【シルヴァの願い】[クー・シー/コボルド 後編]
その日の夕食時、何時もと違いゆっくりと落ち着いた様子で食べるコノに対してシルヴァが時折コノのほうに視線を向けるのにあなたは気が付く。
昼間の忠告が功を奏したのかとシルヴァが想っているとあなたは考えて少しばかり申し訳ない気になってしまう。
コノが大人しいのはこの後であなたと触れ合うことが出来るからと言うことを知っているからだ。
何か口にしようとしたがシルヴァの様子も何時もと違うのにあなたは気が付く。
「シルヴァ?」
名前を呼ぶとハッとした様子で返事をする。
「どうなさいましたか?」
「いや、様子が何時もと違うから気になったんだが、疲れているのか?」
その問いにシルヴァは首を横に振る。
「いいえ、そんなことは決して。その……」
言い淀むシルヴァはめずらしいとあなたは何かあったことだけはわかった。
シルヴァは胸の内の願いを飲み込み笑顔を浮かべる。
「もう大丈夫です。お騒がせ致しました」
その笑顔があなたの胸に楔を打つ。
いつもと変わらないが酷く寂しそうに見えたからだ。
だが、本人が口にしない以上追求するのも野暮だとあなたは頷いて答えた。
「わかった。でも、いつでも相談してくれて構わないんだぞ?」
「はい。必要なときはそうさせていただきます」
そうして夕飯の時間は過ぎて行った。
それから、月が闇夜を照らす頃、自室でシルヴァはあなたがコノに奉仕させていた時のことを思い出していた。
頭の中であなたの今晩しようと言った言葉が反響している。
今まさに二人は肌を重ねているのではないかと言う妄想が胸の内に渦巻いて
いく。
素直に慣れない自らの心が妬ましかった。
自分もあなたに愛されたい。
大切に想われるだけじゃなくてその手で頬だけじゃなく、胸もお腹もお尻も尻尾も疼くこの体すべてを触れて貪り求めて欲しい。
指の先からつま先に尻尾の先端まで満たされない疼きが思考を焼き尽くした。
シルヴァはベッドから抜け出して暗闇の廊下を歩き出した。
向かう先はあなたの部屋であった。
屋敷に小さく木霊する嬌声が耳に届く。
もとより抱いていたことが確信に変わり、足音一つ立てずに廊下を歩き階段を上っていく。
一つだけ、灯がうっすらと漏れる部屋の前にシルヴァはたどり着く。
中からはコノの喘ぎ声が扉越しに聞こえる。
鼻を静かに鳴らしてシルヴァは匂いを嗅ぐ、男と女、あなたとコノの濃い匂いが鼻腔をくすぐり、扉に耳を当ててシルヴァは音を聞く。
「ごしゅじんさまっ! ごしゅじんさまっ!」
舌足らずな声であなたを呼ぶコノの声。
「コノっ、口を開けて」
キスを催促するあなたの声。
「んっ、はむっ、はっ」
互いの舌が絡み合い貪るように唾液を混ざり合わせる音。
「ごしゅひんふゃまっ」
舌を絡めながら名前を呼ぶコノに愛おしさが溢れたのか肌を重ねる音が激しくなる。
その音にシルヴァは鼓動が早くなるのを感じて、切なさが胸を締め付けて自然と自慰を始めてしまう。
あなたがコノの腰を打ち付けるリズムに合わせてシルヴァが恥部に指を入れ抜きして呼吸を合わせる。
イケナイことをしていると自覚するほどに鼓動と興奮が激しくなっていく。
この姿を見られたららきっと失望される。
そう思えば思うほど快感が増していく。
見捨てられたくない恐怖が余計にシルヴァの疼きを増長させていく。
「コノっ! もうっ!」
あなたが射精感を高めるとシルヴァの指の動きも早まる。
「きて! なかにっ! ごしゅじんさまっ!」
ヒートアップする腰使いにシルヴァも熱が腹部に溜まっていく。
「コノっ!」
「いきゅっ!」
最後の叫びを感じてシルヴァはコノの中に射精するあなたに合わせて絶頂を迎える。
「うっ! はぁっ!」
コノとあなたは互いに体を震わせて共に達した快感に酔いしれる。
「ごしゅひんしゃまぁ……」
だらしなく舌を垂らして口付けを求めるコノにあなたが応じる。
舌を絡ませて身を震わせる快感と愛おしさを共有する。
そして、廊下で達したシルヴァはくらくらするほどの快感と同時に罪悪感が押し寄せてくる。
今すぐにでも逃げ出したいのに体が言うことを聞かない。
震える体で立ち上がりその場を離れようとした微かにあなたの精液の匂いを鼻先で感じくらっと酩酊感を覚え扉に寄りかかってしまう。
扉を閉め切らないコノの悪い癖がシルヴァにとって予期せぬ事態を引き起こしてしまった、
ゆっくりと扉が開き、あなたの前に体を震わせたシルヴァが扉に寄りかかっていました。
「っ! シルヴァ……?」
一瞬何が起こったのか理解できなかったシルヴァだったがあなたの顔を見て体の熱が引き自身でも顔が青ざめているのが感じ取れた。
「あっの……これは、違うんです。あるじさま……っ」
一糸纏わぬあなたの姿にシルヴァは言い訳を口にして失望されないように取り繕わなくてはならないのに全身が疼いてしまった。
しかし、自らの失態は事実でシルヴァは思考が硬直していく。
「わっ、わたくしは……」
弁解の言葉よりもあのシルヴァが聞き耳を立てて自ら自慰に耽っていたであろう事実を認識すると堪らず先程出したはずなのに陰茎がそそり立つ。
「シルヴァ」
名前を呼ばれると体を震わせて脅えるように返事をした。
「……はい」
「コノは疲れ果てて寝てしまったんだ」
そういうとシルヴァの瞳にも静かに寝息を立てるコノの姿が映る。
「……はい」
あなたは喉を鳴らして唾を飲み込む。
あのシルヴァがいやらしい姿を晒していることが何よりも重要だった。
「奉仕できるか?」
あなたは思わず答えを聞く必要もない質問をしてしまった。
それに一瞬呆けた顔をしたシルヴァだったが言葉の意味を理解したのか目を大きく開き驚いた様子を見せた。
それに期待感を高めたあなたの陰茎は痛いほどそそり立ち、シルヴァにアピールする。
噎せ返る様な男の匂い。
それも愛しい男の甘美なる情欲を纏ったそれにシルヴァはすべてを忘れて力の入らない体で四つんばいになりあなたの足元まで擦り寄ってくる。
「ご奉仕させていただいても良いのですか?」
シルヴァに残った最後の理性と忠誠心がそれを口にした。
「満足させてくれ」
あなたのその言葉にシルヴァの思考は溶け落ちる。
煌びやかに乙女であること。
美しく清廉であること。
清く可憐であること。
そうシルヴァは望んだ。
あなたに失望されないために。
しかし、突きつけられた現実は欲情しだらしなく愛液を滴らせる一匹の犬であることさえ許容し愛することを愛されることを許されたと言う事実。
もはや、シルヴァの愛欲を妨げるものはなくなってしまった。
勝手に一人で失望されまいと思い込んでいただけで欲情し発情することはいけないと勝手に信じていた、そんなことはないのに。
それに気が付いたシルヴァは震える舌先であなたの亀頭に触れる。
「んっ」
あなたの零した声に箍が外れた。
ずっと恋焦がれたあなたへ奉仕できる喜びと濃厚な匂いにシルヴァは我慢できずシルヴァは一気にあなたの陰茎をくわえ込みじっくりねっとりと舌で味わう。
亀頭を包むように舌がうねり撫で回す。
薄く長い舌だから出来るテクニックで愛撫する。
優しくそれでいて繊細に亀頭を攻め立てて行く。
あなたは快感を感じると共に何時ものシルヴァの清廉さを脳裏に浮かべ今その乙女が一心不乱に自らの男性器を咥えているという事実に興奮が収まらなくなっていた。
今すぐにでもシルヴァと繋がりたいという欲とこの心地よい舌の感触を何時までも味わいたいという相反する願いに葛藤を覚える。
惚けたあなたの顔を上目遣いでシルヴァが覗き込む。
その様子に今まで感じたことないほどの多幸感に包まれ、シルヴァは無意識に指で自慰を始める。
鼻の奥まで痺れるほどに染み込むあなたの匂いにシルヴァは絶え間なく絶頂しながら奉仕を続ける。
体を震わせながらも口を休めないシルヴァに堪らなくなったあなたは快楽の波が押し寄せてくるのに気が付く。
「シルヴァ」
名前を呼ばれてゆっくりと口から陰茎を放してあなたを見上げる。
そして、シルヴァの返事を待たずしてあなたは口にした。
「ベッドに」
それだけ口にするとシルヴァは意味を理解してベッドの上に乗り仰向けになり媚びる様に股を開いてみせた。
「どうぞ、お使いくださいませ」
期待と欲望の混じった蕩けた瞳が訴えてくる。
それにあなたは答えるように覆いかぶさり、互いに見つめ合う。
サファイヤの様な深く蠱惑的な瞳、全身美しい毛並みで覆われた一人の女の子。
それも普通じゃない、誰よりも魅力的で淫靡で艶かしい自分だけの乙女。
もはや耐えられる状況ではなく、いきり立った男性器をシルヴァの濡れた股に当てる。
濡れた体毛が亀頭に吸い付くように優しく先端を刺激する。
「主様。お願いです。早くわたくしを貴方様のモノにしてくださいっ」
懇願するシルヴァは腰を上下に揺らし挿入を催促する。
擦れる度に柔からな毛が亀頭から溢れる我慢汁で濡れていき、それを感じたシルヴァから愛液が零れ落ちていく。
「シルヴァ」
名前を呼ぶ。
「はい」
小さく答える。
「愛してるよ」
その言葉に体を大きく震わせてシルヴァが頷く。
「その言葉だけで逝ってしまうほどにわたくしも愛しています」
それの言葉が引き金となり、あなたはゆっくりと体をシルヴァに押し当てていく。
小さく狭い穴にあなたの陰茎が押し込まれ、奥に進むにつれ股の毛が竿を優しく愛撫し中は頭がチカチカするほど狭くきついのに今にも溶けてしまいそうなほどに柔らかく絡みついてくる。
入れているだけなのに果ててしまいそうなほどの快感が押し寄せてくる。
それはシルヴァも同じなのか肉壷を掻き分けて進むごとにシルヴァの体が跳ねて膣がうねり精液を搾り取ろうと吸い付いてくる。
敢え無く逝ってしまいたい思いと衝動を噛み締めてシルヴァの子宮の入り口に鈴口が触れる。
こりっとした感触が亀頭先端に触れてあなたはシルヴァの一番奥にたどり着いたことに息を深く吐く。
「シルヴァ少し起すぞ」
そう言ってあなたはベッドに寝転がるシルヴァを抱き上げると対面座位の形になる。
背の低いシルヴァとあなたはその体位ではちょうど瞳が重なり合う位置になり、どちらともなく顔を寄せて舌を絡める。
ふわふわで柔らかな毛並みの体を抱きしめて互いの体温と匂いを混ざり合わせて解けるように繋がる。
深く繋がったシルヴァの中は腰を振っていないのにざわざわと膣をくねらせて射精感を誘い、激しい口付けに合わせて体が震えそれがまた膣のうねりを呼び、キスをしているだけなのに腰を振るよりも遥かに気持ち良い感触にあなたはのめりこんでいく。
互いの息さえも重ねて火照る体を貪りあう。
だが、気持ち良いうねりは激しさはなく絶頂するほどまで行かない歯がゆさにあなたはシルヴァの耳元で囁く。
「シルヴァの中で逝きたいから、頼めるか」
その言葉を耳にしたシルヴァは胸の内の想いが膨れ上がり再び激しい絶頂を覚えて体が大きく痙攣する。
「はぁっいっ、おま……っかせください……っ」
痙攣が治まると同士にとろけた瞳でシルヴァはあなた見つめ体重をあなたのほうへとかけて行き、ゆっくりと騎乗位へと移り、シルヴァが腰を前後に揺らす。
股間の周りが体温と体毛で愛撫され陰茎がゆっくりとした前後動作に刺激される。
しかし、達するには程遠い快感にあなたが目でシルヴァに訴える。
「わかりました。では、ご奉仕させていただきます」
そう言うとシルヴァは前後の動きを止めてゆっくりと体を浮かせ、亀頭と竿を膣で愛撫し、今度は押し込むように体を沈ませる。
それが何度か続いたと思うと今度は腰の上下が激しさを増す。
浅い呼吸と同じ用に体を動かしあなたの陰茎をシルヴァの膣が激しく扱きあげる。
亀頭に絡みつく膣壁が上下する動き合わせて引き剥がされる時に感じる気持ち良さに声が漏れる。
「っ!」
気持ちよそうな声を聞いてシルヴァの動きがヒートアップしていく。
「逝きそうなんですねっ! わたくしで達してしまいそうなんですねっ!」
あまりにも嬉しそうな声でシルヴァがそう問いかけるとあなたは声を押しとどめて頷いてしまう。
「〜〜〜っ!」
歓喜を超えるシルヴァの熱狂は激しさを増し、耐え切れないほどの射精感があなたに襲い来る。
「シルヴァっ!」
名前を叫ぶと嬉しそうに返事をし、シルヴァは勢いよく腰を落として陰茎を深く飲み込みその先端を子宮の入り口で受け止める。
その感触が絶頂を引き寄せ、止め処ない射精感が解き放たれシルヴァの中に精液を吐き出す。
心臓の鼓動よりも確かに感じる陰茎の脈動にシルヴァがとろんとした顔で体を震わせる。
今まで感じたことないほどの快感と心地よさにあなたは大きく息を吐く。
幸せそうな顔のシルヴァを見てあなたは微笑み頬を撫でて引き寄せる。
すると嬉しそうにシルヴァはあなたに覆いかぶさるように抱きつき顔をあなたの胸にうずめる。
その姿が愛らしく頭をゆっくり撫でていると小さなうめき声が聞こえて視線を向ける。
「くわぁ〜。わふぅ〜」
眠っていたコノがうっすらと目を開けこちらに視線を向けた。
それに気が付いたシルヴァがびくっと飛び跳ねるがまだ繋がったままで誤魔化せる様子ではない。
「しるうぁもごしゅじんさまとなかよししてたんだぁ」
寝起きで呂律の回らないコノの言葉にシルヴァがそっと顔をそちらに向ける。
「えへへ、これでみーんなかよし」
愛くるしい笑みを浮かべるコノにシルヴァが堪らなくなったのか手を伸ばして頭をなでる。
「しるうぁが撫でてくれるのってめずらしいねー……くぅ……」
そう言いながら再び睡魔がコノを抱きしめ夢へと誘う。
「シルヴァ」
あなたが名前を呼ぶとシルヴァの瞳があなたを映す。
「今日からは三人一緒に寝ようか」
その提案にシルヴァは尻尾を振りながら笑顔で答えた。
「はいっ!」
のちに、とある魔術学会で美しくも可憐なクー・シーと正装をした珍しいコボルドを連れた魔法使いが名誉ある称号と共に有名になるがそれはまだ先のお話である。
昼間の忠告が功を奏したのかとシルヴァが想っているとあなたは考えて少しばかり申し訳ない気になってしまう。
コノが大人しいのはこの後であなたと触れ合うことが出来るからと言うことを知っているからだ。
何か口にしようとしたがシルヴァの様子も何時もと違うのにあなたは気が付く。
「シルヴァ?」
名前を呼ぶとハッとした様子で返事をする。
「どうなさいましたか?」
「いや、様子が何時もと違うから気になったんだが、疲れているのか?」
その問いにシルヴァは首を横に振る。
「いいえ、そんなことは決して。その……」
言い淀むシルヴァはめずらしいとあなたは何かあったことだけはわかった。
シルヴァは胸の内の願いを飲み込み笑顔を浮かべる。
「もう大丈夫です。お騒がせ致しました」
その笑顔があなたの胸に楔を打つ。
いつもと変わらないが酷く寂しそうに見えたからだ。
だが、本人が口にしない以上追求するのも野暮だとあなたは頷いて答えた。
「わかった。でも、いつでも相談してくれて構わないんだぞ?」
「はい。必要なときはそうさせていただきます」
そうして夕飯の時間は過ぎて行った。
それから、月が闇夜を照らす頃、自室でシルヴァはあなたがコノに奉仕させていた時のことを思い出していた。
頭の中であなたの今晩しようと言った言葉が反響している。
今まさに二人は肌を重ねているのではないかと言う妄想が胸の内に渦巻いて
いく。
素直に慣れない自らの心が妬ましかった。
自分もあなたに愛されたい。
大切に想われるだけじゃなくてその手で頬だけじゃなく、胸もお腹もお尻も尻尾も疼くこの体すべてを触れて貪り求めて欲しい。
指の先からつま先に尻尾の先端まで満たされない疼きが思考を焼き尽くした。
シルヴァはベッドから抜け出して暗闇の廊下を歩き出した。
向かう先はあなたの部屋であった。
屋敷に小さく木霊する嬌声が耳に届く。
もとより抱いていたことが確信に変わり、足音一つ立てずに廊下を歩き階段を上っていく。
一つだけ、灯がうっすらと漏れる部屋の前にシルヴァはたどり着く。
中からはコノの喘ぎ声が扉越しに聞こえる。
鼻を静かに鳴らしてシルヴァは匂いを嗅ぐ、男と女、あなたとコノの濃い匂いが鼻腔をくすぐり、扉に耳を当ててシルヴァは音を聞く。
「ごしゅじんさまっ! ごしゅじんさまっ!」
舌足らずな声であなたを呼ぶコノの声。
「コノっ、口を開けて」
キスを催促するあなたの声。
「んっ、はむっ、はっ」
互いの舌が絡み合い貪るように唾液を混ざり合わせる音。
「ごしゅひんふゃまっ」
舌を絡めながら名前を呼ぶコノに愛おしさが溢れたのか肌を重ねる音が激しくなる。
その音にシルヴァは鼓動が早くなるのを感じて、切なさが胸を締め付けて自然と自慰を始めてしまう。
あなたがコノの腰を打ち付けるリズムに合わせてシルヴァが恥部に指を入れ抜きして呼吸を合わせる。
イケナイことをしていると自覚するほどに鼓動と興奮が激しくなっていく。
この姿を見られたららきっと失望される。
そう思えば思うほど快感が増していく。
見捨てられたくない恐怖が余計にシルヴァの疼きを増長させていく。
「コノっ! もうっ!」
あなたが射精感を高めるとシルヴァの指の動きも早まる。
「きて! なかにっ! ごしゅじんさまっ!」
ヒートアップする腰使いにシルヴァも熱が腹部に溜まっていく。
「コノっ!」
「いきゅっ!」
最後の叫びを感じてシルヴァはコノの中に射精するあなたに合わせて絶頂を迎える。
「うっ! はぁっ!」
コノとあなたは互いに体を震わせて共に達した快感に酔いしれる。
「ごしゅひんしゃまぁ……」
だらしなく舌を垂らして口付けを求めるコノにあなたが応じる。
舌を絡ませて身を震わせる快感と愛おしさを共有する。
そして、廊下で達したシルヴァはくらくらするほどの快感と同時に罪悪感が押し寄せてくる。
今すぐにでも逃げ出したいのに体が言うことを聞かない。
震える体で立ち上がりその場を離れようとした微かにあなたの精液の匂いを鼻先で感じくらっと酩酊感を覚え扉に寄りかかってしまう。
扉を閉め切らないコノの悪い癖がシルヴァにとって予期せぬ事態を引き起こしてしまった、
ゆっくりと扉が開き、あなたの前に体を震わせたシルヴァが扉に寄りかかっていました。
「っ! シルヴァ……?」
一瞬何が起こったのか理解できなかったシルヴァだったがあなたの顔を見て体の熱が引き自身でも顔が青ざめているのが感じ取れた。
「あっの……これは、違うんです。あるじさま……っ」
一糸纏わぬあなたの姿にシルヴァは言い訳を口にして失望されないように取り繕わなくてはならないのに全身が疼いてしまった。
しかし、自らの失態は事実でシルヴァは思考が硬直していく。
「わっ、わたくしは……」
弁解の言葉よりもあのシルヴァが聞き耳を立てて自ら自慰に耽っていたであろう事実を認識すると堪らず先程出したはずなのに陰茎がそそり立つ。
「シルヴァ」
名前を呼ばれると体を震わせて脅えるように返事をした。
「……はい」
「コノは疲れ果てて寝てしまったんだ」
そういうとシルヴァの瞳にも静かに寝息を立てるコノの姿が映る。
「……はい」
あなたは喉を鳴らして唾を飲み込む。
あのシルヴァがいやらしい姿を晒していることが何よりも重要だった。
「奉仕できるか?」
あなたは思わず答えを聞く必要もない質問をしてしまった。
それに一瞬呆けた顔をしたシルヴァだったが言葉の意味を理解したのか目を大きく開き驚いた様子を見せた。
それに期待感を高めたあなたの陰茎は痛いほどそそり立ち、シルヴァにアピールする。
噎せ返る様な男の匂い。
それも愛しい男の甘美なる情欲を纏ったそれにシルヴァはすべてを忘れて力の入らない体で四つんばいになりあなたの足元まで擦り寄ってくる。
「ご奉仕させていただいても良いのですか?」
シルヴァに残った最後の理性と忠誠心がそれを口にした。
「満足させてくれ」
あなたのその言葉にシルヴァの思考は溶け落ちる。
煌びやかに乙女であること。
美しく清廉であること。
清く可憐であること。
そうシルヴァは望んだ。
あなたに失望されないために。
しかし、突きつけられた現実は欲情しだらしなく愛液を滴らせる一匹の犬であることさえ許容し愛することを愛されることを許されたと言う事実。
もはや、シルヴァの愛欲を妨げるものはなくなってしまった。
勝手に一人で失望されまいと思い込んでいただけで欲情し発情することはいけないと勝手に信じていた、そんなことはないのに。
それに気が付いたシルヴァは震える舌先であなたの亀頭に触れる。
「んっ」
あなたの零した声に箍が外れた。
ずっと恋焦がれたあなたへ奉仕できる喜びと濃厚な匂いにシルヴァは我慢できずシルヴァは一気にあなたの陰茎をくわえ込みじっくりねっとりと舌で味わう。
亀頭を包むように舌がうねり撫で回す。
薄く長い舌だから出来るテクニックで愛撫する。
優しくそれでいて繊細に亀頭を攻め立てて行く。
あなたは快感を感じると共に何時ものシルヴァの清廉さを脳裏に浮かべ今その乙女が一心不乱に自らの男性器を咥えているという事実に興奮が収まらなくなっていた。
今すぐにでもシルヴァと繋がりたいという欲とこの心地よい舌の感触を何時までも味わいたいという相反する願いに葛藤を覚える。
惚けたあなたの顔を上目遣いでシルヴァが覗き込む。
その様子に今まで感じたことないほどの多幸感に包まれ、シルヴァは無意識に指で自慰を始める。
鼻の奥まで痺れるほどに染み込むあなたの匂いにシルヴァは絶え間なく絶頂しながら奉仕を続ける。
体を震わせながらも口を休めないシルヴァに堪らなくなったあなたは快楽の波が押し寄せてくるのに気が付く。
「シルヴァ」
名前を呼ばれてゆっくりと口から陰茎を放してあなたを見上げる。
そして、シルヴァの返事を待たずしてあなたは口にした。
「ベッドに」
それだけ口にするとシルヴァは意味を理解してベッドの上に乗り仰向けになり媚びる様に股を開いてみせた。
「どうぞ、お使いくださいませ」
期待と欲望の混じった蕩けた瞳が訴えてくる。
それにあなたは答えるように覆いかぶさり、互いに見つめ合う。
サファイヤの様な深く蠱惑的な瞳、全身美しい毛並みで覆われた一人の女の子。
それも普通じゃない、誰よりも魅力的で淫靡で艶かしい自分だけの乙女。
もはや耐えられる状況ではなく、いきり立った男性器をシルヴァの濡れた股に当てる。
濡れた体毛が亀頭に吸い付くように優しく先端を刺激する。
「主様。お願いです。早くわたくしを貴方様のモノにしてくださいっ」
懇願するシルヴァは腰を上下に揺らし挿入を催促する。
擦れる度に柔からな毛が亀頭から溢れる我慢汁で濡れていき、それを感じたシルヴァから愛液が零れ落ちていく。
「シルヴァ」
名前を呼ぶ。
「はい」
小さく答える。
「愛してるよ」
その言葉に体を大きく震わせてシルヴァが頷く。
「その言葉だけで逝ってしまうほどにわたくしも愛しています」
それの言葉が引き金となり、あなたはゆっくりと体をシルヴァに押し当てていく。
小さく狭い穴にあなたの陰茎が押し込まれ、奥に進むにつれ股の毛が竿を優しく愛撫し中は頭がチカチカするほど狭くきついのに今にも溶けてしまいそうなほどに柔らかく絡みついてくる。
入れているだけなのに果ててしまいそうなほどの快感が押し寄せてくる。
それはシルヴァも同じなのか肉壷を掻き分けて進むごとにシルヴァの体が跳ねて膣がうねり精液を搾り取ろうと吸い付いてくる。
敢え無く逝ってしまいたい思いと衝動を噛み締めてシルヴァの子宮の入り口に鈴口が触れる。
こりっとした感触が亀頭先端に触れてあなたはシルヴァの一番奥にたどり着いたことに息を深く吐く。
「シルヴァ少し起すぞ」
そう言ってあなたはベッドに寝転がるシルヴァを抱き上げると対面座位の形になる。
背の低いシルヴァとあなたはその体位ではちょうど瞳が重なり合う位置になり、どちらともなく顔を寄せて舌を絡める。
ふわふわで柔らかな毛並みの体を抱きしめて互いの体温と匂いを混ざり合わせて解けるように繋がる。
深く繋がったシルヴァの中は腰を振っていないのにざわざわと膣をくねらせて射精感を誘い、激しい口付けに合わせて体が震えそれがまた膣のうねりを呼び、キスをしているだけなのに腰を振るよりも遥かに気持ち良い感触にあなたはのめりこんでいく。
互いの息さえも重ねて火照る体を貪りあう。
だが、気持ち良いうねりは激しさはなく絶頂するほどまで行かない歯がゆさにあなたはシルヴァの耳元で囁く。
「シルヴァの中で逝きたいから、頼めるか」
その言葉を耳にしたシルヴァは胸の内の想いが膨れ上がり再び激しい絶頂を覚えて体が大きく痙攣する。
「はぁっいっ、おま……っかせください……っ」
痙攣が治まると同士にとろけた瞳でシルヴァはあなた見つめ体重をあなたのほうへとかけて行き、ゆっくりと騎乗位へと移り、シルヴァが腰を前後に揺らす。
股間の周りが体温と体毛で愛撫され陰茎がゆっくりとした前後動作に刺激される。
しかし、達するには程遠い快感にあなたが目でシルヴァに訴える。
「わかりました。では、ご奉仕させていただきます」
そう言うとシルヴァは前後の動きを止めてゆっくりと体を浮かせ、亀頭と竿を膣で愛撫し、今度は押し込むように体を沈ませる。
それが何度か続いたと思うと今度は腰の上下が激しさを増す。
浅い呼吸と同じ用に体を動かしあなたの陰茎をシルヴァの膣が激しく扱きあげる。
亀頭に絡みつく膣壁が上下する動き合わせて引き剥がされる時に感じる気持ち良さに声が漏れる。
「っ!」
気持ちよそうな声を聞いてシルヴァの動きがヒートアップしていく。
「逝きそうなんですねっ! わたくしで達してしまいそうなんですねっ!」
あまりにも嬉しそうな声でシルヴァがそう問いかけるとあなたは声を押しとどめて頷いてしまう。
「〜〜〜っ!」
歓喜を超えるシルヴァの熱狂は激しさを増し、耐え切れないほどの射精感があなたに襲い来る。
「シルヴァっ!」
名前を叫ぶと嬉しそうに返事をし、シルヴァは勢いよく腰を落として陰茎を深く飲み込みその先端を子宮の入り口で受け止める。
その感触が絶頂を引き寄せ、止め処ない射精感が解き放たれシルヴァの中に精液を吐き出す。
心臓の鼓動よりも確かに感じる陰茎の脈動にシルヴァがとろんとした顔で体を震わせる。
今まで感じたことないほどの快感と心地よさにあなたは大きく息を吐く。
幸せそうな顔のシルヴァを見てあなたは微笑み頬を撫でて引き寄せる。
すると嬉しそうにシルヴァはあなたに覆いかぶさるように抱きつき顔をあなたの胸にうずめる。
その姿が愛らしく頭をゆっくり撫でていると小さなうめき声が聞こえて視線を向ける。
「くわぁ〜。わふぅ〜」
眠っていたコノがうっすらと目を開けこちらに視線を向けた。
それに気が付いたシルヴァがびくっと飛び跳ねるがまだ繋がったままで誤魔化せる様子ではない。
「しるうぁもごしゅじんさまとなかよししてたんだぁ」
寝起きで呂律の回らないコノの言葉にシルヴァがそっと顔をそちらに向ける。
「えへへ、これでみーんなかよし」
愛くるしい笑みを浮かべるコノにシルヴァが堪らなくなったのか手を伸ばして頭をなでる。
「しるうぁが撫でてくれるのってめずらしいねー……くぅ……」
そう言いながら再び睡魔がコノを抱きしめ夢へと誘う。
「シルヴァ」
あなたが名前を呼ぶとシルヴァの瞳があなたを映す。
「今日からは三人一緒に寝ようか」
その提案にシルヴァは尻尾を振りながら笑顔で答えた。
「はいっ!」
のちに、とある魔術学会で美しくも可憐なクー・シーと正装をした珍しいコボルドを連れた魔法使いが名誉ある称号と共に有名になるがそれはまだ先のお話である。
20/02/28 00:54更新 / 砂漠の支配者の夫
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