静止を止めた時
「やっぱり、九条さんですね」
「進藤さん・・・どうしてここに？」
僕は進藤さんがここにいることに驚いている・・・彼女は昨日は修道服を纏っていたが、今の彼女の服装はベージュ色のカーディガンと白いシャツ、緑色のロングスカートと言う清楚さを引き立てるものだ・・・僕の質問に彼女は
「いえ、友人のお見舞いの帰りでして・・・ちょうど、帰ろうとしたら九条さんが・・・その・・・」
「あ」
簡単に答えてくれたが・・・どうやら、僕の先ほどまで表情を見て心配させてしまったようだ・・・
（僕は馬鹿だ・・・なんで、周りに心配ばかりかけてしまうんだろう・・・）
「すいません・・・心配をかけて・・・」
「いえ、大丈夫ですから・・・」
僕が謝罪すると彼女は少し笑みを浮かべて言い・・・
「それじゃ、すいません・・・失礼します・・・」
彼女はその場を去ろうとするが・・・
「あ、ちょっと・・・」
「・・・え？」
僕と彼女は驚いた・・・いや、彼女が驚くのは当然だ・・・僕は無意識に立ち去ろうとした彼女の手を掴んでしまった・・・だけど、僕は自分のしたことに全く理解できず
「す、すいません！！」
僕は慌てて手を離し、彼女に謝罪した・・・
（なぜだ？わからない・・・僕はなぜ彼女の手を掴んだんだ・・・？女性に対して・・・なんて品のないことを・・・）
僕は自分の突発的な行動に理解できず、罪悪感と羞恥心で心が満たされた・・・すると・・・
「あの・・・九条さん？」
「はい・・・」
彼女は僕の名前を呼んだ・・・僕は彼女に罵られることを覚悟して彼女の方を向いた・・・しかし、彼女の表情に怒りの色はなかった・・・
「あの〜・・・もしよければ世間話でもいたしませんか？」
「え？」
彼女は唐突に提案してきた・・・僕は呆然とする中・・・
「はい・・・」
と了承してしまった・・・
私は今もうれつに困っています・・・なぜなら・・・
「え〜と・・・進藤さん？」
「はい！！」
私は明さんに世間話を持ちかけながら何を話すべきか思いつきません・・・そもそも、なぜ私がなぜ病院にいるかと言いますと・・・
『茉莉、今彼は病院にいますから励ましに行ったらどうですか？』
『す、ステラ？前に言いましたよね？私はそういった弱っている彼の心の隙を突くようなことは・・・』
『ちがいますよ、彼は今とても苦しんでいるんですから、今こそ誰かがそばにいなくてはいけませんよ？』
『そ、それは・・・そうだと思いますけど・・・』
『と言うことで行きましょう！！』
『え！？ちょっと！？』
とステラに強引に明さんのお見舞いを提案され、さらにはそのまま流されるまま病院に来てしまいました・・・
（本当にどうしよう・・・しかも、男性と何を話せばいいんでしょう・・・）
実は私は明さん以外の男性とはあまり、会話をしたことはありません・・・職業柄、よく堕落神教の教えを広めるために色々な人たちの相談には乗りますが・・・それは懺悔室を介してのものであり、実は異性との会話はかなり苦手です・・・そもそも、明さんとはすぐに別れようと思ったのですが・・・まさか・・・明さんに・・・つぅ！？
「あの、進藤さん・・・大丈夫ですか？」
「はひ！？な、なんですか！？」
「いや、その・・・顔が赤くなっているので・・・」
「いえ！！なんでもありません！！」
私は先ほど、明さんに手を掴まれたことを思い出してしまい羞恥心が刺激され、顔が真っ赤になってしまい・・・どうやら、彼に心配をかけさせてしまったようです・・・魔物娘になっても恥ずかしいものは恥ずかしいんです・・・すると、
「進藤さん・・・もしかすると・・・」
彼は今まで戸惑っていた表情をしていましたが・・・いきなり真摯な顔になり私に何か言おうとしています・・・
（も、もしかすると・・・ストーカーと勘違いされてしまいましたか！？）
私はあまりの混乱にネガティブな発想しかできず不安になってしまいました・・・しかし、
「すいません・・・」
「え・・・」
彼は突然謝罪してきました・・・突然のことに私は呆然としますが・・・彼は続けて
「その・・・さっきのことで進藤さんに・・・」
「い、いえ！！私は・・・」
先ほどのことが原因だと指摘しており、それは見事に正解なのですが・・・それが与えた感情は・・・
「すいません！！進藤さんに不愉快な思いをさせてしまって！！」
「いや、その・・・」
彼は私が先ほどのことに不快感を感じていると思っているようです・・・当の私は・・・その・・・引き留められて嬉しかったんですけど・・・
「そ、それじゃ、僕は病室に戻りますので！！」
「ちょっと、待ってください！！」
「え？」
「あ」
彼が病室に戻ろうとした瞬間・・・今度は私が彼の手を掴んでしまいました・・・そのことにお互いに驚きを隠せなかったようです・・・
「その・・・明さん・・・」
「は、はい・・・」
「昨日の約束を果たせない代わりに・・・その・・・病室で相談しませんか？」
「・・・」
私の提案に彼は一瞬呆気に取られますが・・・すぐに頷き・・・それを見た私は
「では、病室に行きましょうか？」
と言い、彼は私の手を引きながら自分の病室へと向かいました・・・
僕は今、病室に戻ってきた・・・どうやら、医師の話だと一日だけ安静にしなくちゃいけないらしい・・・だから、話し相手の1人でもいたら嬉しいと思ったけど・・・
「・・・」
「・・・」
僕と進藤さんの間には沈黙が続いている・・・しかも、両人とも先ほどの自分たちの行動で恥ずかしくなり・・・目を合わせるたびにそらしてしまう・・・
（どうすればいいんだ・・・僕は基本的に家族と恵美さん以外の女性とは会話したことはないし、そりゃあ、中学の時や高校の時にも女性はいたけど、必要最低限の会話しかしてこなかったし・・・・・・それに・・・『彼女』とも・・・ぅ・・・）
僕は自分の過去を振り返っていると・・・再び『彼女』のことを思い出し、吐き気は来なかったが少し頭痛が襲ってきた・・・僕が頭痛を感じ始めた瞬間
「え？」
彼女はそっと僕の手を握り
「大丈夫ですよ・・・」
「・・・」
僕を安心させるかのように優しい声をかけた・・・そして、不思議なことに頭痛は収まった・・・僕はその手が懐かしく感じた・・・そこには覚えていないけどどこかで感じたことのある感じがあった・・・
「進藤さん・・・」
「なんですか？」
「あの、失礼だと思いますけど・・・以前、あなたと僕は会ったことがありますか？」
「え！？」
僕の問いかけに彼女は驚いた・・・僕もなぜそんな質問をしたのかわからなかった・・・だけど、なぜかあることを思い出した・・・１３年前まで、僕はこの町によく遊びに来ていて、姉さんとよく公園に遊びに行ってた・・・そこで泣いている女の子がいた・・・それで、その子が心配になって話しかけたら、仲よくなって友だちになってこの町に来るたびに公園で遊んだっけ・・・確か・・・名前は・・・
「マリ・・・ちゃん？」
「え・・・？」
僕がその名前で呼びかけると彼女は・・・目を開き僕の方を向いた・・・そして、僕のことを見続けて・・・
「いや、すいません・・・１３年前までよく遊んでいた女の子がマリって言う名前だったので・・・つい、進藤さんのことかなって・・・」
僕が慌てて弁解すると彼女は・・・
「明さん・・・」
「え・・・」
今度は彼女が僕の名前を呼んだ・・・その目には涙が溢れていた・・・しかし、その顔は笑顔だった・・・そして、それが意味することは・・・
「やっと・・・思い出してくれた・・・」
そう、彼女は１３年前まで僕と遊んでいたあの少女・・・『マリ』ちゃんだった・・・
「え、本当にあのマリちゃん？」
「はい！！そうです！！」
僕が確認すると彼女は嬉しそうに答えた・・・しかし、僕は・・・
「ごめん！！マリちゃん！！」
「え・・・」
罪悪感を感じてしまった・・・僕はどんな理由があるにしても大切な友だちを忘れてしまっていた・・・それは相手に対する『裏切り』だ・・・どんな理由があったとしても、それは許されることではない・・・そのことによる『苦痛』を一番理解しているのは僕なのに・・・そして、僕は疑問を感じてしまった・・・
（どうして、僕は彼女を１３年間も忘れてしまったんだろう・・・そうだ・・・僕は・・・）
自分の過ちを深く考えだしついに思い出した・・・自分の罪に僕は押しつぶされそうになった・・・僕は１３年前、祖父に『君には婚約者がいる』と言われ、それを知った僕は彼女にそれを嬉しそうに言い、その後、僕は『婚約者』を幸せにするために自分のことを異常だと思えるぐらい自分の時間を消費して努力してきた・・・僕はその過程でこの町を訪れなくなり、いつしかマリちゃんのことすら忘れてしまった・・・
（最低だ・・・なんで、忘れていたんだろう・・・）
自分の愚かなに僕は苦しみを感じていると、彼女は
「明さん・・・大丈夫ですよ」
僕の手をさらに強く握り続けた・・・
「私は気にしていません・・・むしろ、私は・・・こんなに時間がたっても思い出してくれて嬉しいと思っています・・・」
彼女はそう言うがそれは半分嘘で半分本当だろう・・・
（大丈夫なはずなわけない・・・彼女は・・・）
そう、僕の記憶が正しければ彼女は孤児だ・・・僕が彼女に出会ったのもそもそも・・・僕は毎年姉さんと長期休暇の度に祖父の家で３日間泊りに来ていた・・・そして、小学３年生の冬休みの時に僕は姉さんが中学受験で忙しく、僕は１人でこの町に遊びに来ていた・・・そして、暇になった僕は１人でいつも遊んでいた公園に向かった・・・そこで僕は公園のベンチで独りで俯いていた少女を見つけた・・・
「進藤さん・・・どうしてここに？」
僕は進藤さんがここにいることに驚いている・・・彼女は昨日は修道服を纏っていたが、今の彼女の服装はベージュ色のカーディガンと白いシャツ、緑色のロングスカートと言う清楚さを引き立てるものだ・・・僕の質問に彼女は
「いえ、友人のお見舞いの帰りでして・・・ちょうど、帰ろうとしたら九条さんが・・・その・・・」
「あ」
簡単に答えてくれたが・・・どうやら、僕の先ほどまで表情を見て心配させてしまったようだ・・・
（僕は馬鹿だ・・・なんで、周りに心配ばかりかけてしまうんだろう・・・）
「すいません・・・心配をかけて・・・」
「いえ、大丈夫ですから・・・」
僕が謝罪すると彼女は少し笑みを浮かべて言い・・・
「それじゃ、すいません・・・失礼します・・・」
彼女はその場を去ろうとするが・・・
「あ、ちょっと・・・」
「・・・え？」
僕と彼女は驚いた・・・いや、彼女が驚くのは当然だ・・・僕は無意識に立ち去ろうとした彼女の手を掴んでしまった・・・だけど、僕は自分のしたことに全く理解できず
「す、すいません！！」
僕は慌てて手を離し、彼女に謝罪した・・・
（なぜだ？わからない・・・僕はなぜ彼女の手を掴んだんだ・・・？女性に対して・・・なんて品のないことを・・・）
僕は自分の突発的な行動に理解できず、罪悪感と羞恥心で心が満たされた・・・すると・・・
「あの・・・九条さん？」
「はい・・・」
彼女は僕の名前を呼んだ・・・僕は彼女に罵られることを覚悟して彼女の方を向いた・・・しかし、彼女の表情に怒りの色はなかった・・・
「あの〜・・・もしよければ世間話でもいたしませんか？」
「え？」
彼女は唐突に提案してきた・・・僕は呆然とする中・・・
「はい・・・」
と了承してしまった・・・
私は今もうれつに困っています・・・なぜなら・・・
「え〜と・・・進藤さん？」
「はい！！」
私は明さんに世間話を持ちかけながら何を話すべきか思いつきません・・・そもそも、なぜ私がなぜ病院にいるかと言いますと・・・
『茉莉、今彼は病院にいますから励ましに行ったらどうですか？』
『す、ステラ？前に言いましたよね？私はそういった弱っている彼の心の隙を突くようなことは・・・』
『ちがいますよ、彼は今とても苦しんでいるんですから、今こそ誰かがそばにいなくてはいけませんよ？』
『そ、それは・・・そうだと思いますけど・・・』
『と言うことで行きましょう！！』
『え！？ちょっと！？』
とステラに強引に明さんのお見舞いを提案され、さらにはそのまま流されるまま病院に来てしまいました・・・
（本当にどうしよう・・・しかも、男性と何を話せばいいんでしょう・・・）
実は私は明さん以外の男性とはあまり、会話をしたことはありません・・・職業柄、よく堕落神教の教えを広めるために色々な人たちの相談には乗りますが・・・それは懺悔室を介してのものであり、実は異性との会話はかなり苦手です・・・そもそも、明さんとはすぐに別れようと思ったのですが・・・まさか・・・明さんに・・・つぅ！？
「あの、進藤さん・・・大丈夫ですか？」
「はひ！？な、なんですか！？」
「いや、その・・・顔が赤くなっているので・・・」
「いえ！！なんでもありません！！」
私は先ほど、明さんに手を掴まれたことを思い出してしまい羞恥心が刺激され、顔が真っ赤になってしまい・・・どうやら、彼に心配をかけさせてしまったようです・・・魔物娘になっても恥ずかしいものは恥ずかしいんです・・・すると、
「進藤さん・・・もしかすると・・・」
彼は今まで戸惑っていた表情をしていましたが・・・いきなり真摯な顔になり私に何か言おうとしています・・・
（も、もしかすると・・・ストーカーと勘違いされてしまいましたか！？）
私はあまりの混乱にネガティブな発想しかできず不安になってしまいました・・・しかし、
「すいません・・・」
「え・・・」
彼は突然謝罪してきました・・・突然のことに私は呆然としますが・・・彼は続けて
「その・・・さっきのことで進藤さんに・・・」
「い、いえ！！私は・・・」
先ほどのことが原因だと指摘しており、それは見事に正解なのですが・・・それが与えた感情は・・・
「すいません！！進藤さんに不愉快な思いをさせてしまって！！」
「いや、その・・・」
彼は私が先ほどのことに不快感を感じていると思っているようです・・・当の私は・・・その・・・引き留められて嬉しかったんですけど・・・
「そ、それじゃ、僕は病室に戻りますので！！」
「ちょっと、待ってください！！」
「え？」
「あ」
彼が病室に戻ろうとした瞬間・・・今度は私が彼の手を掴んでしまいました・・・そのことにお互いに驚きを隠せなかったようです・・・
「その・・・明さん・・・」
「は、はい・・・」
「昨日の約束を果たせない代わりに・・・その・・・病室で相談しませんか？」
「・・・」
私の提案に彼は一瞬呆気に取られますが・・・すぐに頷き・・・それを見た私は
「では、病室に行きましょうか？」
と言い、彼は私の手を引きながら自分の病室へと向かいました・・・
僕は今、病室に戻ってきた・・・どうやら、医師の話だと一日だけ安静にしなくちゃいけないらしい・・・だから、話し相手の1人でもいたら嬉しいと思ったけど・・・
「・・・」
「・・・」
僕と進藤さんの間には沈黙が続いている・・・しかも、両人とも先ほどの自分たちの行動で恥ずかしくなり・・・目を合わせるたびにそらしてしまう・・・
（どうすればいいんだ・・・僕は基本的に家族と恵美さん以外の女性とは会話したことはないし、そりゃあ、中学の時や高校の時にも女性はいたけど、必要最低限の会話しかしてこなかったし・・・・・・それに・・・『彼女』とも・・・ぅ・・・）
僕は自分の過去を振り返っていると・・・再び『彼女』のことを思い出し、吐き気は来なかったが少し頭痛が襲ってきた・・・僕が頭痛を感じ始めた瞬間
「え？」
彼女はそっと僕の手を握り
「大丈夫ですよ・・・」
「・・・」
僕を安心させるかのように優しい声をかけた・・・そして、不思議なことに頭痛は収まった・・・僕はその手が懐かしく感じた・・・そこには覚えていないけどどこかで感じたことのある感じがあった・・・
「進藤さん・・・」
「なんですか？」
「あの、失礼だと思いますけど・・・以前、あなたと僕は会ったことがありますか？」
「え！？」
僕の問いかけに彼女は驚いた・・・僕もなぜそんな質問をしたのかわからなかった・・・だけど、なぜかあることを思い出した・・・１３年前まで、僕はこの町によく遊びに来ていて、姉さんとよく公園に遊びに行ってた・・・そこで泣いている女の子がいた・・・それで、その子が心配になって話しかけたら、仲よくなって友だちになってこの町に来るたびに公園で遊んだっけ・・・確か・・・名前は・・・
「マリ・・・ちゃん？」
「え・・・？」
僕がその名前で呼びかけると彼女は・・・目を開き僕の方を向いた・・・そして、僕のことを見続けて・・・
「いや、すいません・・・１３年前までよく遊んでいた女の子がマリって言う名前だったので・・・つい、進藤さんのことかなって・・・」
僕が慌てて弁解すると彼女は・・・
「明さん・・・」
「え・・・」
今度は彼女が僕の名前を呼んだ・・・その目には涙が溢れていた・・・しかし、その顔は笑顔だった・・・そして、それが意味することは・・・
「やっと・・・思い出してくれた・・・」
そう、彼女は１３年前まで僕と遊んでいたあの少女・・・『マリ』ちゃんだった・・・
「え、本当にあのマリちゃん？」
「はい！！そうです！！」
僕が確認すると彼女は嬉しそうに答えた・・・しかし、僕は・・・
「ごめん！！マリちゃん！！」
「え・・・」
罪悪感を感じてしまった・・・僕はどんな理由があるにしても大切な友だちを忘れてしまっていた・・・それは相手に対する『裏切り』だ・・・どんな理由があったとしても、それは許されることではない・・・そのことによる『苦痛』を一番理解しているのは僕なのに・・・そして、僕は疑問を感じてしまった・・・
（どうして、僕は彼女を１３年間も忘れてしまったんだろう・・・そうだ・・・僕は・・・）
自分の過ちを深く考えだしついに思い出した・・・自分の罪に僕は押しつぶされそうになった・・・僕は１３年前、祖父に『君には婚約者がいる』と言われ、それを知った僕は彼女にそれを嬉しそうに言い、その後、僕は『婚約者』を幸せにするために自分のことを異常だと思えるぐらい自分の時間を消費して努力してきた・・・僕はその過程でこの町を訪れなくなり、いつしかマリちゃんのことすら忘れてしまった・・・
（最低だ・・・なんで、忘れていたんだろう・・・）
自分の愚かなに僕は苦しみを感じていると、彼女は
「明さん・・・大丈夫ですよ」
僕の手をさらに強く握り続けた・・・
「私は気にしていません・・・むしろ、私は・・・こんなに時間がたっても思い出してくれて嬉しいと思っています・・・」
彼女はそう言うがそれは半分嘘で半分本当だろう・・・
（大丈夫なはずなわけない・・・彼女は・・・）
そう、僕の記憶が正しければ彼女は孤児だ・・・僕が彼女に出会ったのもそもそも・・・僕は毎年姉さんと長期休暇の度に祖父の家で３日間泊りに来ていた・・・そして、小学３年生の冬休みの時に僕は姉さんが中学受験で忙しく、僕は１人でこの町に遊びに来ていた・・・そして、暇になった僕は１人でいつも遊んでいた公園に向かった・・・そこで僕は公園のベンチで独りで俯いていた少女を見つけた・・・
13/08/08 15:36更新 / 秩序ある混沌
戻る
次へ