た・か・ら・ば・こ
そう、あれは俺がまだ子供のころ…
村の近くの迷宮〈ダンジョン〉に迷い込んだ時のことだった。
昔の遺産でもう人も寄り付かないような寂れたとこだったわけだが…俺は初恋をしたんだな―…うん。
お腹がすいて開けた宝箱から彼女が出てきたのだ。
あとで知ったのだが彼女はミミックだったのであろう。
まぁ子供の俺に言ったセリフが
『まだ子供じゃない…さっさと家帰りなよ…これ食うかい?』
と言ってホットドックをくれたんだ。
魔物だけど優しいよな彼女…(友人にはいやいや…食われなかったのが奇跡…て言われるが)
ミミックという魔物は色々な場所の宝箱を移動してる訳で…
俺の初恋の人とは会えていないわけだ…この前までパーティを組んで世界を旅していたのだが、結果見つからず故郷にとぼとぼ帰って来たんだ…はぁ過去を懐かしんでどうする…
で…なんで思い出の寂れたダンジョンまで来た俺…
っと、子供のころなんど開けても彼女ではなく薬草が『こんにちは』した忌々しい宝箱があるではないか…(誰がいれてたんだろうか今でも謎である)
習慣ってやだねー宝箱開ける時、鍵穴に鍵入れなきゃ落ち着かないよ俺…がきっ、ぴょーん
そうそう俺の初恋の彼女はこうゆう風に右目の下に星型のほくろがあって…ってぇぇぇぇぇぇ……
どたん…
『いたた…ってぎゃーこんなとこでなんで私対策で開ける奴が…やばい私をどうする気だ!!』
「いてて…おぉ…おぉぉぉ…やったやった会えた」歓喜の舞
『?…なんだオマエ、よくわかんないんだが…食うかい?』
といって彼女は宝箱からハンバーガーをとりだし、俺にくれた
「食べる食べる、懐かしいなぁ…」
『??すまないけど…私あんたみたいなイケメン会った記憶なんて…』
「んっ?あぁまぁ前会ったときは俺子供だし…」
『子供…子供…んーってもしかしてここで会ったあのガキ?」
「んーたぶんそれ、確か一緒にホットドック食べた」
『思い出したけど…そのガキが私に何の用だい?』
「告白しに来た。」
『――――!』
おぉう一気に顔真っ赤だよ…こうやってみると…やっぱかわいいな。っとハンバーガー落とすなって
『なっ…なっ…』
「何言ってんだよお前?ってトコ?」
ブンブン
すげー顔超縦に振ってる…かわえぇ…
ぱくっ…あっ…彼女が食べてた方食べてしまった…
『―――!おっおまっ…かっかっ…』
「おっおまえ…関節キス…ってトコ?」
ブンブン(2回目)
かわえぇ…
「さてと…じゃあ改めて、初めて会ったときあなたに恋をしました、ずっと好きでした。結婚を前提におつきあいをぉ…」
バシコーン!
途中で殴られた―もしかしてもうフラレタ―?でも俺あきらめない、24時間追跡してやる(愛があるから決してストーカーではない!!)
すぅーはぁーすぅーはぁー
しっかりと深呼吸をして彼女が口を開いた
『はぁ…まったく、こんなことになるとは思いもしなかったよ…』
「ん?告白?やっぱダメ?」
『ちょっとはだまってなよ私が話すんだから』
彼女が話してくれたのはさみしいミミックの話
あるところにミミックがいました。
彼女は気が付いたら寂れた迷宮の宝箱に住んでいました。
まだ力も未熟で、飛べる宝箱は迷宮のと村の道具屋の倉庫でした。
そんなある日、寂れた迷宮にお客さんが来ました。
少年でした。ミミックは人と話した事がなかったのでドキドキです。
開けるな―宝箱に気付くな―と念じていました。道具屋の倉庫に飛べばいいのに…
しかし少年は「食べ物でも入ってないかな…お腹すいた…」と言って宝箱に手をつけます。
そして、開けられてしまったミミックは
『まだ子供じゃない…さっさと家帰りなよ…』
と言いながらも道具屋の本で勉強して作ったホットドックを取って
『食うかい?』と尋ねるのでした
少年はそれはそれはいい笑顔で「うん」と答えるのでした。
ミミックは少年を愛おしく思いました。
しかしミミックは翌日道具屋の倉庫で見つけてしまいます…
魔物図鑑を…そこにはミミックはこう書かれていました。
宝箱に近づいてきたものを食べる“魔物”と
自分は魔物…ミミックはそう思い昨日の少年とはもう会うのはやめようと決めました。
しかしそれから毎日少年は寂れた迷宮を訪れてきました。ミミックは宝箱に薬草を入れ姿を隠していました。
ある日少年は来なくなりました。
(彼女を探して旅に出てしまった)
「とすると…君も俺のこと好き?」
コクコク
「じゃあ結婚をぜんてぇぇぇ…」
あっぱぁぁぁぁーーー
『私は魔物だミミックだ!!危ないんだぞ!!』
「でも俺の事は好きなんでしょ?」
コクコク(2回目)
「じゃあけっこぉぉぉ…」
えぐるような蹴り
『いいのか?そのぅ…お嫁さんが魔物で…』
「たとえ、君が死んでもはく製にして愛する事を神に誓いまぁぁぁ…」
『キモい…そこまで行くと気持ち悪いわぁ――――』
「好きです。魔物とか関係ありません。お付き合いお願いします!!」
『こ…こんな私でよければ…こんな私でいいのかい?』
「君じゃなきゃだめです。君がダメだったら僕は死にます。」
『…ちょっと後悔してきた…この男重いわぁ…』
二人は種族の差など感じさせない笑いが寂れた迷宮に響いていた
「そういえば、まだこの村から出れないの?」
『私だってパワーアップしてるわ』
「どこまで?」
『隣町まで…』ゴニョゴニョ…
「じゃあ、新婚旅行は遠くに行こうか」
『まだ気が早いわー』
「“まだ”なんだ、末長くヨロシク―」
ぽんっ……コクリ
その後すぐに旧魔王が倒され魔王交代があり、魔物制度が変わったのだった。
その後の二人は仲よく漫才のようなやり取りをしながら笑いの絶えない家庭を築いたと聞いている。
「わたしもパパぁとママぁみたいな恋をしてみたいのですぅー」
見た目は十代後半、金髪に青い目、出るとこはちゃんと出てるミミックにしては珍しいナイスボディ、マイペースだが趣味は読書、父と同じ賢者の少女は窓の外を見てつぶやく。
「旅をしたいですぅ〜でも一人はいやですぅ〜誰か一緒に行ってくれないかなぁ~」
-Fin-
村の近くの迷宮〈ダンジョン〉に迷い込んだ時のことだった。
昔の遺産でもう人も寄り付かないような寂れたとこだったわけだが…俺は初恋をしたんだな―…うん。
お腹がすいて開けた宝箱から彼女が出てきたのだ。
あとで知ったのだが彼女はミミックだったのであろう。
まぁ子供の俺に言ったセリフが
『まだ子供じゃない…さっさと家帰りなよ…これ食うかい?』
と言ってホットドックをくれたんだ。
魔物だけど優しいよな彼女…(友人にはいやいや…食われなかったのが奇跡…て言われるが)
ミミックという魔物は色々な場所の宝箱を移動してる訳で…
俺の初恋の人とは会えていないわけだ…この前までパーティを組んで世界を旅していたのだが、結果見つからず故郷にとぼとぼ帰って来たんだ…はぁ過去を懐かしんでどうする…
で…なんで思い出の寂れたダンジョンまで来た俺…
っと、子供のころなんど開けても彼女ではなく薬草が『こんにちは』した忌々しい宝箱があるではないか…(誰がいれてたんだろうか今でも謎である)
習慣ってやだねー宝箱開ける時、鍵穴に鍵入れなきゃ落ち着かないよ俺…がきっ、ぴょーん
そうそう俺の初恋の彼女はこうゆう風に右目の下に星型のほくろがあって…ってぇぇぇぇぇぇ……
どたん…
『いたた…ってぎゃーこんなとこでなんで私対策で開ける奴が…やばい私をどうする気だ!!』
「いてて…おぉ…おぉぉぉ…やったやった会えた」歓喜の舞
『?…なんだオマエ、よくわかんないんだが…食うかい?』
といって彼女は宝箱からハンバーガーをとりだし、俺にくれた
「食べる食べる、懐かしいなぁ…」
『??すまないけど…私あんたみたいなイケメン会った記憶なんて…』
「んっ?あぁまぁ前会ったときは俺子供だし…」
『子供…子供…んーってもしかしてここで会ったあのガキ?」
「んーたぶんそれ、確か一緒にホットドック食べた」
『思い出したけど…そのガキが私に何の用だい?』
「告白しに来た。」
『――――!』
おぉう一気に顔真っ赤だよ…こうやってみると…やっぱかわいいな。っとハンバーガー落とすなって
『なっ…なっ…』
「何言ってんだよお前?ってトコ?」
ブンブン
すげー顔超縦に振ってる…かわえぇ…
ぱくっ…あっ…彼女が食べてた方食べてしまった…
『―――!おっおまっ…かっかっ…』
「おっおまえ…関節キス…ってトコ?」
ブンブン(2回目)
かわえぇ…
「さてと…じゃあ改めて、初めて会ったときあなたに恋をしました、ずっと好きでした。結婚を前提におつきあいをぉ…」
バシコーン!
途中で殴られた―もしかしてもうフラレタ―?でも俺あきらめない、24時間追跡してやる(愛があるから決してストーカーではない!!)
すぅーはぁーすぅーはぁー
しっかりと深呼吸をして彼女が口を開いた
『はぁ…まったく、こんなことになるとは思いもしなかったよ…』
「ん?告白?やっぱダメ?」
『ちょっとはだまってなよ私が話すんだから』
彼女が話してくれたのはさみしいミミックの話
あるところにミミックがいました。
彼女は気が付いたら寂れた迷宮の宝箱に住んでいました。
まだ力も未熟で、飛べる宝箱は迷宮のと村の道具屋の倉庫でした。
そんなある日、寂れた迷宮にお客さんが来ました。
少年でした。ミミックは人と話した事がなかったのでドキドキです。
開けるな―宝箱に気付くな―と念じていました。道具屋の倉庫に飛べばいいのに…
しかし少年は「食べ物でも入ってないかな…お腹すいた…」と言って宝箱に手をつけます。
そして、開けられてしまったミミックは
『まだ子供じゃない…さっさと家帰りなよ…』
と言いながらも道具屋の本で勉強して作ったホットドックを取って
『食うかい?』と尋ねるのでした
少年はそれはそれはいい笑顔で「うん」と答えるのでした。
ミミックは少年を愛おしく思いました。
しかしミミックは翌日道具屋の倉庫で見つけてしまいます…
魔物図鑑を…そこにはミミックはこう書かれていました。
宝箱に近づいてきたものを食べる“魔物”と
自分は魔物…ミミックはそう思い昨日の少年とはもう会うのはやめようと決めました。
しかしそれから毎日少年は寂れた迷宮を訪れてきました。ミミックは宝箱に薬草を入れ姿を隠していました。
ある日少年は来なくなりました。
(彼女を探して旅に出てしまった)
「とすると…君も俺のこと好き?」
コクコク
「じゃあ結婚をぜんてぇぇぇ…」
あっぱぁぁぁぁーーー
『私は魔物だミミックだ!!危ないんだぞ!!』
「でも俺の事は好きなんでしょ?」
コクコク(2回目)
「じゃあけっこぉぉぉ…」
えぐるような蹴り
『いいのか?そのぅ…お嫁さんが魔物で…』
「たとえ、君が死んでもはく製にして愛する事を神に誓いまぁぁぁ…」
『キモい…そこまで行くと気持ち悪いわぁ――――』
「好きです。魔物とか関係ありません。お付き合いお願いします!!」
『こ…こんな私でよければ…こんな私でいいのかい?』
「君じゃなきゃだめです。君がダメだったら僕は死にます。」
『…ちょっと後悔してきた…この男重いわぁ…』
二人は種族の差など感じさせない笑いが寂れた迷宮に響いていた
「そういえば、まだこの村から出れないの?」
『私だってパワーアップしてるわ』
「どこまで?」
『隣町まで…』ゴニョゴニョ…
「じゃあ、新婚旅行は遠くに行こうか」
『まだ気が早いわー』
「“まだ”なんだ、末長くヨロシク―」
ぽんっ……コクリ
その後すぐに旧魔王が倒され魔王交代があり、魔物制度が変わったのだった。
その後の二人は仲よく漫才のようなやり取りをしながら笑いの絶えない家庭を築いたと聞いている。
「わたしもパパぁとママぁみたいな恋をしてみたいのですぅー」
見た目は十代後半、金髪に青い目、出るとこはちゃんと出てるミミックにしては珍しいナイスボディ、マイペースだが趣味は読書、父と同じ賢者の少女は窓の外を見てつぶやく。
「旅をしたいですぅ〜でも一人はいやですぅ〜誰か一緒に行ってくれないかなぁ~」
-Fin-
11/10/25 19:11更新 / 三月うさぎ