読切小説
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大胆な夫
 夫「たっだいまー!」
 鈴「お帰りなさい、アナタ…」
畑仕事から帰ってきた夫は泥だらけを笑顔を妻の鈴(すず)に向ける。
あぁ、彼を見る度にお腹が疼いてしょうがない。夫のせいで、私はこんな体に…。



3年前。それは鈴が夫と出会った時のこと。山の一部を畑にしてしまおうと考えていた夫の仕事場の真横に大百足の鈴が住んでいたのだ。
 鈴「毎日毎日…うるさわ…。どうしましょう…」
カン!カン!カン!
という木を斧で斬り倒そうとする音と、その木が倒れる時の音、仲間同士でのふざけ合いながらする雑談など、端から見ている彼女にとって全てが雑音であり、騒音であった。引っ越そうかとも考えていたが彼らはその場所で野宿をしているため、不用意に外に出ることができない。
 鈴「…そうだ。一人を人質にとって逃げましょう。きっと上手くいくわ」
ムフッと笑顔を作り、作戦決行の為に夜まで待機する。

その夜。全員が寝静まったのを見計らい、音を起てることなくそっと一人の男に忍び寄る。その時捕まえた男が後の夫になるということなんて、当時の鈴は思いもしなかった。

 夫「ん…ん?」
目を覚ますと見知らぬ場所にいた。壁全部が自然の岩で覆われていて、薄暗く、明かりといえば隙間から降り注ぐ月明かりくらいだ。しかし、その月明かりさえも、自分を押さえつけるように上から見下ろしてくる彼女のせいで塞がれてしまっている。
 鈴「アナタ達が最近ずっと騒ぐせいで…迷惑して、ひゃんっ」
可愛い声が出た。美しく、綺麗な腹部を突然舐められたせいだ。
 鈴「ちょ、ちょっと…なにして…」
モジモジと身体をくねらせならが抵抗するが、抱きかかえるように後ろに手を回されているせいで後ろに逃げることができない。
 夫「ん…美味しい…んちゅ…ペロ…」
突然の行動に驚き、よがり、甘い声を出してしまう鈴は顔を赤らめている。
 鈴「な、なんで…お腹なんか舐め…ひぅ♥」
 夫「ぷはっ…。だって、君が可愛いから…。魔物娘でしょ?知ってるよ、ここを畑にしようっていうのも、本当は家にするつもりだったんだ」
 鈴「え…ひゃっ♥」
 夫「 ピチャ…ジュルゥ…ペロペロ…」
執拗な舌での責めが続く。上半身にある毒腺に唾液が触れる度に感度が増し、欲情を押さえることができなくなってくる。
 夫「もっと前から君のことは知ってた。一目ぼれだった。いつかこうしたいと思ってた。だから、せめて君に近づこうとあそこを開拓してくれるように仲間に言ったんだけど、勝手に畑にする方向で話を進められてな…。でも、君の方から俺を招いてくれたのは嬉しい。だから、存分に君を舐めさせてもらう」
 鈴「ひゃ…あぅぅ…ひ、あんっ♥」
この時、鈴は気付いた。彼は舐めフェチなのだと。しかし、その時はもうすでに彼の舌のテクニックに悶えるしかないただの女になってしまっていた。
 鈴「ダメ…毒腺舐めちゃ…感じちゃう…♥」
 夫「毒腺?…ここか?」
ペロっとなぞり上げるように紫色の綺麗な線をたどると、鈴は大きく仰け反った。
 鈴「あぁっ♥ダメだって…言ったのに♥我慢できなくなっちゃう…」
惚けた表情で夫を見つめる鈴は、離れようとしていた最初とは裏腹に今度はギュッと夫を抱きしめる。
夫は夫で舐めると同時に綺麗な桜色をしている乳首を指でつまんだり転がしたりして遊んでいる。
 鈴「あっ、そんなに遊ばないで…♥クル…きちゃう…!」
鈴の体が小刻みに震えだした。そろそろイッてしまうらしい。
 夫「舐められて、乳首弄られただけでイクなんて、君は敏感なんだね。いいよ、何回イッても…。もっと激しくしようか」
そういうと同時に夫の責めは激しくなる。腹部を舐め、乳首を弄り、さらには秘部に手を伸ばして人差し指と中指でグチュグチュと膣内をかき回す。
 鈴「あっ♥あっ♥あっ♥あっ♥あっ♥イクぅ♥イッちゃう…♥」
より強く夫を抱きしめ、絶頂の時の快楽に悶える。
 鈴「イク!ふぁあああああああ♥」
ビクビクと腰が痙攣し、だらしなく涎が垂れる。そんな彼女に濃厚な口づけを何度もして、二人は熱い夜を共にした…。




それからというもの。夫は何かあるごとに妻である鈴の腹部を舐めにかかる。時には砂糖やはちみつを塗ったりもする。毒腺は他の大百足よりもはるかに敏感になってしまった。いつもは何対もある脚で隠したりするものなのだが、触れるだけでも感じてしまうため露出せざるを得なくなってしまってる。
 夫「今日は確か結婚記念日だったね…鈴…?」
 鈴「分かってますよ、アナタ…。アナタの為なら、存分にお舐めください…」
敏感になった腹部を自分でなぞり、誘うように艶めかしく答えた鈴を見て夫はほほ笑む。
なぞるだけでムラムラとした気が起きてくる。今にでも夫に舐めてほしい、触ってほしい、弄ってほしい。そんな欲望がグルグルと渦巻き、表情に出てしまう。
 夫「今日はお腹だけで何回イクかな…」
夜が楽しみでしょうがない二人の生活であった…。
14/11/30 17:40更新 / シラコ

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