俺得物語シックス
「ただいまぁ〜」
家に帰り、俺は挨拶をする
少し前までなら、虚しいだけの行為も、今なら喜んで出来る
家には、最愛の彼女がいるのだから
「…」
が、彼女からの返事が無い
部屋に入ると、電気もつけずに椅子に巻きついていた
―――そう、巻きついているのだ
彼女は人間ではない
下半身が蛇の、魔物だ
「なんだ、いるなら返事してよ」
「…」
その白く、儚げな姿は、今日も俺の心を癒してくれる
「なぁ、どうしたんだよ?」
が、今日はなんも反応がない
普段なら、優しく巻き付いてくれるのに…
「…今更」
と、彼女が口を開けた
「今更、白々しいですよ…」
その言葉に、俺は―――
・・・
「白々しい、ってなんだよ?」
「私が気付いてないと、本気で思ってるんですか!?」
彼女が突然大声を上げる
「仕事の最中や、最近は休みの日も!!他の女性とべったりしてるじゃないですか!!」
「ご、誤解だよ!!」
俺は突然の言葉に、動揺する
「私見たんですよ!?貴方が他の女性と指輪を買うのを!!」
「!?」
その言葉に、俺は完全に動揺する
「そ、そんなの見間違えに決まって「見間違うはずがありません!!」
彼女は泣きながら言う
「そんなに私魅力無かったですか!?そんなに他の女性の方がいいですか!!」
俺は、その言葉を前に黙る
何も、言えなくなる
「…そうやって、内心で私を笑ってるんですか…」
泣きながら、彼女は言う
違う、こんなに泣かせるつもりは無かったんだ
俺は…俺は…
「俺は、ただ…」
「言い訳なんて、聞きたくありません…」
そういうと、彼女は手から炎を灯し始めた
「こんな風に貴方を縛りたくないけど…」
そう言いながら、彼女は近付いてくる
「な、なにするんだよ…俺が悪かったから…」
「今更言っても…ん?」
と、彼女の動きが止まる
「ど、どうしたんだよ…」
不味い、まさか…
「…なんで、そんなに嬉しそうなんですか?」
バレてしまった
「そ、そんな事は「貴方は、嬉しい時、目元がニヤツク癖あるんですよね」
そう言って、目元を触る
「…そんな嘘にひっかがるなんて」
「あ…」
その瞬間、その灯火は消え―――
「どういうことか、説明してくれますよね?」
怒りの彼女の笑顔が、そこにあった
・・・
「私に束縛されたい?」
彼女が呆れながら、俺が言ったことを繰り返す
「…同僚の奥さん、ラミア種らしいけど、すっごい束縛されてるんだよね」
彼女は黙って聞いてくれる
「でも、君は俺の事をそこまで束縛してない。…もしかしたら飽きられたのかなと思って、さ…」
「そんなこと…「それで、君の種族の事を調べたんだ」
そう―――彼女、シロヘビの灯火だ
「俺は、君に束縛されたいんだ」
彼女を見て言う
「君を傷つけたくなかった。でも、わざとやきもちをやかせて、その火を出してくれるなら君にまだあk―――」
言ってる最中、彼女か口付けをしてくれた
「…私が、貴方から離れるなんて、ありえませんよ」
彼女が巻きつきながら、温もりをくれながら俺に言う
「むしろ、そこまで貴方を追い込んでしまって、ごめんなさいね…」
「それは違うよ…悪いのは全部俺なんだし…」
そう言いながら、彼女は俺にしがみつくように巻きつく
「…私ね、束縛しすぎて嫌われるんじゃないかって怖かったの。だから、良い子のフリしてたの」
「…俺だって、こんなダサくて、カッコ悪くて、それで…」
お互い、沈黙する
けど、心では通じ合った気がする
「…お互い、見栄っ張りだったね」
「そうだね…」
・・・
彼女の温もりを感じながら、彼女を押し倒す
床に、彼女の白い髪が散りばめられた様になる
―――美しい
月明かりに照らされた彼女の姿は、とても綺麗だ
「…うやむやになってるけど」
と下から彼女の声がする
「あの女の人、だれ?」
「…上司の奥さん。指輪の事聞きたくて」
押し倒しながら、懐から指輪を取り出し―――
「こんな、君に振り向いてもらいたくて泣かせた俺なんかでよかったら、結婚してくれませんか?」
彼女の薬指にそっとはめる
「!?…私なんかで、本当にいいの?」
泣きそうになりながら、俺にしっかり巻きついてくれる彼女
「俺からも聞きたいよ。…俺なんかで良いのかな?」
そう言いながら、俺は彼女の胸に抱かれるように導かれる
「貴方じゃなきゃ、やだ…。炎を使わなくても、私を求めてほしい…」
「現在進行形で、求めてしかないよ」
彼女に抱かれ、巻きつかれ―――
彼女を抱き締めて、巻き付かせて―――
ようやく、彼女と一つになれた気がした
家に帰り、俺は挨拶をする
少し前までなら、虚しいだけの行為も、今なら喜んで出来る
家には、最愛の彼女がいるのだから
「…」
が、彼女からの返事が無い
部屋に入ると、電気もつけずに椅子に巻きついていた
―――そう、巻きついているのだ
彼女は人間ではない
下半身が蛇の、魔物だ
「なんだ、いるなら返事してよ」
「…」
その白く、儚げな姿は、今日も俺の心を癒してくれる
「なぁ、どうしたんだよ?」
が、今日はなんも反応がない
普段なら、優しく巻き付いてくれるのに…
「…今更」
と、彼女が口を開けた
「今更、白々しいですよ…」
その言葉に、俺は―――
・・・
「白々しい、ってなんだよ?」
「私が気付いてないと、本気で思ってるんですか!?」
彼女が突然大声を上げる
「仕事の最中や、最近は休みの日も!!他の女性とべったりしてるじゃないですか!!」
「ご、誤解だよ!!」
俺は突然の言葉に、動揺する
「私見たんですよ!?貴方が他の女性と指輪を買うのを!!」
「!?」
その言葉に、俺は完全に動揺する
「そ、そんなの見間違えに決まって「見間違うはずがありません!!」
彼女は泣きながら言う
「そんなに私魅力無かったですか!?そんなに他の女性の方がいいですか!!」
俺は、その言葉を前に黙る
何も、言えなくなる
「…そうやって、内心で私を笑ってるんですか…」
泣きながら、彼女は言う
違う、こんなに泣かせるつもりは無かったんだ
俺は…俺は…
「俺は、ただ…」
「言い訳なんて、聞きたくありません…」
そういうと、彼女は手から炎を灯し始めた
「こんな風に貴方を縛りたくないけど…」
そう言いながら、彼女は近付いてくる
「な、なにするんだよ…俺が悪かったから…」
「今更言っても…ん?」
と、彼女の動きが止まる
「ど、どうしたんだよ…」
不味い、まさか…
「…なんで、そんなに嬉しそうなんですか?」
バレてしまった
「そ、そんな事は「貴方は、嬉しい時、目元がニヤツク癖あるんですよね」
そう言って、目元を触る
「…そんな嘘にひっかがるなんて」
「あ…」
その瞬間、その灯火は消え―――
「どういうことか、説明してくれますよね?」
怒りの彼女の笑顔が、そこにあった
・・・
「私に束縛されたい?」
彼女が呆れながら、俺が言ったことを繰り返す
「…同僚の奥さん、ラミア種らしいけど、すっごい束縛されてるんだよね」
彼女は黙って聞いてくれる
「でも、君は俺の事をそこまで束縛してない。…もしかしたら飽きられたのかなと思って、さ…」
「そんなこと…「それで、君の種族の事を調べたんだ」
そう―――彼女、シロヘビの灯火だ
「俺は、君に束縛されたいんだ」
彼女を見て言う
「君を傷つけたくなかった。でも、わざとやきもちをやかせて、その火を出してくれるなら君にまだあk―――」
言ってる最中、彼女か口付けをしてくれた
「…私が、貴方から離れるなんて、ありえませんよ」
彼女が巻きつきながら、温もりをくれながら俺に言う
「むしろ、そこまで貴方を追い込んでしまって、ごめんなさいね…」
「それは違うよ…悪いのは全部俺なんだし…」
そう言いながら、彼女は俺にしがみつくように巻きつく
「…私ね、束縛しすぎて嫌われるんじゃないかって怖かったの。だから、良い子のフリしてたの」
「…俺だって、こんなダサくて、カッコ悪くて、それで…」
お互い、沈黙する
けど、心では通じ合った気がする
「…お互い、見栄っ張りだったね」
「そうだね…」
・・・
彼女の温もりを感じながら、彼女を押し倒す
床に、彼女の白い髪が散りばめられた様になる
―――美しい
月明かりに照らされた彼女の姿は、とても綺麗だ
「…うやむやになってるけど」
と下から彼女の声がする
「あの女の人、だれ?」
「…上司の奥さん。指輪の事聞きたくて」
押し倒しながら、懐から指輪を取り出し―――
「こんな、君に振り向いてもらいたくて泣かせた俺なんかでよかったら、結婚してくれませんか?」
彼女の薬指にそっとはめる
「!?…私なんかで、本当にいいの?」
泣きそうになりながら、俺にしっかり巻きついてくれる彼女
「俺からも聞きたいよ。…俺なんかで良いのかな?」
そう言いながら、俺は彼女の胸に抱かれるように導かれる
「貴方じゃなきゃ、やだ…。炎を使わなくても、私を求めてほしい…」
「現在進行形で、求めてしかないよ」
彼女に抱かれ、巻きつかれ―――
彼女を抱き締めて、巻き付かせて―――
ようやく、彼女と一つになれた気がした
11/12/05 23:33更新 / ネームレス