一人ぼっちだったニ人
彼女と出会ってから数か月後
俺達は魔物親交国である小さな村で暮らし始めた
主な理由は洞窟から出たことがないの彼女に世界の広さを知ってほしかったからだ
そんな中・・・・・
〜〜〜〜〜
「うるさい！バカッ！死んじゃえ！」
バタンと扉がしまった
「…………はぁ〜、またかよ」
深いため息をつく
これで何度目だろうか―――この状況は
俺は石になっている首より下の部分を見下ろしながら俺は再び大きなため息をついた
〜〜数分前〜〜
「リオのバカ、もう知らない!」
理由もわからずいきなりキレられる
「今度は何なんだ？」
呆れ顔をしながら返すと
「うっ、また人をバカにした顔して、アンタなんか、アンタなんか…」
シノンの目の色が変わり辺りが時間が止まったように静まる
気が付くと手足が動かない
つーか体が石になってる
「ちょっ、いきなり人を石にするな。せめて、理由だけでもだなぁ・・・」
若干説教っぽく俺が言うと
「うるさい!バカッ!死んじゃえ!」
〜〜〜〜〜
そうして首より下の部分は石になり、一人家の中に取り残されたのが現状である
と言ってもこの状況は今日が初めてではない
以前も２、３回彼女が怒った時こうなった記憶がある
なんというかまぁ、一応ケンカみたいなものだ(主に彼女の一方的な怒りによる)
しかし、今までたいていはこの石化が自動的に解ける前に彼女は
「リ、リオが寂しそうだったから、し、仕方なく戻って来てあげたわよ、か、感謝しなさい！」
とか
「リ、リオがどうしてもっていうなら、ゆ、許してあげてもいいわよ・・」
とかなんとか言いながら帰ってくるのがオチだったりする
体が動かないので、とりあえずいつも通り彼女が怒った原因を考えることにするが
「・・・・・・暇だな」
ボソッと独り言をいいながら俺は彼女の戻りを待った
〜〜〜〜
家を飛び出て
私はひたすら歩いていた
「全く、リオったらいつもいつも私を放っておいて」
――リオ
――私を救ってくれた人
――世界で一番大切な人
そんな彼は、私が目を離すと、すぐどこかへ行ってしまう
私だってもっと彼とイチャイチャしたいし
もっと愛して、愛されたい
でもそんなのできっこない
だってそんなの………ハズガシイシ……///
そりゃ出会ったばかりの頃はそれなりに甘えたりしてたけど・・・
今は村の人や魔物がいるし・・・
前にいた洞窟みたいに誰もいないとこならいいんだけどなぁ・・・
そんなことを考えていたら
「此処……どこだろぅ……」
私としたことが、怒りに身を任せてひたすら歩いていたらいつの間にか森で迷ってしまった
アォーンと狼の雄叫びが聞こえ、反射的にビクッとしてしまう
狼などに襲われたらどうしよう・・・
この辺りの森では危険な
基本的に魔法が使える私なら狼なんて軽く捌ける
でもそれは正面から戦った場合の話
突然の不意討ちだったり、群れに囲まれたらどうなるかわからない
先程の怒りも忘れ、私はいつの間にか不安になっていた
「リオ………」
ふと彼の名前を口にする
さっきまでとは裏腹に彼のことが恋しくなっていた
「とにかく、帰らなきゃ」
怯える心を励ましつつ、私は再び歩き始めた
〜〜〜〜〜
「・・・・・・・遅いな」
結局、彼女が起こっている理由もわからず、暇をもてあそばせていた
「このままじゃ、あっ」
突然、体が自由になる
石化が解けたのだ
「シノンの奴、どうしたんだ・・・」
今までなかったことに俺は少し動揺していた
いい加減俺にあきれてしまったのか？
いや、もしかしたらどこかで誰かに襲われたのかもしれない？
まさか教団の連中につかまったとか？
「もう帰って来ないとかないよな・・・・・・・」
勝手な妄想が徐々に自分を焦らせる
「クソッ」
気が付くと俺は家を飛び出していた
〜〜〜〜〜
道に迷ってから数時間
なんとか無事に家まで着くことができた
早く彼に会いたいと気持ちが焦るが
どんな顔で会えばいいのだろう
勝手に怒って、石化させて、そのままずっと放っておいて・・・
今までは開き直って彼に接してきたけど
今日は少しだけ寂しさと罪悪感を感じていた
少しの間ドアを開けるのを戸惑ったが、早く彼に会いたいという気持ちが先走り
ドアを開けた
でも
彼はいない
「リオ？リオー!」
彼の名前を叫んでみるも返事が返ってくる気配はない
リオはどこかへ行ってしまった
『うるさい、バカ、死んじゃえ!』
彼に言った言葉が脳裏に浮かぶ
「またやっちゃったな……」
ソファーに座り、彼が私にくれたぬいぐるみを抱き締める
(なんでまたあんなこと言っちゃったんだろ)
自然と涙が込み上げてくる
(一人ぼっちが辛いことなんて自分が誰よりも知ってるはずなのに)
それなのに、自ら一人になって、彼を一人にした
(こんなことしても後悔するだけだってわかってるはずなのに・・・・何度も何度も繰り返し て・・・・・・・・いい加減嫌われただろうな)
迷っている間もずっと我慢してきた涙が一気に溢れてくる
「ぐすっ、ひっぐ・・・・・・リオ・・・リオォ・・・・・」
〜〜〜〜〜
「たくっどこ行ったんだよアイツ」
シノンが行きそうな場所を一通り回ったが、結局見つからず、一旦、家に戻る途中だった
俺がもっとアイツを見てやらなきゃいけなかった
後悔だけが頭に浮かぶ中、俺は家に帰り
ドアを開けると、泣き声が聞こえる
他でもない彼女の声
「シノン!どうした?何があった?」
俺は慌ててソファーに駆け寄り、シノンに問うと
「リ・・・オ・・・？」
俺に気付いた彼女はいきなり抱きついてきた
「ごめんな・・・さい、もう怒らないからぁ、・・グスッ・・わ、わがまま言わないからぁ・・・お願い、一人にしないで」
初めて会った時のように大泣きする彼女
(また泣かせちまったな)
そうして俺は自分の過ちに気付く
「ゴメンな、シノン。傍にいるって約束したのに、寂しい思いさせちまって」
そう言って彼女を強く抱き締め返す
やがて彼女の尾や蛇が俺に絡み付き、抱き締める力も徐々に増してくる
それから一時間くらいずっとそのままだった
そして、その後
「ねぇ、リオ、お願いがあるの……」
〜〜〜〜〜
そうして彼女に言われ俺達は初めて出会った洞窟に来ていた
「まだ数ヶ月のはずなのに、ここに来るのも久しぶりだな」
「それで、何でここに来たかったんだ？」
彼女のお願いというのは、ここに一緒に来てほしいということだった
「それはね・・・その・・・・・・えっと・・・・」
「そんなに言い難いことなのか？」
どこか恥ずかしそうにする彼女に俺が言うと
「これからわかるよ」
そういわれ、いきなり唇をふさがれたままベットへ押し倒された
「私ね、今・・・不安なの・・・リオが・・・遠くにいる気がして・・」
いいながら衣服を脱いでいき、やがて生まれたままの彼女の姿が露になる
「だからお願い、あなたを・・・感じさせて」
少し潤んだ目なシノンに俺は
「俺でよければ」
そっとうなずいた
瞬間、再び唇が重なる
「んちゅく・・・んっ・・・れお・・・・」
絡まりあった舌が解け、唇を離すと細く透明な糸がツーッと伸びた。
やがて途切れた唾液はシノンの唇や顎のラインをかけて汚す。
「リオ、いい？」
ズボンに手をかけながら俺に問いかける
俺が小さくうなずくと、丁寧に脱がされていきやがて俺のモノが露になる
やがて
「じっとしててね」
そう言うと俺のモノを柔らかな胸で強く挟みこんだ
「シ、シノン、いったい・・いつこんなことを」
今までに何回か彼女と交わったが胸で挟まれたことはなかった
「・・・・・レ、レーナさんに・・・・」
レーナさんは俺たちが引っ越した村のいわゆるお隣さんである
しかもエキドナである彼女に対し、シノンも何か親近感を覚えるようだ
などと考えている間も彼女は俺に刺激を与え続ける
「どう、リオ・・・気持ち・・・いい？」
やがて、挟み込んだモノをこするように胸を上下に動かし始める
その感触と強くも柔らかな圧迫感が快楽を生み出す
「うん、いい、凄く気持ちいいよ」
「それじゃあこんなのは・・・どう？」
シノンはそういいながら、優しく舌を這わせた。
「んっ、じゅる・・・・じゅぷじゅぷ・・・れろぉ・・・れろれろ・・・」
舌を這わせてる間も両胸を動かし、圧迫が緩まる気配は無い
唾液で濡れた唇の暖かな感触が快感を加速させる
「ん、シノン・・・それは・・・！」
「じゅぱっ・・・・我慢なんてしなくていいから・・ね・・・」
シノンは一心不乱に、まるでむしゃぶりつくように俺のものに刺激を与え続ける
体が痺れるような快感の前に成すすべなく俺はシノンの口内に精を放出した
「あはっ☆・・・・んっ・・・じゅる・、じゅるるる・・・」
嬉しそうな声をあげながら精を飲み干していく、その顔は本当に幸せそうだ
やがて全て飲み干したシノンは、少し照れながら尾を巻きつかせてくる
そして、自分の秘所に手をかけ
「それじゃ、本番・・・いくね」
言い終わるとシノンは俺のモノをゆっくりと根元まで飲み込んでゆく
「ふぁぁぁぁぁぁぁぁ♪」
「っん、シノン！」
俺たちが深く繋がると、シノンがゆっくりと動き出す
「いぁぁ♪ い、イイっ♪ スゴク深くて♪」
「俺もいい・・よ！ 凄く、気持ち・・いい！」
一回、また一回と快感が流れるとともに心なしか彼女の抱擁が強くなり、まるでシノンと本当に一つになっているような感覚になる
やがてシノンは俺の手をぎゅっと握り、俺はそれに答えるように握り返し、そっと唇を奪う
「れろっ、ちゅるっ、、れろぉ、べろぉっ・・・・・あぁ！またぁ・・・中で、大きく・・・♪」
キスの間も快楽はましていき、波打つように肉壁が震え、まるで搾り取るかのように俺のモノに激しく絡みつく
「えぁ、っく、もうっ・・・で、でるぅっ・・！」
「ふぁぁ、来て・・リオ！ いっぱい、いっぱいしょしょいで♪ にゃ、にゃかにいっぱい！！」
甘くとろけそうな声とともにシノンの中にドロドロの熱い粘液が流れ、俺のモノを包み込み、俺を一気に限界へ導いていく
「シノン、イク！」
「はぁっ！あっくぅ！ああぁっ！ふぁあん！あぁっ、あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁんっ♪」
〜〜〜〜〜
「それでシノン、なんで怒っていたの？」
相変わらず繋がりっぱなしだが、多少時間がたち、少し落ちついた頃、俺はシノンに問いかけた
「それは・・・・・その・・・・えと・・・・」
「？」
なにやら人差し指をツンツンさせながらもじもじしている
「リオが・・・・私に・・・・・構ッテクレナイカラ・・・・」
「・・・・・え？」
彼女の言葉を理解できず、しばらく鳩が豆鉄砲を食ったような状態だった
「最近さ・・・リオは帰るの遅いし、忙しいとか言って私に構ってくれないし・・・」
「・・・・・っぷ・・くくくく・・・あははははは」
彼女の言葉を聞いているうちに思わず吹き出してしまった
「な、何がおかしいのよ！！」
「ははは・・、いやごめん・・・なんかさ・・・その・・・可愛くって」
「なっ！・・・」
今度はシノンが不意打ちを食らったように顔をしたかと思うと、その顔が一気に真っ赤になる
「そ、そんなこと言ったてごご誤魔化されないんだからね！！」
赤くなった顔を必死に隠そうとして顔を伏せているが、彼女の髪である蛇が俺の顔を優しく舐めたり、すり寄ってくる。慣れているとはいえ、非常にくすぐったい。
「いやぁーそれにしても、はてっきりあのことを怒ってるのかと思ったよ」
「あのこと？」
「この前コウさんと飲みに行ったときさー、酔ったアオオニさんに絡まれてさー」
「・・・・・・」
「いやまぁ俺も酔ってたとはいえ大変だったん・・・って、あれ？シノン？」
「・・・・・・ふふふ、あはははははははははははははははははははははははははははははは」
顔を伏せたまま不自然な笑いをこぼすシノン、同時にあたりの空気が静まり返る・・・
「シノン？・・シノン・・さん？」
「そっかぁ、私が寂しい思いをしている間に、リオ君はそんな楽しそうなことをしていたんだぁ・・・」
君づけ！？いままでされたことないぞ・・・・気のせいか何か彼女の周りからオーラのようなものを感じる。やがて顔が上がり、目があった瞬間――
「それはよかった・・・ね！！」
「え？ちょ・・・シノンさん？・・・な、なんで！？」
本日二度目の石化・・・だが朝の時とは違い、彼女は俺の体を巻きついているため、石になっているにもかかわらず彼女の体温を感じる。さらに言うと先ほどから繋がったままなので・・・
やがてシノンは僕を見下ろしながら――ちろり、と舌なめずりをする。
その仕草は、息を呑むほどに妖艶に見える
今俺の目の前にいるのが魔物だというのが改めて認識できる。そして今から俺がどうなるのかも・・・
「それじゃ〜、リ〜オ・・・覚悟はい〜〜い？」
「待っ、・・や、やめ・・・あっ・・・あぁぁぁぁぁぁ・・・！！」
シノンはどこか焦点の合ってない目で石となった俺のモノを膣で包みこみ、ゆっくりと動かしていく。
「なん・・・だよ・・・これ？・・・うわぁ！」
冷たくなったモノを優しくそして暖かい肉壁が刺激する。既に二度の射精を行った後だが、先ほどとは比べ物にならない快感が電流のように全身に走る。
「ど〜お？リ〜オ？今どんな気持ち？」
先ほどとは打って変わって余裕そうな表情で腰を動かすシノン
味わったこともない快楽に成す術なく本日3回目の絶頂を迎えた・・・だが
「あー！リオってばもうイっちゃたの？しょうがないなー、全くー」
シノンは意地悪そうな表情でまたも唇を舌舐めまわす。さながら蛇のようだ
「っぐ・・・し、シノン・・・」
頭がくらくらしている中、必死に喉から声を出す
「あー、ちなみに私がイくまで出せないからね〜」
そう、今絶頂したのに体が石になっているからか、射精することが出来ない。どういう理屈なのかは分からないが、例えるなら絶頂の直前で寸止めさせられているような状況だ
「お、鬼！・・・悪・・・魔！」
「ふふ、まだまだ・・あんっ♪・・イクよ！」
こっちがイって間もないにもかかわらず、腰の運動を止める気配はまるでない、むしろその顔には笑みがこぼれている。
「ふぁっ、はぁ！んくぅっ！あっ、はあぁぁ、あぁぁ、んっ、んはぁ・・・・」
「っぐ、シノ・・・・ンッ・・・！」
こっちが必死なのにもかかわらず、シノンはただひたすらに快楽を貪るように腰を振りつづけ、痛いくらいに尾をしめてくる
「ぅぁ・・・・か、絡み付いて・・凄い・・クソッ・・・！」
「ふふ私も・・・ふはあぁ♪・・・そろそろ・・・・んくぅ・・んあぁ！」
そういうなり、石化が解かれ、シノンの中が、ひときわ強く締め付けてくる。
そして蛇口がとかれたように俺のモノから彼女の中に一気に注がれる
「っぐ、うわああああああぁぁ！！！」
「はふぁぁっ！あっ、んぁっ♪あっ、あっ！んはぁ、んんぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ！」
いつもより長い射精が終わるとシノンは嬉しそうな顔で俺の唇を舐めてくる。一方、俺は普段の数倍の疲労感に耐え切れず徐々に意識が薄れていった・・・・
〜〜〜〜〜〜〜〜〜
目が覚めるとどこか見覚えのある天井。前にも一度見たことがある気が・・・
「スー、スー」
そんなことを考えているうちに彼女の寝息に気付く。そうか・・・ここは
全く、この淋しん坊の我が君は・・・・。昨夜の出来事を思い出しながら、彼女の髪をそっと撫でる。寝顔は間違いなく天使なんだが、これがどうやったら昨日のようなドＳになれるんだか・・・
「っん？リオ？」
「おっと、悪ぃ？起こしちまったか」
「昨日はその悪かったな・・・」
とりあえず真っ先に謝る
「いや私こそ・・・・」
俺に非があるとはいえ、流石に彼女も反省しているようだ
「いや俺が・・・俺が悪いんだ！！ 俺が・・・いくら魔物とはいえ手を上げたんだから」
「え？」
「いくら襲いかかってきたとはいえ、酔った女性相手に手加減もなく対応してしまった俺が悪いんだ！！」
「え！？えぇ！？」
「リオはアオオニさんとアンナコトやコンナコトをしたんじゃないの！？」
「え？あんなことと言われても、襲い掛かってきた彼女に、ついジパングの友人直伝の投げ技で投げ飛ばしたとか？ 俺も酔ってたとはいえ女性を投げ飛ばすのはいささかあれだったか・・・」
あの時は周りの目(特に魔物からの)が痛かったなぁ。「女に手を上げるとかサイテー」とか言われてる気がしたし。コウさんにも迷惑をかけてしまったな。
当時は俺は悪くねぇと思ってたけど、酔いが冷めるにつれ俺が悪い気がしてならない。
「・・・・・」
シノンは無言のまま呆然としているが、やがて口を開く
「じゃあやましいことは何もしてないの」
ここでようやく彼女の言葉の意図を理解した
「・・・・・もしかしてあれか？ 俺がアカオニさんとキャッキャッウフフな事をしたとか思っていたのか？」
俺の問いにシノンは目をそらしながらも、小さく頷く。昨日と同じように
「・・・・・お前はホントに可愛いな」
言いながらか頭を撫でてやると、その手に蛇たちがびくびくしながらもすり寄ってくる
「・・・・・怒ってないの？」
涙目になりながらもゆっくり顔をあげるシノン。こうゆうとこだけ見ると昨日の彼女とは別人のようだ。
「んー全く怒ってないと言えば嘘だけど、今はもうどうでもいいかな、過ぎたことだしー、まぁ次やったら流石に怒るけどな」
昨夜のことを思い出す。インキュバスじゃなかったら俺、死んでたかもな。
というかあんなことをされたら、そのうち俺の精神が崩壊する・・・
などと回想に浸っているとシノンが俺に抱きついてくる
「ごめんなさい、私・・・その・・・」
どうやら彼女は随分な思い違いをしていたようだ。
「いいって、お前のそういう不器用なとことかも含めて俺はお前が好きなんだよ」
少し照れながらも、しっかり目を見てそう告げると、涙目のままキスをしてくる。舌を絡めた深く長い口付け。やがてシノンは唇を離すと、わずかに目尻に残った涙が隠れるくらいとびっきりの笑顔で俺にこう告げる
「私も好き、大好き ―――――ううん愛してる 」
俺達は魔物親交国である小さな村で暮らし始めた
主な理由は洞窟から出たことがないの彼女に世界の広さを知ってほしかったからだ
そんな中・・・・・
〜〜〜〜〜
「うるさい！バカッ！死んじゃえ！」
バタンと扉がしまった
「…………はぁ〜、またかよ」
深いため息をつく
これで何度目だろうか―――この状況は
俺は石になっている首より下の部分を見下ろしながら俺は再び大きなため息をついた
〜〜数分前〜〜
「リオのバカ、もう知らない!」
理由もわからずいきなりキレられる
「今度は何なんだ？」
呆れ顔をしながら返すと
「うっ、また人をバカにした顔して、アンタなんか、アンタなんか…」
シノンの目の色が変わり辺りが時間が止まったように静まる
気が付くと手足が動かない
つーか体が石になってる
「ちょっ、いきなり人を石にするな。せめて、理由だけでもだなぁ・・・」
若干説教っぽく俺が言うと
「うるさい!バカッ!死んじゃえ!」
〜〜〜〜〜
そうして首より下の部分は石になり、一人家の中に取り残されたのが現状である
と言ってもこの状況は今日が初めてではない
以前も２、３回彼女が怒った時こうなった記憶がある
なんというかまぁ、一応ケンカみたいなものだ(主に彼女の一方的な怒りによる)
しかし、今までたいていはこの石化が自動的に解ける前に彼女は
「リ、リオが寂しそうだったから、し、仕方なく戻って来てあげたわよ、か、感謝しなさい！」
とか
「リ、リオがどうしてもっていうなら、ゆ、許してあげてもいいわよ・・」
とかなんとか言いながら帰ってくるのがオチだったりする
体が動かないので、とりあえずいつも通り彼女が怒った原因を考えることにするが
「・・・・・・暇だな」
ボソッと独り言をいいながら俺は彼女の戻りを待った
〜〜〜〜
家を飛び出て
私はひたすら歩いていた
「全く、リオったらいつもいつも私を放っておいて」
――リオ
――私を救ってくれた人
――世界で一番大切な人
そんな彼は、私が目を離すと、すぐどこかへ行ってしまう
私だってもっと彼とイチャイチャしたいし
もっと愛して、愛されたい
でもそんなのできっこない
だってそんなの………ハズガシイシ……///
そりゃ出会ったばかりの頃はそれなりに甘えたりしてたけど・・・
今は村の人や魔物がいるし・・・
前にいた洞窟みたいに誰もいないとこならいいんだけどなぁ・・・
そんなことを考えていたら
「此処……どこだろぅ……」
私としたことが、怒りに身を任せてひたすら歩いていたらいつの間にか森で迷ってしまった
アォーンと狼の雄叫びが聞こえ、反射的にビクッとしてしまう
狼などに襲われたらどうしよう・・・
この辺りの森では危険な
基本的に魔法が使える私なら狼なんて軽く捌ける
でもそれは正面から戦った場合の話
突然の不意討ちだったり、群れに囲まれたらどうなるかわからない
先程の怒りも忘れ、私はいつの間にか不安になっていた
「リオ………」
ふと彼の名前を口にする
さっきまでとは裏腹に彼のことが恋しくなっていた
「とにかく、帰らなきゃ」
怯える心を励ましつつ、私は再び歩き始めた
〜〜〜〜〜
「・・・・・・・遅いな」
結局、彼女が起こっている理由もわからず、暇をもてあそばせていた
「このままじゃ、あっ」
突然、体が自由になる
石化が解けたのだ
「シノンの奴、どうしたんだ・・・」
今までなかったことに俺は少し動揺していた
いい加減俺にあきれてしまったのか？
いや、もしかしたらどこかで誰かに襲われたのかもしれない？
まさか教団の連中につかまったとか？
「もう帰って来ないとかないよな・・・・・・・」
勝手な妄想が徐々に自分を焦らせる
「クソッ」
気が付くと俺は家を飛び出していた
〜〜〜〜〜
道に迷ってから数時間
なんとか無事に家まで着くことができた
早く彼に会いたいと気持ちが焦るが
どんな顔で会えばいいのだろう
勝手に怒って、石化させて、そのままずっと放っておいて・・・
今までは開き直って彼に接してきたけど
今日は少しだけ寂しさと罪悪感を感じていた
少しの間ドアを開けるのを戸惑ったが、早く彼に会いたいという気持ちが先走り
ドアを開けた
でも
彼はいない
「リオ？リオー!」
彼の名前を叫んでみるも返事が返ってくる気配はない
リオはどこかへ行ってしまった
『うるさい、バカ、死んじゃえ!』
彼に言った言葉が脳裏に浮かぶ
「またやっちゃったな……」
ソファーに座り、彼が私にくれたぬいぐるみを抱き締める
(なんでまたあんなこと言っちゃったんだろ)
自然と涙が込み上げてくる
(一人ぼっちが辛いことなんて自分が誰よりも知ってるはずなのに)
それなのに、自ら一人になって、彼を一人にした
(こんなことしても後悔するだけだってわかってるはずなのに・・・・何度も何度も繰り返し て・・・・・・・・いい加減嫌われただろうな)
迷っている間もずっと我慢してきた涙が一気に溢れてくる
「ぐすっ、ひっぐ・・・・・・リオ・・・リオォ・・・・・」
〜〜〜〜〜
「たくっどこ行ったんだよアイツ」
シノンが行きそうな場所を一通り回ったが、結局見つからず、一旦、家に戻る途中だった
俺がもっとアイツを見てやらなきゃいけなかった
後悔だけが頭に浮かぶ中、俺は家に帰り
ドアを開けると、泣き声が聞こえる
他でもない彼女の声
「シノン!どうした?何があった?」
俺は慌ててソファーに駆け寄り、シノンに問うと
「リ・・・オ・・・？」
俺に気付いた彼女はいきなり抱きついてきた
「ごめんな・・・さい、もう怒らないからぁ、・・グスッ・・わ、わがまま言わないからぁ・・・お願い、一人にしないで」
初めて会った時のように大泣きする彼女
(また泣かせちまったな)
そうして俺は自分の過ちに気付く
「ゴメンな、シノン。傍にいるって約束したのに、寂しい思いさせちまって」
そう言って彼女を強く抱き締め返す
やがて彼女の尾や蛇が俺に絡み付き、抱き締める力も徐々に増してくる
それから一時間くらいずっとそのままだった
そして、その後
「ねぇ、リオ、お願いがあるの……」
〜〜〜〜〜
そうして彼女に言われ俺達は初めて出会った洞窟に来ていた
「まだ数ヶ月のはずなのに、ここに来るのも久しぶりだな」
「それで、何でここに来たかったんだ？」
彼女のお願いというのは、ここに一緒に来てほしいということだった
「それはね・・・その・・・・・・えっと・・・・」
「そんなに言い難いことなのか？」
どこか恥ずかしそうにする彼女に俺が言うと
「これからわかるよ」
そういわれ、いきなり唇をふさがれたままベットへ押し倒された
「私ね、今・・・不安なの・・・リオが・・・遠くにいる気がして・・」
いいながら衣服を脱いでいき、やがて生まれたままの彼女の姿が露になる
「だからお願い、あなたを・・・感じさせて」
少し潤んだ目なシノンに俺は
「俺でよければ」
そっとうなずいた
瞬間、再び唇が重なる
「んちゅく・・・んっ・・・れお・・・・」
絡まりあった舌が解け、唇を離すと細く透明な糸がツーッと伸びた。
やがて途切れた唾液はシノンの唇や顎のラインをかけて汚す。
「リオ、いい？」
ズボンに手をかけながら俺に問いかける
俺が小さくうなずくと、丁寧に脱がされていきやがて俺のモノが露になる
やがて
「じっとしててね」
そう言うと俺のモノを柔らかな胸で強く挟みこんだ
「シ、シノン、いったい・・いつこんなことを」
今までに何回か彼女と交わったが胸で挟まれたことはなかった
「・・・・・レ、レーナさんに・・・・」
レーナさんは俺たちが引っ越した村のいわゆるお隣さんである
しかもエキドナである彼女に対し、シノンも何か親近感を覚えるようだ
などと考えている間も彼女は俺に刺激を与え続ける
「どう、リオ・・・気持ち・・・いい？」
やがて、挟み込んだモノをこするように胸を上下に動かし始める
その感触と強くも柔らかな圧迫感が快楽を生み出す
「うん、いい、凄く気持ちいいよ」
「それじゃあこんなのは・・・どう？」
シノンはそういいながら、優しく舌を這わせた。
「んっ、じゅる・・・・じゅぷじゅぷ・・・れろぉ・・・れろれろ・・・」
舌を這わせてる間も両胸を動かし、圧迫が緩まる気配は無い
唾液で濡れた唇の暖かな感触が快感を加速させる
「ん、シノン・・・それは・・・！」
「じゅぱっ・・・・我慢なんてしなくていいから・・ね・・・」
シノンは一心不乱に、まるでむしゃぶりつくように俺のものに刺激を与え続ける
体が痺れるような快感の前に成すすべなく俺はシノンの口内に精を放出した
「あはっ☆・・・・んっ・・・じゅる・、じゅるるる・・・」
嬉しそうな声をあげながら精を飲み干していく、その顔は本当に幸せそうだ
やがて全て飲み干したシノンは、少し照れながら尾を巻きつかせてくる
そして、自分の秘所に手をかけ
「それじゃ、本番・・・いくね」
言い終わるとシノンは俺のモノをゆっくりと根元まで飲み込んでゆく
「ふぁぁぁぁぁぁぁぁ♪」
「っん、シノン！」
俺たちが深く繋がると、シノンがゆっくりと動き出す
「いぁぁ♪ い、イイっ♪ スゴク深くて♪」
「俺もいい・・よ！ 凄く、気持ち・・いい！」
一回、また一回と快感が流れるとともに心なしか彼女の抱擁が強くなり、まるでシノンと本当に一つになっているような感覚になる
やがてシノンは俺の手をぎゅっと握り、俺はそれに答えるように握り返し、そっと唇を奪う
「れろっ、ちゅるっ、、れろぉ、べろぉっ・・・・・あぁ！またぁ・・・中で、大きく・・・♪」
キスの間も快楽はましていき、波打つように肉壁が震え、まるで搾り取るかのように俺のモノに激しく絡みつく
「えぁ、っく、もうっ・・・で、でるぅっ・・！」
「ふぁぁ、来て・・リオ！ いっぱい、いっぱいしょしょいで♪ にゃ、にゃかにいっぱい！！」
甘くとろけそうな声とともにシノンの中にドロドロの熱い粘液が流れ、俺のモノを包み込み、俺を一気に限界へ導いていく
「シノン、イク！」
「はぁっ！あっくぅ！ああぁっ！ふぁあん！あぁっ、あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁんっ♪」
〜〜〜〜〜
「それでシノン、なんで怒っていたの？」
相変わらず繋がりっぱなしだが、多少時間がたち、少し落ちついた頃、俺はシノンに問いかけた
「それは・・・・・その・・・・えと・・・・」
「？」
なにやら人差し指をツンツンさせながらもじもじしている
「リオが・・・・私に・・・・・構ッテクレナイカラ・・・・」
「・・・・・え？」
彼女の言葉を理解できず、しばらく鳩が豆鉄砲を食ったような状態だった
「最近さ・・・リオは帰るの遅いし、忙しいとか言って私に構ってくれないし・・・」
「・・・・・っぷ・・くくくく・・・あははははは」
彼女の言葉を聞いているうちに思わず吹き出してしまった
「な、何がおかしいのよ！！」
「ははは・・、いやごめん・・・なんかさ・・・その・・・可愛くって」
「なっ！・・・」
今度はシノンが不意打ちを食らったように顔をしたかと思うと、その顔が一気に真っ赤になる
「そ、そんなこと言ったてごご誤魔化されないんだからね！！」
赤くなった顔を必死に隠そうとして顔を伏せているが、彼女の髪である蛇が俺の顔を優しく舐めたり、すり寄ってくる。慣れているとはいえ、非常にくすぐったい。
「いやぁーそれにしても、はてっきりあのことを怒ってるのかと思ったよ」
「あのこと？」
「この前コウさんと飲みに行ったときさー、酔ったアオオニさんに絡まれてさー」
「・・・・・・」
「いやまぁ俺も酔ってたとはいえ大変だったん・・・って、あれ？シノン？」
「・・・・・・ふふふ、あはははははははははははははははははははははははははははははは」
顔を伏せたまま不自然な笑いをこぼすシノン、同時にあたりの空気が静まり返る・・・
「シノン？・・シノン・・さん？」
「そっかぁ、私が寂しい思いをしている間に、リオ君はそんな楽しそうなことをしていたんだぁ・・・」
君づけ！？いままでされたことないぞ・・・・気のせいか何か彼女の周りからオーラのようなものを感じる。やがて顔が上がり、目があった瞬間――
「それはよかった・・・ね！！」
「え？ちょ・・・シノンさん？・・・な、なんで！？」
本日二度目の石化・・・だが朝の時とは違い、彼女は俺の体を巻きついているため、石になっているにもかかわらず彼女の体温を感じる。さらに言うと先ほどから繋がったままなので・・・
やがてシノンは僕を見下ろしながら――ちろり、と舌なめずりをする。
その仕草は、息を呑むほどに妖艶に見える
今俺の目の前にいるのが魔物だというのが改めて認識できる。そして今から俺がどうなるのかも・・・
「それじゃ〜、リ〜オ・・・覚悟はい〜〜い？」
「待っ、・・や、やめ・・・あっ・・・あぁぁぁぁぁぁ・・・！！」
シノンはどこか焦点の合ってない目で石となった俺のモノを膣で包みこみ、ゆっくりと動かしていく。
「なん・・・だよ・・・これ？・・・うわぁ！」
冷たくなったモノを優しくそして暖かい肉壁が刺激する。既に二度の射精を行った後だが、先ほどとは比べ物にならない快感が電流のように全身に走る。
「ど〜お？リ〜オ？今どんな気持ち？」
先ほどとは打って変わって余裕そうな表情で腰を動かすシノン
味わったこともない快楽に成す術なく本日3回目の絶頂を迎えた・・・だが
「あー！リオってばもうイっちゃたの？しょうがないなー、全くー」
シノンは意地悪そうな表情でまたも唇を舌舐めまわす。さながら蛇のようだ
「っぐ・・・し、シノン・・・」
頭がくらくらしている中、必死に喉から声を出す
「あー、ちなみに私がイくまで出せないからね〜」
そう、今絶頂したのに体が石になっているからか、射精することが出来ない。どういう理屈なのかは分からないが、例えるなら絶頂の直前で寸止めさせられているような状況だ
「お、鬼！・・・悪・・・魔！」
「ふふ、まだまだ・・あんっ♪・・イクよ！」
こっちがイって間もないにもかかわらず、腰の運動を止める気配はまるでない、むしろその顔には笑みがこぼれている。
「ふぁっ、はぁ！んくぅっ！あっ、はあぁぁ、あぁぁ、んっ、んはぁ・・・・」
「っぐ、シノ・・・・ンッ・・・！」
こっちが必死なのにもかかわらず、シノンはただひたすらに快楽を貪るように腰を振りつづけ、痛いくらいに尾をしめてくる
「ぅぁ・・・・か、絡み付いて・・凄い・・クソッ・・・！」
「ふふ私も・・・ふはあぁ♪・・・そろそろ・・・・んくぅ・・んあぁ！」
そういうなり、石化が解かれ、シノンの中が、ひときわ強く締め付けてくる。
そして蛇口がとかれたように俺のモノから彼女の中に一気に注がれる
「っぐ、うわああああああぁぁ！！！」
「はふぁぁっ！あっ、んぁっ♪あっ、あっ！んはぁ、んんぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ！」
いつもより長い射精が終わるとシノンは嬉しそうな顔で俺の唇を舐めてくる。一方、俺は普段の数倍の疲労感に耐え切れず徐々に意識が薄れていった・・・・
〜〜〜〜〜〜〜〜〜
目が覚めるとどこか見覚えのある天井。前にも一度見たことがある気が・・・
「スー、スー」
そんなことを考えているうちに彼女の寝息に気付く。そうか・・・ここは
全く、この淋しん坊の我が君は・・・・。昨夜の出来事を思い出しながら、彼女の髪をそっと撫でる。寝顔は間違いなく天使なんだが、これがどうやったら昨日のようなドＳになれるんだか・・・
「っん？リオ？」
「おっと、悪ぃ？起こしちまったか」
「昨日はその悪かったな・・・」
とりあえず真っ先に謝る
「いや私こそ・・・・」
俺に非があるとはいえ、流石に彼女も反省しているようだ
「いや俺が・・・俺が悪いんだ！！ 俺が・・・いくら魔物とはいえ手を上げたんだから」
「え？」
「いくら襲いかかってきたとはいえ、酔った女性相手に手加減もなく対応してしまった俺が悪いんだ！！」
「え！？えぇ！？」
「リオはアオオニさんとアンナコトやコンナコトをしたんじゃないの！？」
「え？あんなことと言われても、襲い掛かってきた彼女に、ついジパングの友人直伝の投げ技で投げ飛ばしたとか？ 俺も酔ってたとはいえ女性を投げ飛ばすのはいささかあれだったか・・・」
あの時は周りの目(特に魔物からの)が痛かったなぁ。「女に手を上げるとかサイテー」とか言われてる気がしたし。コウさんにも迷惑をかけてしまったな。
当時は俺は悪くねぇと思ってたけど、酔いが冷めるにつれ俺が悪い気がしてならない。
「・・・・・」
シノンは無言のまま呆然としているが、やがて口を開く
「じゃあやましいことは何もしてないの」
ここでようやく彼女の言葉の意図を理解した
「・・・・・もしかしてあれか？ 俺がアカオニさんとキャッキャッウフフな事をしたとか思っていたのか？」
俺の問いにシノンは目をそらしながらも、小さく頷く。昨日と同じように
「・・・・・お前はホントに可愛いな」
言いながらか頭を撫でてやると、その手に蛇たちがびくびくしながらもすり寄ってくる
「・・・・・怒ってないの？」
涙目になりながらもゆっくり顔をあげるシノン。こうゆうとこだけ見ると昨日の彼女とは別人のようだ。
「んー全く怒ってないと言えば嘘だけど、今はもうどうでもいいかな、過ぎたことだしー、まぁ次やったら流石に怒るけどな」
昨夜のことを思い出す。インキュバスじゃなかったら俺、死んでたかもな。
というかあんなことをされたら、そのうち俺の精神が崩壊する・・・
などと回想に浸っているとシノンが俺に抱きついてくる
「ごめんなさい、私・・・その・・・」
どうやら彼女は随分な思い違いをしていたようだ。
「いいって、お前のそういう不器用なとことかも含めて俺はお前が好きなんだよ」
少し照れながらも、しっかり目を見てそう告げると、涙目のままキスをしてくる。舌を絡めた深く長い口付け。やがてシノンは唇を離すと、わずかに目尻に残った涙が隠れるくらいとびっきりの笑顔で俺にこう告げる
「私も好き、大好き ―――――ううん愛してる 」
12/03/14 19:32更新 / shhs