見えない男
気が付いたら見知らぬ部屋にいた
自分の名前も覚えていない
一体ここはどこだろうか
じっとしていても意味がないので部屋の外に出ることにした
よくわからないがここは古い遺跡らしい
コケやカビの臭いがいかにもな雰囲気をかもし出している
「ふにゃっ!いたいよぉ」
床が濡れているようだ、滑らないように気をつけなければ
「人を踏んづけておいてスルーですかぁ?ひどいですよぉ・・・あ、モンスターでしたぁ」
壁や天井は濡れていないようだ、なぜ床だけ濡れているんだろう?
「ちょっと聞いてくださいよぉ」
おや?
「あ、やっと止まってくれましたぁ」
こんなところに湧き水がある
「まだ無視する気ですかぁ?もう怒りましたよぉ・・・食べちゃいますぅ!」
ちょうどのども渇いてきたところだし・・・
「あれぇ?これどうやって外すんですかぁ?」
――ちょっと飲んでいくか
「えっとぉここがこうなっててぇ・・・あれ?ちょっと何を・・・きゃー!」
――ゴクン・・・ふう
のどが潤ったら元気が出てきた
そろそろ探索を再開しよう
最初の部屋からここまでずっと一本道だった
「あら?珍しいわね。こんなところまで人間が来れるなんて」
キィキィという音を聞き周りを見渡した
一匹の少し大きめのコウモリが天井近くを飛んでいる
なんだコウモリか・・・
気にせずにまた歩き始めた
「ちょ、ちょっと!アタシと目をあわせておきながら無視する気!?」
突然コウモリがグルグルとまわりを飛び始めた
何か警戒させるようなことをしただろうか?
「あ、あれ?〈魅了〉が効いてない・・・?」
そういえば腹が減ったな
「な、なんだ効いてるじゃない・・・さあ、あなたの精をもらうわよ」
ある犯罪者が洞窟に閉じ込められた時、彼はコウモリで飢えをしのいだという・・・
「なにこの服、見たこともない形してるわね」
ふむ、ここは一つ
「きゃっ!ちょっと羽根つかまないでよ」
――試してみるか
「え?ちょっとまって、なんでそんな口を開けて・・・や、やめてぇ!」
――パクン・・・うーん不味くはないが美味くもない
もうコウモリはいないようなので先に進むことにした
やはりコウモリ一匹じゃ腹はふくれないようだ
逆にもっと腹が減ってきた・・・
「まて、そこの人間」
おぉ?奥からかなり大きいトカゲがでてきた
「魔力のかけらも感じぬうえにそのような軽装・・・できるな?」
この大きさなら腹にたまりそうだ
「構えろ・・・勝負だ」
しかしトカゲを生で食べても大丈夫だろうか
「ほう、構えぬとはな・・・よほど腕に自信があるか、だが・・・」
けどさっきはコウモリを生で食べたし・・・うーん
「その慢心が命取りだっ!」
まあ、魚だって生でいけるんだ、トカゲだって同じだろう
「なっ・・・片手で受け止めただと!?」
まずはこの食べるのに邪魔なトゲトゲをとるか
「あっ、私の剣が!」
この殻もちょっと固そうだ
「鎧まで!・・・くっ、わかった負けを認めよう・・・」
これなら大丈夫だろう、それじゃあ・・・
「さあ、煮るなり焼くなり好きにしろ」
――いただきます
「お、おいまさか本当に食べる気じゃ・・・お、おいやめっ・・・!」
――ゴクン・・・うーんちょっと臭うがコウモリよりはマシか
腹もふくれたし、もっと奥に行ってみるか
気分が悪い・・・
やはりコウモリとトカゲを生で食べるのはやめたほうがよかったようだ
今にも吐きそうだ・・・
どこで吐いても一緒だが一つしかない道の真ん中で吐くのは少し気が引ける
おや?ちょうどいいところに手頃な箱があるな
この中で吐くことにしよう
そう思いふたを開けた
「フッフッフッ・・・騙されましたね!?この宝箱は・・・」
ウグッ!オ゛ロ゛ロ゛ロ゛ロ゛ロ゛ォ
「いやぁぁぁぁ!いきなり何するんですか!」
「ううぅ臭いですぅ」「うわっ!なんかベタベタする!」「うっ、ここは何所だ?」
――ふうスッキリした
パタン
「あっ!閉めるなぁ!」「あれぇ?皆さんお久しぶりですぅ」
「な、なんでこんなところに入れられてるの!?」「せ、狭い・・・」
どうやらさっき食べた物を全部出してしまったようだ
腹がスッキリしたら足も軽くなった気がする
晴々した気分で先の見えない通路を進んでいった
自分は誰か、何所から来たのか、そしてここは何所なのか・・・
その答えを見つけるべく俺はひたすら遺跡の奥に進んでいく・・・
「うふふぅなんだか楽しくなってきましたぁ」
「どこが!ちょっとこれ開けられないの!?」
「無理ですよ!誰かが開けてくれるのを待たないと!」
「気長に待つしかないのか・・・」
自分の名前も覚えていない
一体ここはどこだろうか
じっとしていても意味がないので部屋の外に出ることにした
よくわからないがここは古い遺跡らしい
コケやカビの臭いがいかにもな雰囲気をかもし出している
「ふにゃっ!いたいよぉ」
床が濡れているようだ、滑らないように気をつけなければ
「人を踏んづけておいてスルーですかぁ?ひどいですよぉ・・・あ、モンスターでしたぁ」
壁や天井は濡れていないようだ、なぜ床だけ濡れているんだろう?
「ちょっと聞いてくださいよぉ」
おや?
「あ、やっと止まってくれましたぁ」
こんなところに湧き水がある
「まだ無視する気ですかぁ?もう怒りましたよぉ・・・食べちゃいますぅ!」
ちょうどのども渇いてきたところだし・・・
「あれぇ?これどうやって外すんですかぁ?」
――ちょっと飲んでいくか
「えっとぉここがこうなっててぇ・・・あれ?ちょっと何を・・・きゃー!」
――ゴクン・・・ふう
のどが潤ったら元気が出てきた
そろそろ探索を再開しよう
最初の部屋からここまでずっと一本道だった
「あら?珍しいわね。こんなところまで人間が来れるなんて」
キィキィという音を聞き周りを見渡した
一匹の少し大きめのコウモリが天井近くを飛んでいる
なんだコウモリか・・・
気にせずにまた歩き始めた
「ちょ、ちょっと!アタシと目をあわせておきながら無視する気!?」
突然コウモリがグルグルとまわりを飛び始めた
何か警戒させるようなことをしただろうか?
「あ、あれ?〈魅了〉が効いてない・・・?」
そういえば腹が減ったな
「な、なんだ効いてるじゃない・・・さあ、あなたの精をもらうわよ」
ある犯罪者が洞窟に閉じ込められた時、彼はコウモリで飢えをしのいだという・・・
「なにこの服、見たこともない形してるわね」
ふむ、ここは一つ
「きゃっ!ちょっと羽根つかまないでよ」
――試してみるか
「え?ちょっとまって、なんでそんな口を開けて・・・や、やめてぇ!」
――パクン・・・うーん不味くはないが美味くもない
もうコウモリはいないようなので先に進むことにした
やはりコウモリ一匹じゃ腹はふくれないようだ
逆にもっと腹が減ってきた・・・
「まて、そこの人間」
おぉ?奥からかなり大きいトカゲがでてきた
「魔力のかけらも感じぬうえにそのような軽装・・・できるな?」
この大きさなら腹にたまりそうだ
「構えろ・・・勝負だ」
しかしトカゲを生で食べても大丈夫だろうか
「ほう、構えぬとはな・・・よほど腕に自信があるか、だが・・・」
けどさっきはコウモリを生で食べたし・・・うーん
「その慢心が命取りだっ!」
まあ、魚だって生でいけるんだ、トカゲだって同じだろう
「なっ・・・片手で受け止めただと!?」
まずはこの食べるのに邪魔なトゲトゲをとるか
「あっ、私の剣が!」
この殻もちょっと固そうだ
「鎧まで!・・・くっ、わかった負けを認めよう・・・」
これなら大丈夫だろう、それじゃあ・・・
「さあ、煮るなり焼くなり好きにしろ」
――いただきます
「お、おいまさか本当に食べる気じゃ・・・お、おいやめっ・・・!」
――ゴクン・・・うーんちょっと臭うがコウモリよりはマシか
腹もふくれたし、もっと奥に行ってみるか
気分が悪い・・・
やはりコウモリとトカゲを生で食べるのはやめたほうがよかったようだ
今にも吐きそうだ・・・
どこで吐いても一緒だが一つしかない道の真ん中で吐くのは少し気が引ける
おや?ちょうどいいところに手頃な箱があるな
この中で吐くことにしよう
そう思いふたを開けた
「フッフッフッ・・・騙されましたね!?この宝箱は・・・」
ウグッ!オ゛ロ゛ロ゛ロ゛ロ゛ロ゛ォ
「いやぁぁぁぁ!いきなり何するんですか!」
「ううぅ臭いですぅ」「うわっ!なんかベタベタする!」「うっ、ここは何所だ?」
――ふうスッキリした
パタン
「あっ!閉めるなぁ!」「あれぇ?皆さんお久しぶりですぅ」
「な、なんでこんなところに入れられてるの!?」「せ、狭い・・・」
どうやらさっき食べた物を全部出してしまったようだ
腹がスッキリしたら足も軽くなった気がする
晴々した気分で先の見えない通路を進んでいった
自分は誰か、何所から来たのか、そしてここは何所なのか・・・
その答えを見つけるべく俺はひたすら遺跡の奥に進んでいく・・・
「うふふぅなんだか楽しくなってきましたぁ」
「どこが!ちょっとこれ開けられないの!?」
「無理ですよ!誰かが開けてくれるのを待たないと!」
「気長に待つしかないのか・・・」
10/01/15 02:59更新 / 名無しの金兵