今日はバレンタインデーだ。
　リア充どもが、チョコを食った後ファックする日だ。
　俺のようなもてない男にとっては、憎い日だ。
　俺は、まともにチョコをもらったことはない。義理チョコすら、ろくにもらったことはない。
　小、中学校では、女どもからバカにされていた。
　高校、大学では、女どもから存在を無視されていた。
　まあ、あんな猿と豚の合の子みたいな雌どもからもらってもうれしくないが。
　働き始めれば、職場の女から義理チョコくらいもらえるだろうと言う人もいるだろう。
　だが、俺のいた会社は違っていた。フェミがかった中年女がいて、そいつが義理チョコをやる必要はないと騒いでいた。「もてない男を慰撫する必要はない」だそうだ。
　まあ、あんな見るからに痛い女からもらいたくはないが。
　結局、俺はその女と仕事のことで衝突した。そして俺は、会社を辞めることになった。そのフェミババアは正社員、俺は契約社員だからな。
　幸い、それからまもなく再就職できた。あんなフェミババアの顔を見なくてもよくなって清々する。
　新しい職場でも、義理チョコはもらえなかった。男しかいない職場だから当たり前だが。もらったら怖い。
　俺にチョコをくれるのは、おかんだけだ。あまりにももてない息子を哀れみ、くれたのだ。
　ますます惨めになったので、おかんにやめてくれるように頼んだ。代わりに、冬にはおいしいなべでも作ってくれと頼んだ。おかんは、きりたんぽなべを作ってくれた。
　おかん、ありがとう。うまかったよ。
　俺は、バレンタインデーには凶暴になる。リア充野郎と雌どもを殺したくなる。
　今日だけは、俺はアル・カポネになった気がする。バレンタインの虐殺だ！鏡を見ると、自分がロバート・デニーロに見えた。
　俺には、ダガーナイフがある。これからナイフを懐に入れて、町に出ようか？
　だが、やめた。おとんとおかんに迷惑をかける。おとんとおかん、あなた達のおかげで息子は犯罪者にならずにすみます。
　そういや新都知事は、ナイフ集めが趣味らしい。ダガーナイフも持っているのだろうか？何であんなハゲがもてるんだ？
　まあ、そんなことはどうでもいい。俺は、気晴らしをしなくてはならない。
　俺は、エロゲーをすることにした。浣腸シーンのあるエロゲーをやって、バレンタインを汚すのだ。
　俺は、早速始めることにした。ケツの穴からチョコと同じ色のものを吹き出させてやる！

　俺がプレイしているエロゲーは、魔物娘ならぬ悪魔娘を調教するエロゲーだ。清楚な悪魔娘や淫猥な格好をしたサキュバスを調教できる。フェラやパイズリはもちろんのこと、鞭やロウソクよる調教もある。そして浣腸だ。
　俺は調教対象をサキュバスにした。ボンテージっぽい格好をした、いかにもエロそうな悪魔娘だ。
　フェラや正常位、アナルセックスときて、いよいよ浣腸だ。クソをぶちまけさせてやる。
　そういえば最近魔物娘の話を聞く。俺のいる地方ではまだ珍しいが、東京ではかなりいるらしい。何でも男好きのエロい連中だとか。
　馬鹿馬鹿しい。俺のようなもてない男にとっては関係のない話だ。魔物娘が現れようと、宇宙人が現れようと、もてない奴はどこまでももてない。それが現実だ。
　俺は、ゲームに集中することにした。くだらない現実など、今はかかわっていられない。
　そのとき窓が開いた。一人の女がふわりと舞い降りた。
　「なかなか面白そうなものをやっているじゃない。私も一緒にやっていいかしら？」
　俺は驚いた。いきなり入ってこられたせいもあるが、その女の格好が尋常ではなかった。
　赤と黒のボンテージっぽい革の服を着ていた。露出度が高く、豊かな胸やしまった腰、そして弾力のありそうな尻を強調していた。
　女の頭には角が生えていた。背には翼があり、尻には尻尾がついていた。
　今やってるゲームに出てくるサキュバスそっくりだ。
　「ゲームを楽しみましょう。それとも私とするほうを楽しむ？」
　その女は妖艶な表情で微笑んだ。
　俺は、電話を取ろうとした。
　「ちょっと、何するつもり？」
　「警察に電話するんだけど」
　俺は女に答えた。
　「何で警察に電話するの！せっかく誘っているのに！」
　女は、つばを飛ばしてわめいた。
　「露出狂の痴女がいきなり入ってきたら、警察に電話するだろ。だいいち住居不法侵入罪だろうが」
　俺は、当たり前のことを答えた。
　「このクソ寒い中、こんな格好をして誘いに来たのにその答え？」
　女は、俺を責め立てた。
　そういえば、よくそんな露出度の高い服を着てられるな。ここは雪国だぞ。
　「当たり前だろうが。いくらもてないからといって、何でお前のようなキ印を相手にしなきゃならないんだ」
　と俺は、はき捨てた。
　「もてないなら、こんなシチュエーションありがたいでしょうが！」
　この痴女は、なおも責め立てた。
　「痛い女の相手はしたくない」
　そう答えると、痴女は部屋の隅に行ってぶつぶつ言い始めた。
　「悪かったね。どうせ痛い女だよ。負け犬女だよ。喪女だよ。いまだに独身だよ」
　女は凄みのある口調でつぶやき続けた。なんかスイッチが入ってしまったようだ。
　「向こうの世界では男がつかまらないからこっちの世界に来たのに、こっちの世界でももてないよ。このままじゃおひとり様の老後だよ」
　顔をのぞきこむと、目が据わっていた。
　「今日も、女友達同士でチョコの交換をしようと思ったのに。あいつら男を作りやがった。裏切り者め」
　なんかいろいろあったらしい。
　「こうなりゃやってやる。人間が魔物娘にかなうと思うな！」
　痴女は、振り向きざま俺に襲い掛かった。俺は、押し倒された。
　これって逆レイプか？

　痴女は、俺のズボンをパンツごと脱がした。いきなりチンポをしゃぶり始めた。
　「ちゃんと洗ってるのね。石鹸の香りがする。感心感心」
　そりゃあ、さっき風呂に入ったばかりだからな。皮の中も洗った。
　痴女のフェラに、俺のチンポはすぐ反応した。我ながら欲望に正直なチンポだ。
　痴女は、唇で皮を引っ張った。皮の間に舌を差込み、皮をむいた。剥けたチンポを、丁寧に隅から隅へとなめ回した。
　痴女は、いったんなめ回すのをやめた。胸の皮製のブラのようなものをはずした。胸を、俺の下腹部に押し当てた。痴女は、俺をニヤニヤ笑いながら見上げ、俺のチンポを胸でマッサージを始めた。
　ふわふわした感触だ。俺はたまらずうめき声を上げた。
　痴女は満足そうに笑うと、胸からはみ出している俺の亀頭をなめ回した。胸で棹をしごき始めた。
　俺は長く耐えられなかった。出ると一言だけ言って、痴女の顔と胸にぶちまけてしまった。
　痴女の整った顔は、生臭いにおいを撒き散らす白濁液で汚れた。鼻の穴と唇が、汚液で覆われた。胸の谷間も、白いゲル状の粘液で汚れた。
　痴女はうれしそうな顔をして、唇の上の粘液をなめ取った。鼻の下の臭液をなめっ取った。胸の上の汚液を、チンポごとなめ回した。なめ回しながら、胸でチンポをマッサージした。
　俺がぼんやりしていると、痴女は俺を押し倒した。自分の皮のショーツを脱いで、ピンク色のものをむき出しにした。濡れているサーモンピンクのものを、俺の赤黒い肉塊に押し当てた。ずぶずぶと飲み込んでいった。
　痴女は、俺の腰の上で動き始めた。はじめはゆっくりと、次第にスピードを上げていった。翼や尻尾を激しく動かした。
　痴女の中は、俺に強烈な快楽を与えた。俺は、こんな快楽を味わったことはなかった。以前相手をしてもらったソープ嬢とは、段違いの気持ちよさだ。
　痴女の中は、引き絞るように俺を攻めたかと思うと、やさしく揉みほぐした。大量の粘液を出しながら、俺をほぐした。
　俺は長く持たなかった。中に出すぞとうめいた。
　痴女は、好きなだけ出しなさいと微笑みながら言った。
　俺は、痴女の中にぶちまけた。一度目より多かったかもしれない。金玉が溶けて精液になり、ぶちまけてしまったようだ。
　俺は、意識が朦朧となった。痴女の顔がぼんやりと見えた。ニヤニヤ笑っているようだった。
　「これで終わりだと思わないことね」
　痴女の顔は、悪魔そのものだった。

　俺は、その後二回痴女の中に出した。
　チンポが痛い。
　俺の部屋は、ザーメン臭くなっていた。痴女の愛液のにおいもした。
　「まだ物足りないけど、勘弁してあげる」
　痴女は、得意げに言い放った。
　俺は、ふと気づいた。結構、俺も痴女も大きな声を出したはずだ。おとんとおかんに気づかれたのではないか？
　「この部屋は魔力で覆っているから。音は聞こえないから」
　痴女は、こともなげに言った。
　魔力ってすげーな。
　「それよりもちゃんと責任取るんでしょうね？」
　痴女は、凄みのある表情でいった。
　「あれだけやって、やり逃げはしないよねえ？」
　俺は、やられただけだが。
　「逃げたければ逃げていいわよ。地の果て、異世界までストーキングするから。警察やストーカー防止法と全力で戦うから」
　短い間この痴女を見てわかったが、こいつはやる。間違いなくやる。
　俺はあきらめた。こいつと、くっつくことにした。だいいち、こいつとのセックスは気持ちいい。
　「これからもお前とファックしたい」
　俺は、そう答えた。
　「いい答えね。これから毎日ファックするわよ」
　痴女は、ニターと笑いながら言った。
　「ところであんたの名前は？」
　この先ずっと痴女呼ばわりするわけにも行かなくて、いまさらながら名前を聞いた。
　「ポーレットよ。ポーレット・デュパン」
　痴女にしてはきれいな名前だな。
　「なんか言った？」
　いいえ、別に。
　「喪男のくせに京極実朝なんて優雅な名前のほうが恥ずかしいじゃない」
　なぜ俺の名前を知っている？
　「事前調査はストーカーの基本よ」
　こいつ、やっぱり警察に引き渡したほうがよくないか？
　「もう、手遅れよ」
　そーだね。

　俺は、痴女ことポーレットと付き合うことにした。
　おとんとおかんは喜んでくれた。もてない俺に、彼女が出来てうれしいらしい。魔物娘でもいいらしい。
　おとん、おかん、あなた達が俺の親で本当によかったよ。
　俺とポーレットは、毎日やりまくった。様々なプレイに挑戦した。俺とポーレットは、お互いの体を知り尽くした。
　まあ、やってないこともある。浣腸はやってない。ゲームの浣腸はいいが、リアルで浣腸はごめんだ。
　ポーレットは残念そうだが。
　それにしても、ポーレットはなぜ俺に目をつけたんだ？
　「サキュバスは、物好きが多いのよ」
　面と向かって言われるとつらい。
　こいつがもてなかった理由は、男の趣味が悪いからだろうな。
　自分で言うのも悲しいが。
　ともかく俺とポーレットは、リア充になったんだろう。
　俺のダガーナイフは、ポーレットによって処分された。もう必要ないはずだとの事だ。確かにわざわざ人を刺す必要は、もうない。

　ところで俺は、刺される側になったんだろうか？