作戦09
【作戦09 機虫作戦!】
副官「司令、技術部から報告書が届いていますが・・・」
司令「おお、やっと来たか。」
副官「一体なんなのですか?」
司令「実は、レスカティエ潜入作戦における人的被害を軽減するために
無人兵器の開発を技術部に依頼していたのだよ。
報告書にまとめてあるから、見てみたまえ。」
副官「これは・・・まるでブリキで作った羽虫のオモチャですね。
これで何をしようというのですか?」
司令「これは一言で言えば『魔法仕掛けの無人偵察兵器』だ。」
司令「この兵器・・・『機虫』とでも呼ぼうか。
内部にセットした魔法石の魔力を動力源として動き
飛行魔法と映像記録魔法の機能を持っている。」
司令「さらに機虫は、ゴーレムの制御魔術を応用した魔法を組み込んでいて
人の手を使わずとも、自動で状況を判断して動くようになっている。
この意味が分かるかね?」
副官「・・・!!人ではない無人兵器なら、人間のように堕落することはない!
つまりこの機虫は、人的被害を抑えつつ、潜入調査を確実に遂行できる
非常に画期的な無人偵察兵器ということですね!」
司令「そのとおり!」
司令「しかも手の平サイズだから、人間のスパイよりはるかに魔物の目につきづらい。
開発にかなり時間がかかったが、これなら必ず任務を完遂してくれるはずだ。」
副官「素晴らしいです!さっそくレスカティエに投入しましょう!」
司令「うむ!ただいまより、機虫によるレスカティエ潜入作戦を開始する!
すぐに手配を整えてくれたまえ!」
副官「了解!!」
――― 数日後 ―――
司令「さて、そろそろ機虫が戻ってくる頃だが・・・ん?」
副官「し、司令!これを、これを見てください!」
司令「落ち着きたまえ。いったいどうしたというんだね。」
副官「も、申し訳ありません。ですが、これを見ていただけないでしょうか!」
司令「これは・・・レスカティエで発行されている新聞ではないか。
号外?珍しいな。なになに・・・」
『新種誕生か!?謎の魔物娘発見さる!!
進化の可能性か。命と魔力が生み出した偶然か。
あらゆる魔族がひしめくレスカティエでも他に類を見ない
まったく新しい魔物娘が確認された。
一見するとフェアリーやピクシーに見えるこの小型の魔物娘は
しかしゴーレムやガーゴイルのような金属の体を持ち
その手足は、ベルゼバブやデビルバグのような昆虫型のそれに酷似している。
その性格も、好奇心旺盛な妖精型の魔物娘とは異なり
常に物陰に隠れながら周囲を警戒・観察する
非常に警戒心が強いものとなっている。
今回レスカティエ城内で発見されたこの魔物娘について、フランツィスカ女王は
「今までに例のない魔物娘であり、またレスカティエ城内で発見されたという特異性から
十分に調査・確認をした上で、改めて出自を明確にしたい」
とのコメントを発表している』
司令「・・・」
副官「・・・」
司令「ガーゴイルというのは、石像が魂を宿した魔物だったな・・・」
副官「ゴーレムも、無機物の人形が命を持った魔物でしたね・・・」
司令「・・・」
副官「・・・」
司令「そういえば昨日、機虫の開発者と話をしたんだが
『機虫は非常に高度な状況認識力と自己判断能力を持っています!
これはもはや、ひとつの生命体と呼んでも過言ではありません!』
と誇らしげに語っていたなぁ・・・」
副官「生命体ですか・・・
なら魔力にあてられて魔物化しても不思議ではありませんね・・・」
司令「・・・」
副官「・・・」
司令・副官「なんてこった・・・」
副官「司令、技術部から報告書が届いていますが・・・」
司令「おお、やっと来たか。」
副官「一体なんなのですか?」
司令「実は、レスカティエ潜入作戦における人的被害を軽減するために
無人兵器の開発を技術部に依頼していたのだよ。
報告書にまとめてあるから、見てみたまえ。」
副官「これは・・・まるでブリキで作った羽虫のオモチャですね。
これで何をしようというのですか?」
司令「これは一言で言えば『魔法仕掛けの無人偵察兵器』だ。」
司令「この兵器・・・『機虫』とでも呼ぼうか。
内部にセットした魔法石の魔力を動力源として動き
飛行魔法と映像記録魔法の機能を持っている。」
司令「さらに機虫は、ゴーレムの制御魔術を応用した魔法を組み込んでいて
人の手を使わずとも、自動で状況を判断して動くようになっている。
この意味が分かるかね?」
副官「・・・!!人ではない無人兵器なら、人間のように堕落することはない!
つまりこの機虫は、人的被害を抑えつつ、潜入調査を確実に遂行できる
非常に画期的な無人偵察兵器ということですね!」
司令「そのとおり!」
司令「しかも手の平サイズだから、人間のスパイよりはるかに魔物の目につきづらい。
開発にかなり時間がかかったが、これなら必ず任務を完遂してくれるはずだ。」
副官「素晴らしいです!さっそくレスカティエに投入しましょう!」
司令「うむ!ただいまより、機虫によるレスカティエ潜入作戦を開始する!
すぐに手配を整えてくれたまえ!」
副官「了解!!」
――― 数日後 ―――
司令「さて、そろそろ機虫が戻ってくる頃だが・・・ん?」
副官「し、司令!これを、これを見てください!」
司令「落ち着きたまえ。いったいどうしたというんだね。」
副官「も、申し訳ありません。ですが、これを見ていただけないでしょうか!」
司令「これは・・・レスカティエで発行されている新聞ではないか。
号外?珍しいな。なになに・・・」
『新種誕生か!?謎の魔物娘発見さる!!
進化の可能性か。命と魔力が生み出した偶然か。
あらゆる魔族がひしめくレスカティエでも他に類を見ない
まったく新しい魔物娘が確認された。
一見するとフェアリーやピクシーに見えるこの小型の魔物娘は
しかしゴーレムやガーゴイルのような金属の体を持ち
その手足は、ベルゼバブやデビルバグのような昆虫型のそれに酷似している。
その性格も、好奇心旺盛な妖精型の魔物娘とは異なり
常に物陰に隠れながら周囲を警戒・観察する
非常に警戒心が強いものとなっている。
今回レスカティエ城内で発見されたこの魔物娘について、フランツィスカ女王は
「今までに例のない魔物娘であり、またレスカティエ城内で発見されたという特異性から
十分に調査・確認をした上で、改めて出自を明確にしたい」
とのコメントを発表している』
司令「・・・」
副官「・・・」
司令「ガーゴイルというのは、石像が魂を宿した魔物だったな・・・」
副官「ゴーレムも、無機物の人形が命を持った魔物でしたね・・・」
司令「・・・」
副官「・・・」
司令「そういえば昨日、機虫の開発者と話をしたんだが
『機虫は非常に高度な状況認識力と自己判断能力を持っています!
これはもはや、ひとつの生命体と呼んでも過言ではありません!』
と誇らしげに語っていたなぁ・・・」
副官「生命体ですか・・・
なら魔力にあてられて魔物化しても不思議ではありませんね・・・」
司令「・・・」
副官「・・・」
司令・副官「なんてこった・・・」
14/03/29 01:19更新 / プロミス
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