読切小説
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肝試しレポート
「ヒャッホー!!!」
「こんばんは!!」
ちゃらんぽらんな若者が2人、ビデオカメラに向かって実況していた
「今夜は幽霊が出るって噂の神社に肝試しで来てみたぜ!!!」
酔っているのかテンションがやたらと高い
「さて、どんな怖い幽霊が居るんだろうか? 」
「ん?あれは…?」

ヒュードロドロドロ…………

「うぎゃー!!!!人魂だー!!!!」
「逃げろー!!!!」




……若者たちが逃げ出してから少し経って話すものが2人……
「……行ったか?」
「…行きましたね」

そこには稲荷と男がいた

「狐火を見せただけで逃げるなんて、よほどの怖がりだったのでしょうね」
「いや、普通は怖がって逃げると思うぞ…」

ため息をつきながら男は続ける

「しかし、人様の庭に勝手に入ってくるとは…」
「よかったじゃないですか、こんな姿、人に見られなくて///」
そういう二人は……

……服を着ていなかった




話変わって、例の若者たちは……
少し離れた暗がりで顔を青ざめさせていた

「はぁっはぁっ……」
「マジで人魂を見るなんて」

まだ怖いのか、少しまだ震えているようだ

「でも、俺初めて人魂なんか見たぜ……」
「俺たち、まるっきり霊感無いと思ってたんだがな……」

そんな彼らの背後から現れる影があった……

「おい、貴様ら何をしている?」

そこには長い髪をポニーテールにした若い女性がいた

「いや、おねーさん、そこの神社で人魂を見たんですよ!!」
「そうなんですよ!!これぐらいの大きさで、青白く光って!!!」

若者の一人がオーバーリアクションで手を振りそれが女性の頭にあたってしまった
女性は痛かったのかなかなか立ち上がらない

「あ、す、すみません!!」
若者が謝罪の言葉を述べたときだった
いきなりその女性が彼の腕をつかんだのだ

「え、い、いきなりなんですか!?」

そう言って女性をよく見ると……
女性の首から上がなくなっていた……
「ぎゃああああぁぁあぁぁぁぁぁあぁぁ!!!!!!!!」
そう叫んで若者の一方は気絶した
もう一方は、
「ひぃぃぃ!!!?」
と逃げ出した

女性は、
「全く、首が取れてしまったではないか。……この落とし前、どうつけてもらおうか?」
と、気絶した方の男を見て、舌舐めずりをした


逃げた若者は
「なんだって、今日はこんな目に遭うんだ……
人魂は見るし、首のない女性も見たし、
こんなことになるなら、肝試しなんてするんじゃなかった」
と、今さらのごとく後悔していた

「それより、人を呼ばないと、あいつが取り殺されちまう!」

と、助けを求めて走り出そうとしたとき、

「そこの人、どうされたのですか?」

と尋ねる声があった
振り向くと、そこには、夜そのものであるような美しい女性がいた
彼は咄嗟に

「俺の友人が、首のない女性に襲われたんです!!」

と、助けを求めた

「襲われたとは、こんな感じですか?」
と言いつつ、女性はいきなり若者を押し倒し、首に甘噛みしてきた

「うわ、何をするんですか!?やめてください!!」

と、抵抗したが、そのまま牙のようなモノを首筋に当てられ、固まった
この女性も化け物の同類なのだ、と

「……怖い、嫌だ……死にたくない……」

彼は死の恐怖に怯え、許しを請うた
しかし、女性は、

「大丈夫です、痛いのは一瞬ですから」

と牙を突き立てた

「あぎゃあああああぁぁぁぁぁぁ…………
ぁぁぁあああああああああああああああ///
あはあぁぁ、はぁあん、んひぃぃぃぃい///」

最初は恐怖と苦痛の悲鳴を上げていた男の叫びが、色を帯びたモノにかわり、数分後には、

「気持ちいいぃぃぃ///
もっとしてぇぇぇぇ///」

と、快楽を貪るようになった



肝試しから数日後
そこには二組みのカップルが出来ていた

「なんで、最初のとき、彼女を怖がってしまったんだろう?」
「そうだよな、怖がる必要もなかったのに」

若者たちが話している

「「だってこんなにも可愛いのに」」

二人揃って同じことを言った
その視線の先には、

あの夜に出会ったデュラハンとヴァンパイアがいた

11/08/18 23:29更新 / ryo

■作者メッセージ
初めての作品です
正直先人たちのようにうまく書けませんorz
最近怪談の動画を見て、魔物娘でできないかと、
考えなしに突っ走ったせいで収拾がつかなくなりました

お目汚し、失礼しました

p.s.感想ください

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