ある農民の苦悦
私は農民になりたかった
父も祖父も、そして代々の先祖達もそうして生きてきた
当然、私もそうなると思っていた。しかし、どこをどう間違ったのか歯車は違う場所へかみ合わさってしまった
『今度はどんな娘が生まれるのかしらね?』
卵をやさしく撫でながら妻が言う
「私たちの娘なのだからきっと良い子が生まれるさ」
と、微笑みながら私が言う
そんな毎日に“何故?”と心のどこかでは疑問が頭をもたげる
いつの間にか、畑を耕し作物を育て収穫を喜ぶ民ではなく、遺跡の奥で妻との間に出来た新しい生命に喜ぶ者になっていた
いつまでこの問いが続くのであろうか・・・
それは・・・
--------------------------------------------------------
「かつてこの地は緑豊かな豊穣に恵まれた土地だった。しかし、俺たちの曽祖父の時代、前の魔王と人との間で戦が起こった。
数と力と邪悪さで世界を破壊していった魔族は、この国に侵入した。そして、この土地で奴らと曽祖父たちは戦った。
奴らの不浄、そして曽祖父達の血と呪詛がこの地を覆い不毛の大地へと変えてしまった。俺は誓うこの地を再び豊かなる地にすると!!」
と友は言った
「俺も誓う!先祖達の誇りと先祖代々農民だったこの血のかけて!」
私も誓いを立てた
「よく言った!俺たちの次の世代のころには豊かな緑が続いているのだろうな」
「ああ。俺たちは戦士や勇者とは違う、大地こそが戦いの相手だ。大地は素直だからな!決して手を抜けるものではないな」
互いに輝かしい未来を思い描く。心湧く夢を私たちはよく語り合ったものだ
そんな私たちであったが齢が20になった頃、ひとつの噂が街々にたった
“古代遺跡に巣食う魔物が街に降りてきて悪さをしていく”
なんでも古代に作られた地下遺跡にいつの間にか魔物が居座り、周辺に被害を与えていると言う
若い男が魔物に攫われたり、食糧庫が破られ備蓄しておいたものが盗られたりと被害は日々大きくなっていると言う
「街での出来事で俺たちにはまず関係ないよな?」
そう、高をくくっていたのだが、ある朝、収穫物が保管していた村の倉庫からごっそりと盗まれていた
そんな被害に各村々は王都に救援要請を出し魔物討伐隊を編成した
私たちなど戦力になりそうにないものまで徴兵された。生まれてこの方、剣など持ったこともないのに鎧兜に剣。正直頭数なのだろう
「心配するな。魔物退治は王都から来た専門家がやってくれるさ!」
重い鎧兜に身を硬くする私に友は笑いかける。おそらく彼も心細いはずなのだろうが、そんな友が頼もしい
「そうだな。俺たちは農民。戦う相手が違うわな」
「その意気だぜ!」
古代遺跡はその昔、神聖とされた山に何かの儀式を行う目的で作られた。どう使われていたのかは定かではない。内部は迷路のようになっており、入った者に試練を与える。
そして、それを切り抜けたものに祝福と洗礼を行う宗教儀式を与える場所ではないかと思われている
「よいかよく聞け!かつて王宮調査隊が、遺跡内部を調査しているそれによって敵が潜んでいると思われる最深部への到着は容易であろう!
しかし、内部にジャイアントアントなどの迷路などの構築に長けている魔物が多数目撃されている点から見て調査団のデータにない箇所もあるだろう。
我々の目的は内部に潜む魔物どもの殲滅である。魔物は知ってのとおり上半身は人の女性のようでさまざまな手を使い諸君らを取り込もうとするだろう!だが耳を貸してはいけない。気を許したが最後、一生いいように弄ばれることになろう!奴らは我等人間の敵だ!気の迷いなどないように!
単一での戦闘は避け、集団での戦闘を心掛ける事!攫われた者がいても決して助けに行こうなどと思わないこと!一人の勝手な行動が他のものを危険に晒される事、重々承知の上で各自行動してもらいたい!以上!!」
王都からやってきた討伐隊の偉そうな騎士がそう呼びかけている。
「そう言われても俺たちは戦闘を経験したことがないのにな」
周囲を見ると各村々から徴兵されたであろう人々も多く見かける
「それだけ厄介というわけなんだろう。とにかく俺たちはこんな所で終われない!十分に気をつけて行こう」
友の励ましの声にいつも私は助けられる。とにかくこんなところで魔物なんかに捕まるものか!
内部は予想を超えていた。
何もない空間だと思って進むと突然床が割れ下に落ちる。滑り台のようになっていて体勢を崩した兵士達を下で待っていた魔物たちが歓声を上げて攫っていく。
仕掛け矢が仕掛けられておりそれを受けたものは、毒で体の自由が利かなくなり近くの壁に寄りかかるが壁が回転するようになっておりその中に消えて行く。
さまざまな彩色や金などの彫刻に彩られえた宝箱を迂闊に触ってしまい中に引きこまれる者。
窪んだ水路ののようなところを渡ろうとしたら水ではない質量をもったものがいきなり大量に流れてきて人を攫っていく。
気が付けばあれほどたくさんいた討伐隊は大きくその数を減らしていた
私たちはなんとか生き残っていた
「はぁっはぁっはぁっ!後どのくらいで終わるんだろうな」
「疲れたか?さっき騎士達が調査済みのエリアに到着したとか言っていたから後もう少し何じゃないか?」
「あれほど人数がいたのに、これだけしかここまでこれなかっただなんて」
「ああ予想外だったよな。でもこれでこれが成功したら討伐軍に参加して生き残って来れた者として箔がつくな」
「これが終わったらどうするんだ?」
「そうだな。いい嫁さんでももらってあの夢を実現させる」
「そうだ。こんなとこで挫けていられないな」
「まったくだな」
しばらくすると、どうやら二手に分かれているところがあるらしい
人数を半分に分けて進むみたいだった
私たちも別れることになってしまった
「大丈夫だ。今までもなんとかなったのだからすぐに合流できるさ!心配するな!それより自分のこと心配しろよ?」
そう友は笑っていた
友と別れ、他の者たちと用心しながら進むと先から何かが聞こえてきた
カサカサカサカサ
慣れない剣を握り直し前方を伺う
カサカサカサカサカサカサカサカサ
「?!!デビルバグだー!」
その通路を埋め尽くすほどの数の多さに誰かが叫ぶ
「全員!円陣を組んで対応しろ!!」
我先に後から後から襲い掛かってくるバグを必死に払う
騎士達の剣にやられたバグが断末魔をのこして倒れていく
「数が多い!!」
「このままではまずいぞ!!」
『・・・θκνεγαЖДИМ・・・ζιζγξπΩ・・・』
『・・・焼きつくせ!!』
円陣の中央にいた騎士達の一人が何事かの呪文をつぶやくと火炎が起こった
まるで御伽噺にでてくるサラマンダーの息吹のようだ
バグたちはしだいにその数を減らしていった
あっけにとられていた。魔法とはこんなにすごいものだったのかと。そして恐ろしく思った
あれほどいたバグたちはもはや塵と消えうせその姿を消していた
「・・・(曽祖父の時代、こんな戦いをやっていたのか。これではあの大地が不毛の地になってしまうのもうなずける)」
強すぎる力は時にすべてを破壊してしまうときがある。
害虫がわいた為に強力な薬を使うと、関係のない益虫までも駆除してしまったことがあるがそれと同じなのだろう
「やはり、あの大地を復活させるのは俺たち若い者の仕事だ!」
志を新たに私は奥へと進んでいった
しばらくして広いフロアにでた。よく内部を見渡すと他に進む通路がいくつかあるらしい
騎士達が何かを話している
彼らの話をまとめると、ここは試練の間とかいう所らしい
通路いっぱいに描かれた魔方陣はそこに入った者が試練を受けるに値するのか、古代の者達はその精神を試す為いろいろな仕掛けをここに施したらしい。その効果は幻覚や幻聴などで自我の欲望を曝け出させる。清く正しい心を持つものであれば正しい道が開かれる。しかし、やましい心を持っていた場合その結末は悲惨なものとなる
過去、調査団では調査隊員がいきなり発狂し、いくつかある通路へと飛び込み行方不明になったり、行方不明になっていた者が遺跡の外で亡くなっていたりしているらしい
しばしの休憩後先へと進むことになった
騎士の中からおそらく大丈夫だと思われるものから魔方陣に入っていく
足元から強い光がほとばしり、部屋が何も見えなくなった
「・・・・ははははは!ついに私は魔物共を殲滅したぞ!!皆私を褒め称えよ!女も名声も思うがままだ!!」
そんな声が聞こえてきた
そしてあれほどの光は消えてどこかの通路へとふらふらとした足取りで消えていく騎士の姿が見えた
仲間達がいくら呼び止めても聞こえないのかそのまま闇の中へ消えてしまった
今度は近くの村のものが入ることを強要されおっかなびっくり魔法陣の中へ入っていく
「・・・・・ぁぁぁぁ!これで不自由な生活ともおさらばだ!妻を連れてこんな村ともおさらばだ!!」
そんな言葉と共にやはりふらふらとどこかへ歩いていく
そうしてついに私の番になってしまった
恐る恐る魔方陣に入る
まぶしい光と共に意識が飛ぶような感覚に陥った
------------------------------------------------------------
・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・・
・・・・・
・・・
・
気が付くと私は緑豊かな丘の上に立っていた
すっと続く道に沿って街路樹が伸びる
その脇にはどこまでも続く緑の平原
広大な土地に整備された農地
足元を見れば小川があり、清らかな水が流れている
後を振り返ると子供達や村人達がいる
どの顔も満ち足りて、かつて見た貧困の面影などいっさい見えない
「お父さーん」
私は父になっていた
子供達の笑顔がまぶしい
妻が私を呼びに来た
それに答えて妻と子供達と手をつなぎながら家路へと歩む
皆が笑顔で暮らせる
いつしか私は満ち足りていた
「・・・?」
しかし、そんな幸せなのに何かが足りない
言いようのない足りなさと不安が私を苛む
『・・・俺たちの次の世代のころには豊かな緑が続いているのだろうな・・・』
!!!
足りない!
かつて私を励まし続け、いつも一緒だったあの笑顔。あの声!
気が付けば友の名を叫んでいた
なんでこの豊かな地に友がいないのか?あの笑顔がないのか?と
そのとたん、夢から覚めるようにふっとそんな幸せな景色が暗転した
「…私は…?」
そうして意識を取り戻すと、ほのかに灯りが灯る通路を一人で歩いていた
どのくらいそうして歩いていたか分からないがほの暗い通路の先に灯りが見える
と・・・
「・・・貴様らっ!俺をどうしようと言うんだ?・・・よせっ!やめろ!!うあああああぁぁぁぁぁぁぁっっっ!!!」
あの友の焦りと驚愕に満ちたような悲鳴が聞こえてきた
「おいっどうした何があった!!」
友の身になにかあったのかと、走り出していた
ザッ
灯りの先は広間になっていた
広間には人影はなく、友の姿も見えない
広間の奥に紫色の布で仕切られた祭壇のようなものが見える
慎重に音を立てないように進む
「ようこそ。奥の間へ」
紫色の布に影が映る
「・・・おまえは?さっき、ここに男がいただろうどこにやった?彼はどこに?」
スッと仕切られた祭壇から女・・・いやヘビのようなしっぽを持つ女が出てきた
「わたしはエキドナ。この遺跡の主。わたしはお前を待っていた。危険なダンジョンを切り抜けこの最深部まで到達出来る者を」
エキドナと名乗る魔物は、まるで祝福するかのように手を広げ歓迎してきた
「私はアンタに興味はない。さっき男がいただろう?彼をどこにやった?」
「その男はお前の何だと言うのだ?」
「私の大切な親友だ!さあ答えてもらおう!」
剣を構える
「・・・さぁ?どうであろうな。わたしと戦うつもりか?面白い!お前の腕前見せてもらおう」
「・・・」
カランッ
「どういうつもりだ?」
剣を投げ捨てた私を魔物は訝しげに見た
「私は戦士ではない。ましてどこかに所属する兵でもない。私は農民だ!私の戦う相手はアンタなんかじゃない!あの不毛な大地だ!そして彼は…、あいつは親友…家族だ!なあ教えてくれ!あいつをどこにやったんだ?」
必死に安否を気遣う私に、魔物は重そうに口を開いた
「・・・最後のトラップにかかって、それに潜んでいた仲間に連れ去られていった・・・」
「!?なんだって!じゃぁあいつは今どこに?」
「おそらく、魔界にある奴らの住処にでもな」
「・・・もう会えないのか?」
「たぶん無理だろうな。人が簡単に入れる所ではない」
『・・・心配するな!それより自分のこと心配しろよ?』
そう友は笑っていた
「・・・もう会えない?うそだろう?なぁ・・・悪い冗談はよしてくれよ・・・。あいつとはいつだって一緒だった。幼いころからずっと支え支えられてきた。あいつと交わした誓いだって今度のこれが終わったら・・・。なぁ・・・嘘だと言ってくれよ・・・」
「・・・確かだ。ここへ奴らを呼び寄せるとき、ここで捕獲した人間は好きにしてもいいと言ってある・・・。男を捕獲した魔物がここへ戻ることもないしな・・・」
「・・・そんな・・・じゃあ俺たちの夢は・・・もう会う事すらも出来ないっていうのかよ・・・。・・・ぅ・・・ぅぅぅ・・・ぅわぁぁぁぁぁ!!!」
その場に崩れ落ちた私の口からはいつしか嗚咽が漏れていた
------------------------------------------------------------
「・・・(暖かい…)」
いつしか私は泣き疲れて寝てしまったらしい
なんだか安らぐような暖かさに包まれているのに気が付いた
「……かあさん…」
いつしか忘れていた言葉が口をついて出てきた
「…起きたか?」
頭の上でやさしい声がした
どうやらあのエキドナに抱かれているようだった
声のするほうを見るとエメラルドのような色の目が私を見つめていた
「・・・すまぬ・・・わたしは、お前の友を・・・」
「・・・」
「・・・聞かせてくれぬか?お前のことを」
「私は幼少のころ父と母を亡くした。あの不毛な大地で懸命に生き、そうして過労からか父が亡くなり後を追うように母が亡くなった。
親のいなくなった私を引き取ってくれたのは、母方の親戚だった。丁度私と同じ年頃の男の子・・・つまり彼だ。がいて、まるで自分の子のように接してくれた。彼も良き友として、兄貴として接してくれた。親戚の家もやはり貧しくあの不毛な大地さえ豊かならばと、いつもそう願っていた。だから、彼との夢も“不浄にまみれた大地を豊穣に恵まれた地へ生まれ変わらせる”そんな壮大なものになるのも仕方がなかったのかもしれない。そんな親戚もこの前この世を去った。今度のこの討伐が終わったら嫁さんをもらって夢を実現させる。そうなるはずだったのに・・・」
「そうなのか・・・。すまぬ・・・。しかし、お前もここから帰すわけにはわけにはいかなくなくなった。
あそこを通れたお前は、清く純朴な心の持ち主なのだな。古来よりこの遺跡にあったあの試練はお前のような虚勢や欲望のない者を通すようになっている。
わたしはそんなお前に惹かれてしまったのだ」
「私をどうするつもりだ?」
「わたしの夫になってくれ」
「貴方が私の嫁さん?」
「ああ。先ほどお前は夢うつつだったのだろうが抱かれながら“かあさん”と呼んでいた。きっとお前は心の底に暖かく幸せな家族を持つことを願っているのだろう。なら、わたしといつまでも幸せな家庭を築いてゆこうではないか」
「・・・」
沈黙した私の口を彼女が塞ぐ
それが口付けであると気が付くのに時間が掛かった
いつしか舌を絡ませ唾液を吸われる
「はぁ・・・」
いつまでそうしていたか分からないが、口付けが終わると彼女の口と私の口は一条の糸で結ばれていた
「わたしに任せておけばいい」
そう彼女は言うと、体中をまさぐりながら今度は下半身に向かう。
気が付けば私の下半身は痛いほど勃起していた
それを彼女は愛しそうに撫で触れてきた
玉や竿を揉まれ、そして口でしゃぶりだした
感じたことのない、いいしれない感覚に思わずイってしまいそうになるが何故かそれは出来なかった
「まだだめよ?わたしも一緒にね?さぁわたしのもして?」
いつの間にか彼女の口調も変わっていたがそれに気づく余裕もなかった
私は体の体勢を逆さにされていた。目の前には彼女の秘部
おずおずと舌を這わせると、一瞬ビクッとしたようだった
甘い香りが辺りを包む。感覚が麻痺してきて私は快楽をもっと得ようと彼女の舐め、まさぐり、時に乳を揉んだ
そんな私に満足したのか、彼女も私のを舐め、扱き、吸う
「あああぁぁぁっ−−−!!!」
「・・・っ!!!ぅぅぅ!」
突然の精射感。なんだかとめられていたものが、無理やりさせられたようだ
『・・・ごめんなさい。一緒にイきたかったからそれまで止めちゃった』と言う
私の精を咀嚼するように飲んでいく彼女
「・・・おいしい。熱くて濃くて・・・」
うっとりとするそんな恍惚とした表情に私は目が離せなくなっていた
彼女はその長い尾で私を巻きだした
その締め付けが心地よい
私のモノは再び硬くなっていた
そうして秘部にあてがう
「じゃ、いくわよ?」
少しずつ入っていく
暖かさと程よい締め付けに一瞬われを忘れかけた
「・・・やっと一つになれた」
そう言う彼女の顔が目の前にある
その吸い込まれそうなエメラルド色の瞳にクラクラする
「・・・動くわね?」
私の額にキスをすると、尾で体を固定し動き始めた
「??!!」
初めてなのにいきなり快感が襲ってきた
・・・グチュッ・・・ヌプッ・・・
そんな淫靡な音が響き渡る
またも私はすぐにイきそうになるのだが、やはり彼女に止められているようだった
イきたいのにイけないそんな状態にいつしか焦る。
気が付けば、尾で固定されているのに腰を激しく振っていた
彼女もまた相当昂っているのだろう、尾の締め付けがギチギチとだんだん強くなってきている
股間は激しく精射したがっている。体は骨が砕けるのではないだろうかと思うほど強く巻きつかれている
「おおおおぉぉぉぉぉぉぉ!!」
「あっぁぁぁんんん」
いつしか互いに雄たけびのように声をあげていた
「あああもっ!もうわたしっっっイッイイクッ!!ダメ!!」
「ああああ私と一緒に!!っっっっ!!」
これが最後とばかりに強く腰を打ち付ける
「あああーーーーー!!!」
「くぅっ!!!」
いままで止められていた精射感や心の昂りなどが一気に噴出する
魂まで虚脱したかのようなだるさが襲ってきた
「・・・ようこそ。わたしの愛しいだんなさま」
彼女の胸に抱かれながら、私はそれに答えるように口付けをした
------------------------------------------------------------
あれからどのくらい月日がたったのだろうか
この遺跡から外に出ることはないけれども、妻とたくさんの子供達に恵まれて私はとても幸せだ
ただ時々、豊かな緑に囲まれた草原で友と笑い合っている夢を見る
それがどうしようもなく寂しくなる
しかし、それを察した妻がやさしくしてくれる。
友よ。私ももうあの誓いを実現させることはできない
しかし、私はこうして良き妻をもらい、多くの子宝に恵まれた
君はどうだろうか?元気でいることを願う・・・
父も祖父も、そして代々の先祖達もそうして生きてきた
当然、私もそうなると思っていた。しかし、どこをどう間違ったのか歯車は違う場所へかみ合わさってしまった
『今度はどんな娘が生まれるのかしらね?』
卵をやさしく撫でながら妻が言う
「私たちの娘なのだからきっと良い子が生まれるさ」
と、微笑みながら私が言う
そんな毎日に“何故?”と心のどこかでは疑問が頭をもたげる
いつの間にか、畑を耕し作物を育て収穫を喜ぶ民ではなく、遺跡の奥で妻との間に出来た新しい生命に喜ぶ者になっていた
いつまでこの問いが続くのであろうか・・・
それは・・・
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「かつてこの地は緑豊かな豊穣に恵まれた土地だった。しかし、俺たちの曽祖父の時代、前の魔王と人との間で戦が起こった。
数と力と邪悪さで世界を破壊していった魔族は、この国に侵入した。そして、この土地で奴らと曽祖父たちは戦った。
奴らの不浄、そして曽祖父達の血と呪詛がこの地を覆い不毛の大地へと変えてしまった。俺は誓うこの地を再び豊かなる地にすると!!」
と友は言った
「俺も誓う!先祖達の誇りと先祖代々農民だったこの血のかけて!」
私も誓いを立てた
「よく言った!俺たちの次の世代のころには豊かな緑が続いているのだろうな」
「ああ。俺たちは戦士や勇者とは違う、大地こそが戦いの相手だ。大地は素直だからな!決して手を抜けるものではないな」
互いに輝かしい未来を思い描く。心湧く夢を私たちはよく語り合ったものだ
そんな私たちであったが齢が20になった頃、ひとつの噂が街々にたった
“古代遺跡に巣食う魔物が街に降りてきて悪さをしていく”
なんでも古代に作られた地下遺跡にいつの間にか魔物が居座り、周辺に被害を与えていると言う
若い男が魔物に攫われたり、食糧庫が破られ備蓄しておいたものが盗られたりと被害は日々大きくなっていると言う
「街での出来事で俺たちにはまず関係ないよな?」
そう、高をくくっていたのだが、ある朝、収穫物が保管していた村の倉庫からごっそりと盗まれていた
そんな被害に各村々は王都に救援要請を出し魔物討伐隊を編成した
私たちなど戦力になりそうにないものまで徴兵された。生まれてこの方、剣など持ったこともないのに鎧兜に剣。正直頭数なのだろう
「心配するな。魔物退治は王都から来た専門家がやってくれるさ!」
重い鎧兜に身を硬くする私に友は笑いかける。おそらく彼も心細いはずなのだろうが、そんな友が頼もしい
「そうだな。俺たちは農民。戦う相手が違うわな」
「その意気だぜ!」
古代遺跡はその昔、神聖とされた山に何かの儀式を行う目的で作られた。どう使われていたのかは定かではない。内部は迷路のようになっており、入った者に試練を与える。
そして、それを切り抜けたものに祝福と洗礼を行う宗教儀式を与える場所ではないかと思われている
「よいかよく聞け!かつて王宮調査隊が、遺跡内部を調査しているそれによって敵が潜んでいると思われる最深部への到着は容易であろう!
しかし、内部にジャイアントアントなどの迷路などの構築に長けている魔物が多数目撃されている点から見て調査団のデータにない箇所もあるだろう。
我々の目的は内部に潜む魔物どもの殲滅である。魔物は知ってのとおり上半身は人の女性のようでさまざまな手を使い諸君らを取り込もうとするだろう!だが耳を貸してはいけない。気を許したが最後、一生いいように弄ばれることになろう!奴らは我等人間の敵だ!気の迷いなどないように!
単一での戦闘は避け、集団での戦闘を心掛ける事!攫われた者がいても決して助けに行こうなどと思わないこと!一人の勝手な行動が他のものを危険に晒される事、重々承知の上で各自行動してもらいたい!以上!!」
王都からやってきた討伐隊の偉そうな騎士がそう呼びかけている。
「そう言われても俺たちは戦闘を経験したことがないのにな」
周囲を見ると各村々から徴兵されたであろう人々も多く見かける
「それだけ厄介というわけなんだろう。とにかく俺たちはこんな所で終われない!十分に気をつけて行こう」
友の励ましの声にいつも私は助けられる。とにかくこんなところで魔物なんかに捕まるものか!
内部は予想を超えていた。
何もない空間だと思って進むと突然床が割れ下に落ちる。滑り台のようになっていて体勢を崩した兵士達を下で待っていた魔物たちが歓声を上げて攫っていく。
仕掛け矢が仕掛けられておりそれを受けたものは、毒で体の自由が利かなくなり近くの壁に寄りかかるが壁が回転するようになっておりその中に消えて行く。
さまざまな彩色や金などの彫刻に彩られえた宝箱を迂闊に触ってしまい中に引きこまれる者。
窪んだ水路ののようなところを渡ろうとしたら水ではない質量をもったものがいきなり大量に流れてきて人を攫っていく。
気が付けばあれほどたくさんいた討伐隊は大きくその数を減らしていた
私たちはなんとか生き残っていた
「はぁっはぁっはぁっ!後どのくらいで終わるんだろうな」
「疲れたか?さっき騎士達が調査済みのエリアに到着したとか言っていたから後もう少し何じゃないか?」
「あれほど人数がいたのに、これだけしかここまでこれなかっただなんて」
「ああ予想外だったよな。でもこれでこれが成功したら討伐軍に参加して生き残って来れた者として箔がつくな」
「これが終わったらどうするんだ?」
「そうだな。いい嫁さんでももらってあの夢を実現させる」
「そうだ。こんなとこで挫けていられないな」
「まったくだな」
しばらくすると、どうやら二手に分かれているところがあるらしい
人数を半分に分けて進むみたいだった
私たちも別れることになってしまった
「大丈夫だ。今までもなんとかなったのだからすぐに合流できるさ!心配するな!それより自分のこと心配しろよ?」
そう友は笑っていた
友と別れ、他の者たちと用心しながら進むと先から何かが聞こえてきた
カサカサカサカサ
慣れない剣を握り直し前方を伺う
カサカサカサカサカサカサカサカサ
「?!!デビルバグだー!」
その通路を埋め尽くすほどの数の多さに誰かが叫ぶ
「全員!円陣を組んで対応しろ!!」
我先に後から後から襲い掛かってくるバグを必死に払う
騎士達の剣にやられたバグが断末魔をのこして倒れていく
「数が多い!!」
「このままではまずいぞ!!」
『・・・θκνεγαЖДИМ・・・ζιζγξπΩ・・・』
『・・・焼きつくせ!!』
円陣の中央にいた騎士達の一人が何事かの呪文をつぶやくと火炎が起こった
まるで御伽噺にでてくるサラマンダーの息吹のようだ
バグたちはしだいにその数を減らしていった
あっけにとられていた。魔法とはこんなにすごいものだったのかと。そして恐ろしく思った
あれほどいたバグたちはもはや塵と消えうせその姿を消していた
「・・・(曽祖父の時代、こんな戦いをやっていたのか。これではあの大地が不毛の地になってしまうのもうなずける)」
強すぎる力は時にすべてを破壊してしまうときがある。
害虫がわいた為に強力な薬を使うと、関係のない益虫までも駆除してしまったことがあるがそれと同じなのだろう
「やはり、あの大地を復活させるのは俺たち若い者の仕事だ!」
志を新たに私は奥へと進んでいった
しばらくして広いフロアにでた。よく内部を見渡すと他に進む通路がいくつかあるらしい
騎士達が何かを話している
彼らの話をまとめると、ここは試練の間とかいう所らしい
通路いっぱいに描かれた魔方陣はそこに入った者が試練を受けるに値するのか、古代の者達はその精神を試す為いろいろな仕掛けをここに施したらしい。その効果は幻覚や幻聴などで自我の欲望を曝け出させる。清く正しい心を持つものであれば正しい道が開かれる。しかし、やましい心を持っていた場合その結末は悲惨なものとなる
過去、調査団では調査隊員がいきなり発狂し、いくつかある通路へと飛び込み行方不明になったり、行方不明になっていた者が遺跡の外で亡くなっていたりしているらしい
しばしの休憩後先へと進むことになった
騎士の中からおそらく大丈夫だと思われるものから魔方陣に入っていく
足元から強い光がほとばしり、部屋が何も見えなくなった
「・・・・ははははは!ついに私は魔物共を殲滅したぞ!!皆私を褒め称えよ!女も名声も思うがままだ!!」
そんな声が聞こえてきた
そしてあれほどの光は消えてどこかの通路へとふらふらとした足取りで消えていく騎士の姿が見えた
仲間達がいくら呼び止めても聞こえないのかそのまま闇の中へ消えてしまった
今度は近くの村のものが入ることを強要されおっかなびっくり魔法陣の中へ入っていく
「・・・・・ぁぁぁぁ!これで不自由な生活ともおさらばだ!妻を連れてこんな村ともおさらばだ!!」
そんな言葉と共にやはりふらふらとどこかへ歩いていく
そうしてついに私の番になってしまった
恐る恐る魔方陣に入る
まぶしい光と共に意識が飛ぶような感覚に陥った
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・・・・・・・・・・・
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・・・・・
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気が付くと私は緑豊かな丘の上に立っていた
すっと続く道に沿って街路樹が伸びる
その脇にはどこまでも続く緑の平原
広大な土地に整備された農地
足元を見れば小川があり、清らかな水が流れている
後を振り返ると子供達や村人達がいる
どの顔も満ち足りて、かつて見た貧困の面影などいっさい見えない
「お父さーん」
私は父になっていた
子供達の笑顔がまぶしい
妻が私を呼びに来た
それに答えて妻と子供達と手をつなぎながら家路へと歩む
皆が笑顔で暮らせる
いつしか私は満ち足りていた
「・・・?」
しかし、そんな幸せなのに何かが足りない
言いようのない足りなさと不安が私を苛む
『・・・俺たちの次の世代のころには豊かな緑が続いているのだろうな・・・』
!!!
足りない!
かつて私を励まし続け、いつも一緒だったあの笑顔。あの声!
気が付けば友の名を叫んでいた
なんでこの豊かな地に友がいないのか?あの笑顔がないのか?と
そのとたん、夢から覚めるようにふっとそんな幸せな景色が暗転した
「…私は…?」
そうして意識を取り戻すと、ほのかに灯りが灯る通路を一人で歩いていた
どのくらいそうして歩いていたか分からないがほの暗い通路の先に灯りが見える
と・・・
「・・・貴様らっ!俺をどうしようと言うんだ?・・・よせっ!やめろ!!うあああああぁぁぁぁぁぁぁっっっ!!!」
あの友の焦りと驚愕に満ちたような悲鳴が聞こえてきた
「おいっどうした何があった!!」
友の身になにかあったのかと、走り出していた
ザッ
灯りの先は広間になっていた
広間には人影はなく、友の姿も見えない
広間の奥に紫色の布で仕切られた祭壇のようなものが見える
慎重に音を立てないように進む
「ようこそ。奥の間へ」
紫色の布に影が映る
「・・・おまえは?さっき、ここに男がいただろうどこにやった?彼はどこに?」
スッと仕切られた祭壇から女・・・いやヘビのようなしっぽを持つ女が出てきた
「わたしはエキドナ。この遺跡の主。わたしはお前を待っていた。危険なダンジョンを切り抜けこの最深部まで到達出来る者を」
エキドナと名乗る魔物は、まるで祝福するかのように手を広げ歓迎してきた
「私はアンタに興味はない。さっき男がいただろう?彼をどこにやった?」
「その男はお前の何だと言うのだ?」
「私の大切な親友だ!さあ答えてもらおう!」
剣を構える
「・・・さぁ?どうであろうな。わたしと戦うつもりか?面白い!お前の腕前見せてもらおう」
「・・・」
カランッ
「どういうつもりだ?」
剣を投げ捨てた私を魔物は訝しげに見た
「私は戦士ではない。ましてどこかに所属する兵でもない。私は農民だ!私の戦う相手はアンタなんかじゃない!あの不毛な大地だ!そして彼は…、あいつは親友…家族だ!なあ教えてくれ!あいつをどこにやったんだ?」
必死に安否を気遣う私に、魔物は重そうに口を開いた
「・・・最後のトラップにかかって、それに潜んでいた仲間に連れ去られていった・・・」
「!?なんだって!じゃぁあいつは今どこに?」
「おそらく、魔界にある奴らの住処にでもな」
「・・・もう会えないのか?」
「たぶん無理だろうな。人が簡単に入れる所ではない」
『・・・心配するな!それより自分のこと心配しろよ?』
そう友は笑っていた
「・・・もう会えない?うそだろう?なぁ・・・悪い冗談はよしてくれよ・・・。あいつとはいつだって一緒だった。幼いころからずっと支え支えられてきた。あいつと交わした誓いだって今度のこれが終わったら・・・。なぁ・・・嘘だと言ってくれよ・・・」
「・・・確かだ。ここへ奴らを呼び寄せるとき、ここで捕獲した人間は好きにしてもいいと言ってある・・・。男を捕獲した魔物がここへ戻ることもないしな・・・」
「・・・そんな・・・じゃあ俺たちの夢は・・・もう会う事すらも出来ないっていうのかよ・・・。・・・ぅ・・・ぅぅぅ・・・ぅわぁぁぁぁぁ!!!」
その場に崩れ落ちた私の口からはいつしか嗚咽が漏れていた
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「・・・(暖かい…)」
いつしか私は泣き疲れて寝てしまったらしい
なんだか安らぐような暖かさに包まれているのに気が付いた
「……かあさん…」
いつしか忘れていた言葉が口をついて出てきた
「…起きたか?」
頭の上でやさしい声がした
どうやらあのエキドナに抱かれているようだった
声のするほうを見るとエメラルドのような色の目が私を見つめていた
「・・・すまぬ・・・わたしは、お前の友を・・・」
「・・・」
「・・・聞かせてくれぬか?お前のことを」
「私は幼少のころ父と母を亡くした。あの不毛な大地で懸命に生き、そうして過労からか父が亡くなり後を追うように母が亡くなった。
親のいなくなった私を引き取ってくれたのは、母方の親戚だった。丁度私と同じ年頃の男の子・・・つまり彼だ。がいて、まるで自分の子のように接してくれた。彼も良き友として、兄貴として接してくれた。親戚の家もやはり貧しくあの不毛な大地さえ豊かならばと、いつもそう願っていた。だから、彼との夢も“不浄にまみれた大地を豊穣に恵まれた地へ生まれ変わらせる”そんな壮大なものになるのも仕方がなかったのかもしれない。そんな親戚もこの前この世を去った。今度のこの討伐が終わったら嫁さんをもらって夢を実現させる。そうなるはずだったのに・・・」
「そうなのか・・・。すまぬ・・・。しかし、お前もここから帰すわけにはわけにはいかなくなくなった。
あそこを通れたお前は、清く純朴な心の持ち主なのだな。古来よりこの遺跡にあったあの試練はお前のような虚勢や欲望のない者を通すようになっている。
わたしはそんなお前に惹かれてしまったのだ」
「私をどうするつもりだ?」
「わたしの夫になってくれ」
「貴方が私の嫁さん?」
「ああ。先ほどお前は夢うつつだったのだろうが抱かれながら“かあさん”と呼んでいた。きっとお前は心の底に暖かく幸せな家族を持つことを願っているのだろう。なら、わたしといつまでも幸せな家庭を築いてゆこうではないか」
「・・・」
沈黙した私の口を彼女が塞ぐ
それが口付けであると気が付くのに時間が掛かった
いつしか舌を絡ませ唾液を吸われる
「はぁ・・・」
いつまでそうしていたか分からないが、口付けが終わると彼女の口と私の口は一条の糸で結ばれていた
「わたしに任せておけばいい」
そう彼女は言うと、体中をまさぐりながら今度は下半身に向かう。
気が付けば私の下半身は痛いほど勃起していた
それを彼女は愛しそうに撫で触れてきた
玉や竿を揉まれ、そして口でしゃぶりだした
感じたことのない、いいしれない感覚に思わずイってしまいそうになるが何故かそれは出来なかった
「まだだめよ?わたしも一緒にね?さぁわたしのもして?」
いつの間にか彼女の口調も変わっていたがそれに気づく余裕もなかった
私は体の体勢を逆さにされていた。目の前には彼女の秘部
おずおずと舌を這わせると、一瞬ビクッとしたようだった
甘い香りが辺りを包む。感覚が麻痺してきて私は快楽をもっと得ようと彼女の舐め、まさぐり、時に乳を揉んだ
そんな私に満足したのか、彼女も私のを舐め、扱き、吸う
「あああぁぁぁっ−−−!!!」
「・・・っ!!!ぅぅぅ!」
突然の精射感。なんだかとめられていたものが、無理やりさせられたようだ
『・・・ごめんなさい。一緒にイきたかったからそれまで止めちゃった』と言う
私の精を咀嚼するように飲んでいく彼女
「・・・おいしい。熱くて濃くて・・・」
うっとりとするそんな恍惚とした表情に私は目が離せなくなっていた
彼女はその長い尾で私を巻きだした
その締め付けが心地よい
私のモノは再び硬くなっていた
そうして秘部にあてがう
「じゃ、いくわよ?」
少しずつ入っていく
暖かさと程よい締め付けに一瞬われを忘れかけた
「・・・やっと一つになれた」
そう言う彼女の顔が目の前にある
その吸い込まれそうなエメラルド色の瞳にクラクラする
「・・・動くわね?」
私の額にキスをすると、尾で体を固定し動き始めた
「??!!」
初めてなのにいきなり快感が襲ってきた
・・・グチュッ・・・ヌプッ・・・
そんな淫靡な音が響き渡る
またも私はすぐにイきそうになるのだが、やはり彼女に止められているようだった
イきたいのにイけないそんな状態にいつしか焦る。
気が付けば、尾で固定されているのに腰を激しく振っていた
彼女もまた相当昂っているのだろう、尾の締め付けがギチギチとだんだん強くなってきている
股間は激しく精射したがっている。体は骨が砕けるのではないだろうかと思うほど強く巻きつかれている
「おおおおぉぉぉぉぉぉぉ!!」
「あっぁぁぁんんん」
いつしか互いに雄たけびのように声をあげていた
「あああもっ!もうわたしっっっイッイイクッ!!ダメ!!」
「ああああ私と一緒に!!っっっっ!!」
これが最後とばかりに強く腰を打ち付ける
「あああーーーーー!!!」
「くぅっ!!!」
いままで止められていた精射感や心の昂りなどが一気に噴出する
魂まで虚脱したかのようなだるさが襲ってきた
「・・・ようこそ。わたしの愛しいだんなさま」
彼女の胸に抱かれながら、私はそれに答えるように口付けをした
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あれからどのくらい月日がたったのだろうか
この遺跡から外に出ることはないけれども、妻とたくさんの子供達に恵まれて私はとても幸せだ
ただ時々、豊かな緑に囲まれた草原で友と笑い合っている夢を見る
それがどうしようもなく寂しくなる
しかし、それを察した妻がやさしくしてくれる。
友よ。私ももうあの誓いを実現させることはできない
しかし、私はこうして良き妻をもらい、多くの子宝に恵まれた
君はどうだろうか?元気でいることを願う・・・
10/10/19 22:58更新 / 茶の頃