2 VSゾンビ
「なんだかねばねばしたものに弄ばれていたような気がしますけど、そんなことはなかったですの。うぅ……それにしても薄気味悪いですわね」
先程とはところ変わって、ここは墓場。エミリアの言う通り、薄気味悪い雰囲気が漂っている。
しかも陽は完全に落ち、月が高々と空に昇っている。こんなところで野宿など、誰もがしたくないであろう。
「適当に歩いていたらこんなところに出てしまうなんて……夢にも思いませんでしたわ」
エミリアは自身の行いを祝った、もとい呪った。自身の意思とは裏腹に、何度もあくびを繰り返し、足の力も抜けてしまう。ここで一夜を過ごすほかないと諦めた彼女は、墓碑の一つにもたれかかり、そのまま眠りへと落ちてしまった。
彼女が眠りに落ちてから数十分後。
「おとこぉぉぉぉぉ、おとこぉぉぉぉぉ……」
遠くから何者かの声が聞こえる。しかし、彼女は目を覚ます気配がない。
「おとこぉぉぉぉぉ、おとこぉぉぉぉぉ……」
またしても生気のない、しかし妖艶な声が聞こえてくる。しかも声は一つだけではない。墓場のいたるところから、微妙に周期がずれて聞こえてくる。その声はどんどん、エミリアの耳には大きな声となって届く。あまりの不気味さに戦慄を覚えたエミリアはたまらず目を覚ました。
「何ですの、この声……」
不安から、エミリアはあたりを見回す。エミリアは思い出した。ここが墓場であることを。エミリアは見た。地を這うその影を。
ゾンビ。
夜の墓場を徘徊する動く死体。墓場に迷い込んだ男性を見境なく襲い、精を吸い取る食欲・性欲旺盛な魔物。
「ま、あたくしは女ですから、襲われる心配なんてありませんわ。ゾンビだから、弱いし簡単に倒せるでしょうし」
高をくくっているが、彼女は知らなかった。知能の低い彼女らは女性を襲うことがあることを。そして、女性の方が襲われたら危険であることを。
「ええい! 近づいたら片っ端から斬り捨てて差し上げますわよ!」
ゆっくりと迫りくるゾンビの群れに対し、エミリアは切っ先を向けて威嚇目的で剣を振り回す。しかし、及び腰になっているのを見抜かれているのか、ゾンビはお構いなしにエミリアに近づいていく。
しばらくすると、エミリアはばててしまう。その隙を見せた瞬間、背後からゾンビに肩を引かれた。疲れに加えて鎧の重さも仇となり、振りほどくことはできずに、成すすべもなく引き倒された。その間にもゾンビはどんどん集まっていき、エミリアは鎧や服をはぎ取られていく。ゾンビ達は相当慣れているのか、彼女はあっという間に生まれたままの姿になってしまった。
「なんて破廉恥な……末代まで呪って差し上げますわよ!」
死人に向かって分不相応なエミリアの制止もお構いなしに、ゾンビの群れは無防備になったエミリアを一斉に犯し始める。ある者は唇に吸い付き、またある者は秘所に指を突っ込み、さらにある者は胸を激しく揉む。その三か所からあぶれた者達はエミリアの腕や脚に秘所をこすりつけたり、自らの指で秘所を慰めたりと、ひたすら自慰に浸った。
「むーっ、むーっ……!」
エミリアはもがきながら必死に助けを呼ぼうとするが、唇をゾンビの一人にふさがれており、満足に声を出せない。それどころか、口内には甘美な味が広がり、そして、四肢を犯していたゾンビ達が絶頂を迎えると同時に、エミリアも絶頂を迎え、秘所から勢いよく潮を吹いた。
「むぅ、むぅ……」
(あぁ……魔物にイかされてしまうなんて……)
魔物娘の責めに対して絶頂を迎えたことに、女勇者エミリアは絶望を覚える。自身に、いずれ勇者失格の烙印を押されるのだと。そして何より、憎き魔物に敗北してしまったのだと。
エミリアが絶望を覚えても、ゾンビ達の責めはまだ終わらない。先程あぶれたゾンビ達が先程と同じ方法、同じ布陣で、エミリアを性的な意味で貪り始めた。
いくら犯しても精を吸えないことにいら立ちを覚え始めたゾンビ達だが、目の前にはエミリア一人。結局彼女達は、朝までエミリアを代わる代わる犯したのであった。
夜明け前、空が白み始めたころ。精をあまり吸えなかったもののある程度満足できたのか、ゾンビ達はエミリアから離れていく。
「んっ、うぅぅ……」
ようやくゾンビの群れから解放されたエミリア。彼女が身を起こそうとすると、左腕が落ちてしまう。
「な、なんですの、この体はぁぁぁ!?」
墓場中に、エミリアの絶叫が響き渡った。叫び疲れたのか、ゾンビの習性なのか、はたまた一晩中犯され続けて一睡もしていないからか、エミリアはすぐさま眠りに落ちてしまった。
そして、夜が来ると――
「おとこぉぉぉぉぉ、おとこぉぉぉぉぉぅ……」
墓場に新たなゾンビが仲間入りし、今日も男を求めて夜な夜な墓場をさ迷っているそうな。
残念! 彼女の魔物討伐の旅はここで終わってしまった!
先程とはところ変わって、ここは墓場。エミリアの言う通り、薄気味悪い雰囲気が漂っている。
しかも陽は完全に落ち、月が高々と空に昇っている。こんなところで野宿など、誰もがしたくないであろう。
「適当に歩いていたらこんなところに出てしまうなんて……夢にも思いませんでしたわ」
エミリアは自身の行いを祝った、もとい呪った。自身の意思とは裏腹に、何度もあくびを繰り返し、足の力も抜けてしまう。ここで一夜を過ごすほかないと諦めた彼女は、墓碑の一つにもたれかかり、そのまま眠りへと落ちてしまった。
彼女が眠りに落ちてから数十分後。
「おとこぉぉぉぉぉ、おとこぉぉぉぉぉ……」
遠くから何者かの声が聞こえる。しかし、彼女は目を覚ます気配がない。
「おとこぉぉぉぉぉ、おとこぉぉぉぉぉ……」
またしても生気のない、しかし妖艶な声が聞こえてくる。しかも声は一つだけではない。墓場のいたるところから、微妙に周期がずれて聞こえてくる。その声はどんどん、エミリアの耳には大きな声となって届く。あまりの不気味さに戦慄を覚えたエミリアはたまらず目を覚ました。
「何ですの、この声……」
不安から、エミリアはあたりを見回す。エミリアは思い出した。ここが墓場であることを。エミリアは見た。地を這うその影を。
ゾンビ。
夜の墓場を徘徊する動く死体。墓場に迷い込んだ男性を見境なく襲い、精を吸い取る食欲・性欲旺盛な魔物。
「ま、あたくしは女ですから、襲われる心配なんてありませんわ。ゾンビだから、弱いし簡単に倒せるでしょうし」
高をくくっているが、彼女は知らなかった。知能の低い彼女らは女性を襲うことがあることを。そして、女性の方が襲われたら危険であることを。
「ええい! 近づいたら片っ端から斬り捨てて差し上げますわよ!」
ゆっくりと迫りくるゾンビの群れに対し、エミリアは切っ先を向けて威嚇目的で剣を振り回す。しかし、及び腰になっているのを見抜かれているのか、ゾンビはお構いなしにエミリアに近づいていく。
しばらくすると、エミリアはばててしまう。その隙を見せた瞬間、背後からゾンビに肩を引かれた。疲れに加えて鎧の重さも仇となり、振りほどくことはできずに、成すすべもなく引き倒された。その間にもゾンビはどんどん集まっていき、エミリアは鎧や服をはぎ取られていく。ゾンビ達は相当慣れているのか、彼女はあっという間に生まれたままの姿になってしまった。
「なんて破廉恥な……末代まで呪って差し上げますわよ!」
死人に向かって分不相応なエミリアの制止もお構いなしに、ゾンビの群れは無防備になったエミリアを一斉に犯し始める。ある者は唇に吸い付き、またある者は秘所に指を突っ込み、さらにある者は胸を激しく揉む。その三か所からあぶれた者達はエミリアの腕や脚に秘所をこすりつけたり、自らの指で秘所を慰めたりと、ひたすら自慰に浸った。
「むーっ、むーっ……!」
エミリアはもがきながら必死に助けを呼ぼうとするが、唇をゾンビの一人にふさがれており、満足に声を出せない。それどころか、口内には甘美な味が広がり、そして、四肢を犯していたゾンビ達が絶頂を迎えると同時に、エミリアも絶頂を迎え、秘所から勢いよく潮を吹いた。
「むぅ、むぅ……」
(あぁ……魔物にイかされてしまうなんて……)
魔物娘の責めに対して絶頂を迎えたことに、女勇者エミリアは絶望を覚える。自身に、いずれ勇者失格の烙印を押されるのだと。そして何より、憎き魔物に敗北してしまったのだと。
エミリアが絶望を覚えても、ゾンビ達の責めはまだ終わらない。先程あぶれたゾンビ達が先程と同じ方法、同じ布陣で、エミリアを性的な意味で貪り始めた。
いくら犯しても精を吸えないことにいら立ちを覚え始めたゾンビ達だが、目の前にはエミリア一人。結局彼女達は、朝までエミリアを代わる代わる犯したのであった。
夜明け前、空が白み始めたころ。精をあまり吸えなかったもののある程度満足できたのか、ゾンビ達はエミリアから離れていく。
「んっ、うぅぅ……」
ようやくゾンビの群れから解放されたエミリア。彼女が身を起こそうとすると、左腕が落ちてしまう。
「な、なんですの、この体はぁぁぁ!?」
墓場中に、エミリアの絶叫が響き渡った。叫び疲れたのか、ゾンビの習性なのか、はたまた一晩中犯され続けて一睡もしていないからか、エミリアはすぐさま眠りに落ちてしまった。
そして、夜が来ると――
「おとこぉぉぉぉぉ、おとこぉぉぉぉぉぅ……」
墓場に新たなゾンビが仲間入りし、今日も男を求めて夜な夜な墓場をさ迷っているそうな。
残念! 彼女の魔物討伐の旅はここで終わってしまった!
12/10/08 11:46更新 / 緑の
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