読切小説
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ドラゴナイッ!
 はるか昔の古(いにしえ)から伝わる、この詞(うた)は人を惹きつけるだけではなく、魔物達(主にドラゴン)を呼び寄せてしまうともいわれるものである。
 旧魔王時代にこれを口ずさむ者がいれば、ドラゴンらしき魔物があらわれ、その身を八つ裂きにされるかあるいは魔王のいる魔界へ連れ去られ喰われるとも言われ、この詞(うた)を発することさえ禁忌(タブー)としてきた。
 そして時が流れ、新魔王になった現在は以前のような八つ裂きにされた身体も無く、この詞(うた)を口ずさんでもドラゴンらしき魔物があらわれることは無くなっていた。
 しかし、とあるメロディとリズムが重なり、さらには歌唱力があるものが歌い続けているといつの日かそれを歌い続けていた者はこつぜんと姿を消してしまっていた。(但し、そのメロディとリズムが重なっても歌唱力が並以下なら特に変わったことは無い。)
 そして、そのうわさは全世界に広がっていき、反魔物領(主に「主神」を信仰する国)では再びこの詞(うた)を発することを禁止していた。しかし、親魔物領ではドラゴンとお近づきになれるとのうわさになり、一部のドラゴン好きは歌唱力を上げることに余念も無く鍛える者も現れていた。














ここからはちまたでうわさになっている詞です。
※その詞を歌って、ドラゴンらしき魔物に連れ去られてもここでは一切の責任を負うことは出来かねますのであしからず

今宵は百万年に一度 太陽と一緒に夜を迎える日
終わりの来ないような戦いも 今宵は休戦して恋歌(こいうた)を歌う

人はそれぞれ「嗜好(しこう)」があって、争い合うのは仕方ないのかも知れない
だけど僕の好きな「彼女」も彼女なりの想いがあると思うんだ

ドラゴ○ナイト ドラゴ○ナイト ドラゴ○ナイト
今宵、僕たちは恋人のように歌うだろう
ムーンライト、スターリースカイ、ファイアーバード
今宵、僕たちは恋人のように踊るんだ

今宵は百万年に一度 太陽と一緒に夜を楽しむ日
終わりの来ないような戦いも 今宵は祝福の宴(うたげ)をひらく

人はそれぞれ「理想(りそう)」があって、争い合うのは仕方ないのかも知れない
だけど彼女の「理想」は僕を成長させてくれていたんだね

ドラゴ○ナイト ドラゴ○ナイト ドラゴ○ナイト
今宵、僕たちは恋人のように歌うだろう
コングラチュレイション、グラッチュレイション、グラッチュレイション
今宵、僕たちの戦いは「終わる」んだ

ドラゴ○ナイト ドラゴ○ナイト ドラゴ○ナイト
今宵、僕たちは恋人のように歌うだろう
ムーンライト、スターリースカイ、ファイアーバード
今宵、僕たちは恋人のように踊るんだ
15/03/06 00:29更新 / 課鋪弉

■作者メッセージ
本来は詞(うた)の部分だけの予定でしたけど、文字が足りなかったので、急遽駄文を作ってしまいました。
※駄文の上、詞もほぼ一部を書換えただけですので、感想は要りません。

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