メッセージ
急ごしらえの弾だ！無駄遣いするなよ！

了解！（即発射）