魔女への誘い
図書室の様子が可笑しい……じゃなかった、おかしいと噂されるようになったのは、アイツが来てからだ。アイツの名はディノ・クロフィール教諭。『黒』フィールなんて付く時点で妖しさ爆発だ。そしてその妖しい噂の一員に、何故か私も含まれているのだった。勿論そんなの知ったこっちゃない。ていうか、マジで勘弁してほしい。第一その噂というのが……
曰く、図書館では毎夜乱交が行われている。
曰く、クロフィール女史に見染められた者は、淫乱にされてしまう。
……
……馬鹿馬鹿しい。第一あのお子ちゃま体型＆キャラで淫乱だ？
……と言いたいところなのだけれど、困った事に私の周りにその証拠が転がっていた。
久川 彩音。私の友人にしてクラス委員長を3期務めあげた超堅物。
……だった。過去形よ。
例の黒フィールが私達の副担任として着任してから数週間後、彼女は変わった。それまでシャツの第一ボタンすら外す事を躊躇う淑女だったはずが、その日あろう事か男子を挑発するように第３ボタンまでを開け（結構ボリュームのある）胸を見せつけていたのだ。
そりゃあクラスは大混乱に陥りましたとも。友人の私が言うのもなんですが、結構クオリティの高い彼女が色気を振り撒いたんだから当然と言えは当然なんだけど。色香に中てられた男子共は彩音に襲い掛かる寸前だったし、女子は女子でいかにも汚らわしい物を見たと遠巻きに噂する。他人事になれば一切自分の手は汚さず人を蹴落とす事を愉しみとする。本当に酷い連中ばかりだ。
私は彼女を叱責し、無理矢理シャツのボタンを留めた。不満そうに頬杖をつく彩音の仕草は完全にだらけきっている。いつもの彼女が最も嫌う行為の筈なのに……
正に別人と化した彩音は、それ以降何故か図書室に入り浸るようになった。普通勉学に励まなくなった輩が屯うって言えば、体育館裏ってのが相場だと思ってたんだけど……からくりはすぐに解けた。いつの間にか例の黒フィールドが図書委員の顧問になっていやがった。黒フィールドの半私室扱いとなった図書室に、彩音は入り浸っていたんだ。ますます怪しい。
実は意を決して放課後の図書室に近付こうとしたんだけど……途中で断念。図書室がある別棟4階までは行ったんだよ！ でも……そのあの、何と言うか、言い知れない怖さ……足を踏み込んだら二度と戻って来られないんじゃないか……そんな感覚に襲われて……今の図書室はハッキリ言って魔境よ、魔境！ 単身乗り込むには、あまりに危険すぎるわ!! ……別に怖気づいた訳じゃないから。
でも彩音をいつまでもあのままにしておく訳にはいかない。何とか彩音に魔境通いを止めさせないと……
で、それから1ヶ月、私なりに調査検討を重ね、どうやら図書室に潜むのはどうやら『本物の悪魔』なんじゃないかという結論になったわけ。荒唐無稽な事は分かっている。でも、そうとでも結論付けないと納得できない事が多すぎるもの。私の見立てでは、クロフォードは淫魔と呼ばれる類の悪魔。あの堅物を骨抜きにするなんてそうとしか思えないから。
今回は対悪魔戦略もバッチリだし、念の為に援軍も用意してある。片桐紅葉教諭。学園の風紀を取り締まって10年の鬼教官にして恐怖の行き遅れ、現在３２歳。又の名を『ミス風紀手帳』。万が一中で破廉恥な事が行われていてもこのカードさえあれば一発でストップするでしょ。中にいる生徒には停学（ギセイ）になってもらうけど、このさい止むを得ず。恨まんといてね。
さあ、準備は万端！ 伏魔殿に乗り込むわよ!!
相変わらず別棟4階は近寄り難い空気を放っていた。居るだけで胸焼けのしそうな重い雰囲気に、当初のやる気がフーセンみたいな音を立てて萎んでく。
「図書室でいかがわしい行為が行われているというのは、本当なのですね」
「ア、ハイ」
隣を歩くミス風紀手帳はこの重々しさをものともせず、図書室へ突き進む。すげ〜、全く気にしてね〜。さすが百戦錬磨のアバズレ……もとい、風紀管理主任。
「私はクロフォード先生に真偽の程を確かめて参ります。貴方は此処で待機しているように」
図書準備室に到着した片桐教諭は、私を残し図書準備室へ突入した。私を残したのは万が一行為が行われていた場合、一般生徒にショックを与えないための対処だろう。サスガ。
……でも、ここで一人にされると本当に怖いんですけど……
放課後の図書室なんて少しは生徒の出入りがあっていいはずなのに、人っ子一人此処へ足を運んで来る様子は無い。一人ポツネンと佇んでいると、あらぬ声が聞こえてきそうで……って、アレ？
今の声って？ まさか、ね……ハハハ
白を切るつもりでソッポを向いた瞬間、再び女の人の声。この声って……ちょ、チョット待ってよ。
間違いない、今の声は……その、喘ぎ声、だよねぇ。
ええ〜！ と声を上げそうになり私は両手を口に当て声を殺す。
チョットチョット、こんなの拙すぎはしませんかい！
中から聞こえてくる声は断続的に、けれど時折ハッキリと中で行われている行為を伝えてくる。
……どうしよう。半ば分っていた事とはいえ、こうもハッキリと聞こえてきちゃうと……その、エエ！ そうだ！ 先生！！ 片桐先生は……まだ戻って来ない。早く戻ってきなさいよ、折角犯行現場が押さえられそうなのに〜!!
でも……
ゴクリと喉が鳴る。中で何がどうなっているのか？ 興味が無い訳じゃない。私だってその、健全な女子高生なんだから……
扉を僅かに開け、中を覘く。僅かな視界へ飛び込んできた光景に
私の頭は真っ白になった。
彩音 何で？ まるで私が覗くのを知っていたかのように彼女はこちらの扉の方を向いて男と交わっていた。男を組み敷き、足を開き、まるで結合している部分を見せ付ける様な体位で、彩音は激しく腰を振る。
隙間を開けた事で、中の声がハッキリと聞こえてくるようになる。
その内容に、私は悲鳴を上げそうなほど混乱してしまった。
「イイッ！ イイノッ！！ もっと！ モット突き上げて『真奈美』!!!」
「……何の冗談よ、コレ。何で彩音が『私の名前を呼びながら』セックスなんてしているのよ……」思わず声が零れる。
「それは、貴方と交わりたいという彼女の思いですよ」
声と同時に私は羽交い絞めにされる。しまった！ 中に気を取られるあまり、後ろに注意がいってなかった。もがきながら何とか逃れようとした私は、羽交い絞めにした奴の顔を拝んだ瞬間一気に力が抜けきってしまった。
「片桐 先生……」何で？
「出刃亀はいけません。見ているだけではなく、貴方もサバトに参加すべきだと私は考えます。そう思いませんか、クロフォード様」
……何よ、様って。
自動ドアみたいに地獄の扉が開く。中にこもった厭らしい匂いが鼻を突く。胸が熱くなるのを感じながら、私は扉の向こうを睨みつけた。
「遅かったじゃないか！ 僕は待つのが嫌いなんだ」高圧的で偉そうに、甲高い声が図書室の奥から響いてくる。
私が向いた視線の先、読書用の机の上にふんぞり返る少女がいた。
「クロフォード！」親の仇を見つけたみたいな声を上げた私を、クロフォードは……クロ、フォード？
じたばたとさせていた足が急停止する。
顔から血の気が引いてゆくのを感じた。
人間に……角なんてあったか？
あ……くま。予測はしていたけど、本物だったなんて冗談じゃない。化け物相手なんて私みたいな一般人がどうこう出来るレベルの話じゃない。まして味方だと思っていたミス風紀手帳も敵の手に陥落していただなんて、オチにしたって酷すぎる。このままじゃ私も……
が、驚いたのは私だけじゃなかった。目の前の悪魔も何故か私の顔を見て驚いていた。
「お前は……そうか、やっと来たか」嬉しそうに声を上げると、机を跳び降り私に近付く。そして、私の服を脱がし始めた。
「何すんのよ。この……ガキ、ンチョ」声だけでも精一杯抵抗する。でも出た声は震えてまともには聞こえない。
「フム……」そんな私を尻目に、クロフォードの奴は私をじっと眺める。え……見ているだけ？ そんなに私魅力……無いよなあ……
悪いが私は色気の無さには自信があるぞう。何たって、いまだに小学生料金で映画館入れるからな、エッヘン……て、虚しくなってきたなあ……
私の脳内一人漫才の間も、クロフォードの奴は私への視姦を止めようとしない。チクショウ、何時まで人を晒しモノにするつもりだ！
「あった！」急にクロフォードの声が上がる。宝物を見つけたような本当に嬉しそうな声。「ヤッパリお前がユーナだったんだ！」
「ハ？」意味、分んないんですけど？
首を傾げる私の前にクロフォードは立ち、宣言を始めやがった。
「よく聞け、鴻江（こうのえ）真奈美。お前は僕のモノになるのだ。この魔界随一の魔獣バフォメット、ディノ・クロフォード様のものにな」
「何で私が意味も無く魔物のモノにならなきゃいけないのよ！」徹底抗戦の構えを取る私。意地でもここから逃げ出さなきゃ、私までオカシクされちゃう！
「それは『既に決定事項だから』だッ！！」
「どこのジャ○アンの言い訳だそりゃ！」
「お前の首に残るその痣こそ、僕が付けたものだからだ！」
「な！」確かに幼い時から私には首にライン状の痣があるけど、それとクロフォードと何の関係が有るってのよ！
「その痣は僕がお前の前世で魂に刻んだものだ」
「なな！ 何！！」私の声はまるで男の子みたいに響き渡る。前世だ？ そんなもの知らないわよ！
「その魂に刻みつけた魔法により、体には痣が残り、そしてお前は『・・・・』のまま僕と会う定めとなったのだ」
何？
「……今、何てほざいた……」
「あ……」急に久川彩音が素面に戻る。
「いけません、クロフォード様！ ソレを繰り返して
「だ〜か〜ら！ 『幼児体型』のままって
…………
プッツン！
「あﾞ」彩音のシマッタという声が響く。
以降、数時間私の記憶は完全に途絶えるのでございます。
ギイヤアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア！！！！！！！！！！！！
阿鼻叫喚。「どぅわれぐぁ、ヨウジタイケイじゃーーーーーーーーーー！！！！！」その小さな体のどこにこれだけのパワーが有ると言うのか？ 本棚は見る間に倒壊し、机は空を飛び窓ガラスは砕け散る。「己が！ 己が悪いんかぁーーーーーーーーーーー！！！！！」
逃げ惑う人々。生命の危機を前に、享楽も意味を成さない。
「こうなったら！」宙に魔方陣を書き上げ、いざ
「フザケンジャネーーーーーーー！！！！！！！！！！！」
グシャ！ あ、ストレートパンチ。クリティカルに入ったな〜。
魔方陣すら吹っ飛ぶクロフォード様。壁に叩きつけられ、半分涙目。
「な、何なんだよ！」
「今はお引き下さい。ああなった真奈美は誰にも止められません。しかし、クロフォード様」彩音の叱責する視線がクロフォードに刺さる。
「何だよ！」
「彼女に『幼児体型』と言ったのは失敗でしたね。アレ、完全にトラウマスイッチなんですよ、真奈美の」
「知らないよ！ そんな事……」
結局真奈美が落ち着くまでに2時間を要した揚句、クロフォードが図書室に敷いた魔術や呪いを殆ど破壊するという結果に相成ったわけで……（此処までの実況：久川彩音でお送りしました。礼）
で、私は4人がかりで床に押さえつけられ、捕えられた猛獣みたいにもがいていた。
「なんて事、してくれたんだよ！ 折角のミサの準備が台無しじゃないか！」
知らないわよそんな事、と言わんばかりに私は頬を膨らませソッポを向く。
「少し、お仕置きをしてやる」今までにないオッカナイ顔をしながら、クロフォードは僕に近付く。
え……お仕置き？ 何よ、何するつもり……
怯える私の首筋を悪魔の爪がツイと撫で
「眠りし呪よ。我の声に答え罰を与えよ。其は『飢え』」
……？ へ？ 体の奥が、熱く……ええっ！！
ゾワリとした快感が突き抜けると体の力という力を抜け落ちた。あっという間に全身に広まった熱はやがて胸や股間へ集中的に集まりだす。
「あ！ アツ、イ」体が、アアッ、とける。トケチャウ！ 何、コレえッ！！
突然襲いかかってきた凄い快感に私はなす術なく悶えちゃう。おまけに快感が通り過ぎた後は、水を欲しい時みたいに強烈な飢えが私の全身を走り回る。
だ、ダメ、なのに……熱い……体がもっと気持ちいい事を欲しがっている。
熱に浮かされた私の脳裏に引き摺りだされた記憶。ソレは先程親友が見せた痴態だった。そうだ……私も、私も気持ちいい事すれば……
まともな思考ができなくなった私は、オナニーをしようと手を動かす。けど両手をガッチリと押さえられては、自ら慰める事も叶わない。
「だいぶ苦しそうだな」私を見下ろすクロフォードは勝ち誇った笑みを浮かべる。
悔しい……でも、今の私にこの飢えを止める方法が無い。
「お、おね、がい……オナニー、でいいか、ら……ああッ！ させ、て……」
「下さいだろ！」私の頭を踏み付けるクロフォード。
だ、だめ、もう……おかしく、なっちゃう……
「オナニーさせて下さい！」
「……クロフォード様、は？」
私に逆らう意識なんて、もう残って無かった……
「オナニーさせて下さい！ クロフォード様！」
「ほら、イイぜ」彼女が手を上げると、下僕達が私の手を解放する。
「ヒイアッ！」解放された手が無意識に私の陰部を擦り上げた。私の体はそれだけで絶頂しちゃった……
こんなに気持ちいいの……ハジメテ……
なのに……全然足りない……どうしようもない飢え。体は飢えをしのごうと更なるオナニーを始めてしまう。もう自分の意思で止める事なんてできそうもない。
「気持ち良さそうだな〜鴻江」クロフォードの声が響く。私はその声に何の躊躇も無く答えてしまった。
「気持ちイイの！ でも、全然足りないの！！ お願い、気持ち良くして！」
「ふ〜ん……そうだな、その濡れたオマンコに使い魔共のチンポ入れたら、さぞ気持ちい〜だろ〜な〜」
茶化すクロフォードにしがみつき、私は懇願する。
「何でも言う事聞くから！！ お願い！」
「本当だな？」悪魔は微笑む。「良いだろう。但し、条件が有る」
条件？ 何でもいいから早く。
「僕に一生添い遂げると誓え」
何だそんな事どうって事ナイ。完全に壊れた頭が、その意味を理解する気も無く答えを導き出す。
「誓います。一生傍にいると誓いますから！ 早く！ 早くぅ」
「ははは、分ったよ。いい子だ、真奈美は……じゃあ……」
その後の言葉に、私の頭はこんな状況だというのに混乱した。
「彩音。お前がこいつを犯してやれ」
「ハイッ！！」嬉しそうに返事をする彩音に、私は困惑する。当然だ、彩音は女で、私を満足させる事なんて……！！！
彩音の股間には、それは立派なオチンチンが。
ゴクリと喉を鳴らす私。いつの間にか「彩音、早くぅ〜」と誘っている。
「嬉しい。私が真奈美の処女奪えるなんて」と目を輝かす彩音。
オナニーで濡れそぼったオマンコに彩音のオチンチンが密着する。
「ヒヤ！」それだけで全身に電気が走る。自分で触ったのと全然違う。もの凄く気持ちいい！ 「は、はやく」私の足はいつの間にか彩音の腰に絡み付き、受け入れの準備を済ませていた。そんな私の行動に感極まった彩音は、何の躊躇も無しにオマンコへオチンチンを突き入れる！
「キヤアアアア！！！ カハ、アア、ア……」な、なに。い、まの？ 凄ひ……あらま、まっひろ。
初めてなのに痛くないどころか、物凄い快感に私の頭は一瞬で沸騰した。
「入った……真奈美の膣に！」私との結合の余韻を暫く楽しんでいた彩音は、遂にピストンを開始する。
「ヒャ、ア、ああ、あああ！ 彩音のオチンチン、大きい！」
「ねえ、『真奈美のオマンコ、彩音の勃起チンポで掻き回されるの気持ちイイ』って言ってみて」耳に染み込んでくる卑猥な言葉が、私の興奮を高めてくれる。
「真奈美のオマンコ、彩音の勃起チンポで掻き回されるの気持ちいいの！」更に口にした瞬間、私は背筋がゾクゾクとするような快感に包まれる。
もっとイヤラシイ事を言えばモットモット気持ちよくなれる……
「お願い彩音……真奈美の厭らしいグチョグチョオマンコ、彩音の勃起チンポで激しく突いて！」私のブレーキは完全に壊れていた。気持ちいい事だけを求めるお猿さんみたいになって、腰を振りながら卑猥な言葉を連発した。
ジュプ・ジュポと厭らしくて心地いい音が耳にこびり付く。彩音のオチンポが凄いスピードで私のオマンコを突き回す。彩音は「真奈美、真奈美！」と私の名前を連呼しながら更に強く深く私の膣を責め立てた。
もう、どうなってもイイ！！ モット気持ち良くして！！！
気が付けば、私達の周りには大勢の男子が取り囲みオチンポを必死にシゴいていた。
「アア……オチンポ、イッパイ」私は突き出された沢山のチンポをウットリと眺める。充満してくる雄の匂いだけで頭の中がグチャグチャに掻き回されるみたいで、トッテモ気持ちイイの。
「ねえ真奈美？ このまま中出ししていい？」不意に彩音から話しかけられ、私はぼんやりとその言葉の意味を思う。中出しって、何を出すの？
「『とっても気持ちいい』んだよ、中出しって」
私の体が気持ちいいという単語に反応する。一も二もなく私は頭を縦に振り「お、おね がい、中出し、してぇ」と、はしたなくおねだりをしてしまった。
「うふふ……じゃあ行くわよ！」彩音はグイと私の腰を掴むと、それまでとは比べ物にならない程の速さで私を突き始めた！
「チョ、ま、ってええ！ おか、ひく、なっちゃ、ゆうウウう！！」
私の制止は何の役にも立たなかった。一気に絶頂まで持っていかれた私は彼女の攻めを受けるしかない。
「きちゃう、来ちゃうの！ 何かスゴイのくりゅう！！」
「あ、ああ……イクのね、真奈美。私のチンポでイッちゃうのね！！」
「ウン、イクの、彩音のチンポでイクうううううう！！！！」
ドピュン
「ヘア？ あ、ああ熱い、アツイ熱いアチュイイイイイ！！！！」
ドクッ、ドクッと脈を打ち、私の子宮へ放たれる精液。その熱さに私は狂いそうになるほどの気持ちよさを感じ、全身を痙攣させその快楽を享受する。
続けて取り囲んでいた男子達が私達目掛け精液のシャワーを浴びせてきた。
「「ひゃああああああ！！！」」
私達はその熱さと匂いに再び絶頂へ戻される。いい匂い……最高。私の意識は、そこで限界を迎えた……
「いいぞ……このまま……今度こそ……お前を……」何それ？ 今度こそって？？ 薄れる意識で、多分クロフォード『様』の声を聞く。私……これからどうなるんだろ？
…………………
眼を覚ますと、図書室は既に無人のようだった。
「私……」まだボンヤリした頭で辺りを見回す。私こんな所で何を……徐々に頭が鮮明になるにつれ自分の仕出かした事態を認識し、思わず頭を抱える。
「どうしよう……」私、犯されちゃった。しかも彩音に。それに……
事態の結末を思い出した瞬間、私は顔面蒼白になる。ど、どどど、どどどうしよう。もし赤ちゃん出来ちゃったら……
「起きたのか？」後ろから声がかかる。
「あッ……」その声に私の体が反応する。芯に点いた欲望の火がジリと私の意識を溶かし始める。いけないっ、このままじゃ、またオカシクされちゃう。
「気持ち良かっただろ」背中にペタリと張り付いたクロフォードは、耳元へ息を吹きかけるようにさっきの性交の感想を求めてくる。背中に電気が走る。腰に力が入らなくなって、私は彼女へしな垂れかかった。
「……ああ……ハイ……」私は骨抜きにされながら感想を伝えてしまった……拒もうとしたんだよ、でも、逆らう事ができなかった……彼女の、クロフォード様の命令に……
クロフォード様は私の顔を持ち上げると視線を奪う。水の底のように深い瞳が私の意識を縛り付けた。
「真奈美。お前は快楽を享受する権利が有り、そして快楽を伝道する義務が有る」
「義務……？」
「そう、義務だ。快楽をその身に刻み、自らの体をもってその快楽を伝えるというな。その為にも、お前はサバトに参加せねばならないのだ」
「サバト……」確か片桐先生もそんな事を言っていた。
「サバトって、何なのですか？」視線を合わせたまま私は問う。
「サバトとは、我がバフォメットが伝える悪魔の教え」
「悪魔、の……教え……」悪魔という言葉が出てきても、私は特段の恐怖を感じていなかった。いえ、寧ろそれどころか何かとても素晴らしいものに感じて……
「快楽と欲望に従う事で、永遠なる生と若さを得る事ができるのだ。どうだ素晴らしいだろ」クロフォード様の言葉が私の胸に……魂に染み込む。何かが必死に叫んでる『ソレに手を出しちゃダメ』と。けれど今の私にとって信じるべきはクロフォード様のお言葉だと、私の魂は命じていた。
「ハイ……とても素晴らしいと思います。どうか私を……鴻江真奈美をサバトへとお導き下さい」
「ヨシ！ 契約成立だ!!」クロフォード様は喜色満面の笑みを浮かべた。そして
「！！！！！！！！！」
口づけ。途轍もなく深い。舌が私の中に入ってきたかと思うと、何か大きなモノが体に流れ込んでくる。
「ウグッ！ ！！ カア ハッ……」私は息を詰まらせながらも流れ込んでくる物質を受け止めた。ソレは私の中に入り込むと物質の摂理を無視して全身へと広まり、やがて細胞一つ一つに入り込み私の全てを支配しはじめる。
「カハッ！ ！ アアアアアアアアアアアアア！！！！！！！」
駆け抜ける快感 絶頂 今までのHがお遊びに感じてしまうほどの物凄い気持ちよさに私はイキまくっちゃう。全身を痙攣させ潮を吹きまくる。弛緩した体から汗という汗が吹き出しオシッコまで漏らしちゃった。
「可愛いぞ、真奈美のアヘ顔」私の頭を撫で嬉しそうに見つめるクロフォード様を見ていると、何で私はこんな素敵な方を毛嫌いしてきたのかと不思議に思ってしまう。
「ッハヒ、ア、アリガトフ、ゴジャイ、マシュ」呂律の回らない口調で私は感謝の言葉を伝えた。それはもう当たり前の事だと思えたから。
「さあ、そろそろ家に帰って休むんだ。ユックリとな」
「アア……ハイ」もう少しここに居たい。もう少し気持ちいい事したい。そう思っていたけど、クロフォード様は私に帰宅の命令を下す。不満の気持が無かった訳じゃないけどクロフォード様の命令じゃ仕方ない。
「今日は眠るんだ。快楽と欲望に忠実な魔女へと生まれ変わるために。眠りによって真奈美に送り込んだ魔力が人間としての精を全て排除し、真奈美を魔女へと変える」
「私が、魔女に……素敵」なんて素敵なんだろう。私の気持ちは今までに無く高ぶっていた。今までのツマラナイ人間としての性を捨て、魔女として気持ちいい事を楽しめるなんて！
「さあ、分ったら帰って眠るがいい」
「ハイ！！」
私は嬉しさに心躍らせながら急いで帰宅する。早く眠ろう。そして魔女になるんだ。何かが必死に私を止めようとしているけど、そんなのもう関係無い。
家に着いた私は一目散にベッドへ潜り込む。疲れていた体は私を思いの外早く眠りの世界へ導いた。
私は眠る、泥のように。泥のように溶かされた私の体は、別の生き物へと作り変えられる。
その夜、私は夢を見た。意味不明な『ダメ、私は人間よ！』などとオカシナ事をほざく私の顔をした何か別の生き物を食べる夢……
曰く、図書館では毎夜乱交が行われている。
曰く、クロフィール女史に見染められた者は、淫乱にされてしまう。
……
……馬鹿馬鹿しい。第一あのお子ちゃま体型＆キャラで淫乱だ？
……と言いたいところなのだけれど、困った事に私の周りにその証拠が転がっていた。
久川 彩音。私の友人にしてクラス委員長を3期務めあげた超堅物。
……だった。過去形よ。
例の黒フィールが私達の副担任として着任してから数週間後、彼女は変わった。それまでシャツの第一ボタンすら外す事を躊躇う淑女だったはずが、その日あろう事か男子を挑発するように第３ボタンまでを開け（結構ボリュームのある）胸を見せつけていたのだ。
そりゃあクラスは大混乱に陥りましたとも。友人の私が言うのもなんですが、結構クオリティの高い彼女が色気を振り撒いたんだから当然と言えは当然なんだけど。色香に中てられた男子共は彩音に襲い掛かる寸前だったし、女子は女子でいかにも汚らわしい物を見たと遠巻きに噂する。他人事になれば一切自分の手は汚さず人を蹴落とす事を愉しみとする。本当に酷い連中ばかりだ。
私は彼女を叱責し、無理矢理シャツのボタンを留めた。不満そうに頬杖をつく彩音の仕草は完全にだらけきっている。いつもの彼女が最も嫌う行為の筈なのに……
正に別人と化した彩音は、それ以降何故か図書室に入り浸るようになった。普通勉学に励まなくなった輩が屯うって言えば、体育館裏ってのが相場だと思ってたんだけど……からくりはすぐに解けた。いつの間にか例の黒フィールドが図書委員の顧問になっていやがった。黒フィールドの半私室扱いとなった図書室に、彩音は入り浸っていたんだ。ますます怪しい。
実は意を決して放課後の図書室に近付こうとしたんだけど……途中で断念。図書室がある別棟4階までは行ったんだよ！ でも……そのあの、何と言うか、言い知れない怖さ……足を踏み込んだら二度と戻って来られないんじゃないか……そんな感覚に襲われて……今の図書室はハッキリ言って魔境よ、魔境！ 単身乗り込むには、あまりに危険すぎるわ!! ……別に怖気づいた訳じゃないから。
でも彩音をいつまでもあのままにしておく訳にはいかない。何とか彩音に魔境通いを止めさせないと……
で、それから1ヶ月、私なりに調査検討を重ね、どうやら図書室に潜むのはどうやら『本物の悪魔』なんじゃないかという結論になったわけ。荒唐無稽な事は分かっている。でも、そうとでも結論付けないと納得できない事が多すぎるもの。私の見立てでは、クロフォードは淫魔と呼ばれる類の悪魔。あの堅物を骨抜きにするなんてそうとしか思えないから。
今回は対悪魔戦略もバッチリだし、念の為に援軍も用意してある。片桐紅葉教諭。学園の風紀を取り締まって10年の鬼教官にして恐怖の行き遅れ、現在３２歳。又の名を『ミス風紀手帳』。万が一中で破廉恥な事が行われていてもこのカードさえあれば一発でストップするでしょ。中にいる生徒には停学（ギセイ）になってもらうけど、このさい止むを得ず。恨まんといてね。
さあ、準備は万端！ 伏魔殿に乗り込むわよ!!
相変わらず別棟4階は近寄り難い空気を放っていた。居るだけで胸焼けのしそうな重い雰囲気に、当初のやる気がフーセンみたいな音を立てて萎んでく。
「図書室でいかがわしい行為が行われているというのは、本当なのですね」
「ア、ハイ」
隣を歩くミス風紀手帳はこの重々しさをものともせず、図書室へ突き進む。すげ〜、全く気にしてね〜。さすが百戦錬磨のアバズレ……もとい、風紀管理主任。
「私はクロフォード先生に真偽の程を確かめて参ります。貴方は此処で待機しているように」
図書準備室に到着した片桐教諭は、私を残し図書準備室へ突入した。私を残したのは万が一行為が行われていた場合、一般生徒にショックを与えないための対処だろう。サスガ。
……でも、ここで一人にされると本当に怖いんですけど……
放課後の図書室なんて少しは生徒の出入りがあっていいはずなのに、人っ子一人此処へ足を運んで来る様子は無い。一人ポツネンと佇んでいると、あらぬ声が聞こえてきそうで……って、アレ？
今の声って？ まさか、ね……ハハハ
白を切るつもりでソッポを向いた瞬間、再び女の人の声。この声って……ちょ、チョット待ってよ。
間違いない、今の声は……その、喘ぎ声、だよねぇ。
ええ〜！ と声を上げそうになり私は両手を口に当て声を殺す。
チョットチョット、こんなの拙すぎはしませんかい！
中から聞こえてくる声は断続的に、けれど時折ハッキリと中で行われている行為を伝えてくる。
……どうしよう。半ば分っていた事とはいえ、こうもハッキリと聞こえてきちゃうと……その、エエ！ そうだ！ 先生！！ 片桐先生は……まだ戻って来ない。早く戻ってきなさいよ、折角犯行現場が押さえられそうなのに〜!!
でも……
ゴクリと喉が鳴る。中で何がどうなっているのか？ 興味が無い訳じゃない。私だってその、健全な女子高生なんだから……
扉を僅かに開け、中を覘く。僅かな視界へ飛び込んできた光景に
私の頭は真っ白になった。
彩音 何で？ まるで私が覗くのを知っていたかのように彼女はこちらの扉の方を向いて男と交わっていた。男を組み敷き、足を開き、まるで結合している部分を見せ付ける様な体位で、彩音は激しく腰を振る。
隙間を開けた事で、中の声がハッキリと聞こえてくるようになる。
その内容に、私は悲鳴を上げそうなほど混乱してしまった。
「イイッ！ イイノッ！！ もっと！ モット突き上げて『真奈美』!!!」
「……何の冗談よ、コレ。何で彩音が『私の名前を呼びながら』セックスなんてしているのよ……」思わず声が零れる。
「それは、貴方と交わりたいという彼女の思いですよ」
声と同時に私は羽交い絞めにされる。しまった！ 中に気を取られるあまり、後ろに注意がいってなかった。もがきながら何とか逃れようとした私は、羽交い絞めにした奴の顔を拝んだ瞬間一気に力が抜けきってしまった。
「片桐 先生……」何で？
「出刃亀はいけません。見ているだけではなく、貴方もサバトに参加すべきだと私は考えます。そう思いませんか、クロフォード様」
……何よ、様って。
自動ドアみたいに地獄の扉が開く。中にこもった厭らしい匂いが鼻を突く。胸が熱くなるのを感じながら、私は扉の向こうを睨みつけた。
「遅かったじゃないか！ 僕は待つのが嫌いなんだ」高圧的で偉そうに、甲高い声が図書室の奥から響いてくる。
私が向いた視線の先、読書用の机の上にふんぞり返る少女がいた。
「クロフォード！」親の仇を見つけたみたいな声を上げた私を、クロフォードは……クロ、フォード？
じたばたとさせていた足が急停止する。
顔から血の気が引いてゆくのを感じた。
人間に……角なんてあったか？
あ……くま。予測はしていたけど、本物だったなんて冗談じゃない。化け物相手なんて私みたいな一般人がどうこう出来るレベルの話じゃない。まして味方だと思っていたミス風紀手帳も敵の手に陥落していただなんて、オチにしたって酷すぎる。このままじゃ私も……
が、驚いたのは私だけじゃなかった。目の前の悪魔も何故か私の顔を見て驚いていた。
「お前は……そうか、やっと来たか」嬉しそうに声を上げると、机を跳び降り私に近付く。そして、私の服を脱がし始めた。
「何すんのよ。この……ガキ、ンチョ」声だけでも精一杯抵抗する。でも出た声は震えてまともには聞こえない。
「フム……」そんな私を尻目に、クロフォードの奴は私をじっと眺める。え……見ているだけ？ そんなに私魅力……無いよなあ……
悪いが私は色気の無さには自信があるぞう。何たって、いまだに小学生料金で映画館入れるからな、エッヘン……て、虚しくなってきたなあ……
私の脳内一人漫才の間も、クロフォードの奴は私への視姦を止めようとしない。チクショウ、何時まで人を晒しモノにするつもりだ！
「あった！」急にクロフォードの声が上がる。宝物を見つけたような本当に嬉しそうな声。「ヤッパリお前がユーナだったんだ！」
「ハ？」意味、分んないんですけど？
首を傾げる私の前にクロフォードは立ち、宣言を始めやがった。
「よく聞け、鴻江（こうのえ）真奈美。お前は僕のモノになるのだ。この魔界随一の魔獣バフォメット、ディノ・クロフォード様のものにな」
「何で私が意味も無く魔物のモノにならなきゃいけないのよ！」徹底抗戦の構えを取る私。意地でもここから逃げ出さなきゃ、私までオカシクされちゃう！
「それは『既に決定事項だから』だッ！！」
「どこのジャ○アンの言い訳だそりゃ！」
「お前の首に残るその痣こそ、僕が付けたものだからだ！」
「な！」確かに幼い時から私には首にライン状の痣があるけど、それとクロフォードと何の関係が有るってのよ！
「その痣は僕がお前の前世で魂に刻んだものだ」
「なな！ 何！！」私の声はまるで男の子みたいに響き渡る。前世だ？ そんなもの知らないわよ！
「その魂に刻みつけた魔法により、体には痣が残り、そしてお前は『・・・・』のまま僕と会う定めとなったのだ」
何？
「……今、何てほざいた……」
「あ……」急に久川彩音が素面に戻る。
「いけません、クロフォード様！ ソレを繰り返して
「だ〜か〜ら！ 『幼児体型』のままって
…………
プッツン！
「あﾞ」彩音のシマッタという声が響く。
以降、数時間私の記憶は完全に途絶えるのでございます。
ギイヤアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア！！！！！！！！！！！！
阿鼻叫喚。「どぅわれぐぁ、ヨウジタイケイじゃーーーーーーーーーー！！！！！」その小さな体のどこにこれだけのパワーが有ると言うのか？ 本棚は見る間に倒壊し、机は空を飛び窓ガラスは砕け散る。「己が！ 己が悪いんかぁーーーーーーーーーーー！！！！！」
逃げ惑う人々。生命の危機を前に、享楽も意味を成さない。
「こうなったら！」宙に魔方陣を書き上げ、いざ
「フザケンジャネーーーーーーー！！！！！！！！！！！」
グシャ！ あ、ストレートパンチ。クリティカルに入ったな〜。
魔方陣すら吹っ飛ぶクロフォード様。壁に叩きつけられ、半分涙目。
「な、何なんだよ！」
「今はお引き下さい。ああなった真奈美は誰にも止められません。しかし、クロフォード様」彩音の叱責する視線がクロフォードに刺さる。
「何だよ！」
「彼女に『幼児体型』と言ったのは失敗でしたね。アレ、完全にトラウマスイッチなんですよ、真奈美の」
「知らないよ！ そんな事……」
結局真奈美が落ち着くまでに2時間を要した揚句、クロフォードが図書室に敷いた魔術や呪いを殆ど破壊するという結果に相成ったわけで……（此処までの実況：久川彩音でお送りしました。礼）
で、私は4人がかりで床に押さえつけられ、捕えられた猛獣みたいにもがいていた。
「なんて事、してくれたんだよ！ 折角のミサの準備が台無しじゃないか！」
知らないわよそんな事、と言わんばかりに私は頬を膨らませソッポを向く。
「少し、お仕置きをしてやる」今までにないオッカナイ顔をしながら、クロフォードは僕に近付く。
え……お仕置き？ 何よ、何するつもり……
怯える私の首筋を悪魔の爪がツイと撫で
「眠りし呪よ。我の声に答え罰を与えよ。其は『飢え』」
……？ へ？ 体の奥が、熱く……ええっ！！
ゾワリとした快感が突き抜けると体の力という力を抜け落ちた。あっという間に全身に広まった熱はやがて胸や股間へ集中的に集まりだす。
「あ！ アツ、イ」体が、アアッ、とける。トケチャウ！ 何、コレえッ！！
突然襲いかかってきた凄い快感に私はなす術なく悶えちゃう。おまけに快感が通り過ぎた後は、水を欲しい時みたいに強烈な飢えが私の全身を走り回る。
だ、ダメ、なのに……熱い……体がもっと気持ちいい事を欲しがっている。
熱に浮かされた私の脳裏に引き摺りだされた記憶。ソレは先程親友が見せた痴態だった。そうだ……私も、私も気持ちいい事すれば……
まともな思考ができなくなった私は、オナニーをしようと手を動かす。けど両手をガッチリと押さえられては、自ら慰める事も叶わない。
「だいぶ苦しそうだな」私を見下ろすクロフォードは勝ち誇った笑みを浮かべる。
悔しい……でも、今の私にこの飢えを止める方法が無い。
「お、おね、がい……オナニー、でいいか、ら……ああッ！ させ、て……」
「下さいだろ！」私の頭を踏み付けるクロフォード。
だ、だめ、もう……おかしく、なっちゃう……
「オナニーさせて下さい！」
「……クロフォード様、は？」
私に逆らう意識なんて、もう残って無かった……
「オナニーさせて下さい！ クロフォード様！」
「ほら、イイぜ」彼女が手を上げると、下僕達が私の手を解放する。
「ヒイアッ！」解放された手が無意識に私の陰部を擦り上げた。私の体はそれだけで絶頂しちゃった……
こんなに気持ちいいの……ハジメテ……
なのに……全然足りない……どうしようもない飢え。体は飢えをしのごうと更なるオナニーを始めてしまう。もう自分の意思で止める事なんてできそうもない。
「気持ち良さそうだな〜鴻江」クロフォードの声が響く。私はその声に何の躊躇も無く答えてしまった。
「気持ちイイの！ でも、全然足りないの！！ お願い、気持ち良くして！」
「ふ〜ん……そうだな、その濡れたオマンコに使い魔共のチンポ入れたら、さぞ気持ちい〜だろ〜な〜」
茶化すクロフォードにしがみつき、私は懇願する。
「何でも言う事聞くから！！ お願い！」
「本当だな？」悪魔は微笑む。「良いだろう。但し、条件が有る」
条件？ 何でもいいから早く。
「僕に一生添い遂げると誓え」
何だそんな事どうって事ナイ。完全に壊れた頭が、その意味を理解する気も無く答えを導き出す。
「誓います。一生傍にいると誓いますから！ 早く！ 早くぅ」
「ははは、分ったよ。いい子だ、真奈美は……じゃあ……」
その後の言葉に、私の頭はこんな状況だというのに混乱した。
「彩音。お前がこいつを犯してやれ」
「ハイッ！！」嬉しそうに返事をする彩音に、私は困惑する。当然だ、彩音は女で、私を満足させる事なんて……！！！
彩音の股間には、それは立派なオチンチンが。
ゴクリと喉を鳴らす私。いつの間にか「彩音、早くぅ〜」と誘っている。
「嬉しい。私が真奈美の処女奪えるなんて」と目を輝かす彩音。
オナニーで濡れそぼったオマンコに彩音のオチンチンが密着する。
「ヒヤ！」それだけで全身に電気が走る。自分で触ったのと全然違う。もの凄く気持ちいい！ 「は、はやく」私の足はいつの間にか彩音の腰に絡み付き、受け入れの準備を済ませていた。そんな私の行動に感極まった彩音は、何の躊躇も無しにオマンコへオチンチンを突き入れる！
「キヤアアアア！！！ カハ、アア、ア……」な、なに。い、まの？ 凄ひ……あらま、まっひろ。
初めてなのに痛くないどころか、物凄い快感に私の頭は一瞬で沸騰した。
「入った……真奈美の膣に！」私との結合の余韻を暫く楽しんでいた彩音は、遂にピストンを開始する。
「ヒャ、ア、ああ、あああ！ 彩音のオチンチン、大きい！」
「ねえ、『真奈美のオマンコ、彩音の勃起チンポで掻き回されるの気持ちイイ』って言ってみて」耳に染み込んでくる卑猥な言葉が、私の興奮を高めてくれる。
「真奈美のオマンコ、彩音の勃起チンポで掻き回されるの気持ちいいの！」更に口にした瞬間、私は背筋がゾクゾクとするような快感に包まれる。
もっとイヤラシイ事を言えばモットモット気持ちよくなれる……
「お願い彩音……真奈美の厭らしいグチョグチョオマンコ、彩音の勃起チンポで激しく突いて！」私のブレーキは完全に壊れていた。気持ちいい事だけを求めるお猿さんみたいになって、腰を振りながら卑猥な言葉を連発した。
ジュプ・ジュポと厭らしくて心地いい音が耳にこびり付く。彩音のオチンポが凄いスピードで私のオマンコを突き回す。彩音は「真奈美、真奈美！」と私の名前を連呼しながら更に強く深く私の膣を責め立てた。
もう、どうなってもイイ！！ モット気持ち良くして！！！
気が付けば、私達の周りには大勢の男子が取り囲みオチンポを必死にシゴいていた。
「アア……オチンポ、イッパイ」私は突き出された沢山のチンポをウットリと眺める。充満してくる雄の匂いだけで頭の中がグチャグチャに掻き回されるみたいで、トッテモ気持ちイイの。
「ねえ真奈美？ このまま中出ししていい？」不意に彩音から話しかけられ、私はぼんやりとその言葉の意味を思う。中出しって、何を出すの？
「『とっても気持ちいい』んだよ、中出しって」
私の体が気持ちいいという単語に反応する。一も二もなく私は頭を縦に振り「お、おね がい、中出し、してぇ」と、はしたなくおねだりをしてしまった。
「うふふ……じゃあ行くわよ！」彩音はグイと私の腰を掴むと、それまでとは比べ物にならない程の速さで私を突き始めた！
「チョ、ま、ってええ！ おか、ひく、なっちゃ、ゆうウウう！！」
私の制止は何の役にも立たなかった。一気に絶頂まで持っていかれた私は彼女の攻めを受けるしかない。
「きちゃう、来ちゃうの！ 何かスゴイのくりゅう！！」
「あ、ああ……イクのね、真奈美。私のチンポでイッちゃうのね！！」
「ウン、イクの、彩音のチンポでイクうううううう！！！！」
ドピュン
「ヘア？ あ、ああ熱い、アツイ熱いアチュイイイイイ！！！！」
ドクッ、ドクッと脈を打ち、私の子宮へ放たれる精液。その熱さに私は狂いそうになるほどの気持ちよさを感じ、全身を痙攣させその快楽を享受する。
続けて取り囲んでいた男子達が私達目掛け精液のシャワーを浴びせてきた。
「「ひゃああああああ！！！」」
私達はその熱さと匂いに再び絶頂へ戻される。いい匂い……最高。私の意識は、そこで限界を迎えた……
「いいぞ……このまま……今度こそ……お前を……」何それ？ 今度こそって？？ 薄れる意識で、多分クロフォード『様』の声を聞く。私……これからどうなるんだろ？
…………………
眼を覚ますと、図書室は既に無人のようだった。
「私……」まだボンヤリした頭で辺りを見回す。私こんな所で何を……徐々に頭が鮮明になるにつれ自分の仕出かした事態を認識し、思わず頭を抱える。
「どうしよう……」私、犯されちゃった。しかも彩音に。それに……
事態の結末を思い出した瞬間、私は顔面蒼白になる。ど、どどど、どどどうしよう。もし赤ちゃん出来ちゃったら……
「起きたのか？」後ろから声がかかる。
「あッ……」その声に私の体が反応する。芯に点いた欲望の火がジリと私の意識を溶かし始める。いけないっ、このままじゃ、またオカシクされちゃう。
「気持ち良かっただろ」背中にペタリと張り付いたクロフォードは、耳元へ息を吹きかけるようにさっきの性交の感想を求めてくる。背中に電気が走る。腰に力が入らなくなって、私は彼女へしな垂れかかった。
「……ああ……ハイ……」私は骨抜きにされながら感想を伝えてしまった……拒もうとしたんだよ、でも、逆らう事ができなかった……彼女の、クロフォード様の命令に……
クロフォード様は私の顔を持ち上げると視線を奪う。水の底のように深い瞳が私の意識を縛り付けた。
「真奈美。お前は快楽を享受する権利が有り、そして快楽を伝道する義務が有る」
「義務……？」
「そう、義務だ。快楽をその身に刻み、自らの体をもってその快楽を伝えるというな。その為にも、お前はサバトに参加せねばならないのだ」
「サバト……」確か片桐先生もそんな事を言っていた。
「サバトって、何なのですか？」視線を合わせたまま私は問う。
「サバトとは、我がバフォメットが伝える悪魔の教え」
「悪魔、の……教え……」悪魔という言葉が出てきても、私は特段の恐怖を感じていなかった。いえ、寧ろそれどころか何かとても素晴らしいものに感じて……
「快楽と欲望に従う事で、永遠なる生と若さを得る事ができるのだ。どうだ素晴らしいだろ」クロフォード様の言葉が私の胸に……魂に染み込む。何かが必死に叫んでる『ソレに手を出しちゃダメ』と。けれど今の私にとって信じるべきはクロフォード様のお言葉だと、私の魂は命じていた。
「ハイ……とても素晴らしいと思います。どうか私を……鴻江真奈美をサバトへとお導き下さい」
「ヨシ！ 契約成立だ!!」クロフォード様は喜色満面の笑みを浮かべた。そして
「！！！！！！！！！」
口づけ。途轍もなく深い。舌が私の中に入ってきたかと思うと、何か大きなモノが体に流れ込んでくる。
「ウグッ！ ！！ カア ハッ……」私は息を詰まらせながらも流れ込んでくる物質を受け止めた。ソレは私の中に入り込むと物質の摂理を無視して全身へと広まり、やがて細胞一つ一つに入り込み私の全てを支配しはじめる。
「カハッ！ ！ アアアアアアアアアアアアア！！！！！！！」
駆け抜ける快感 絶頂 今までのHがお遊びに感じてしまうほどの物凄い気持ちよさに私はイキまくっちゃう。全身を痙攣させ潮を吹きまくる。弛緩した体から汗という汗が吹き出しオシッコまで漏らしちゃった。
「可愛いぞ、真奈美のアヘ顔」私の頭を撫で嬉しそうに見つめるクロフォード様を見ていると、何で私はこんな素敵な方を毛嫌いしてきたのかと不思議に思ってしまう。
「ッハヒ、ア、アリガトフ、ゴジャイ、マシュ」呂律の回らない口調で私は感謝の言葉を伝えた。それはもう当たり前の事だと思えたから。
「さあ、そろそろ家に帰って休むんだ。ユックリとな」
「アア……ハイ」もう少しここに居たい。もう少し気持ちいい事したい。そう思っていたけど、クロフォード様は私に帰宅の命令を下す。不満の気持が無かった訳じゃないけどクロフォード様の命令じゃ仕方ない。
「今日は眠るんだ。快楽と欲望に忠実な魔女へと生まれ変わるために。眠りによって真奈美に送り込んだ魔力が人間としての精を全て排除し、真奈美を魔女へと変える」
「私が、魔女に……素敵」なんて素敵なんだろう。私の気持ちは今までに無く高ぶっていた。今までのツマラナイ人間としての性を捨て、魔女として気持ちいい事を楽しめるなんて！
「さあ、分ったら帰って眠るがいい」
「ハイ！！」
私は嬉しさに心躍らせながら急いで帰宅する。早く眠ろう。そして魔女になるんだ。何かが必死に私を止めようとしているけど、そんなのもう関係無い。
家に着いた私は一目散にベッドへ潜り込む。疲れていた体は私を思いの外早く眠りの世界へ導いた。
私は眠る、泥のように。泥のように溶かされた私の体は、別の生き物へと作り変えられる。
その夜、私は夢を見た。意味不明な『ダメ、私は人間よ！』などとオカシナ事をほざく私の顔をした何か別の生き物を食べる夢……
10/04/14 18:19更新 / DOBON
戻る
次へ