つまらない世界は捨てよう
ポールは、泣きながら道を歩いていました。たきぎを拾ってくるのが遅いからと言って、お父さんに殴られたのです。ポールの左側の頬ははれています。お父さんは、いつもポールを殴ります。お母さんもポールをよく殴ります。お姉さんは、殴られるポールを見て笑っています。
ポールは、森の中に入り込みました。もう、家には戻りたくはありません。ポールは、お父さんもお母さんもお姉さんも大嫌いです。顔も見たくありません。森の中は危険だと言われています。ですが、お父さんたちの所にいるよりはましだと、ポールは思いました。
森の中はどんどん暗くなります。ポールは、周りをよく見ないで歩き続けます。もう、どうなっても構わないと思っているのです。こんな所にはいたくない。どこか別の所に行きたい。そう思いながら歩き続けます。
「おやぁ、新しいお客さんだねぇ」
突然、ポールは声をかけられました。ポールは驚いて辺りを見回します。すると左斜め前にある木の枝に、女の人が座っています。
ポールは、ポカーンとしながら女の人を見上げました。見たことのない変な格好の女の人です。右側の髪は黒い色、左側の髪は紫色をしています。黒と紫が交差している色合いの服を着ています。髪や服には黒いリボンを付けています。こんな格好の人は、村では見たことがありません。
「こんな森の深くに来たら戻れないよぉ」
女の人は、いじわるそうに笑いながら言います。
「戻りたくなんかない」
ポールは、吐き捨てるように言いました。
すると女の人は、木から降りてポールを誘います。
「それじゃあ、こっちへ来なよ。おもしろい所へ連れて行ってあげるからねぇ」
女の人は、ポールを手招きして前へ進みます。
ポールは、女の人を見て気が付きました。頭には、猫のような耳が付いています。右側は黒い毛でおおわれた耳、左側は紫色の毛でおおわれた耳がついています。お尻には、黒色と紫色のしま模様のしっぽが付いています。女の人は人間なのでしょうか?ポールは、村の人が話していた魔物のことを思い出しました。
ポールは、前へ足を踏み出します。もう、元の所には戻りたくはありません。女の人が魔物でも構いません。彼女に別の所へ連れて行って欲しいのです。
ポールは、前を歩く女の人についていきます。森はどんどん暗くなっていきます。それでもポールは前へ進みました。
「さあ、ついたよぉ」
女の人は、ポールに笑いかけました。
暗い森が終わり、ポールたちは開けた場所へ出ました。突然、光が差し込んだために、ポールは目を閉じてしまいました。彼は、がんばって目を開けます。
ポールは、口を開けたまま閉じることが出来なくなってしまいました。見たことも、想像したこともない光景が広がっていたからです。辺りには草地であり、その向こうにはお花畑があります。ただ、その草が普通ではないのです。草はオレンジ色をしており、日の光に輝いています。草の匂いもポールの村の草とは違います。どこか甘酸っぱい匂いです。
ポールは空を見上げました。空は黄色とオレンジ色に光っていて、雲は水色をしています。太陽は、ピンク色をしています。太陽が輝くたびに、空の色が黄色からオレンジ色へ、オレンジ色から黄色へ変わるのです。
立ち止まってしまったポールを、猫の耳が付いた女の人は手を引きました。ポールはわけの分からないまま、手を引かれて歩きます。そうして二人は、お花畑に足を踏み込みました。赤、青、黄、ピンク、白といった様々な色の花が咲いています。ただ、その花はどこかおかしいのです。葉っぱは緑ではなく、オレンジ色や紫色をしているのです。踊るように動いたり、飛びはねたりします。
ポールは、ぼんやりとしていました。花から漂ってくる甘い香りを嗅いでいるうちに、頭がうまく働かなくなってきたのです。花が話をしたり歌ったりしているのを、立ったまま聞いています。
「ようこそ不思議の国へ」
猫の女の人は、おどけた態度で一礼をしました。
ポールは、うまくものを考えることができません。不思議の国と、オウム返しに言うだけです。
「そうだよ、ここはハートの女王さまの収める世界だよ。みんなが楽しくみだらに生きることができる世界なんだよぉ」
猫の女の人は、ポールの肩を抱きながら言いました。そして頬をすり寄せたり、腕をなでたりします。はれた左の頬を優しくなめます。
「坊やはいい匂いだねぇ。旦那がいなければ、食べちゃうところだったよ」
食べるという言葉を聞いて、さすがにポールも体を震わせました。そんなポールを見て、猫の女の人は面白そうに笑います。
「残念だけど、坊やは他の女にゆずらないとねぇ」
そう言うと、猫の女の人は離れます。
「すぐに他の女が来るから、楽しみに待っているんだよぉ」
猫の耳を震わせて、しっぽを振りながら女の人は花畑に飛び込みます。そして見えなくなってしまいました。
ポールは、慌てて猫の女の人を探そうとします。ですが、どこへ行ったのか分かりません。そして、自分は彼女の名前さえ聞いていないことに気が付きました。
ポールは途方にくれました。わけの分からない場所に置き去りにされたからです。でも、ポールは元の場所に戻りたいとは思いません。こんな変な所でも、元いた所よりはマシなのです。それに花の香りを嗅いでいると、頭がぼんやりして不安が消えていきます。花は、歌うようにささやきます。それを聞いていると、だんだん眠くなってきました。
突然、空から羽ばたくような音が聞こえてきました。ポールは、ぼんやりと空を見上げます。赤と黒が入り混じったような大きな鳥が、ポールに向かってやってきます。ポールは、まじまじとその鳥を見ました。鳥というよりは、翼の生えた人間だったからです。
ポールは逃げようとしました。ですが間に合いません。翼の生えた人間は、ポールの前に羽ばたきながら降り立ちます。その人は、ポールをじっと見降ろしています。
その人は女の人でした。ピンク色と紫色が混ざり合った髪の毛をしていて、褐色の肌をしています。黒色と赤紫色の混ざり合った服を着ています。その服は、まがまがしいとも可愛らしいとも言えるデザインの服です。さっきの猫の女の人もそうですが、この人も見たことのない服を着ています。
ですが、服よりも目立つ所がその女の人にはありました。女の人は、背に黒い翼を広げています。頭には、根元が黒で先が赤い二本の角を生やしています。手足は、黒いうろこが付いた怪物のようなものです。爪は赤くとがっているのです。
ポールの前に、黒色に近い赤色のものがヌッと突き出てきました。二匹の蛇のようなもので、口からピンク色の舌を出しています。その蛇のようなものは、女の人の背中から出ているようです。
ポールは足に力が入らず、地面に座り込みそうになります。これが村の人が言っていた魔物でしょうか?人間とは違う姿に怖くて仕方がありません。ポールは、自分が食べられてしまうと思いました。
翼を持った女の人は、しゃがみ込みました。そしてポールと目線を合わせます。ポールは、思わず女の人の顔を見つめてしまいました。彼女は、はっきりとした顔立ちをしていて、口元が引き締まっています。意志の強そうなまなざしをしていて、その赤い瞳はポールをじっと見つめています。ポールは、その女の人がすごくきれいな顔をしていることに気が付きました。
「私の名前はアデレイドだ。お前の名前を教えてくれないか?」
女の人に言われて、ポールは慌てて名前を教えます。
アデレイドと名乗った女の人は、腰にあるピンク色の袋から黄色いものを取り出します。それはパイでした。
「これを食べないか?」
アデレイドに言われて、ポールはとたんにお腹がすきました。今日は、朝ご飯を食べてから何も食べていないのです。アデレイドは、黒いうろこが付いて赤い爪が生えた手で差し出します。ポールは怖かったけれど、食べ物にはかないません。パイを受け取って食べ始めました。
パイは、レモンとオレンジの味がしました。舌がとろけそうなほど甘く、同時にさわやかな味が口の中に広がります。ポールは、夢中になって食べます。お父さんに殴られたせいで、ポールの口はけがをしています。でも、パイのおいしさのために気になりません。アデレイドは、そんなポールをじっと見つめています。
「さあ、行こうか」
ポールが食べ終わると、アデレイドはそう言って彼を抱き上げました。ポールは、あわてて離れようとします。でも、しっかりと抱きしめられて離れることはできません。
アデレイドの翼は、羽ばたきを始めました。ポールの体は、地面から離れます。アデレイドは、もがくポールが落ちないように抱きしめています。
「空を飛ぶから、しっかりとつかまっているんだぞ」
アデレイドは、羽ばたきをしながら空へ浮かび上がり、そして飛び立ちました。地面は、どんどん離れていきます。ポールは、必死に彼女にしがみつきます。そんな彼を抱きしめながら、翼を持った魔物は不思議の国を飛んでいきました。
アデレイドは、翼を広げてどんどん飛んでいきました。ポールには、強い風が吹き付けてきます。彼は、目をつぶりながらアデレイドにしがみついています。そんなポールを、彼女はしっかりと抱きしめていました。
「ほら、目を開けて見てみろ。良い景色が広がっているぞ」
そうアデレイドは促します。ポールは、うっすらと目を開きます。彼女の言う通り、空からは広大な光景が見えました。目の下には、不思議の国の大地が広がっています。水色の森に、オレンジ色の草原、ピンク色の湖などが広がっています。湖のかたわらには街が広がり、黄、黄緑、紫、オレンジ、赤などの色をした建物が立っています。それらの建物は、絶え間なく光っています。
行く手には虹がかかっていました。初めは一つだった虹は、三つ、四つと増えていき、最後には七つになりました。それらの虹は、お互いに交差しています。虹が輝くたびに、雲も虹色に輝きます。
ポールは、怖さを忘れて夢中で見ました。夢のような光景です。ポールは頭を振りました。自分が夢を見ているのではないかと思ったからです。
虹の向こうには、いくつもの岩が見えました。それらの岩は、空に浮かんでいるのです。青、緑、紫、赤、ピンクなどの色をした岩が浮かんでいます。アデレイドは虹を越えて、その岩の間を飛びます。
目の前に、紫色の岩が見えてきました。牧場一つが収まりそうな、大きな岩です。その岩の上には、黒色とピンク色をした家が建っています。壁が黒で、屋根がピンクです。黒色の壁には、ピンク色のハートの模様があります。ピンク色の屋根には、黒色のハートの模様があります。窓は赤、ピンク、紫と色を変えて光っています。
アデレイドは、岩の上に降り立ちました。そしてポールを地面に降ろします。ポールは地面を踏みしめました。固くしっかりとした感触です。この岩が空に浮かんでいるとは、ポールには信じられません。ですが、ちゃんと浮いているのです。
ポールは、目の前の家を見つめました。こんな色をした家は初めて見ます。ぼんやりと見ているポールの肩を、アデレイドは叩きました。
「ここが、お前がこれから住む家だ。私が面倒を見てやるからな」
ポールは振り返り、アデレイドをまじまじと見つめます。アデレイドは、ポールに微笑みます。そして、彼のはれた頬をなめました。
こうしてポールは、アデレイドと一緒に暮らすことになりました。アデレイドは、ジャバウォックという魔物娘です。不思議の国に住むドラゴンなのだそうです。彼女は、不思議の国を空から警備する仕事をしています。そのために彼女は、空に浮かぶ家に住み、毎日空を飛び回ります。
不思議の国とは、ポールが住んでいた世界とは違う世界だそうです。ハートの女王という魔物が治めており、さまざまな魔物娘が人間と共に暮らしているそうです。ポールがいた世界とは全く違う環境だそうです。不思議の国とポールのいた世界は時々つながって、人間や魔物が引き込まれるそうです。ポールも不思議の国に引き込まれたのでした。
不思議の国に引き込まれた人間は、不思議の国の魔物と一緒に暮らすことになります。それでポールは、アデレイドと暮らすことになったのです。アデレイドは、不思議の国を警備しながら、人間が引き込まれることを待っていたそうです。そうしてポールを見つけ、自分の家に連れて来たのでした。
ポールは、アデレイドの家から自由に出ることはできません。岩は、地面からはるか離れた空に浮かんでいるからです。家から出る時は、アデレイドに連れて行ってもらうしかありません。
アデレイドは、しばしばポールをつれて空を飛びました。地面に降りて、森を歩き回ったり、湖のほとりに行ったりしました。街に入ることもありました。ポールは、見るもの聞くもの珍しく、あきることがありません。ただ、いつもアデレイドが一緒にいて、ポールは自由に歩き回ることはできません。
ポールは、「なぜいつも一緒にいるの」とアデレイドに聞きました。するとアデレイドは、「お前は私のものだからだ。ジャバウォックは、自分のものは自分のそばに置いておくのだ」そう答えました。
ポールは、アデレイドに自分のものだと言われて変な気分になりました。ポールは、自分が他人のものになったつもりはありません。でも、悪い気はしませんでした。アデレイドは、今まで会ったどの人よりも彼に良くしてくれるからです。
ただポールは、不思議に思うことがあります。アデレイドは仕事があるにもかかわらず、ポールと一緒にいることを優先させているのです。ポールのいた村では、みんなが家族よりも仕事を優先していました。もし、仕事よりも家族を優先させる人がいたら、村の人みんなからいじめられます。アデレイドによると、不思議の国では、仕事よりも家族のことを優先させることが普通なのだそうです。そうしても、いじめられたりはしないそうです。
ポールは、だんだん生活が楽しくなりました。アデレイドは、お父さんたちのように殴ったりしません。いつもおいしいものを食べさせてくれて、いろんなものを見せてくれます。不思議の国のいろいろな場所に連れていってくれます。アデレイドは、ポールに仕事を手伝わせることもあります。でも楽な仕事ですし、きちんと教えてくれます。元の生活よりも、アデレイドとの生活の方がはるかに楽しいのです。
ただ、少し困ることがありました。ポールは、近ごろは腰や股の辺りがムズムズするのです。はっきりと言うと、おちんちんがムズムズするのです。アデレイドは、一緒にお風呂に入ってポールを洗ってくれます。そんな時に、ポールのおちんちんは変な感じになるのです。また、アデレイドは、ポールと一緒のベッドで寝ます。アデレイドに抱きしめられて寝ているのです。そんな時も、おちんちんの様子がおかしいのです。
ポールは、そんな自分の体にとまどいました。ですが、なんだか恥ずかしくてアデレイドには言えません。
アデレイドは、そんなポールを意味ありげに見ていました。
こうして、ポールは楽しい毎日を過ごしていました。そんなある日、ポールは一人の男の人と出会うことになります。
その日は、ポールは街に一人でいました。アデレイドに連れてこられたのですが、彼女には少し用事があります。それでポールは、アデレイドに許可をもらって街を一人で歩いていたのです。
赤やピンク、青や水色、黄色にオレンジといった明るい色の建物が立ち並んでいました。それらの建物は、さまざまな模様がついています。ハートやダイヤ、クラブ、スペードと言ったトランプの模様がついています。水玉模様になっている物もあれば、しま模様になっている物もあります。ポールには、よく分からない模様もありました。
ポールは、あちらこちらをキョロキョロと見回しながら歩いています。彼は、人気のない通りに入り込みました。そうしたら、いきなり男の人に呼び止められました。
「お前は一人なのか?」
その男の人は、じっとポールを見ながらそう言います。男の人は背が高く、がっしりとした体つきをしていました。強そうですが、なんだか怖そうな人です。ポールは、答えずに見返します。
「お前は、不思議の国の外から来たのだな?」
ポールは答えません。この人から離れたいと思いました。ですが、男の人はポールの前をふさぎ、じっと見つめています。ポールは、なんとか見返します。
「間違いないな。お前のような子供で男の場合は、不思議の国の外からきたやつだ」
その男の人は、ポールの手をつかみます。
「俺は教団の騎士だ。お前と同じくこの世界に引きずり込まれたんだ。出る方法はなんとか分かった。この国から出るぞ。家に連れていってやる」
そう言うと、ポールの手を引いて歩き出しました。ポールは、家になんか帰りたくはありません。騎士の手から離れようとします。
「お前は魔物にたぶらかされているんだ。やつらは親切なふりをしているが、お前を殺そうとしているんだ。主神さまは、やつらを悪と見なしている。神父に教わったはずだ」
ポールは、ますます嫌がります。ポールは、主神教団の人が嫌いです。以前、神父は教団の兵士と一緒に村に来たことがありました。ポールの近所の家に入り込むと、そこに住んでいた一家を捕らえました。そして村から連れて出ていってしまいました。その一家は、二度と戻ってきませんでした。村の人の話だと、その人たちは異端者として死刑になったそうです。
ポールは、嫌がって暴れました。騎士から逃げようとします。騎士は、ポールの頬を平手で殴りました。右の頬を五回、左の頬を五回殴りました。大きな音が響き、ポールは衝撃でわけが分からなくなりました。
「お前は堕落したな!性根を叩きなおしてやる!」
騎士は、ポールのえりを左手でつかみ、右手を振り上げます。ポールは、恐怖ですくみ上りました。騎士は、繰り返し平手で殴ります。鼻から、口から血が飛びます。
ポールは、必死になって騎士の左手にかみつきました。鼻血を流しながら無我夢中でかみつきます。騎士は怖いけれど、それ以上に憎いです。自分を殴ってきた人たちを思い出させます。騎士の左手から血が流れます。
ポールは、衝撃を叩きつけられました。今までとは比べ物にならないほど激しい衝撃です。気が付くと、ポールは地面の上に倒れていました。ポールの前に騎士が立っています。騎士は握りこぶしを振り上げています。それをポールに叩きつけようとしています。ポールは凍り付いたように固まり、逃げることができません。
騎士は飛び退りました。すぐそばを赤と黒のものが横切ります。風を切る音がします。騎士は、距離を取ると剣を抜きました。赤と黒のものはポールの前に立ち、騎士に向かいます。黒い翼を広げ、赤い爪を伸ばした腕を突き出して、騎士の前に立ちふさがります。彼女はアデレイドです。
騎士は、何も言わずに切りかかってきました。アデレイドは、こぶしを突き出します。甲高い音が響き、火花が飛び散ります。騎士は激しい切り込みを繰り返し、アデレイドはこぶしと爪を叩き込みます。音と火花の交差が繰り広げられます。
アデレイドの翼が羽ばたき、風を騎士に叩きつけました。騎士の動きは一瞬止まります。アデレイドは踏み込み、こぶしを突き出します。甲高い音と共に火花が飛び散りました。剣が弾き飛ばされ、騎士の手から離れます。アデレイドのこぶしは、騎士に叩き込まれます。打撃音と共に騎士は飛び、建物の壁に叩きつけられます。アデレイドは飛び、起き上がろうとする騎士を叩きつけます。騎士は、うめき声と共に崩れ落ちました。
アデレイドは、ポールの方を振り向きます。ポールは、二人の戦いを呆然としてみていました。アデレイドが戦う姿を始めて見たからです。彼女は、ポールのそばに来てしゃがみ込みます。起き上がろうとするポールを優しくなでます。
「助けることが遅れてすまなかった。お前にけがを負わせてしまった」
そう言いながら、ポールをなで続けます。
ポールは、口を開こうとしました。ですが、何を言ったらいいのか分かりません。ポールは口を閉ざし、何も言わずアデレイドに抱き付きました。
アデレイドはポールを抱きとめ、愛おしげに見つめました。
ポールは、アデレイドに連れられて医者に治療してもらいました。驚いたことに、薬を塗って包帯を巻くとすぐに痛みがなくなりました。まるでケガなんかしなかったようです。医者に診てもらっている間、アデレイドは心配そうにポールを見ていました。
ポールは、やはりアデレイドは自分のいた所の人とは違うと思いました。ポールがけがをしても、お父さんやお母さんは医者に連れて行ってくれません。医者は高い金を取るのです。ポールの両親は、薬すら塗ってくれないことも多いのです。ポールが痛くて泣くと、うるさいと怒鳴ることもあります。
ポールを殴った騎士は、アデレイドの友達であるジャバウォックに引き渡しました。そのジャバウォックは、不思議の国にふさわしい者にするために騎士を「教育」するそうです。
二人は家に帰ると、お風呂に入ってベッドに横たわりました。ポールは、アデレイドに体を洗われている時におちんちんが固くなりそうでした。一緒にベッドに入って抱きしめられている時も、おちんちんは固くなりかけました。
それから何日もの間、ポールはおちんちんのことで悩みました。アデレイドの体の柔らかさや弾力を感じている時、ポールはおちんちんが苦しくなります。アデレイドの匂いを嗅いだだけで我慢できなくなるのです。けがが治るころには、もう固くなることを止められなくなってしまいました。
ベッドで抱きしめられている時、ついにポールは固くなったおちんちんをアデレイドに押し付けてしまいました。ポールは、慌てて体を引こうとします。アデレイドは、ポールを抱き寄せて体を押し付けました。
「どうした、私が欲しいのだろ」
彼女は、ポールの耳元でささやきます。
「お前は、少し前から私の体に欲情していたな。気が付いていたんだぞ。お前の体は大人になってきているのだ。私と交われるようになったのだ」
アデレイドは、ポールの頬を手ではさみます。
「さあ、どうしたいのだ?好きにしていいんだぞ」
彼女は、唇をなめながら言います。柔らかい胸は、ポールの体を優しく押します。その胸からは、甘い匂いが漂ってきます。
ポールは、アデレイドの胸に顔をうずめました。ポールの顔じゅうに柔らかく弾力のある感触が染み渡ります。胸の中は甘い匂いでいっぱいです。ポールは、アデレイドの服をずらして、彼女の胸をさらけ出します。彼は胸をなめ回し、赤ちゃんのように乳首を吸います。
アデレイドは、しばらくポールのやりたいようにさせました。ですが、彼女の目は熱っぽくなっていき、鼻息も荒くなっていきます。アデレイドは体を震わせると、ポールの顔を手で上げさせます。そして口に吸いつきました。彼の口の中に舌を入れ、ねっとりとなめ回します。
アデレイドは、ポールの服を脱がしていきました。ズボンとパンツも脱がしてしまいます。ポールのおちんちんは固くなって、そり返っていました。アデレイドは彼の腰に手を当てて、顔をおちんちんに近づけます。そしてクンクンと臭いを嗅ぎます。
「臭うな。皮をかぶっているせいだろう」
ポールは、自分のおちんちんの臭いを嗅がれて恥ずかしくて仕方ありません。身をよじりますが、アデレイドに抑え込まれます。そして彼女は、音を立てて臭いを嗅ぎ続けます。
アデレイドは舌なめずりをすると、ポールのおちんちんをなめました。その瞬間に、ポールのおちんちんに刺激が走りました。ぬめる感触がおちんちんに広がり、思わず体が震えます。
彼女は、震えるおちんちんを繰り返しなめ回しました。唾液をたっぷりとまぶすと、口と舌で皮をむき始めます。ポールは、悲鳴のような声を上げてしまいます。ですがアデレイドは、舌を止めることなくゆっくりと皮をむきます。皮をむくと、真っ赤な先端が現れました。
「やはり汚れているな。きれいにしてやるから、じっとしていろ」
アデレイドは、唾液を舌にのせてねっとりとなめました。ポールのおちんちんは、彼にもどうすることもできません。ただ、感じたことのない気持ちよさが、おちんちんに叩きつけられます。
「よし、きれいになったな。今度は胸でやってやろう。お前は私の胸が好きなのだろう」
そう言うとアデレイドは、豊かな胸の谷間にポールのおちんちんをはさみ込んでしまいます。彼のおちんちんは、柔らかい肉に覆われました。アデレイドは、胸をおさえている手を動かしておちんちんを揉みます。ポールは、気持ちよすぎて変な声を上げました。腰の奥から何かがわき上がってきます。
「だめだよ、出るよ。おしっこが出ちゃうよ!」
ポールは、悲鳴のような声を上げます。
「いいぞ、遠慮せずに出せ。思いっきり出すんだ」
アデレイドは、胸の動きを激しくします。固い乳首がポールのおちんちんをくすぐります。
ポールのおちんちんは激しく震えると、白い液を吹き出しました。アデレイドの胸に出し、褐色の肌を白く染めていきます。ポールは、目の前が真っ白になってしまい、自分の体をどうすることもできません。アデレイドは、胸でおちんちんを揉み続けて、液を出すことを助けます。
ポールは、やっと目の前が見えて来て、アデレイドを見下ろしました。彼女は、微笑みながら見上げています。アデレイドの胸は、おちんちんを挟んだままです。その胸は、白い液で汚れています。そして嗅いだことのない、突き刺すような臭いが立ち上ってきました。
「お前は射精したことはないようだな。この白い液は精液というのだ。お前が気持ちよくなると、ペニスから出る物だ」
精液と、ポールはオウム返しに言いました。おしっこのように黄色ではありません。白くて、おしっこよりも臭いのです。ポールは、恥ずかしくて仕方がありません。でも同時に、アデレイドの褐色の胸を白く汚したことに、興奮と満足感を覚えました。
ポールは、ぐったりと疲れてしまいました。精液を出すと、ひどく疲れるのです。ポールは、座り込んでしまいそうになりました。
アデレイドは、口からピンク色の息を吐きました。ポールのおちんちんに息を吹きかけているのです。息を浴びているうちに、ポールのおちんちんに強い力がわき上がってきました。おちんちんは元のように固くなり、アデレイドの胸の中でそり返っています。
「これで、まだできるはずだ。たっぷりと気持ちよくさせてやるからな」
アデレイドは、手で胸をゆすり動かし始めました。胸に精液を塗り広げ、おちんちんも精液まみれにします。ポールは、白く塗りたくられる胸を食い入るように見つめています。
アデレイドは、胸をおちんちんから離しました。ポールは、もの欲しそうに見ています。もっと胸で気持ちよくなりたいのです。アデレイドはポールを見上げると、楽しそうに笑みを浮かべます。そして、顔をおちんちんに付けました。ポールの手をつかむと、自分の角をつかませます。
「さあ、どうしたいのだ?お前のやりたいようにしていいのだぞ」
アデレイドは、微笑みながら顔をすり寄せます。
ポールのおちんちんに、気持ちよい感触が伝わってきます。そして、アデレイドの顔に押し付けていることに、興奮してきました。ポールは、彼女の角をしっかりとつかむと、おちんちんを顔にこすりつけ始めました。こすりつけるたびに気持ちのよさが強まります。それにおちんちんについている精液が、褐色の顔に塗り広がります。そうすると興奮も強まるのです。
アデレイドは口を開きました。舌を伸ばすと、くすぐるようにおちんちんをなめます。そうして口の中で舌をぬめぬめと動かします。ポールのおちんちんを誘っているのです。ポールは、おちんちんを彼女の口の中に入れました。
アデレイドに悪い気がして、ポールはゆっくりと腰を動かしました。でも、温かい口とぬめぬめした舌が気持ちよすぎて、どんどん腰の動きが激しくなります。ジャバウォックの角をつかんで、彼女の口の中に腰を突き入れます。再び、おちんちんが弾けそうになります。
ポールのおちんちんは、精液を勢いよく出しました。おちんちんも腰も激しく震え、繰り返し精液をアデレイドの口の中に出します。ポールは、よだれを垂らしながら甲高い声を上げています。アデレイドは、ポールのおちんちんに吸い付き、のどを鳴らしながら精液を飲んでいます。
ポールは、ぐったりとしてしまいました。二度も精液を出して、疲れてしまったのです。アデレイドが抑えていなければ倒れていたでしょう。
アデレイドは、ピンク色の息を吹きかけました。ポールのおちんちんは、ピンク色の息に包まれます。おちんちんはまた力を取り戻し、アデレイドの顔の前で反り返りました。
アデレイドは、ポールをベッドの上に押し倒しました。そして彼の上にのしかかります。ポールは、ぼんやりとアデレイドを見上げました。アデレイドの目はらんらんと輝き、口からはよだれがこぼれそうです。鼻息は荒く、ポールにまでかかります。
「お前の精液の臭いを嗅いで味わっているうちに、私もがまんできなくなった。お前の初めてをもらうぞ」
アデレイドは、服を脱いで股をさらけ出しました。彼女の股の所は、ピンク色の毛が生えています。その毛はぐっしょりと濡れていて、そこから甘酸っぱい匂いが漂ってきます。アデレイドは、ポールの腰の上に腰を下ろします。そして毛の所を、ポールのおちんちんに押し当てました。毛の所には割れ目のような物があり、その割れ目はポールのおちんちんを飲み込んでいきます。
ポールは、かすれるような声を上げました。温かく濡れた肉がポールのおちんちんを優しく包み、締め付けてきたのです。ポールは声を抑えられません。口や胸以上に気持ちがいいのです。アデレイドは、ポールのおちんちんを飲み込みながら、ゆっくりと腰を動かします。彼女は上下に動いたり、円を描くように動きます。
ポールは、がまんできずに自分の腰を動かしました。ですが、うまくアデレイドの動きに合わせることができません。彼女は微笑むと、自分の腰の動きをポールに合わせようとします。だんだんと二人の動きは合わさっていきます。ポールは、三度目の絶頂へと突き進もうとしていました。「出ちゃうよ」とポールが叫びます。アデレイドはポールの顔をなで、「思いっきり出せ」とささやきました。
ポールは、アデレイドの中に精液をぶちまけました。おちんちんが震え、体中へ震えが伝わります。気持ちのよさは、おちんちんから頭のてっぺんまで突き上げます。ポールは、よだれを飛ばしながら声を上げました。目の前で光が飛び散ります。白色や黄色、青色や赤色の光が絶え間なく飛び散ります。彼は、光の中に飲み込まれていきました。
気が付くと、ポールはベッドの上で横たわっていました。アデレイドが一緒に寝ていて、ポールを抱きしめていています。アデレイドの温かく、柔らかい体がポールを包んでいるのです。嗅ぎ慣れたアデレイドの匂いがポールを包んでいます。
ポールは、気持ちの良い感触に浸っていました。同時に、体が疲れ果てていました。疲れていましたが、満足感があります。
ポールは、アデレイドに身を寄せました。そして疲れに身を任せて、アデレイドの中で眠りへと落ちていきました。
ポールは、不思議の国でアデレイドと暮らし続けました。アデレイドと遊び、一緒に不思議の国を飛び回る日々です。アデレイドの仕事を手伝うこともあるけれど、遊ぶことのほうが多いのです。アデレイドは、ポールを楽しませてくれました。いろいろなおいしい物を食べさせてくれました。
そしてポールとアデレイドは、気持ちよくなることをいっぱいしました。アデレイドは、毎日のように裸になって、ポールのおちんちんを気持ちよくしてくれます。アデレイドの話によると、それは性の交わりだということです。不思議に国では、一番大切なことらしいです。
二人は、毎日いろいろな方法で性の交わりをしました。不思議の国には、さまざまな性の知識が伝えられています。そのための道具や薬も開発されています。二人は、それらの知識や物を次々と試していきました。
ポールは、毎日が楽しくて仕方がありません。元いた世界とは比べ物にならない楽しい生活です。ポールは、不思議の国から出ることはできず、元の世界には帰れないそうです。アデレイドは、そのように話しています。
ポールは、不思議の国から出られないことを喜びました。元の世界には帰りたくはありません。ずっとアデレイドと楽しく暮らしたいのです。
今日もポールは、アデレイドと楽しく交わっています。
ポールは、森の中に入り込みました。もう、家には戻りたくはありません。ポールは、お父さんもお母さんもお姉さんも大嫌いです。顔も見たくありません。森の中は危険だと言われています。ですが、お父さんたちの所にいるよりはましだと、ポールは思いました。
森の中はどんどん暗くなります。ポールは、周りをよく見ないで歩き続けます。もう、どうなっても構わないと思っているのです。こんな所にはいたくない。どこか別の所に行きたい。そう思いながら歩き続けます。
「おやぁ、新しいお客さんだねぇ」
突然、ポールは声をかけられました。ポールは驚いて辺りを見回します。すると左斜め前にある木の枝に、女の人が座っています。
ポールは、ポカーンとしながら女の人を見上げました。見たことのない変な格好の女の人です。右側の髪は黒い色、左側の髪は紫色をしています。黒と紫が交差している色合いの服を着ています。髪や服には黒いリボンを付けています。こんな格好の人は、村では見たことがありません。
「こんな森の深くに来たら戻れないよぉ」
女の人は、いじわるそうに笑いながら言います。
「戻りたくなんかない」
ポールは、吐き捨てるように言いました。
すると女の人は、木から降りてポールを誘います。
「それじゃあ、こっちへ来なよ。おもしろい所へ連れて行ってあげるからねぇ」
女の人は、ポールを手招きして前へ進みます。
ポールは、女の人を見て気が付きました。頭には、猫のような耳が付いています。右側は黒い毛でおおわれた耳、左側は紫色の毛でおおわれた耳がついています。お尻には、黒色と紫色のしま模様のしっぽが付いています。女の人は人間なのでしょうか?ポールは、村の人が話していた魔物のことを思い出しました。
ポールは、前へ足を踏み出します。もう、元の所には戻りたくはありません。女の人が魔物でも構いません。彼女に別の所へ連れて行って欲しいのです。
ポールは、前を歩く女の人についていきます。森はどんどん暗くなっていきます。それでもポールは前へ進みました。
「さあ、ついたよぉ」
女の人は、ポールに笑いかけました。
暗い森が終わり、ポールたちは開けた場所へ出ました。突然、光が差し込んだために、ポールは目を閉じてしまいました。彼は、がんばって目を開けます。
ポールは、口を開けたまま閉じることが出来なくなってしまいました。見たことも、想像したこともない光景が広がっていたからです。辺りには草地であり、その向こうにはお花畑があります。ただ、その草が普通ではないのです。草はオレンジ色をしており、日の光に輝いています。草の匂いもポールの村の草とは違います。どこか甘酸っぱい匂いです。
ポールは空を見上げました。空は黄色とオレンジ色に光っていて、雲は水色をしています。太陽は、ピンク色をしています。太陽が輝くたびに、空の色が黄色からオレンジ色へ、オレンジ色から黄色へ変わるのです。
立ち止まってしまったポールを、猫の耳が付いた女の人は手を引きました。ポールはわけの分からないまま、手を引かれて歩きます。そうして二人は、お花畑に足を踏み込みました。赤、青、黄、ピンク、白といった様々な色の花が咲いています。ただ、その花はどこかおかしいのです。葉っぱは緑ではなく、オレンジ色や紫色をしているのです。踊るように動いたり、飛びはねたりします。
ポールは、ぼんやりとしていました。花から漂ってくる甘い香りを嗅いでいるうちに、頭がうまく働かなくなってきたのです。花が話をしたり歌ったりしているのを、立ったまま聞いています。
「ようこそ不思議の国へ」
猫の女の人は、おどけた態度で一礼をしました。
ポールは、うまくものを考えることができません。不思議の国と、オウム返しに言うだけです。
「そうだよ、ここはハートの女王さまの収める世界だよ。みんなが楽しくみだらに生きることができる世界なんだよぉ」
猫の女の人は、ポールの肩を抱きながら言いました。そして頬をすり寄せたり、腕をなでたりします。はれた左の頬を優しくなめます。
「坊やはいい匂いだねぇ。旦那がいなければ、食べちゃうところだったよ」
食べるという言葉を聞いて、さすがにポールも体を震わせました。そんなポールを見て、猫の女の人は面白そうに笑います。
「残念だけど、坊やは他の女にゆずらないとねぇ」
そう言うと、猫の女の人は離れます。
「すぐに他の女が来るから、楽しみに待っているんだよぉ」
猫の耳を震わせて、しっぽを振りながら女の人は花畑に飛び込みます。そして見えなくなってしまいました。
ポールは、慌てて猫の女の人を探そうとします。ですが、どこへ行ったのか分かりません。そして、自分は彼女の名前さえ聞いていないことに気が付きました。
ポールは途方にくれました。わけの分からない場所に置き去りにされたからです。でも、ポールは元の場所に戻りたいとは思いません。こんな変な所でも、元いた所よりはマシなのです。それに花の香りを嗅いでいると、頭がぼんやりして不安が消えていきます。花は、歌うようにささやきます。それを聞いていると、だんだん眠くなってきました。
突然、空から羽ばたくような音が聞こえてきました。ポールは、ぼんやりと空を見上げます。赤と黒が入り混じったような大きな鳥が、ポールに向かってやってきます。ポールは、まじまじとその鳥を見ました。鳥というよりは、翼の生えた人間だったからです。
ポールは逃げようとしました。ですが間に合いません。翼の生えた人間は、ポールの前に羽ばたきながら降り立ちます。その人は、ポールをじっと見降ろしています。
その人は女の人でした。ピンク色と紫色が混ざり合った髪の毛をしていて、褐色の肌をしています。黒色と赤紫色の混ざり合った服を着ています。その服は、まがまがしいとも可愛らしいとも言えるデザインの服です。さっきの猫の女の人もそうですが、この人も見たことのない服を着ています。
ですが、服よりも目立つ所がその女の人にはありました。女の人は、背に黒い翼を広げています。頭には、根元が黒で先が赤い二本の角を生やしています。手足は、黒いうろこが付いた怪物のようなものです。爪は赤くとがっているのです。
ポールの前に、黒色に近い赤色のものがヌッと突き出てきました。二匹の蛇のようなもので、口からピンク色の舌を出しています。その蛇のようなものは、女の人の背中から出ているようです。
ポールは足に力が入らず、地面に座り込みそうになります。これが村の人が言っていた魔物でしょうか?人間とは違う姿に怖くて仕方がありません。ポールは、自分が食べられてしまうと思いました。
翼を持った女の人は、しゃがみ込みました。そしてポールと目線を合わせます。ポールは、思わず女の人の顔を見つめてしまいました。彼女は、はっきりとした顔立ちをしていて、口元が引き締まっています。意志の強そうなまなざしをしていて、その赤い瞳はポールをじっと見つめています。ポールは、その女の人がすごくきれいな顔をしていることに気が付きました。
「私の名前はアデレイドだ。お前の名前を教えてくれないか?」
女の人に言われて、ポールは慌てて名前を教えます。
アデレイドと名乗った女の人は、腰にあるピンク色の袋から黄色いものを取り出します。それはパイでした。
「これを食べないか?」
アデレイドに言われて、ポールはとたんにお腹がすきました。今日は、朝ご飯を食べてから何も食べていないのです。アデレイドは、黒いうろこが付いて赤い爪が生えた手で差し出します。ポールは怖かったけれど、食べ物にはかないません。パイを受け取って食べ始めました。
パイは、レモンとオレンジの味がしました。舌がとろけそうなほど甘く、同時にさわやかな味が口の中に広がります。ポールは、夢中になって食べます。お父さんに殴られたせいで、ポールの口はけがをしています。でも、パイのおいしさのために気になりません。アデレイドは、そんなポールをじっと見つめています。
「さあ、行こうか」
ポールが食べ終わると、アデレイドはそう言って彼を抱き上げました。ポールは、あわてて離れようとします。でも、しっかりと抱きしめられて離れることはできません。
アデレイドの翼は、羽ばたきを始めました。ポールの体は、地面から離れます。アデレイドは、もがくポールが落ちないように抱きしめています。
「空を飛ぶから、しっかりとつかまっているんだぞ」
アデレイドは、羽ばたきをしながら空へ浮かび上がり、そして飛び立ちました。地面は、どんどん離れていきます。ポールは、必死に彼女にしがみつきます。そんな彼を抱きしめながら、翼を持った魔物は不思議の国を飛んでいきました。
アデレイドは、翼を広げてどんどん飛んでいきました。ポールには、強い風が吹き付けてきます。彼は、目をつぶりながらアデレイドにしがみついています。そんなポールを、彼女はしっかりと抱きしめていました。
「ほら、目を開けて見てみろ。良い景色が広がっているぞ」
そうアデレイドは促します。ポールは、うっすらと目を開きます。彼女の言う通り、空からは広大な光景が見えました。目の下には、不思議の国の大地が広がっています。水色の森に、オレンジ色の草原、ピンク色の湖などが広がっています。湖のかたわらには街が広がり、黄、黄緑、紫、オレンジ、赤などの色をした建物が立っています。それらの建物は、絶え間なく光っています。
行く手には虹がかかっていました。初めは一つだった虹は、三つ、四つと増えていき、最後には七つになりました。それらの虹は、お互いに交差しています。虹が輝くたびに、雲も虹色に輝きます。
ポールは、怖さを忘れて夢中で見ました。夢のような光景です。ポールは頭を振りました。自分が夢を見ているのではないかと思ったからです。
虹の向こうには、いくつもの岩が見えました。それらの岩は、空に浮かんでいるのです。青、緑、紫、赤、ピンクなどの色をした岩が浮かんでいます。アデレイドは虹を越えて、その岩の間を飛びます。
目の前に、紫色の岩が見えてきました。牧場一つが収まりそうな、大きな岩です。その岩の上には、黒色とピンク色をした家が建っています。壁が黒で、屋根がピンクです。黒色の壁には、ピンク色のハートの模様があります。ピンク色の屋根には、黒色のハートの模様があります。窓は赤、ピンク、紫と色を変えて光っています。
アデレイドは、岩の上に降り立ちました。そしてポールを地面に降ろします。ポールは地面を踏みしめました。固くしっかりとした感触です。この岩が空に浮かんでいるとは、ポールには信じられません。ですが、ちゃんと浮いているのです。
ポールは、目の前の家を見つめました。こんな色をした家は初めて見ます。ぼんやりと見ているポールの肩を、アデレイドは叩きました。
「ここが、お前がこれから住む家だ。私が面倒を見てやるからな」
ポールは振り返り、アデレイドをまじまじと見つめます。アデレイドは、ポールに微笑みます。そして、彼のはれた頬をなめました。
こうしてポールは、アデレイドと一緒に暮らすことになりました。アデレイドは、ジャバウォックという魔物娘です。不思議の国に住むドラゴンなのだそうです。彼女は、不思議の国を空から警備する仕事をしています。そのために彼女は、空に浮かぶ家に住み、毎日空を飛び回ります。
不思議の国とは、ポールが住んでいた世界とは違う世界だそうです。ハートの女王という魔物が治めており、さまざまな魔物娘が人間と共に暮らしているそうです。ポールがいた世界とは全く違う環境だそうです。不思議の国とポールのいた世界は時々つながって、人間や魔物が引き込まれるそうです。ポールも不思議の国に引き込まれたのでした。
不思議の国に引き込まれた人間は、不思議の国の魔物と一緒に暮らすことになります。それでポールは、アデレイドと暮らすことになったのです。アデレイドは、不思議の国を警備しながら、人間が引き込まれることを待っていたそうです。そうしてポールを見つけ、自分の家に連れて来たのでした。
ポールは、アデレイドの家から自由に出ることはできません。岩は、地面からはるか離れた空に浮かんでいるからです。家から出る時は、アデレイドに連れて行ってもらうしかありません。
アデレイドは、しばしばポールをつれて空を飛びました。地面に降りて、森を歩き回ったり、湖のほとりに行ったりしました。街に入ることもありました。ポールは、見るもの聞くもの珍しく、あきることがありません。ただ、いつもアデレイドが一緒にいて、ポールは自由に歩き回ることはできません。
ポールは、「なぜいつも一緒にいるの」とアデレイドに聞きました。するとアデレイドは、「お前は私のものだからだ。ジャバウォックは、自分のものは自分のそばに置いておくのだ」そう答えました。
ポールは、アデレイドに自分のものだと言われて変な気分になりました。ポールは、自分が他人のものになったつもりはありません。でも、悪い気はしませんでした。アデレイドは、今まで会ったどの人よりも彼に良くしてくれるからです。
ただポールは、不思議に思うことがあります。アデレイドは仕事があるにもかかわらず、ポールと一緒にいることを優先させているのです。ポールのいた村では、みんなが家族よりも仕事を優先していました。もし、仕事よりも家族を優先させる人がいたら、村の人みんなからいじめられます。アデレイドによると、不思議の国では、仕事よりも家族のことを優先させることが普通なのだそうです。そうしても、いじめられたりはしないそうです。
ポールは、だんだん生活が楽しくなりました。アデレイドは、お父さんたちのように殴ったりしません。いつもおいしいものを食べさせてくれて、いろんなものを見せてくれます。不思議の国のいろいろな場所に連れていってくれます。アデレイドは、ポールに仕事を手伝わせることもあります。でも楽な仕事ですし、きちんと教えてくれます。元の生活よりも、アデレイドとの生活の方がはるかに楽しいのです。
ただ、少し困ることがありました。ポールは、近ごろは腰や股の辺りがムズムズするのです。はっきりと言うと、おちんちんがムズムズするのです。アデレイドは、一緒にお風呂に入ってポールを洗ってくれます。そんな時に、ポールのおちんちんは変な感じになるのです。また、アデレイドは、ポールと一緒のベッドで寝ます。アデレイドに抱きしめられて寝ているのです。そんな時も、おちんちんの様子がおかしいのです。
ポールは、そんな自分の体にとまどいました。ですが、なんだか恥ずかしくてアデレイドには言えません。
アデレイドは、そんなポールを意味ありげに見ていました。
こうして、ポールは楽しい毎日を過ごしていました。そんなある日、ポールは一人の男の人と出会うことになります。
その日は、ポールは街に一人でいました。アデレイドに連れてこられたのですが、彼女には少し用事があります。それでポールは、アデレイドに許可をもらって街を一人で歩いていたのです。
赤やピンク、青や水色、黄色にオレンジといった明るい色の建物が立ち並んでいました。それらの建物は、さまざまな模様がついています。ハートやダイヤ、クラブ、スペードと言ったトランプの模様がついています。水玉模様になっている物もあれば、しま模様になっている物もあります。ポールには、よく分からない模様もありました。
ポールは、あちらこちらをキョロキョロと見回しながら歩いています。彼は、人気のない通りに入り込みました。そうしたら、いきなり男の人に呼び止められました。
「お前は一人なのか?」
その男の人は、じっとポールを見ながらそう言います。男の人は背が高く、がっしりとした体つきをしていました。強そうですが、なんだか怖そうな人です。ポールは、答えずに見返します。
「お前は、不思議の国の外から来たのだな?」
ポールは答えません。この人から離れたいと思いました。ですが、男の人はポールの前をふさぎ、じっと見つめています。ポールは、なんとか見返します。
「間違いないな。お前のような子供で男の場合は、不思議の国の外からきたやつだ」
その男の人は、ポールの手をつかみます。
「俺は教団の騎士だ。お前と同じくこの世界に引きずり込まれたんだ。出る方法はなんとか分かった。この国から出るぞ。家に連れていってやる」
そう言うと、ポールの手を引いて歩き出しました。ポールは、家になんか帰りたくはありません。騎士の手から離れようとします。
「お前は魔物にたぶらかされているんだ。やつらは親切なふりをしているが、お前を殺そうとしているんだ。主神さまは、やつらを悪と見なしている。神父に教わったはずだ」
ポールは、ますます嫌がります。ポールは、主神教団の人が嫌いです。以前、神父は教団の兵士と一緒に村に来たことがありました。ポールの近所の家に入り込むと、そこに住んでいた一家を捕らえました。そして村から連れて出ていってしまいました。その一家は、二度と戻ってきませんでした。村の人の話だと、その人たちは異端者として死刑になったそうです。
ポールは、嫌がって暴れました。騎士から逃げようとします。騎士は、ポールの頬を平手で殴りました。右の頬を五回、左の頬を五回殴りました。大きな音が響き、ポールは衝撃でわけが分からなくなりました。
「お前は堕落したな!性根を叩きなおしてやる!」
騎士は、ポールのえりを左手でつかみ、右手を振り上げます。ポールは、恐怖ですくみ上りました。騎士は、繰り返し平手で殴ります。鼻から、口から血が飛びます。
ポールは、必死になって騎士の左手にかみつきました。鼻血を流しながら無我夢中でかみつきます。騎士は怖いけれど、それ以上に憎いです。自分を殴ってきた人たちを思い出させます。騎士の左手から血が流れます。
ポールは、衝撃を叩きつけられました。今までとは比べ物にならないほど激しい衝撃です。気が付くと、ポールは地面の上に倒れていました。ポールの前に騎士が立っています。騎士は握りこぶしを振り上げています。それをポールに叩きつけようとしています。ポールは凍り付いたように固まり、逃げることができません。
騎士は飛び退りました。すぐそばを赤と黒のものが横切ります。風を切る音がします。騎士は、距離を取ると剣を抜きました。赤と黒のものはポールの前に立ち、騎士に向かいます。黒い翼を広げ、赤い爪を伸ばした腕を突き出して、騎士の前に立ちふさがります。彼女はアデレイドです。
騎士は、何も言わずに切りかかってきました。アデレイドは、こぶしを突き出します。甲高い音が響き、火花が飛び散ります。騎士は激しい切り込みを繰り返し、アデレイドはこぶしと爪を叩き込みます。音と火花の交差が繰り広げられます。
アデレイドの翼が羽ばたき、風を騎士に叩きつけました。騎士の動きは一瞬止まります。アデレイドは踏み込み、こぶしを突き出します。甲高い音と共に火花が飛び散りました。剣が弾き飛ばされ、騎士の手から離れます。アデレイドのこぶしは、騎士に叩き込まれます。打撃音と共に騎士は飛び、建物の壁に叩きつけられます。アデレイドは飛び、起き上がろうとする騎士を叩きつけます。騎士は、うめき声と共に崩れ落ちました。
アデレイドは、ポールの方を振り向きます。ポールは、二人の戦いを呆然としてみていました。アデレイドが戦う姿を始めて見たからです。彼女は、ポールのそばに来てしゃがみ込みます。起き上がろうとするポールを優しくなでます。
「助けることが遅れてすまなかった。お前にけがを負わせてしまった」
そう言いながら、ポールをなで続けます。
ポールは、口を開こうとしました。ですが、何を言ったらいいのか分かりません。ポールは口を閉ざし、何も言わずアデレイドに抱き付きました。
アデレイドはポールを抱きとめ、愛おしげに見つめました。
ポールは、アデレイドに連れられて医者に治療してもらいました。驚いたことに、薬を塗って包帯を巻くとすぐに痛みがなくなりました。まるでケガなんかしなかったようです。医者に診てもらっている間、アデレイドは心配そうにポールを見ていました。
ポールは、やはりアデレイドは自分のいた所の人とは違うと思いました。ポールがけがをしても、お父さんやお母さんは医者に連れて行ってくれません。医者は高い金を取るのです。ポールの両親は、薬すら塗ってくれないことも多いのです。ポールが痛くて泣くと、うるさいと怒鳴ることもあります。
ポールを殴った騎士は、アデレイドの友達であるジャバウォックに引き渡しました。そのジャバウォックは、不思議の国にふさわしい者にするために騎士を「教育」するそうです。
二人は家に帰ると、お風呂に入ってベッドに横たわりました。ポールは、アデレイドに体を洗われている時におちんちんが固くなりそうでした。一緒にベッドに入って抱きしめられている時も、おちんちんは固くなりかけました。
それから何日もの間、ポールはおちんちんのことで悩みました。アデレイドの体の柔らかさや弾力を感じている時、ポールはおちんちんが苦しくなります。アデレイドの匂いを嗅いだだけで我慢できなくなるのです。けがが治るころには、もう固くなることを止められなくなってしまいました。
ベッドで抱きしめられている時、ついにポールは固くなったおちんちんをアデレイドに押し付けてしまいました。ポールは、慌てて体を引こうとします。アデレイドは、ポールを抱き寄せて体を押し付けました。
「どうした、私が欲しいのだろ」
彼女は、ポールの耳元でささやきます。
「お前は、少し前から私の体に欲情していたな。気が付いていたんだぞ。お前の体は大人になってきているのだ。私と交われるようになったのだ」
アデレイドは、ポールの頬を手ではさみます。
「さあ、どうしたいのだ?好きにしていいんだぞ」
彼女は、唇をなめながら言います。柔らかい胸は、ポールの体を優しく押します。その胸からは、甘い匂いが漂ってきます。
ポールは、アデレイドの胸に顔をうずめました。ポールの顔じゅうに柔らかく弾力のある感触が染み渡ります。胸の中は甘い匂いでいっぱいです。ポールは、アデレイドの服をずらして、彼女の胸をさらけ出します。彼は胸をなめ回し、赤ちゃんのように乳首を吸います。
アデレイドは、しばらくポールのやりたいようにさせました。ですが、彼女の目は熱っぽくなっていき、鼻息も荒くなっていきます。アデレイドは体を震わせると、ポールの顔を手で上げさせます。そして口に吸いつきました。彼の口の中に舌を入れ、ねっとりとなめ回します。
アデレイドは、ポールの服を脱がしていきました。ズボンとパンツも脱がしてしまいます。ポールのおちんちんは固くなって、そり返っていました。アデレイドは彼の腰に手を当てて、顔をおちんちんに近づけます。そしてクンクンと臭いを嗅ぎます。
「臭うな。皮をかぶっているせいだろう」
ポールは、自分のおちんちんの臭いを嗅がれて恥ずかしくて仕方ありません。身をよじりますが、アデレイドに抑え込まれます。そして彼女は、音を立てて臭いを嗅ぎ続けます。
アデレイドは舌なめずりをすると、ポールのおちんちんをなめました。その瞬間に、ポールのおちんちんに刺激が走りました。ぬめる感触がおちんちんに広がり、思わず体が震えます。
彼女は、震えるおちんちんを繰り返しなめ回しました。唾液をたっぷりとまぶすと、口と舌で皮をむき始めます。ポールは、悲鳴のような声を上げてしまいます。ですがアデレイドは、舌を止めることなくゆっくりと皮をむきます。皮をむくと、真っ赤な先端が現れました。
「やはり汚れているな。きれいにしてやるから、じっとしていろ」
アデレイドは、唾液を舌にのせてねっとりとなめました。ポールのおちんちんは、彼にもどうすることもできません。ただ、感じたことのない気持ちよさが、おちんちんに叩きつけられます。
「よし、きれいになったな。今度は胸でやってやろう。お前は私の胸が好きなのだろう」
そう言うとアデレイドは、豊かな胸の谷間にポールのおちんちんをはさみ込んでしまいます。彼のおちんちんは、柔らかい肉に覆われました。アデレイドは、胸をおさえている手を動かしておちんちんを揉みます。ポールは、気持ちよすぎて変な声を上げました。腰の奥から何かがわき上がってきます。
「だめだよ、出るよ。おしっこが出ちゃうよ!」
ポールは、悲鳴のような声を上げます。
「いいぞ、遠慮せずに出せ。思いっきり出すんだ」
アデレイドは、胸の動きを激しくします。固い乳首がポールのおちんちんをくすぐります。
ポールのおちんちんは激しく震えると、白い液を吹き出しました。アデレイドの胸に出し、褐色の肌を白く染めていきます。ポールは、目の前が真っ白になってしまい、自分の体をどうすることもできません。アデレイドは、胸でおちんちんを揉み続けて、液を出すことを助けます。
ポールは、やっと目の前が見えて来て、アデレイドを見下ろしました。彼女は、微笑みながら見上げています。アデレイドの胸は、おちんちんを挟んだままです。その胸は、白い液で汚れています。そして嗅いだことのない、突き刺すような臭いが立ち上ってきました。
「お前は射精したことはないようだな。この白い液は精液というのだ。お前が気持ちよくなると、ペニスから出る物だ」
精液と、ポールはオウム返しに言いました。おしっこのように黄色ではありません。白くて、おしっこよりも臭いのです。ポールは、恥ずかしくて仕方がありません。でも同時に、アデレイドの褐色の胸を白く汚したことに、興奮と満足感を覚えました。
ポールは、ぐったりと疲れてしまいました。精液を出すと、ひどく疲れるのです。ポールは、座り込んでしまいそうになりました。
アデレイドは、口からピンク色の息を吐きました。ポールのおちんちんに息を吹きかけているのです。息を浴びているうちに、ポールのおちんちんに強い力がわき上がってきました。おちんちんは元のように固くなり、アデレイドの胸の中でそり返っています。
「これで、まだできるはずだ。たっぷりと気持ちよくさせてやるからな」
アデレイドは、手で胸をゆすり動かし始めました。胸に精液を塗り広げ、おちんちんも精液まみれにします。ポールは、白く塗りたくられる胸を食い入るように見つめています。
アデレイドは、胸をおちんちんから離しました。ポールは、もの欲しそうに見ています。もっと胸で気持ちよくなりたいのです。アデレイドはポールを見上げると、楽しそうに笑みを浮かべます。そして、顔をおちんちんに付けました。ポールの手をつかむと、自分の角をつかませます。
「さあ、どうしたいのだ?お前のやりたいようにしていいのだぞ」
アデレイドは、微笑みながら顔をすり寄せます。
ポールのおちんちんに、気持ちよい感触が伝わってきます。そして、アデレイドの顔に押し付けていることに、興奮してきました。ポールは、彼女の角をしっかりとつかむと、おちんちんを顔にこすりつけ始めました。こすりつけるたびに気持ちのよさが強まります。それにおちんちんについている精液が、褐色の顔に塗り広がります。そうすると興奮も強まるのです。
アデレイドは口を開きました。舌を伸ばすと、くすぐるようにおちんちんをなめます。そうして口の中で舌をぬめぬめと動かします。ポールのおちんちんを誘っているのです。ポールは、おちんちんを彼女の口の中に入れました。
アデレイドに悪い気がして、ポールはゆっくりと腰を動かしました。でも、温かい口とぬめぬめした舌が気持ちよすぎて、どんどん腰の動きが激しくなります。ジャバウォックの角をつかんで、彼女の口の中に腰を突き入れます。再び、おちんちんが弾けそうになります。
ポールのおちんちんは、精液を勢いよく出しました。おちんちんも腰も激しく震え、繰り返し精液をアデレイドの口の中に出します。ポールは、よだれを垂らしながら甲高い声を上げています。アデレイドは、ポールのおちんちんに吸い付き、のどを鳴らしながら精液を飲んでいます。
ポールは、ぐったりとしてしまいました。二度も精液を出して、疲れてしまったのです。アデレイドが抑えていなければ倒れていたでしょう。
アデレイドは、ピンク色の息を吹きかけました。ポールのおちんちんは、ピンク色の息に包まれます。おちんちんはまた力を取り戻し、アデレイドの顔の前で反り返りました。
アデレイドは、ポールをベッドの上に押し倒しました。そして彼の上にのしかかります。ポールは、ぼんやりとアデレイドを見上げました。アデレイドの目はらんらんと輝き、口からはよだれがこぼれそうです。鼻息は荒く、ポールにまでかかります。
「お前の精液の臭いを嗅いで味わっているうちに、私もがまんできなくなった。お前の初めてをもらうぞ」
アデレイドは、服を脱いで股をさらけ出しました。彼女の股の所は、ピンク色の毛が生えています。その毛はぐっしょりと濡れていて、そこから甘酸っぱい匂いが漂ってきます。アデレイドは、ポールの腰の上に腰を下ろします。そして毛の所を、ポールのおちんちんに押し当てました。毛の所には割れ目のような物があり、その割れ目はポールのおちんちんを飲み込んでいきます。
ポールは、かすれるような声を上げました。温かく濡れた肉がポールのおちんちんを優しく包み、締め付けてきたのです。ポールは声を抑えられません。口や胸以上に気持ちがいいのです。アデレイドは、ポールのおちんちんを飲み込みながら、ゆっくりと腰を動かします。彼女は上下に動いたり、円を描くように動きます。
ポールは、がまんできずに自分の腰を動かしました。ですが、うまくアデレイドの動きに合わせることができません。彼女は微笑むと、自分の腰の動きをポールに合わせようとします。だんだんと二人の動きは合わさっていきます。ポールは、三度目の絶頂へと突き進もうとしていました。「出ちゃうよ」とポールが叫びます。アデレイドはポールの顔をなで、「思いっきり出せ」とささやきました。
ポールは、アデレイドの中に精液をぶちまけました。おちんちんが震え、体中へ震えが伝わります。気持ちのよさは、おちんちんから頭のてっぺんまで突き上げます。ポールは、よだれを飛ばしながら声を上げました。目の前で光が飛び散ります。白色や黄色、青色や赤色の光が絶え間なく飛び散ります。彼は、光の中に飲み込まれていきました。
気が付くと、ポールはベッドの上で横たわっていました。アデレイドが一緒に寝ていて、ポールを抱きしめていています。アデレイドの温かく、柔らかい体がポールを包んでいるのです。嗅ぎ慣れたアデレイドの匂いがポールを包んでいます。
ポールは、気持ちの良い感触に浸っていました。同時に、体が疲れ果てていました。疲れていましたが、満足感があります。
ポールは、アデレイドに身を寄せました。そして疲れに身を任せて、アデレイドの中で眠りへと落ちていきました。
ポールは、不思議の国でアデレイドと暮らし続けました。アデレイドと遊び、一緒に不思議の国を飛び回る日々です。アデレイドの仕事を手伝うこともあるけれど、遊ぶことのほうが多いのです。アデレイドは、ポールを楽しませてくれました。いろいろなおいしい物を食べさせてくれました。
そしてポールとアデレイドは、気持ちよくなることをいっぱいしました。アデレイドは、毎日のように裸になって、ポールのおちんちんを気持ちよくしてくれます。アデレイドの話によると、それは性の交わりだということです。不思議に国では、一番大切なことらしいです。
二人は、毎日いろいろな方法で性の交わりをしました。不思議の国には、さまざまな性の知識が伝えられています。そのための道具や薬も開発されています。二人は、それらの知識や物を次々と試していきました。
ポールは、毎日が楽しくて仕方がありません。元いた世界とは比べ物にならない楽しい生活です。ポールは、不思議の国から出ることはできず、元の世界には帰れないそうです。アデレイドは、そのように話しています。
ポールは、不思議の国から出られないことを喜びました。元の世界には帰りたくはありません。ずっとアデレイドと楽しく暮らしたいのです。
今日もポールは、アデレイドと楽しく交わっています。
16/11/12 00:22更新 / 鬼畜軍曹