○○する程度の能力
携帯のけたたましいアラーム音で目を覚ました。
相変わらず心臓に悪い音だ。(ホワイトベースの警報音)
ルーはあれ程の音がなったにも関わらず、俺を布団替わりにうつ伏せでしがみつくように寝息を立てていた。
「そんなにしっかり捕まえなくてもいなくなったりしないのにw」
時刻は4:30
洞窟の奥にいるためわからないが、まだ日は出ていないはずだ。
いつも仕事に出るためにヒゲを剃ったり朝食をとる時間だが、こちらの世界と元いた世界をつなぐゲートは数年なら時間を遡るコトが出来るので慌てる必要は無かった。
でもルーが疲れて寝入ってしまうまで話し続けたのでまだ眠い。
ぼ~っとしながらルーの頭を撫でる。
するとルーは俺の胸元に顔を擦り付けるようにむずがる。
とても愛おしい。
「ん~っ♪あにうぇ~♪」
寝言だw
ルーを撫でながら今後の事を考えてみた。
元いた世界では俺は、母の営む蕎麦屋を手伝っている。
ランチタイムはパートを雇っているが、夜は俺と母だけなのでこのまま戻らないのはとてもマズイ。
時間を遡って帰るという方法もあるけど、あまり使いたくはない。
帰り支度をしないのでは俺の気が済まないし、家族を見捨ててココで遊び呆ける訳にはいかないからだ。
ルーを置いてさっさと帰るという選択肢は無い。
向こうにルーを連れて帰るのもいささか問題があると思う。
人間に化けることは造作もないと思うけど、サバトの代表だし、ルーにもこの地域の領主をしている両親がいる。
急ぐ必要は無いが、ゲートを自由に往復する手段を作る必要がある。
それも魔女達に負担をかけない方法がイイな。
何がイイかなぁと考え始めたが、決定的に魔法に関する知識がない事に気がついた。orz
魔法の勉強や、ゲートをくぐる方法を模索するためにもしばらくコッチで生活をすることになるはずだから
何処かに住まなくちゃならないな。いつまでも魔方陣のうえで生活するわけにもいかんし。
ルーのヒモになるのは精神的に辛いけど、俺に何が出来るんだ?
会社勤めの頃はグラフィックデザイナーだったが、剣と魔法の世界じゃMacなんて俺の持ち込んでるノート以外無いし、プリンタも紙も無い。そもそも広告業ってこの世界にあるのか?
そうゆう職業があってもアナログ作業が基本だろう。
広告業が無い場合は起業するしかないけど、苦難の道であることは間違いない。
アナログな仕事となると、転職しようと思って資格だけ取った林業、つまり木こりが出来る。
チェーンソーは無いが、伐木の知識は斧でも活かせる。
グラフィックデザイナーor木こり
ってどんだけ極端なんだ俺?
やはり冒険者という名の何でも屋?
フリーターに近い気もするけど
ミリオタの知識、柔道家の技術と若返った肉体を活かせなくも無いけど、実戦するんだよなぁ・・・
戦いはルーが嫌がるだろうし。
ルーが起きたら相談してみよう。
ルーの頭を撫でていて、ふと気がついた。
例のピンクの靄のようなものがルーの体からほんのりと出ている。
魔法を使う時にそれが動いていたけど、魔法なのかな?
ルーの頭付近にある霧の匂いをかいでみる
と、ルーの匂いしかしねぇw
無臭ってことかな?
今度は手で掬ってみると、水のように手の中に貯まった。
実に不思議なモノだ。
もっと集めてみようと、ルーの体の方からもかき集めてみた
すると
「んっ!あっ、あぁぁ、いぁぁっ!」
ルーがエロい声で悶えた!?
慌てた俺がかき集めていた霧を放すと、一部は掃除機の電源コードのようにシュルっとルーの体に戻っていった。
「ひゃうっ」
でも、ピンクの霧の大半は空中を漂っている。
霧散する事は無いようだ。
「ルー!ルー!どうした!?大丈夫か!?」
「あ、あにうぇ・・・」
「ルー・・・」
「きもひよかっらのらぁ・・・」
眼の焦点も定まらず、呂律が回っていない。
どんなエロい事すれば一瞬でこんなになるんだ??
「ちからがはいりゃない~」
全身が弛緩していて若干重い。
さっきピンクの霧が全部戻らなかったのが原因?
んじゃぁその辺に漂ってるのを集めてルーの体に戻したら治るか?
やってみた。
空中に漂っている霧を集めようと手を出すと、スーッと周囲の霧が集まってきた。
ソレをルーの体へ
イメージしただけで移動して行きゆっくりとルーの体に入っていった。
「あっ、あっ、あぁっ、あああ!」
だんだんルーの表情にも知性と力が戻ってきたようだ。
非常にマズイ
ルーの声と反応がエロすぎるw
「あ、あにっ、うえっ。きっ、気持ち、いっ、いぃよぉ」
ビクンビクンと痙攣しながら、なんとか喋っている感じだ。
霧のようなモノが全て入った頃には俺の体の一部が最低な状況になっていた。w
「はふぅ~、あ~気持ち良かったのじゃぁ。
溜まっとったコリがみ~んな取れたのじゃ。」
「・・・そっちの気持ち良さかよ!!Σ(゚д゚)」
思わず声に出して突っ込んだ。
俺としては、ルーにとんでもなくエロい事をしてしまったんじゃないかとオロオロしたってぇのに・・・
「ふぅ・・・それにしても兄上、どこでエナジードレインなんぞ覚えたんじゃ?リカバーも素早かったしのぉ。
バフォメットの全魔力を一瞬で抜いて戻すなんぞ尋常ではないぞ?」
グデ~っと弛緩したポーズのままで威厳のあるっぽい口調で喋っても滑稽なだけな気がする。
「エナジードレイン?俺はこのピンクの霧を集めようとしただけだよ?」
周囲に漂っている霧を指して言ったが
「ピンクの霧?そんなモノどこに出ているのじゃ?」
見えてない?
「いや、ほらここにも」
そう言ってルーから出ているモノを再び掴むと
「あっ、んっ!あ、あにうえ。やっ、やめ、るのじゃ、ちからがぬけりゅ~」
それでわかった。
コレをエナジードレインって言ってるのか
「ゴメン、ルー大丈夫?」
「ふぅ~っ、ビックリしたのじゃ。魔法では無かったんじゃな
とするとコレが兄上の特殊能力?」
エナジードレインする程度の能力?
んなわけ無いし
俺はココでは異世界人だが、幻○郷の住人じゃ無いぞ?
「俺はなんの取り柄も無い普通の人間だよ?特殊能力だなんて・・・」
「兄上はコレが見えておるのだろう?」
そう言うと、目の前に手をかざしてピンクの霧で出来た球体を作り出した。
「わしは今、手元に魔力を集中しておる。
もっと強くすれば魔力弾となって光る球体になるんじゃが・・・この状態で見えるという事は」
魔力球を消して、無い胸を張る。
愛くるしいのに偉そうというギャップで凄く萌えるw
「兄上は魔力が眼で見えておるのじゃ。わしの体からも出ておるだろう?」
ルーや魔女達の体から出ていたのは魔力だったのか。
寒くも無いのにピンクの湯気が出てるから不思議に思ってたが。
「実際には眼で魔力が見えるのは能力の副産物なのじゃろう。
兄上の真の能力は『魔力を掴んで動かす能力』であろうな。
眼で見えんモノは動かしにくいからの。」
対魔導師戦するときメチャクチャ有利って事じゃないか。
相手が魔法使う前に察知できるし、魔法を形成する魔力を動かせば相手に返す事もできるし霧散させる事も出来るってことじゃん。
「へぇ~、使いこなせばスゴイ能力だねぇ。
ってかなんでこんな能力が?
若返りと関係あるの?」
「ない!異世界から召喚された者は、なんらかの能力を持つのじゃ。ソレを利用して反魔物国家では召喚した者を勇者に仕立てておる。」
神が異邦人に異世界から身を守る術を与えておるのかもしれんな
とも言っていた。
大半は、手に持った物の温度を保つ能力や、一年分の予言を詩の形式で具現化する能力など、即効性や実用性に乏しい物ばかりだそうだが、時々攻撃的な能力を持ったヤツが出ることがあるらしい。
そんなヤツが勇者に祭り上げられるそうだ。
「あ、忘れておった。兄上。」
「ん?」
「おはよう♪ 今度起こすときはもう少し優しく頼むのじゃ。今朝のは刺激的すぎじゃ(//∇//)」
さっきのルーの喘ぎ声を思い出してしまった。
「お、おはよう・・・。能力の事もわかったから大丈夫だと思うよ(ーー;)」
こうしてこの世界での最初の朝が始まった。
えらく刺激的な朝だったなぁ・・・
朝だとかそうゆう事は関係なしに体の一部が元気になってしまいそうだw
相変わらず心臓に悪い音だ。(ホワイトベースの警報音)
ルーはあれ程の音がなったにも関わらず、俺を布団替わりにうつ伏せでしがみつくように寝息を立てていた。
「そんなにしっかり捕まえなくてもいなくなったりしないのにw」
時刻は4:30
洞窟の奥にいるためわからないが、まだ日は出ていないはずだ。
いつも仕事に出るためにヒゲを剃ったり朝食をとる時間だが、こちらの世界と元いた世界をつなぐゲートは数年なら時間を遡るコトが出来るので慌てる必要は無かった。
でもルーが疲れて寝入ってしまうまで話し続けたのでまだ眠い。
ぼ~っとしながらルーの頭を撫でる。
するとルーは俺の胸元に顔を擦り付けるようにむずがる。
とても愛おしい。
「ん~っ♪あにうぇ~♪」
寝言だw
ルーを撫でながら今後の事を考えてみた。
元いた世界では俺は、母の営む蕎麦屋を手伝っている。
ランチタイムはパートを雇っているが、夜は俺と母だけなのでこのまま戻らないのはとてもマズイ。
時間を遡って帰るという方法もあるけど、あまり使いたくはない。
帰り支度をしないのでは俺の気が済まないし、家族を見捨ててココで遊び呆ける訳にはいかないからだ。
ルーを置いてさっさと帰るという選択肢は無い。
向こうにルーを連れて帰るのもいささか問題があると思う。
人間に化けることは造作もないと思うけど、サバトの代表だし、ルーにもこの地域の領主をしている両親がいる。
急ぐ必要は無いが、ゲートを自由に往復する手段を作る必要がある。
それも魔女達に負担をかけない方法がイイな。
何がイイかなぁと考え始めたが、決定的に魔法に関する知識がない事に気がついた。orz
魔法の勉強や、ゲートをくぐる方法を模索するためにもしばらくコッチで生活をすることになるはずだから
何処かに住まなくちゃならないな。いつまでも魔方陣のうえで生活するわけにもいかんし。
ルーのヒモになるのは精神的に辛いけど、俺に何が出来るんだ?
会社勤めの頃はグラフィックデザイナーだったが、剣と魔法の世界じゃMacなんて俺の持ち込んでるノート以外無いし、プリンタも紙も無い。そもそも広告業ってこの世界にあるのか?
そうゆう職業があってもアナログ作業が基本だろう。
広告業が無い場合は起業するしかないけど、苦難の道であることは間違いない。
アナログな仕事となると、転職しようと思って資格だけ取った林業、つまり木こりが出来る。
チェーンソーは無いが、伐木の知識は斧でも活かせる。
グラフィックデザイナーor木こり
ってどんだけ極端なんだ俺?
やはり冒険者という名の何でも屋?
フリーターに近い気もするけど
ミリオタの知識、柔道家の技術と若返った肉体を活かせなくも無いけど、実戦するんだよなぁ・・・
戦いはルーが嫌がるだろうし。
ルーが起きたら相談してみよう。
ルーの頭を撫でていて、ふと気がついた。
例のピンクの靄のようなものがルーの体からほんのりと出ている。
魔法を使う時にそれが動いていたけど、魔法なのかな?
ルーの頭付近にある霧の匂いをかいでみる
と、ルーの匂いしかしねぇw
無臭ってことかな?
今度は手で掬ってみると、水のように手の中に貯まった。
実に不思議なモノだ。
もっと集めてみようと、ルーの体の方からもかき集めてみた
すると
「んっ!あっ、あぁぁ、いぁぁっ!」
ルーがエロい声で悶えた!?
慌てた俺がかき集めていた霧を放すと、一部は掃除機の電源コードのようにシュルっとルーの体に戻っていった。
「ひゃうっ」
でも、ピンクの霧の大半は空中を漂っている。
霧散する事は無いようだ。
「ルー!ルー!どうした!?大丈夫か!?」
「あ、あにうぇ・・・」
「ルー・・・」
「きもひよかっらのらぁ・・・」
眼の焦点も定まらず、呂律が回っていない。
どんなエロい事すれば一瞬でこんなになるんだ??
「ちからがはいりゃない~」
全身が弛緩していて若干重い。
さっきピンクの霧が全部戻らなかったのが原因?
んじゃぁその辺に漂ってるのを集めてルーの体に戻したら治るか?
やってみた。
空中に漂っている霧を集めようと手を出すと、スーッと周囲の霧が集まってきた。
ソレをルーの体へ
イメージしただけで移動して行きゆっくりとルーの体に入っていった。
「あっ、あっ、あぁっ、あああ!」
だんだんルーの表情にも知性と力が戻ってきたようだ。
非常にマズイ
ルーの声と反応がエロすぎるw
「あ、あにっ、うえっ。きっ、気持ち、いっ、いぃよぉ」
ビクンビクンと痙攣しながら、なんとか喋っている感じだ。
霧のようなモノが全て入った頃には俺の体の一部が最低な状況になっていた。w
「はふぅ~、あ~気持ち良かったのじゃぁ。
溜まっとったコリがみ~んな取れたのじゃ。」
「・・・そっちの気持ち良さかよ!!Σ(゚д゚)」
思わず声に出して突っ込んだ。
俺としては、ルーにとんでもなくエロい事をしてしまったんじゃないかとオロオロしたってぇのに・・・
「ふぅ・・・それにしても兄上、どこでエナジードレインなんぞ覚えたんじゃ?リカバーも素早かったしのぉ。
バフォメットの全魔力を一瞬で抜いて戻すなんぞ尋常ではないぞ?」
グデ~っと弛緩したポーズのままで威厳のあるっぽい口調で喋っても滑稽なだけな気がする。
「エナジードレイン?俺はこのピンクの霧を集めようとしただけだよ?」
周囲に漂っている霧を指して言ったが
「ピンクの霧?そんなモノどこに出ているのじゃ?」
見えてない?
「いや、ほらここにも」
そう言ってルーから出ているモノを再び掴むと
「あっ、んっ!あ、あにうえ。やっ、やめ、るのじゃ、ちからがぬけりゅ~」
それでわかった。
コレをエナジードレインって言ってるのか
「ゴメン、ルー大丈夫?」
「ふぅ~っ、ビックリしたのじゃ。魔法では無かったんじゃな
とするとコレが兄上の特殊能力?」
エナジードレインする程度の能力?
んなわけ無いし
俺はココでは異世界人だが、幻○郷の住人じゃ無いぞ?
「俺はなんの取り柄も無い普通の人間だよ?特殊能力だなんて・・・」
「兄上はコレが見えておるのだろう?」
そう言うと、目の前に手をかざしてピンクの霧で出来た球体を作り出した。
「わしは今、手元に魔力を集中しておる。
もっと強くすれば魔力弾となって光る球体になるんじゃが・・・この状態で見えるという事は」
魔力球を消して、無い胸を張る。
愛くるしいのに偉そうというギャップで凄く萌えるw
「兄上は魔力が眼で見えておるのじゃ。わしの体からも出ておるだろう?」
ルーや魔女達の体から出ていたのは魔力だったのか。
寒くも無いのにピンクの湯気が出てるから不思議に思ってたが。
「実際には眼で魔力が見えるのは能力の副産物なのじゃろう。
兄上の真の能力は『魔力を掴んで動かす能力』であろうな。
眼で見えんモノは動かしにくいからの。」
対魔導師戦するときメチャクチャ有利って事じゃないか。
相手が魔法使う前に察知できるし、魔法を形成する魔力を動かせば相手に返す事もできるし霧散させる事も出来るってことじゃん。
「へぇ~、使いこなせばスゴイ能力だねぇ。
ってかなんでこんな能力が?
若返りと関係あるの?」
「ない!異世界から召喚された者は、なんらかの能力を持つのじゃ。ソレを利用して反魔物国家では召喚した者を勇者に仕立てておる。」
神が異邦人に異世界から身を守る術を与えておるのかもしれんな
とも言っていた。
大半は、手に持った物の温度を保つ能力や、一年分の予言を詩の形式で具現化する能力など、即効性や実用性に乏しい物ばかりだそうだが、時々攻撃的な能力を持ったヤツが出ることがあるらしい。
そんなヤツが勇者に祭り上げられるそうだ。
「あ、忘れておった。兄上。」
「ん?」
「おはよう♪ 今度起こすときはもう少し優しく頼むのじゃ。今朝のは刺激的すぎじゃ(//∇//)」
さっきのルーの喘ぎ声を思い出してしまった。
「お、おはよう・・・。能力の事もわかったから大丈夫だと思うよ(ーー;)」
こうしてこの世界での最初の朝が始まった。
えらく刺激的な朝だったなぁ・・・
朝だとかそうゆう事は関係なしに体の一部が元気になってしまいそうだw
11/01/18 01:21更新 / ミニたん
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