脱出への道
「ラッツ!この娘の体力が限界だ。急いで回復をさせないとまずい。」
「アヴィ、回復は出来るのか?」
「この場所で魔力を使うのは不味い。確実に感知されてしまう。それと、この鎮魂の腕輪の所為で回復の魔法を使用しても外に放出してしまう。」
「くっ!おい!!鍵以外に腕輪を外す方法はないのか?」
俺は拘束している男に問い合わせた。
「そっそれ以外は壊すしかなっないんだぁ。」
「・・・そうか。」
「うげぇ!」
俺は、拘束している男の鳩尾に膝を一撃入れて男を気絶させた。その後、倒れているワー・キャットに近づき、ナイフを抜くとその右手を取った。
「こうするしかないな・・・」
ガッァ! ナイフの柄で一撃した腕輪は、あっさりと彼女の腕から外れた。
「ラッツ!何をしている!!」
「これ以外に彼女を助ける方法がない。それだけだ。」
「しかし・・・」
「アヴィ、彼女に回復の魔法を掛けて上げてくれ。」
「・・・分かった。しかし、確実に感知されてここまで教団の兵が来るぞ。」
「それでも彼女を助けてやってくれ。」
「分かった。後でちゃんと借りを返してくれ。」
「了解。」
「この者に活力と再生を・・・。」
アヴィが、言葉を紡ぎ出すと彼女は淡い光に包まれていった。
あっ・・・何か温かいにゃ・・・・寒いところはいやにゃ・・・温かい所はいいところにゃ・・・・。
「隊長!β研究所より魔力の行使を感知しました。」
「なに!?魔物が入り込んでいるのか?」
「そのようです。」
「ちっ!ゲートの監視はどうなっている。巡回中の兵をβ研究所まで回せ!それと増援も配置させろ。」
「了解しました。」
「とりあえずはこれで、大丈夫だと思う。」
「アヴィ、すまない。」
「謝る必要はない。ちゃんと借りを返してもらうつもりだ。・・・・それに・・・ゴニョゴニョ・・夫の頼みを救うのも奥さんとして当然の事で・・・ゴニョゴニョ・・・」
また、ひとりの世界に旅立ったようだ。しかし、あまり時間がないので、元に戻すことにする。
「アヴィ!!」
「はっはい!!」
「そろそろ、ここに教団の連中が来るはずだ。魔物の姿のアヴィを見られるのはかなり不味い。」
「そうだな。」
「そこで、俺が囮になる。その間にその娘を連れて脱出しろ。」
「そっそんな!いやだ!!」
「いいかアヴィ、冷静に考えろ。このままでは、研究所からの脱出も危険だ。まずは、ここから目を逸らさせる必要がある。」
「・・・・でも。」
「アヴィ、頼む。」
「・・・もう!分かった!!もう好きにして、でも、絶対生きて帰って(ry・・。」
次の瞬間、ラッツの顔が目の前にあった。
『チュ。』
「アヴィ、ありがとう。」
「・・・・ズルイ。」
「そうだな。」
俺は、砕けた腕輪を渡しながら言った。
「ワリぃな今日の俺はついてるんだ。」
「くっそ!もう一回だ!!」
「いいぜ? しかし、さっきの二人はまだお楽しみか?」
「そう言えば、結構立つな。二人ともドSだから楽しんでんだろ? そんなことよりももうひと勝負だ!」
「おい!下の階で3人やられているぞ!!」
警備員が慌てた様子で部屋に掛け込んで来た。
「あぁぁ?いきなりなんだおい??」
「魔物が潜入して来たんだよ。」
「マジか!!ちっ!!行く(ガッ!!・・」
「!!!お前!!なにやって・・・誰だおめえ!!」
そう言いながら、警備員は腰に挿してあるショートソードを抜いた。
「侵入者の一人だ。」
「くっくそう!」
ショートソードを振りかぶりながら迫って来た。
左手に構えたナイフでショートソードの軌道を右に流しながら警備員の後頭部へ右の肘を叩きこんだ。確かな手応えに警備員は、その場に崩れ落ちた。
「アヴィ、外の様子はどうだ?」
「今のところは、数が少ないが少しづつ集まってきている。今は様子を見ている感じだ。」
「いいか、今から俺が飛び出す。周りの状況を確認してから下水から脱出しろ。」
「了解した。ラッツ・・・気をつけて。」
「分かってる。アヴィもな。」
研究所から出た直後に俺の正面から兵達の声が聞こえて来た
「研究所の包囲は!」
「現状では、まだ手が足りません。もう少しで増援も到着して包囲も完了します。」
「分かった。それまでは、各自、警戒と監視を続けろ。戦力が整い次第突入する。」
「了解!!」
どうやら、正面に居るのが指揮官のようだ。周りには5人ほどの兵がいる。
「わぁぁぁぁ!! たっ助けてくれ〜〜〜!!魔力を持った何かが研究所を襲ったんだ。」
俺はそう叫びながら指揮官の方に走っていった。
「なに!警備員か、詳しく聞かせろ!!」
相手は魔物=女っと思って油断したらしい警備員の服を着た俺は、指揮官の近くまで走り込めた。
「どう言う事だ??状況を説め(がぁ!!」
俺は、走り込む勢いのまま、指揮官の喉にナイフを叩き込んだ。
「申し訳ない。襲ったのは俺なんだ。」
そう一言かけると、状況を理解出来ていない他の兵に襲いかかり、ふたり倒した時だった。
『ゴガ!!』
俺のすぐ右隣で炎が爆ぜた。
正面の敵を警戒しながら右を確認すると、新たな兵がこちらに向かって行った。どうやら、法術を使える兵
も何人か同行しているようだった。
俺は、腰に着けているバックから、ある物を取りだすと、少し数えてから放り投げた。
「ボッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
「「「「ぐぁ!!」」」」
兵たちから苦悶の声が聞こえて来た。シュナイダーより譲り受けた閃光グレネードは、兵たちの視力を一時的に奪った。しかし、屋外という事もあり何人かは無事のようだった。
『アヴィ、無事に逃げてくれ。』
ここら辺が限界っと思った俺は、相手に追われる形で研究所から遠ざかった。
「どうやら、兵はラッツの方に向かったようだな。」
周りの状況を確認した私は、彼女を背うと、下水道の入口まで歩きだした・・・・・・。
「アヴィ、回復は出来るのか?」
「この場所で魔力を使うのは不味い。確実に感知されてしまう。それと、この鎮魂の腕輪の所為で回復の魔法を使用しても外に放出してしまう。」
「くっ!おい!!鍵以外に腕輪を外す方法はないのか?」
俺は拘束している男に問い合わせた。
「そっそれ以外は壊すしかなっないんだぁ。」
「・・・そうか。」
「うげぇ!」
俺は、拘束している男の鳩尾に膝を一撃入れて男を気絶させた。その後、倒れているワー・キャットに近づき、ナイフを抜くとその右手を取った。
「こうするしかないな・・・」
ガッァ! ナイフの柄で一撃した腕輪は、あっさりと彼女の腕から外れた。
「ラッツ!何をしている!!」
「これ以外に彼女を助ける方法がない。それだけだ。」
「しかし・・・」
「アヴィ、彼女に回復の魔法を掛けて上げてくれ。」
「・・・分かった。しかし、確実に感知されてここまで教団の兵が来るぞ。」
「それでも彼女を助けてやってくれ。」
「分かった。後でちゃんと借りを返してくれ。」
「了解。」
「この者に活力と再生を・・・。」
アヴィが、言葉を紡ぎ出すと彼女は淡い光に包まれていった。
あっ・・・何か温かいにゃ・・・・寒いところはいやにゃ・・・温かい所はいいところにゃ・・・・。
「隊長!β研究所より魔力の行使を感知しました。」
「なに!?魔物が入り込んでいるのか?」
「そのようです。」
「ちっ!ゲートの監視はどうなっている。巡回中の兵をβ研究所まで回せ!それと増援も配置させろ。」
「了解しました。」
「とりあえずはこれで、大丈夫だと思う。」
「アヴィ、すまない。」
「謝る必要はない。ちゃんと借りを返してもらうつもりだ。・・・・それに・・・ゴニョゴニョ・・夫の頼みを救うのも奥さんとして当然の事で・・・ゴニョゴニョ・・・」
また、ひとりの世界に旅立ったようだ。しかし、あまり時間がないので、元に戻すことにする。
「アヴィ!!」
「はっはい!!」
「そろそろ、ここに教団の連中が来るはずだ。魔物の姿のアヴィを見られるのはかなり不味い。」
「そうだな。」
「そこで、俺が囮になる。その間にその娘を連れて脱出しろ。」
「そっそんな!いやだ!!」
「いいかアヴィ、冷静に考えろ。このままでは、研究所からの脱出も危険だ。まずは、ここから目を逸らさせる必要がある。」
「・・・・でも。」
「アヴィ、頼む。」
「・・・もう!分かった!!もう好きにして、でも、絶対生きて帰って(ry・・。」
次の瞬間、ラッツの顔が目の前にあった。
『チュ。』
「アヴィ、ありがとう。」
「・・・・ズルイ。」
「そうだな。」
俺は、砕けた腕輪を渡しながら言った。
「ワリぃな今日の俺はついてるんだ。」
「くっそ!もう一回だ!!」
「いいぜ? しかし、さっきの二人はまだお楽しみか?」
「そう言えば、結構立つな。二人ともドSだから楽しんでんだろ? そんなことよりももうひと勝負だ!」
「おい!下の階で3人やられているぞ!!」
警備員が慌てた様子で部屋に掛け込んで来た。
「あぁぁ?いきなりなんだおい??」
「魔物が潜入して来たんだよ。」
「マジか!!ちっ!!行く(ガッ!!・・」
「!!!お前!!なにやって・・・誰だおめえ!!」
そう言いながら、警備員は腰に挿してあるショートソードを抜いた。
「侵入者の一人だ。」
「くっくそう!」
ショートソードを振りかぶりながら迫って来た。
左手に構えたナイフでショートソードの軌道を右に流しながら警備員の後頭部へ右の肘を叩きこんだ。確かな手応えに警備員は、その場に崩れ落ちた。
「アヴィ、外の様子はどうだ?」
「今のところは、数が少ないが少しづつ集まってきている。今は様子を見ている感じだ。」
「いいか、今から俺が飛び出す。周りの状況を確認してから下水から脱出しろ。」
「了解した。ラッツ・・・気をつけて。」
「分かってる。アヴィもな。」
研究所から出た直後に俺の正面から兵達の声が聞こえて来た
「研究所の包囲は!」
「現状では、まだ手が足りません。もう少しで増援も到着して包囲も完了します。」
「分かった。それまでは、各自、警戒と監視を続けろ。戦力が整い次第突入する。」
「了解!!」
どうやら、正面に居るのが指揮官のようだ。周りには5人ほどの兵がいる。
「わぁぁぁぁ!! たっ助けてくれ〜〜〜!!魔力を持った何かが研究所を襲ったんだ。」
俺はそう叫びながら指揮官の方に走っていった。
「なに!警備員か、詳しく聞かせろ!!」
相手は魔物=女っと思って油断したらしい警備員の服を着た俺は、指揮官の近くまで走り込めた。
「どう言う事だ??状況を説め(がぁ!!」
俺は、走り込む勢いのまま、指揮官の喉にナイフを叩き込んだ。
「申し訳ない。襲ったのは俺なんだ。」
そう一言かけると、状況を理解出来ていない他の兵に襲いかかり、ふたり倒した時だった。
『ゴガ!!』
俺のすぐ右隣で炎が爆ぜた。
正面の敵を警戒しながら右を確認すると、新たな兵がこちらに向かって行った。どうやら、法術を使える兵
も何人か同行しているようだった。
俺は、腰に着けているバックから、ある物を取りだすと、少し数えてから放り投げた。
「ボッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
「「「「ぐぁ!!」」」」
兵たちから苦悶の声が聞こえて来た。シュナイダーより譲り受けた閃光グレネードは、兵たちの視力を一時的に奪った。しかし、屋外という事もあり何人かは無事のようだった。
『アヴィ、無事に逃げてくれ。』
ここら辺が限界っと思った俺は、相手に追われる形で研究所から遠ざかった。
「どうやら、兵はラッツの方に向かったようだな。」
周りの状況を確認した私は、彼女を背うと、下水道の入口まで歩きだした・・・・・・。
10/12/02 18:28更新 / sasa
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