勇者襲来
ルナと交わり、愛を確かめ合ったヘリオ。疲れ果てて幸せな眠りに着いていたが、ふと下半身に違和感を感じ目を覚ます。
「ん……なんだろう、おちんちんがなんか変……って、るるる、ルナさん!? 何やってるんですか!?」
「ん、ぷはっ。ふふ、君のおちんちんに朝の挨拶をしようと思ってね。ん、ちゅる……」
ルナがヘリオの股ぐらに顔を埋め、露出させた肉棒にむしゃぶりついていたのだ。ヘリオが起きたことに気付き、ルナは満面の笑みを浮かべる。
そのまま舌を肉棒に這わせ、愛しげに舐め回す。唾液を垂らし、滑りをよくしてから舌を皮の中に入れ、ゆっくりゆっくり皮を剥いていく。
「あっ、あっ、あっ♥️ おちんちんが、なんだか変だよぉ……」
「ぷはっ。ふふ、見てごらんヘリオ。君のおちんちんの皮が剥けたんだよ。これで、立派な大人ちんちんの仲間入りだね♥️」
名残惜しそうに口からペニスを出し、ピンク色の亀頭が露出したソレをヘリオに見せる。頬を赤く染め、愛しそうにほおずりしながら。
「これが、僕のおちんちんなんですか……?」
「ふふ、そうさ。次は、このビンカンな先っぽを……」
ルナが次の奉仕をしようとした、その時。ヘリオの左手に埋め込まれたホーリープレートが、突如紅く染まり輝き出したのだ。
それを見たヘリオは、目を見開き驚愕する。その様子を見て、ルナは良くないことが起ころうとしていることを察し――即座に気を引き締める。
「ヘリオ、どうした?」
「このプレートが紅く光ってる時は、僕のようにプレートを埋め込まれた勇者が近くまで来てることを意味してるんです。たぶん、ここまで来てるのは……!」
「……ああ、なるほど。我も感じるよ、不愉快な濃い主神の魔力を。どうやら、あの日……君を裏切った者がこの城に向かってきているようだ」
ヘリオだけでなく、ルナもまた城に近付く不穏な気配の正体に気付く。しぶとく生き延びたエリックが、今度こそヘリオを葬らんと迫っているのだ。
「ヘリオ、君はここにいるんだ。傷が癒えたばかりの君を戦わせるわけにはいかない。もし何かあったら……我は生きていけなくなる」
「それは僕も同じです! 確かに、病み上がりではありますけど……僕もルナさんを守りたいんです! だから、一緒に戦わせてください!」
「ありがとう、ヘリオ。でも、その願いは聞き入れられない。大丈夫、我は負けないよ。必ず、君の元に戻る。だから、安心してここで待っていておくれ」
食い下がるヘリオだったが、ルナの言葉にしぶしぶ頷く。彼女の無事を願い、ぎゅっと強く抱き締める。
「……必ず、戻ってきてくださいね。僕、ずっと待ってますから」
「ふふ、もちろんさ。竜のねぐらに土足で踏み入り、財宝を奪わんとする愚か者どもに……思い知らせてくるよ。伴侶を得た竜の強さをね」
ルナもまたヘリオを抱き締め、そうささやいた。
・
「エリック隊長、見えてきました。あの城からヘリオのプレートの魔力を感じます」
「フン、まさか生き延びていやがったとはな。念のために、プレートを同調させて探った甲斐があったぜ。奴が生きてると不都合が多いからな、ここで息の根を止めてやる」
その頃、山の中をエリックとその部下たちが登っていた。今度こそヘリオを抹殺し、自分の所業が表沙汰にならぬよう口封じするつもりなのだ。
断崖絶壁に立つ古城を見て、エリックは目を細める。ある程度の目星をつけた後、四人の部下たちに声をかけた。
「今からお前たちを魔法で城の中に転送する。ホーリープレートの魔力を辿ってヘリオを殺し、首を俺のところに持ってこい」
「かしこまりました。ですが、エリック隊長はその間何を?」
「昔から、この城にはドラゴンが住んでると噂されてる。恐らく、そいつがヘリオを助けた張本人だ。俺がそいつの相手をするのさ。ククク」
ラーディリアの陥落を阻止出来ず、敗走したエリックの名声は地に落ちた。名誉挽回を果たすべく、ルナを討ち取ろうと画策しているのだ。
エリックは魔力を練り上げ、転移魔法を発動する。部下たちを城に送り込み、自分は城の正門前に広がる広場に降り立つ。
「これでよし、と。敵のねぐらの中で戦うのは得策じゃねえからな。ここなら広いし、俺も十分」
「十分、なんだ? ダンスでも踊るのか?」
「! 流石、高位の魔物だけある。もう出てきやがったか」
城を見上げ、呟くエリック。その言葉を遮り、ルナが広場に降り立つ。威嚇の意を込めて大きな翼を広げ、黄金の双眼に敵意をみなぎらせながら。
絶対強者の放つオーラを浴びてなお、エリックは動じない。むしろ、余裕の笑みさえ浮かべている。ホーリープレートによって増幅された、主神の加護があるからだ。
「てめぇから出てきてくれて助かるぜ。わざわざ探しに出向く手間が省けた。てめぇにゃなんの怨みもないが、ここで死んでもらうぜ」
「生憎、我はここで死ぬつもりはない。愛しい夫を残し、先立つつもりは微塵もないのだよ」
「へえ、そいつはアレか? ヘリオって名前のガキだろ? ……お、顔色が変わったな。やっぱり、あのガキを匿ってやがっ――ぶね!?」
「安心しろ、今の魔物は人の命を奪うことはない。だが……死よりも恐ろしい苦痛を与えてやろう。ヘリオを傷付け、今また命を奪おうとするその蛮行! 決して許しはしない!」
へらへら笑っていたエリックに接近し、顔目掛けて回し蹴りを放つルナ。宣戦布告し、恐ろしい唸り声を出す。
対して、エリックは腰から下げた二振りの剣を引き抜き二刀流の構えを取る。野心を燃やし、挑発し返した。
「来やがれ。てめぇなんざ返り討ちにしてやるよ! てめぇの首を主神に捧げてやるぜ!」
「やれるものなら……やってみろ!」
怒れる竜と勇者の戦いが、始まった。
・
「いたか?」
「いや、こっちの部屋荷はいなかった。でも、ホーリープレートの反応はだいぶ近いぞ。手分けして探せ、挟み撃ちにして捕まえるぞ」
「了解!」
「どうしよう、まさか仲間を連れてきてるなんて……。エリック隊長の反応が強すぎて、他の仲間を見落としちゃった……」
一方、ヘリオは城の中を逃げ回っていた。この数日、リハビリを兼ねてルナと一緒に城の中を散策していたため、内部の構造はバッチリ把握している。
どこに隠し通路があり、どこに繋がっているのかをも。だが、追跡されている以上はそれもさほどの優位点にはならない。
「なんとかして、追跡されないようにしなきゃ。でも、そのためには……」
廊下を走りながら、ヘリオは自分の左手を見下ろす。一度埋め込まれたプレートは、二度と取り出せない。もし取り外したいなら……方法は一つしかない。
「いたぞ、あそこだ! 捕まえろ!」
「しまった、逃げなきゃ!」
エリックの部下の一人に見つかり、ヘリオは壁に偽造された隠し通路の入り口に飛び込む。内側からロックをかけ、なんとか逃れる。
「ふう、助かった……ん? ここは……宝物庫か。そうだ、ここなら」
隠し通路は、ルナがこれまで集めた宝物を貯蔵する部屋に繋がっていた。それに気付いたヘリオは、あるものを探す。
少しして、彼は目当てのものを見つけた。探していたのは、大きな両刃の斧と治癒の力を秘めた薬。ヘリオは自分の左手と斧を交互に見つめる。
「……大丈夫、痛いのは少しの間だけ。あいつらに捕まらないようにするためにも……やるしか、やるしかない!」
そう呟くヘリオの瞳には、強い決意の光が宿っていた。
「ん……なんだろう、おちんちんがなんか変……って、るるる、ルナさん!? 何やってるんですか!?」
「ん、ぷはっ。ふふ、君のおちんちんに朝の挨拶をしようと思ってね。ん、ちゅる……」
ルナがヘリオの股ぐらに顔を埋め、露出させた肉棒にむしゃぶりついていたのだ。ヘリオが起きたことに気付き、ルナは満面の笑みを浮かべる。
そのまま舌を肉棒に這わせ、愛しげに舐め回す。唾液を垂らし、滑りをよくしてから舌を皮の中に入れ、ゆっくりゆっくり皮を剥いていく。
「あっ、あっ、あっ♥️ おちんちんが、なんだか変だよぉ……」
「ぷはっ。ふふ、見てごらんヘリオ。君のおちんちんの皮が剥けたんだよ。これで、立派な大人ちんちんの仲間入りだね♥️」
名残惜しそうに口からペニスを出し、ピンク色の亀頭が露出したソレをヘリオに見せる。頬を赤く染め、愛しそうにほおずりしながら。
「これが、僕のおちんちんなんですか……?」
「ふふ、そうさ。次は、このビンカンな先っぽを……」
ルナが次の奉仕をしようとした、その時。ヘリオの左手に埋め込まれたホーリープレートが、突如紅く染まり輝き出したのだ。
それを見たヘリオは、目を見開き驚愕する。その様子を見て、ルナは良くないことが起ころうとしていることを察し――即座に気を引き締める。
「ヘリオ、どうした?」
「このプレートが紅く光ってる時は、僕のようにプレートを埋め込まれた勇者が近くまで来てることを意味してるんです。たぶん、ここまで来てるのは……!」
「……ああ、なるほど。我も感じるよ、不愉快な濃い主神の魔力を。どうやら、あの日……君を裏切った者がこの城に向かってきているようだ」
ヘリオだけでなく、ルナもまた城に近付く不穏な気配の正体に気付く。しぶとく生き延びたエリックが、今度こそヘリオを葬らんと迫っているのだ。
「ヘリオ、君はここにいるんだ。傷が癒えたばかりの君を戦わせるわけにはいかない。もし何かあったら……我は生きていけなくなる」
「それは僕も同じです! 確かに、病み上がりではありますけど……僕もルナさんを守りたいんです! だから、一緒に戦わせてください!」
「ありがとう、ヘリオ。でも、その願いは聞き入れられない。大丈夫、我は負けないよ。必ず、君の元に戻る。だから、安心してここで待っていておくれ」
食い下がるヘリオだったが、ルナの言葉にしぶしぶ頷く。彼女の無事を願い、ぎゅっと強く抱き締める。
「……必ず、戻ってきてくださいね。僕、ずっと待ってますから」
「ふふ、もちろんさ。竜のねぐらに土足で踏み入り、財宝を奪わんとする愚か者どもに……思い知らせてくるよ。伴侶を得た竜の強さをね」
ルナもまたヘリオを抱き締め、そうささやいた。
・
「エリック隊長、見えてきました。あの城からヘリオのプレートの魔力を感じます」
「フン、まさか生き延びていやがったとはな。念のために、プレートを同調させて探った甲斐があったぜ。奴が生きてると不都合が多いからな、ここで息の根を止めてやる」
その頃、山の中をエリックとその部下たちが登っていた。今度こそヘリオを抹殺し、自分の所業が表沙汰にならぬよう口封じするつもりなのだ。
断崖絶壁に立つ古城を見て、エリックは目を細める。ある程度の目星をつけた後、四人の部下たちに声をかけた。
「今からお前たちを魔法で城の中に転送する。ホーリープレートの魔力を辿ってヘリオを殺し、首を俺のところに持ってこい」
「かしこまりました。ですが、エリック隊長はその間何を?」
「昔から、この城にはドラゴンが住んでると噂されてる。恐らく、そいつがヘリオを助けた張本人だ。俺がそいつの相手をするのさ。ククク」
ラーディリアの陥落を阻止出来ず、敗走したエリックの名声は地に落ちた。名誉挽回を果たすべく、ルナを討ち取ろうと画策しているのだ。
エリックは魔力を練り上げ、転移魔法を発動する。部下たちを城に送り込み、自分は城の正門前に広がる広場に降り立つ。
「これでよし、と。敵のねぐらの中で戦うのは得策じゃねえからな。ここなら広いし、俺も十分」
「十分、なんだ? ダンスでも踊るのか?」
「! 流石、高位の魔物だけある。もう出てきやがったか」
城を見上げ、呟くエリック。その言葉を遮り、ルナが広場に降り立つ。威嚇の意を込めて大きな翼を広げ、黄金の双眼に敵意をみなぎらせながら。
絶対強者の放つオーラを浴びてなお、エリックは動じない。むしろ、余裕の笑みさえ浮かべている。ホーリープレートによって増幅された、主神の加護があるからだ。
「てめぇから出てきてくれて助かるぜ。わざわざ探しに出向く手間が省けた。てめぇにゃなんの怨みもないが、ここで死んでもらうぜ」
「生憎、我はここで死ぬつもりはない。愛しい夫を残し、先立つつもりは微塵もないのだよ」
「へえ、そいつはアレか? ヘリオって名前のガキだろ? ……お、顔色が変わったな。やっぱり、あのガキを匿ってやがっ――ぶね!?」
「安心しろ、今の魔物は人の命を奪うことはない。だが……死よりも恐ろしい苦痛を与えてやろう。ヘリオを傷付け、今また命を奪おうとするその蛮行! 決して許しはしない!」
へらへら笑っていたエリックに接近し、顔目掛けて回し蹴りを放つルナ。宣戦布告し、恐ろしい唸り声を出す。
対して、エリックは腰から下げた二振りの剣を引き抜き二刀流の構えを取る。野心を燃やし、挑発し返した。
「来やがれ。てめぇなんざ返り討ちにしてやるよ! てめぇの首を主神に捧げてやるぜ!」
「やれるものなら……やってみろ!」
怒れる竜と勇者の戦いが、始まった。
・
「いたか?」
「いや、こっちの部屋荷はいなかった。でも、ホーリープレートの反応はだいぶ近いぞ。手分けして探せ、挟み撃ちにして捕まえるぞ」
「了解!」
「どうしよう、まさか仲間を連れてきてるなんて……。エリック隊長の反応が強すぎて、他の仲間を見落としちゃった……」
一方、ヘリオは城の中を逃げ回っていた。この数日、リハビリを兼ねてルナと一緒に城の中を散策していたため、内部の構造はバッチリ把握している。
どこに隠し通路があり、どこに繋がっているのかをも。だが、追跡されている以上はそれもさほどの優位点にはならない。
「なんとかして、追跡されないようにしなきゃ。でも、そのためには……」
廊下を走りながら、ヘリオは自分の左手を見下ろす。一度埋め込まれたプレートは、二度と取り出せない。もし取り外したいなら……方法は一つしかない。
「いたぞ、あそこだ! 捕まえろ!」
「しまった、逃げなきゃ!」
エリックの部下の一人に見つかり、ヘリオは壁に偽造された隠し通路の入り口に飛び込む。内側からロックをかけ、なんとか逃れる。
「ふう、助かった……ん? ここは……宝物庫か。そうだ、ここなら」
隠し通路は、ルナがこれまで集めた宝物を貯蔵する部屋に繋がっていた。それに気付いたヘリオは、あるものを探す。
少しして、彼は目当てのものを見つけた。探していたのは、大きな両刃の斧と治癒の力を秘めた薬。ヘリオは自分の左手と斧を交互に見つめる。
「……大丈夫、痛いのは少しの間だけ。あいつらに捕まらないようにするためにも……やるしか、やるしかない!」
そう呟くヘリオの瞳には、強い決意の光が宿っていた。
21/11/29 20:34更新 / 青い盾の人
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