読切小説
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万人恐怖の王
 ある国に恐ろしい王がいました。国民は、皆その王を恐れていました。特に、男は王を恐れていました。なぜなら、王は男好きだったからです。
「おい、宰相。ちょっと尻の穴を貸せ」
「お、お許しください陛下!私には妻と子供がおります!」
「ええい、黙れ!さっさと尻を出せ!」
「アッー!」
 宰相は、髪の毛が薄く腹の出たおっさんです。それでも王はかまわないのです。太っていてもやせていても、若くても年取っていても、金持ちでも貧乏人でも、王の餌食になってしまいます。このように王は見境のないため、国中の男から恐れられていました。

 ある時、王は宮殿から出て都を歩き回っていました。男を物色するために歩き回っていたのです。
 王は、欲情をむき出しにした顔で辺りを見回しています。一緒に歩いているがんじょうな体の兵たちは、暗い顔をしています。彼らは皆、王によってお尻を掘られていました。夜になると、彼らは枕を涙で濡らしていました。
 よだれを垂らしそうな顔で男たちを見ていた王は、一人の少年に目を止めました。金色の髪をして、水色の瞳をした小柄な少年です。夢見るようなひとみをして、かわいらしい雰囲気の少年でした。
 王は舌なめずりをします。さっそく獲物が見つかったからです。王は、少年の所へずかずかと歩いていきます。
「おい、お前!ちょっと尻の穴を貸せ!」
 少年は驚きのあまり、視線をさまよわせています。逃げようとしますが、足が震えて動けません。
「グズグズするな!さっさと来い!」
 王は、少年を物かげに引っ張っていきます。少年はかすれた悲鳴を上げますが、誰もどうすることも出来ません。王はさっそくズボンを脱ぎ、醜いペニスをむき出しにします。
「よし、余のチンポをしゃぶれ」
 少年は、腰を抜かしそうになりました。かわいそうに少年は、泣きながら許しを請います。
「お許しください。僕にはそんなことは出来ません」
「ええい、黙れ!さっさとしゃぶれ!」
 王は、少年を無理やり犯します。
「オラオラ、気合を入れてしゃぶるんだよ!」
「出すぞ、出すぞ!お前の口マンコに出すぞ!」
「さあ、次は尻の穴を出せ!余のチンポには、もうバターを塗ってあるのだ。グズグズするな!」
「おお、お前のケツマンコは暖かくてなめらかだ!いいぞ、いいぞ!」
「おお、もう出そうだ。出すぞ、出すぞ!ケツマンコに中出しだ!」
 目をそむけたくなるような、恐ろしい光景が繰り広げられました。少年の泣き声が、悲惨さに輪をかけます。
 王は少年を犯し終えると、満足のため息をつきました。こんなに具合の良い男は久しぶりです。
「よし、お前を気に入った。一緒に宮殿に来い。しばらくかわいがってやる」
 少年は泣きながら逃げようとしましたが、王は少年を引きずっていきます。
 こうして少年は、王に嬲りものにされることになりました。

 王は、毎日のようにフィオレロという名の少年を犯しました。夜になるとベッドで犯すことはもちろんのこと、仕事中でも、食事中でも、風呂に入っているときも犯しました。
 ある時、王は国民に祝辞を述べるために壇上に立ちました。壇の下にはフィオレロがいて、王のペニスに奉仕をさせられていたのです。王は祝辞を述べながら絶頂し、国民の前でイキ顔をさらしました。ですが国民は驚きません。またかと思っただけです。
「フィオレロよ、お前に尻は素晴らしい。柔らかくなめらかなのに弾力がある。中は暖かくてすべりやすく、ほどよく締め付けてくれる。最高の尻だ!」
 王は、すっかりフィオレロを気に入ってしまいました。フィオレロは、毎日のように犯されているのです。
 もっとも王は、フィオレロばかりを犯していたわけではありません。宰相や将軍、諸侯たちを犯し、書記官や兵たちを犯し、町や村の人々を犯していました。神父さままで犯していたのです。男という男は犯さなくては気がすまないようです。
 王の暴虐は、とどまる所を知りませんでした。

 ですが、この世に悪の栄えたためしは有りません。神さまは、王に仮借の無い罰を与えました。
 国の北側に勢力を持つ諸侯の一人が反乱を起こしました。彼は、王によって犯されたことがあるのです。彼は、王のせいで痔に苦しんでいました。とうとう我慢出来ずに反乱を起こしたのです。
 この諸侯の反乱に他の諸侯たちも加わりました。彼らも王に掘られていたのです。諸侯たちの軍は王都に向かって進軍します。その途中で、大勢の民衆が反乱に参加しました。彼らの中には、やはり王に掘られた者たちがいるのです。民衆は、王に犯されることを恐れて反乱に参加します。
 王は、さっそく軍を整えて反乱軍を討伐しようとします。王は、進軍の最中に諸侯たちのことを思い出していました。あいつは太っていた、だから汗臭かった、だがそれが良い。あいつはやせていた、ケツの穴が小さかった、入れるのに苦労したが、それが良い。そんなことを思い出しながら進軍していたのです。
 王は、逆らった者たちを捕まえたらどんな方法で犯してやろうかと、色々な方法について考えていました。ですがこれ以上、王の思い出や妄想について書くことはやめておきます。私も気持ち悪くなってきました。
 王は、フィオレロを連れてきていました。そして暇さえあれば犯していました。フィオレロだけではなく、王に付き従う者たちも犯していました。王は元気であり、進軍の疲れをものともせずに男を犯していたのです。
 ついに王は、反乱軍と対決することになりました。王は、先手を打って攻めかかります。ところが、兵たちは敵軍の前に行くと白旗を掲げました。彼らの中には、王に犯された者たちがいるのです。犯されなかった者たちも、いつか犯されるのではないかと恐れていたのです。それで王を裏切ったのです。
 降伏しなかった者たちは、この機会に逃げ出し始めました。王は、すでに愛想をつかされていたのです。
 王は、怒り狂いましたがどうすることも出来ません。戦場から命からがら逃げだしました。フィオレロを連れて逃げ出すのがやっとです。
 王は、ヒィヒィ言いながら逃げ帰りました。

 王は、王都に帰ると反乱軍を鎮圧する手を考えました。このままでは王は殺されてしまいます。王は必死になって考えます。
 ですが、王にとってさらに悪いことが起こりました。西の国が大軍で攻めて来たのです。西の国の王子は、使節として王の元に来たことがありました。その時に王は、西の国の王子を犯してしまったのです。怒った西の国の王は、大軍を率いて攻めて来たのです。
 その上に、大変なことが起こりました。主神教団は王を破門したのです。王は、自分の国にいる神父たちだけでは無く、大司教まで犯したのです。それで主神教団は、王を背教者として非難しているのです。さらに、主神教団の軍が王の国に攻めてきました。
 王の臣民たちは、次々と敵に寝返りました。宰相さえも寝返ったのです。彼らは、もう、王に犯されることを恐れて暮らすのが嫌になったのです。これ以上王に犯されるくらいなら、国なんて滅んでもかまわないとさえ考えていました。
 王は、憎しみと恐怖で震えていました。もう、王の命は風前の灯火です。王は、目を血走らせながら手を考えています。
 不意に王は笑いだしました。初めは押し殺した声で、次第に宮殿の中に響き渡る大声で笑いました。王は、恐怖のあまり気が狂ってしまったのでしょうか?確かに狂ってしまったのかもしれません。魔王に魂を売ろうというのですから。

 王都は大軍に包囲されていました。反乱軍に西の国の軍、教団軍の連合軍です。皆が憎しみで目が血走っていました。王のチンポをちょん切ってやると、わめいています。
 ついに全軍に総攻撃の命令が下されようとしました。その時、東の方から数えきれないほどの者たちが現れました。東の地を埋め尽くすほどの大軍です。その者たちは、天に響くような鬨の声を上げ、地響きを響かせながら連合軍に襲いかかります。
 連合軍は、慌てて迎え討とうとします。ですが、自分達に襲いかかって来る者たちを見て仰天しました。角が生えた者、翼が生えた者、蛇のような下半身をした者、馬の下半身をした者、緑色の肌の色をした者。彼女たちは人間ではありません。魔王に支配された魔物たちです。
「ヒャッハー!男だ、男どもだ!」
「選り取り見取りだぜ!やっちまえ!」
 魔物たちは、よだれを垂らしながら連合軍に襲いかかりました。たちまち辺りには怒号と悲鳴がわき上がります。
 王は、魔王軍と手を組んだのです。彼女たちに、連合軍を打ち破ることを要請したのです。魔王は王に応え、大軍を派遣しました。魔物たちは、人間の男を手に入れようと嬉々としてやって来たのです。
「チンポだ!ついにチンポを手に入れたぜ!」
「やっと処女を捨てられた!おチンポ最高!」
「オラオラ、もっと腰を動かすんだよ!」
 いたるところで、魔物たちが人間を貪っています。魔物たちの歓喜の叫びに混ざって、人々の悲鳴と泣き声が聞こえます。まさに地獄のような光景でした。
 王は、王都の城壁からこの有様を見ていました。かたわらのフィオレロを抱き寄せながら、この恐ろしい光景を笑いながら見ていたのです。王とフィオレロの目の前で、多くの人々が魔物の餌食となっていきました。この世界に神さまはいないのでしょうか?
 こうして、王を倒そうとする人々は、無残にも滅ぼされてしまったのです。

 王を倒そうとする連合軍の者たちは、全て捕えられました。その数は十万を越えました。それだけ王は恐れられ、憎まれていたのです。
 王は、さっそく復讐をしようとしました。捕えた者たち全員のペニスをちょん切り、首をはねてしまおうとしたのです。
 フィオレロは王の前にひざまずいて、彼らの命乞いをしました。
「陛下、どうか彼らをお許しください。彼らを皆殺しにすれば、陛下の悪名は世界中にとどろきます。後の世にも陛下の悪名は残ります」
 王は、フィオレロの懇願をはねつけ、自分に逆らった者たちのペニスをちょん切ろうとします。ですが、出来ませんでした。魔物たちが反対したからです。魔物たちは、やっと手に入れた男とペニスを失いたくなかったのです。王の立場は、魔物無しでは成り立たない状態だったのです。
 しかたなく王は、逆らった者たちに別の罰を与えました。彼らの尻の穴に大きなディルドを突っ込んだのです。そのディルドには、魔界で作られた媚薬が塗ってありました。突っ込まれた十万人以上の人々は、ケツアクメでイキ狂い、アヘ顔をさらしながらダブルピースをしました。この世のものとは思えない光景でした。
 その恐ろしい罰の後、イキ狂った人々は魔物たちにお持ち帰りされました。
 王を倒そうとする反乱は弾圧され、西の国と教団軍は敗れました。こうして暴虐な王は、再び国を支配したのです。

 王の国は魔物たちと手を組み、親魔物国化しました。国の中は、角や翼の生えた者たちが我が物顔に歩くようになったのです。魔物たちは、人間の男たちをおそっていました。それどころか、人間の女たちまで魔物へと変わっていきました。
 ですが、王は平然としています。自分が王として君臨できれば、自分の国に魔物たちがはびこってもかまわないのです。王は、魔物たちと同じように男におそいかかろうとしました。
 しかし、王は男をおそうことが出来ませんでした。なぜなら、フィオレロが魔物になってしまったからです。フィオレロの頭から角が生え、背には羽が生えました。お尻にはしっぽが付いています。彼は、アルプという魔物になったのです。男から女へと変わる魔物です。ペニスが取れて、女の人の物が出来たのです。
 アルプとなったフィオレロは、魔物と同じように強い欲望を持つようになりました。フィオレロは、王に襲いかかって精を搾り取るようになったのです。王は怒ってフィオレロを叩きのめそうとしましたが、魔物になったフィオレロにはかないませんでした。フィオレロは、毎日何回も王から搾り取ります。
「た、助けてくれ…。もう出ない。後生だ…」
「だめですよ陛下、まだ十三回しかやっていないではありませんか。二十回はやらないと僕は満足できません」
「ヒイィィィィィ!」
 あまりにも王から搾り取るので、王は干からびそうになっています。とてもではありませんが、公務は出来ません。そこでフィオレロが、王に変わって王の仕事をするようになりました。
 フィオレロは、国を治める勉強はしていません。ですが、王の臣下の者や魔物たちは、フィオレロを助けました。王よりはマシだと考えているからです。彼らの助けで、フィオレロは国を治めることが出来ました。
 やがてフィオレロは、王と結婚して王妃となりました。こうしてフィオレロは、王に変わって国を治める資格も手に入れたのです。
 フィオレロに収められることにより、国は平和になりました。もう王は、男を犯すことは出来ません。毎日フィオレロに犯されて、ベッドの上で干からびそうになっています。もちろん政治をすることも出来ません。
 こうしてフィオレロは、王の暴虐から国を救った者として、「国母」として称えられるようになりました。国は平和になり、栄えたそうです。

16/07/25 21:00更新 / 鬼畜軍曹

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