寒い。寒い、寒い、寒い。寒いんじゃあああああぁあああ！
　今は2月だ。冬だ。しかも寒波が襲ってきた。寒いのは当たり前だ。それは分かっている。だが、分かっていても寒いものは寒い。
　俺は、仕事帰りの道を歩いている。俺の住む地方では、既に雪が降っている。今は止んでいるが、路面は雪で覆われているのだ。そして風が冷たい。オーバーの下にタートルネックのセーターを着ているが、それでも寒い。チノパンを履いてきたのは失敗だった。コーデュロイのスラックスを履くべきだった。
　俺は、帽子を下げて耳をふさいだ。風で耳が痛いんだ。安全上問題があるが、寒さには勝てない。俺は凍結した路面を、ブーツを履いた足で慎重に歩く。いつ転んでもおかしくは無い。すでに5分前にケツを打った。
　ああ、早く家に入ろう。妻は先に帰っているだろう。早く温かい毛をモフりたい。妻の筋肉を覆う獣毛は、夏は鬱陶しいが冬はありがたい。エゴだろうが何だろうが、夏はダメで冬はモフりたいんだ。
　俺は、寒風に煽られながら家へと急いだ。

　俺は、妻と住んでいる家に着いた。元々、父方の祖父母が住んでいた家だが、亡くなったために父が相続した。俺と妻は、その家に住まわせてもらっているのだ。ただ、老朽化した日本家屋なので、中はかなり寒い。それでも一軒家に住まわせてもらっているのだから、祖父母と父母には感謝している。でも寒い。
　俺はブザーを鳴らすと、持っているカギで玄関をあけた。家に入ると、居間の障子を開けて妻が顔を出した。黒い肌をしていて、炎のような目が特徴的な顔だ。「ただいま」と言うと「おかえり」とかえす。そして、すぐに顔をひっこめた。
　俺は、障子を開けて居間に入った。妻は、コタツに入りながらテレビを見ている。彼女は、大柄な体に黒いスウェットを着て、上に赤い半纏を羽織っている。妻の後ろには、石油ファンヒーターが置かれている。冬だから、そうするのは当たり前だろう。例え魔物娘でも。
　彼女の黒髪からは黒い獣毛に覆われた耳が出ていた。半纏の袖からは、紫色の爪が出ている。半纏の裾からは、獣毛に覆われた尻尾が出ている。犬の特徴を持つ体は、服を着ていても露わになっている。俺の妻であるミランダは、魔犬の魔物娘ヘルハウンドだ。
　俺はオーバーを脱ぐと、妻を抱きしめようとした。だが妻は、右手を出して俺の顔を抑える。俺は、彼女から押し返される。
「何しやがる。夫婦なのに、なぜ抱かせてくれないんだ？」
俺はそう責めた。妻は、炎のような目で俺をねめつけた。そしてうなり声を上げる。
「暑い時は私を散々に嫌がったくせに、寒くなったからすり寄って来るのか？虫が良すぎるんだよ！」
　彼女は怒鳴る。ヘルハウンドに怒鳴られたら怖い。でも、寒いのは嫌だ。
「冬は、お前の熱い体と暖かい獣毛が恋しいんだよ。ただ、夏は無理だ」
「ふざけるな！」
　ミランダが怒るのには理由がある。俺は、夏の間はミランダから体を引き離していた。それを根に持っているのだ。
「私がお前を抱こうとしたら、全速力で逃げやがって。その挙句、私を締め出して部屋に閉じこもりやがった。それなのに、今更、あたしにすり寄るのかよ。なめるんじゃねえ！」
　俺は、去年の夏に彼女の言うとおりのことをやった。彼女が怒るのは当然かもしれない。だが俺には、きちんとした理由がある。
「夏に、お前を抱き続けることが出来るのか？お前の体温は人間以上だぞ。去年の夏は、猛暑記録を更新していた。しかも、エアコンが壊れて修理してもらわなくてはいけなかった。そんな中で、お前を抱けというのか？去年の夏に、何人の熱中症患者が出たと思っているんだ？知らないのなら、消防庁や厚生労働省のサイトで見てみろ。俺が熱中症になってもいいのか？」
　ミランダは、グッとつまった。だが、すぐに吠える。
「根性があれば、熱中症にならない！」
「お前は昭和の体育会系か！」
「愛があれば、熱中症になっても抱けるはずだ！」
「お前はキ○ガイか！」
　俺はミランダを見据えた。そして言い放つ。
「そうか、そうか。お前は俺を熱中症にして殺したいんだな。魔物娘は人を殺さないと言うが、それは嘘だったんだ。ああ、お前だけが人殺しをするのか？お前は魔物娘失格だと言うわけだ。情けねえな」
　ミランダの体が震えた。どうやら攻撃は効いたようだ。その隙に、俺は彼女に近づいていく。だが、彼女は後ろに飛び退る。
「私をそれだけ責め立てて、抱けるなんて思っているんじゃねえよ！」
「うるせえ！抱かせろ！モフらせろ！寒いんだ！」
　俺は、部屋の中を走り回り、ミランダを追いかけ回した。
　せまい部屋の中で追いかけっこをしても、すぐに結果は出る。俺は、ミランダに抱き付いた。そして2人で、部屋の中を転げ回る。ミランダは振り放そうとするが、俺は必死にしがみつく。ああ、やっぱりミランダの体は暖かい。夏は暑いけれど、冬は暖かい体だ。
　ああ、ワンワンの体だ。モフりたい、モフりたいよ！俺は、ミランダを抱きしめて頬ずりをした。獣毛の生えた耳を唇で咥える。そして胸に顔を埋める。ああ、フカフカだ〜。尻を撫でながら尻尾を撫でる。ああ、フサフサだ〜。
「分った、分かったよ！抱かせてやるからベッドへ来い！」
　俺は、ミランダの言葉に顔を上げた。彼女の顔を見つめる。
「ベッドで抱かせてやると言っているんだ。意味は分かるな」
　俺は、腰をふりながらうなずいた。うなずくと、ミランダの胸に顔が埋まる。腰をふると、彼女の足に股間がこすれる。気持ちいいなあ〜。
「さっさと来い。この変態豚野郎め。1滴残らず搾り取ってやる」
　俺は、ミランダに襟首をつかまれて寝室へ引きずられて行った。俺が太っているからといって、「変態豚野郎」はひどいじゃないか…。

　俺はベッドに放り込まれた。布団はきちんと温まっている。どうやらミランダは、布団乾燥機で温めておいたらしい。なんだかんだ言って、彼女は俺のことに気を使っている。
　ミランダは、俺の前で半纏、スェット、ニット、ブラジャー、ショーツを勢いよく脱ぎ捨てた。相変わらず思い切りのいい態度だ。彼女の裸体が露わとなる。筋肉の発達した体は引き締まっている。そのくせ胸は大きくて、彼女の体は肉感的だ。
　そして素晴らしいのは、その黒い獣毛だ！腕と足は、豊かな黒い獣毛で覆われている。そして胸の上部には黒褐色の獣毛が生えている。尻尾は、獣毛を誇示している。ああ、なんて暖かそうな体だ！なんてモフりたい体なんだ！ヘルわんこの体だ！
　ミランダは、ズカズカとベッドの中に入ってきた。そして俺の服を引き剥がす。セーター、ニット、シャツ、チノパン、ブリーフ、靴下が宙に舞う。さ、寒い。寒いんじゃああああぁぁああああ！
　俺は、布団の中に引きこもった。布団は、蓄熱、保温機能の付いた冬用の物だ。布団の下には、二枚毛布が敷いてある。シーツは、冬用の厚手の物だ。ああ、暖けえなあ〜。
　ミランダは、布団の中にもぐり込んできた。彼女の温かい、というよりは熱い体がぶつかってくる。ああ、やっぱりヘルハウンドは冬向きの体だ。この体があれば、電気毛布なんていらねえ。ミランダの爪のせいで、電気毛布を敷くと危ないんだよなあ。でも、ミランダの体があれば、それでいい。
　それじゃあ、さっそくモフらせろ！
　ところがミランダは、俺の顔の上に股を押し付けてきた。そして俺の股間に顔を押し付ける。つまりシックスナインの格好になったのだ。
「言っただろ、しぼり取ってやるって。お前も期待していたくせに。まあ、その格好でモフりたければ好きにしろよ」
　そう言うと、俺の顔に股をこすり付けた。陰毛とマンコが俺の顔を嬲る。うう、こいつのマンコは臭せえ！何だよ、この汗とションベンにチーズが混ざったような臭いは。手入れをしていないから、ただでさえ濃い陰毛が密林状態になっていやがる。うっぷ、濡れてきやがった。海水みたいな臭いも混ざってきた。
　でも、夏よりはマシか。夏は、蒸れていて本当に臭かった。それなのに、毎日のようにシックスナインを強要しやがって。
「相変わらず、お前のチンポは臭せえな。ブリーフを履いているせいで、臭いがこもっているじゃねえか」
　そう言いながら、ミランダは俺のチンポに顔をこすり付けた。そして鼻を押し付けながら臭いをかぐ。こいつは、俺の体臭をかぎたがるのだ。俺は元々トランクス派だったが、ミランダによってブリーフを履かされた。その上、夏でも臭いをかぎやがる。
　俺は、ミランダの足を覆う獣毛を撫でた。ああ、柔らかい毛触りだ。ミランダは荒っぽいくせに、その獣毛は極上だ。くり返し撫でたくなる。それにミランダの熱い体は俺を温める。シックスナインの格好で俺の全身を抱きしめているのだ。尻尾をさわるとフサフサしている。
　ああ、やっぱりヘルハウンドの体はいい。俺は、彼女の太ももに頬ずりをする。スベスベとフカフカが混ざり合っている。ああ、暖けえなあ〜。
　俺の頭は、ミランダの太ももに挟まれた。そのまま顔に股を押し付けられる。再び陰毛とヴァギナが俺の顔を覆う。
「きちんと私のマンコを舐めろ。さぼるんじゃない」
　そう言って、俺の顔に臭いマンコをこすり付ける。ブブッ、鼻の穴にマン汁が入った！臭いんだよ！
　仕方なく、俺はミランダの陰毛をかき分けて、肉厚のマンコを舐め始めた。襞をなぞるように舐めていき、ぷっくりと膨れた豆を舌で包む。そしてくすぐるように舐める。襞の奥から液があふれてきた。俺の顔を濃厚な液が濡らしていく。
　ミランダは、俺のチンポを力強く舐めていた。チンポを隅々まで舐め回している。陰嚢を口に含んで金玉をしゃぶりやがる。そしてチンポから口を離すと、チンポに顔を押し付けてすり付けている。
「ああ、本当に臭せえなあ。顔にチンポの臭いが付いちまうよ」
　俺の妻であるヘルハウンドは、嬉しそうに臭いをかいでいた。そしてチンポに胸を押し付け、こすり付ける。胸にもチンポの臭いを付けるつもりらしい。俺も、彼女のマンコの臭いをかぐ。俺の顔にも、マンコの臭いが染みついている。
　俺は、限界に達しそうになった。ミランダは、それを察したようだ。俺のチンポを口に含むと、激しく吸い始める。ミランダお得意のバキュームフェラだ。彼女の限界も近いようだ。俺は、マンコを豆ごと吸い上げる。
　俺は、ヘルハウンドの口の中で弾けた。彼女の中に精液をぶっぱなす。腰の奥から精液を出して、彼女の口の中を汚す。同時に、ヘルハウンドも弾けた。その肉襞がけいれんして、液がほとばしる。俺の顔は濡れていく。
　俺は、彼女が喉を鳴らす音を聞いていた。俺の精液を飲んでいるのだ。口だけではなく、胃の中まで汚していく。俺が出し終わると、激しい音を立てて俺のチンポを吸う。金玉の奥から吸い上げられているようだ。俺は喘ぎ声を上げると、ぐったりと倒れてしまう。
　それでも俺は、まだヘルハウンドをモフりたかった。

　俺は、チンポに与えられる快感で正気を取り戻した。ミランダは、俺のチンポをまたしゃぶっているのだ。そしてパイズリもしてくれている。俺の目前では、ヘルハウンドのマンコとケツの穴がヒクヒクとうごめいている。相変わらず、ケツの穴には毛が生えていた。俺は笑いそうになる。
　ミランダは体を起こして、体の向きを変えた。俺の方を見ながら、俺のチンポをマンコに入れようとしている。俺のチンポは、すでに回復して反り返っている。
「今度は、マンコで絞ってやるよ」
　ミランダはそう言うと、俺のチンポを雌の穴で飲みこんだ。熱く柔らかい肉が俺のチンポをしめ付けた。歯の無い口で噛まれ、しゃぶられているようだ。俺は喘いでしまう。何度味わっても、ミランダのマンコは極上だ。
　ミランダは、俺の上で腰を動かしながら跳ね回った。俺を、騎乗位の格好で犯しているのだ。ミランダの大好きな体勢だ。
　だが、俺は跳ね上がった。騎乗位だと、ヘルハウンドを抱きしめることは出来ない。俺はモフりたいのだ。俺は、ミランダを抱きしめようとする。ミランダは、俺を押さえつけようとした。それでも俺は、跳ね上がってヘルハウンドを抱きしめようとする。
　何度もやりあう。俺はめげない。この黒犬を抱きしめたいんだ。ついに根負けして、ミランダは俺に覆いかぶさった。
「しょうがねえなあ。これでいいんだろ」
　俺は、ミランダを抱きしめた。熱く弾力のある体を堪能する。でかい胸が気持ちいい。それ以上に獣毛が気持ちいいのだ。俺は、ミランダの右腕に頬ずりをする。柔らかい毛が俺の頬をこする。ああ、やっぱりヘルわんこの獣毛は最高だ。
　ミランダは、左手の指で俺の顔をこすった。そして俺の目前に指を出す。縮れた黒い毛が指の間にはさまっている。
「私のマン毛がついているぞ」
　俺は、右手の指でヘルハウンドの顔をこすった。顔に付いていた俺のチン毛を雌犬に見せる。俺たちは笑い出す。
　ミランダは、右腕を上げると腋で俺の顔をはさんだ。酸っぱい臭いが俺の顔を覆う。
「どうだ、お前の大好きな腋だ。たっぷりと味わえよ、この変態」
　俺は、深呼吸をして臭いを吸い込んだ。そして腋を舐め回す。独特の濃い味が口の中に広がる。
「やっぱり、お前は変態だよ。チンポが喜んでいるじゃねえか、このド変態！」
　俺は、ミランダの罵倒を気にせずに腋を貪った。ずさんな手入れのため、腋毛が生えている。それはそれで興奮するが、今、欲しいものは別のものだ。俺は、体をねじって腋から顔を引き剥がし、胸の上に顔を押し付けた。
　そこには黒褐色の毛が生えていた。柔らかくて気持ちいいんだ。ミランダの獣毛の中で、そこが一番柔らかくてなめらかだ。ああ、気持ちいい。パイズリした時に俺のチンポの臭いが染みついてしまったが、それでも極上の獣毛だ。俺は、夢中で顔をすり付ける。
　ヘルハウンド妻は、俺の頭と背を抱きしめて撫でてくれた。獣毛に覆われた手が頭を撫で、獣毛に覆われた腕が背を撫でる。彼女は、長い爪を気にして上手く撫でることが出来ないが、それでも俺を撫でてくれる。なんだかんだ言っても、彼女は俺の望むことをしてくれるのだ。
　ああ、モフモフだ、モフモフだ！俺は、彼女の匂いを吸い込んだ。雌犬と女体の混ざり合った匂い。獣毛と肌の混ざり合った匂い。俺は、繰り返し獣毛の生えた肌に頬ずりをする。柔らかい、温かい、いい匂い。ああ、モフモフだ、モフモフだ！
　そうしている間にも、ミランダは腰をゆすり動かしていた。俺のチンポをしめ付けてくれる。俺は、彼女に合わせて腰をゆすり動かす。彼女と共に踊る。俺のチンポは限界へと突き進む。彼女も限界に近づいているようだ。奥から熱い液があふれてきている。
「もう出ちまいそうだ。中出ししていいか？」
「たっぷり出せよ。私を孕ませろ！」
　ミランダのマンコは、渦を巻いて俺を絞めつけた。俺は、ミランダの中で弾けた。子種汁をヘルハウンドの中にぶちまける。腰を突き上げて、黒犬の子宮に子種汁を叩きこむ。チンポから背筋に、そして全身に快感が炸裂する。ミランダも弾けた。ヘルハウンドの奥から熱い奔流がほとばしる。俺の射精とぶつかり合い、混ざり合う。俺たちは声をほとばしらせる。
　俺は、ゆっくりと正気に戻った。ミランダは、俺の顔をのぞき込んでいる。そしてにやりと笑う。
「これで終わりだと思うなよ」
　明日は、俺もミランダも仕事は休みだ。今日は長い夜になりそうだ。

　目を覚ますと、カーテン越しに日がさしていた。すでに日は高いらしい。枕元の時計を見ると、既に午後の2時だ。俺はため息をつく。俺とミランダは明け方までやっていたのだ。ミランダは、俺を抱きながら眠っている。
　顔に当たる空気が冷たい。部屋は冷え切っている。ベッドから手が届く所に、石油ファンヒーターがある。温風を吹き付ける暖房器具だから、布団から少し離していれば火事にはならない。俺はスイッチを付ける。
　俺の腹が鳴った。昨日は、夕飯を食わずにセックスをした。夜中に、ミランダといっしょにレトルトのビーフシチューを食ったが、それだけでは足りない。台所で何か食い物を探そうと、ベッドから出ようとする。そのとたんに冷気が叩き付けられた。部屋が温まるまで出たくはない。
　俺は、ベッドの中に引き戻された。起きたミランダが俺を引き込んだのだ。ミランダの熱い体が俺を抱きしめる。獣毛が柔らかい。モフモフだ。
「おはよう…じゃないな。ベッドに入っていろよ。今日は、1日中やるつもりだからな」
　セックスもいいが、俺はモフりたい。俺は、ミランダの胸の上部に顔をすり寄せた。ああ、獣毛と胸が柔らかい。彼女の腕を撫でると、やはりフカフカする。繰り返しセックスをしたために、黒犬の体に濃い臭いが染みついているが、それさえも心地良い。ああ、温かい。
「飯は、もう少し後にした方がいいな」
　そう言いながら、ミランダは俺に体を押し付けた。手で俺の頭を撫でてくれる。
　俺は、ヘルわんこをモフりながらまどろみ始めた。