連載小説
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2話 友達を見つけました
初めてのフェラチオを終え脱力しているアマタと、食べ物と飲み物を得て満足げな少女、クッキー。

「はっ、いけないいけない」

暫くぼうっとしていたアマタが我に返り、ズボンのチャックを閉じた。

「文化が違うっていうのは分かるけど、急にされたらビックリするから、次からは気をつけてね」

「クゥン」

たしなめられたクッキーは、耳と尻尾らしき、いや耳と尻尾を落とした。反省したらしい。

「あ〜、言い過ぎたかな……。よしよし」

彼女の一々愛くるしい動きに、思わず頭を撫でてしまうアマタ。クッキーも元気を取り戻したようで、アマタの頬をペロペロ舐めた。




「さて、それじゃあ他の皆も探さないとな。このあたり案内してくれない?」

「ワン♪」

それから、二人は宛もなく歩き続けた。
クッキーは先導しつつも、時折振り返ってはアマタにじゃれついた。ただ一人で歩き続けた時と違い、アマタはデート気分で砂浜を歩いていた。

ふと、クッキーが足を止める。まるで何かの気配を察したようだ。

「どうしたの?」

アマタはクッキーの視線の先を見る。
そこには、見覚えのある人物が呆然と立ち尽くしていた。

「あの子、たしかハルヒコの弟のユキオ君……」

アマタ達は駆け寄った。ユキオも気がついたように あ、と声を上げた。

「お兄ちゃんの……」

「アマタだよ。無事みたいだね」

「う……はい。どうにか」

アマタとの会話は何処かぎこちない。ユキオは極度の人見知りのようだった。ふと、ユキオは首を傾げてクッキーを見つめる。

「ああ、彼女はクッキー。現地の人でさっき知り合ったんだけど、どうしたの?」

「……お姉さん、なんで尻尾をつけて四つん這いなの?」

それはアマタも知りたい事だった。

「え〜っと、うん俺にもよくわからないんだけどね……」

「あ、いえ、わかりました」と何か悟ったような顔をするユキオ。

「愛の形は自由だ。と、母が言ってました。そういうプレイ、ということなんですよね」

「いや、そういうのじゃなくて……」

以降、ユキオがクッキーについて質問することは無かった。アマタは彼に大きく誤解されているような気がしてならなかったが、これ以上弁明してる暇は無いことに気付いた。

「そうだ、ハルヒコは、他の人達はどこにいるか知ってる!?」

「お兄ちゃんなら、さっきまで僕と一緒にいました。他の人は分かりません……」

「いた、って今どこにいるの!?」

「森の方へ……入ってきました」

ユキオはおそるおそる指さす。

「人がいないかちょっと見てくるって……」

「ハルヒコが行ってからどれくらいたった?」

「たぶん、10分くらい……でも、すぐに帰ってくるんじゃ……」

二人の会話を遮るように、男の叫び声がとどろいた。アマタはその声に聞き覚えがあった。

「ハルヒコの声だ!何かあったのか!?」

森へ向かおうとするアマタを、ユキオが制止する。

「待ってください。ひょっとしたら、なんですけど……この森にはドラゴンがいるかもしれないんです」

ドラゴンとは、アマタ達の船を襲った奴の事だろう。思い出すだけでアマタは身震いした。

「僕、見たんです。流されているときに、ドラゴンがこの島に飛んでいったのを……だから、お兄ちゃんも……」

「だったら尚更!ハルヒコを助けに行かなくちゃ!」

アマタはユキオとクッキーに待っているように言うと、森の中へ全速力で走りだした。





森の中は鬱蒼としていた。大きな樹木達が光を遮り、じっとりと湿った空気を漂わせている。

(ハルヒコ……!)

アマタは足下に注意を払いながら考える。ドラゴン以外にも、この森には危険が数多く潜んでいるだろう。毒蛇に噛まれたりすれば、薬箱一つ無い現状では手の施しようがない。アマタは寒気がした。事態は一刻を争う。

「うおああああああああ!!」

またしてもハルヒコの叫び声。しかし、さっきよりも声が近くから聞こえた。アマタは音源に向かってためらうことなく突き進む。
自分の身の丈もある茂みをかき分けると、見覚えのある姿を捉えた。



ハルヒコ!そう叫ぼうとしたアマタだが、異様なる光景に声を詰まらせた。

「あは♥ハルヒコさんのおちんちん挿入っちゃいましたよ〜♥」

緑色の少女だった。衣服のみならず、髪や地肌のすべてが緑色をした、まるで植物のような少女だ。
人のようで人でない彼女にアマタは驚いた。だがそれ以上に驚いたのは、少女とハルヒコがしていた事である。緑の少女はヌタヌタとした肢体をくねらせてハルヒコの上に跨がっている。ハルヒコは衣服を(主に下半身を)はだけさせ、互いの性器を結合していた。
そうつまり、二人はセックスしていた。

「うおおおおぉう!これが生セックスかっ!最高だよぉ!イビィーちゃんの膣内すんげー気持ちいいよぉ!」

ハルヒコの叫びはこういうことだった。先程のは童貞を卒業できる喜びの「ほうこう」だったというわけだ。そして、緑の少女の名はイビィーということも分かった。
『これが、彼と友達をやめたかった瞬間です』と後にアマタは語る。
二人はアマタの事など気付かずに、ネットリと行為を続けた。




「んっ……ハルヒコさんの、おっき過ぎですぅ。お腹の中、押しつぶされちゃいそう……♥」

イヴィーの膣内には無数の小さな触手がミッチリ茂って、ハルヒコのペニスにぬるりと絡みついた。
腰を動かさずとも、ペニスに這いずるような快感がほとばしるのだ。

「うあっ、もう、挿入しただけでイきそうだ……っ!!」

「大丈夫ですよ〜、イビィーでいっぱぁい気持ちよくなってくださいね♥そ〜れ、ウネウネ〜♥」

触手がうごめき、鈴口、カリ首、裏スジなどをピンポイントに攻める。イビィーは自分の触手を自由に操れるのだ。

「うおっ、それやば!で、射精る!!」

ビュ、ビュウウウウ!!

ハルヒコの白濁した劣情がイビィーの膣内で勢いよく飛び出す。

「あはぁ♥すごいです、濃厚なザーメンがいっぱい♥」

イビィーの膣内がペニスを締め付け、精液を一滴残らず搾り取ろうとしてくる。

「ふふふ、ハルヒコさん射精したばかりなのにまだガチガチ♥これならもう一回イけますね♥」

ハルヒコに余韻を楽しむ間を与えず、イビィーは腰を激しくスライドさせる。
イヴィーの愛液とハルヒコの精液が混ざり合い、ヌチヌチとした水音を立てる。

「う……、くあっ……」

「ハルヒコさん、気持ちよすぎて何も考えられないですか?ふふ、可愛いです♥」

「くっ……!負けるかぁ……!!」

男の意地を見せるが如く、ハルヒコは腰を思い切り突き上げる。

「ひっ…やぁん!?だ、だめれすよ♥勝手に動いたら……」

ズン♥ズン♥

一突き一突きに力を込めて、子宮にペニスを打ち付ける。

「ああっ……だからぁ、ひんっ……らめってえぇ…あひぃ♥いってるのにぃ……♥♥♥」

優勢に振る舞っていたイビィーも、次第に顔をとろけさせていく。

「うあっ、また……イクっ……!」

「いいですよぉ……♥いっしょ、にぃ♥♥いきまひょお…♥♥♥」
 
イビィーが高速ピストンで射精を促す。

びゅるぅ!びゅうっ!どくっどくっ……。

「はあぁん♥♥すごいぃ…♥二回目なのにぃ♥♥」

熱いザーメンが子宮に打ち付けられるたび、イビィーはビクンビクンと体を仰け反らせた。





「ふう……ごちそうさまでしたぁ♥」

ハルヒコに絡まった触手をほどき、そっと地面におろした。
ハルヒコは何もかも出し切ったかのようにぐったりとしている。

「さあてぇ、あなたはどうしますか?」

イビィーはくるりとアマタの方を向いた。思わず身構えるアマタ。

「ごめんなさあい。ずっと気付いてたんですけどぉ、エッチに集中したかったのでえ」

にじりにじり、ゆっくりと近づいてくる。アマタは逃げようと踵を返すが、いつの間にか両脚にびっしりとツタが絡まっていて動けない。

「私はいいんですけどぉ、森には男の人をほしがってる子がまだいるんですよねぇ」

「い、いやちょっと……」

「大丈夫ですよぉ。森には栄養たっぷりの果物がたくさん実ってますからぁ♥精を付けてぇ、いっぱい射精してくださいねぇ♥」

アマタの周りを無数の触手が取り囲む。もはや逃げることは出来ない。

「だ、誰か助けーー」

「わうっ!」

見慣れた影か、アマタとイビィーの間に颯爽と現れた。

「クッキー!」

「お兄ちゃん!大丈夫ですか!?」

遅れて、ユキオもやってきた。アマタ達がなかなか帰ってこないので、心配になって来てくれたようだ。

「何ですかあなた!邪魔しないで……え?私のご主人様に手を出すな、って?あの、私知らなくて……いたぁい!ちょちょちょっと!触手を噛まないでくださぁい!」

そこから10分間の大乱闘の末、アマタ達は無事に触手から開放された。




「うう……すみませんでしたぁ。だって、男の人なんて初めて見たからぁ……もうしませんからぁ……」

イビィーは泣きながら謝る。触手の先端には噛み跡や引っかき傷がちらほら出来ていた。

「まあ、俺は何とも無かったから、いいけど」

苦笑いを浮かべるアマタは、すやすや寝ているハルヒコを横目にみる。どれだけ叩いてもおきなかったので、仕方なく背負うことになった。

「……って、まって。今の言葉、どういうこと?男の人を初めて見たって?」

「そのままの意味ですよぉ」

イビィーは傷ついた触手を撫でながら答えた。

「この島に人間さんは一人もいませんよぉ。いるのは私達魔物だけなんですぅ」

寒気がした。
アマタは少しずつ、自分達が今置かれている状況を理解し始めていた。
16/09/18 16:48更新 / 牛みかん
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■作者メッセージ
読んでいただき、ありがとうございます。エロシーンでもうちょっと触手をうまく使えたらなぁと後悔しています。うねうね。ではまた次回。

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