5単位 『Mr.酷視姦』
某日、酷視姦大学のとある講義室にて。
「ありがとうレイラ。もう大丈夫だよ」
「律儀に講義など受けるている場合か? まだあの時(争奪戦)の傷が完全に癒えていないのだろう?」
「うん、そうなんだけどさ。でもやっぱり俺、4年間で卒業したいんだ」
「勝ったからこそ、というわけか……ふん、馬鹿なお前らしいな」
「ははっ、褒め言葉として受け取っておくよ」
弁当争奪戦を制した俺は、その名誉と引き換えに大きな怪我を負った。
今は随分と良くなってきてはいるが、最初の数週間はレイラに相当な気苦労をかけてしまった。
理事長の治癒魔法だけでは完治せず絶対安静と宣告された俺を、レイラは今日に至るまでずっと面倒見てくれていた。
今だって、彼女の肩を借りてようやく講義室に到着したところだ。
レイラ曰く『暇だから面倒を見ているだけだ』、とのこと。
まぁ真意の程はわからないけど、とりあえずそれで納得した。
「人間とは本当に脆弱な生き物だ。何故こんなにも傷の治りが遅いのだ?」
「いや〜そう言われても……人間とはこういう生き物だから、としか言えないよ」
「まったく……」
時折このように愚痴る姿を目にするが、
「なぁ、レイラ」
「なんだ? 言い訳でもするつもりか?」
「……ありがとう」
「っ! べ、別に! 礼を言われるようなことはしていない!」
「それでも、さ。言わせてくれ……ありがとう、レイラ」
「……ふん!」
『逆姦科』の講義中、レイラは1度も俺と顔を合わせようとしなかった。
俺もなんだか気恥ずかしくて、彼女の顔を見れなかったけど。
でも、なんだろう……凄く、居心地がいい。
初めて体験する、不思議な感覚だ。
ロイPT専用宿舎にて。
本日全ての講義を終え、ようやく自分達の寮へと戻ってきた。
「はぁ〜あ! やっぱり自分の部屋が1番落ち着くな〜」
「私はシャワーを浴びてくる……覗くなよ?」
「お、おう」
1度お互いの裸を見合った仲だし、別にいいじゃんそんなこと!(2単位参照)
な〜んて口走りでもしたら消し炭にされること受けあいだ。
「ふぅ……レイラじゃないけど、人間ってホント不便な体を持ってるよなぁ」
体が成熟するだけでも長い年月が必要。
鍛えてもその成果が目に見えるまで途方もない努力が必要。
怪我をしたら動くことすらままならず、人によっては一生治らないことだってある。
でも……それが人間なんだ。
俺は人として、この世に生を受けたことを感謝しなければならない。
人間って素晴らしいな!
うん!
「………」
……なんで俺は、こんな精神論みたいなことを考えているんだ?
妙な講義ばかり受けさせられ疲れてるのかな?
あ〜、きっとそうだな。
今思えば、なんだよさっき逆姦科って。
あの科目が将来俺にどんな利益をもたらしてくれるんだ?
「ふぁ〜〜…一眠りするかなぁ」
考えるのも面倒だ。
豪華なソファをベッド代わりに、俺は一時の休息をとることにした。
「ふふふ…あなたは意外と…昔から……」
「……だから…あいつを…そういうわけには……」
?
ふと目が覚めると、レイラは見知らぬ女性と何やら話し込んでいた。
知り合いか何かかな?
とにかく会話の内容が気になるので、気づかれぬよう聞き取りやすい体勢に変える。
「殿方と寝食を共にするなんて、以前のあなたからは想像もできません」
「仕方なくだ! だから、お前が思っているほど特別なことは何もない」
「そうですか? 満更でもないように見えますけど?」
「そ、そんなことは……」
「隠さなくても分かります。レイラ、あなたは変わりました。そこで聞き耳立てている殿方によって、ね」
「!」
なっ…ばれてた!?
「盗み聞きとは、いい度胸だな?」
「ご、誤解だって! 今目を覚ましたところだよ!」
「ふふっ、嘘の苦手な御仁ですね」
「うっ……」
な、なんだこの人……俺を、まるで全てを見透かしたような目で見つめてくる。
ただ者じゃないってことは、鈍い俺でもなんとなくわかる。
「ふん、まぁいい……こいつは私の旧友だ。どうやら同じ大学で学んでいたようだ」
「気づかなかったの?」
「これだけ広い場所ですから、特定の人物を捜し出すことは至難の業でしょう」
「あぁ、そりゃそうか。でもそうしたら、どうしてレイラの居場所を?」
「あなた方はちょっとした有名人ですから。入学したばかりの1年生が購買部での争奪戦を制したと、今や大学のどこへ行ってもこの話題で持ち切りです」
「ぇえ? そうだったの?」
「そうでなくても、あなたは人間の男性。争奪戦の話が浮上する前から有名でしたよ?」
「は、はぁ」
今俺が話している相手は、腰に長刀を帯刀させた『龍』の女性。
服装は……確か東方の袴というやつだろうか。
今は足が2本の人型だが、これが本当の姿ではないのだろう。
ドラゴンであるレイラと比べ、彼女は口調や態度が非常に柔らかい。
龍とドラゴン……なんだか凄い組み合わせだ。
「あ、申し遅れました。小生の名は、『桐生暦(キリュウ コヨミ)』と申します。以後お見知りおきを」
「あ、えーと、ご丁寧にどうも。俺は、ロイっていいます」
「はい、あなたのことはレイラから聴いています。なんでも、相当お強いとか」
「そ、そんな…買い被り過ぎですよ」
「ご謙遜を。それに小生は人を見る目があります。あなたは心優しく、そして強いお人です」
「………」
「コヨミがそこまで他人を褒めるとは、よほどその男が気に入ったのか?」
「そう、かもしれません。ですが……」
コヨミさんは俺に向き直ると、携えていた長刀に手をかける。
「え、ちょ!?」
「あなたが、本当にレイラに相応しい存在か……確かめさせていただきます!」
「おい! コヨミ!?」
「口出し無用……いざ、尋常に勝負!」
「くっ、本調子じゃないけど……やるしかないか!」
コヨミが現れた!
コンディションチェンジ発生!
・ロイは負傷した状態で戦闘を開始(最大HPが3分の2に減少)
・・・・・・・・・・・・
コヨミは心頭滅却の構え!
コヨミは攻撃力と防御力が上がった!
ロイはコヨミに正拳突き!
コヨミは18のダメージ!
・・・・・・・・・・・・
コヨミは音速を超えた居合い(即死効果有)を繰り出した!
ロイは24のダメージ!(HP32)
「ぐはっ!?」
「急所を外しましたか……さすがです」
ロイは力を溜めている!
・・・・・・・・・・・・
コヨミは疾風の如くロイに襲いかかった!
ロイは16のダメージ!(HP16)
ロイは魔王の如くコヨミに殴りかかった!
コヨミは65のダメージ!
「っ……凄まじい攻撃です…が、まだまだこれからです!」
・・・・・・・・・・・・
コヨミは抜刀した!
コヨミは攻撃力が大きく上がった!
コヨミは防御力が大きく下がった!
「真っ向勝負じゃ勝てそうにない……どうする?」
ロイはローションを使った!
ロイのキズが回復した!(HP56)
「こうなったら、一か八かだ!」
・・・・・・・・・・・・
ロイは敵の攻撃に備えている!
コヨミの攻撃!
ロイは27のダメージ!(HP29)
ロイは反撃した!
コヨミは31のダメージ!
「ぐっ……ダメージを軽減できなかったか!」
「なるほど…肉を切らせて骨を断つ、というわけですか。半端な覚悟で実行できる業ではありませんね」
・・・・・・・・・・・・
ロイは敵の攻撃に備えている!
コヨミは遠距離から破光斬を放った!
ロイは22のダメージ!(HP7) 固有特性『不撓不屈』発動!
「か、刀で遠くから!?」
「これで反撃はできません。さぁ、どうしますか?」
・・・・・・・・・・・・
ロイは敵の攻撃に備えている!
コヨミは遠距離から破光斬を放った!
ロイは2のダメージ!(HP5)
「……急に硬くなりましたね。ですが、いつまで持ちますか?」
「………」
・・・・・・・・・・・・
ロイは敵の攻撃に備えている!
コヨミは遠距離から破光斬を放った!
ロイは攻撃の一部を受け流した!
ロイは1のダメージ!(HP4)
・・・・・・・・・・・・
ロイは敵の攻撃に備えている!
コヨミは遠距離から破光斬を放った!
ロイは攻撃を受け流した!
「っ!」
「よし、見切った!」
「まさか、そんなことが……ぐ、偶然です!」
・・・・・・・・・・・・
ロイは敵の攻撃に備えている!
コヨミは遠距離から地烈斬を放った!
ロイは攻撃の一部を受け流した!
ロイは1のダメージ!(HP3)
「コヨミさん、もう俺に遠距離からの攻撃は効かない!」
「…っ……驚愕に値します」
・・・・・・・・・・・・
ロイは敵の攻撃に備えている!
コヨミの攻撃!
ロイは2のダメージ!(HP1)
ロイは反撃した!
コヨミは33のダメージ!
ロイは『肉斬骨断の構え』を習得した!
(敵からの物理攻撃に対して反撃効果。一定確率でダメージを相殺)
・・・・・・・・・・・・
ロイは肉斬骨断の構え!
コヨミは音速を超えた居合いを繰り出した!
ロイは攻撃を受け流した!
ロイは反撃した!
コヨミは34のダメージ!
コヨミを倒した!
ロイはLvが9に上がった!
「小生が…敗れるとは……」
なんとか勝利をもぎ取った。
良くあんな化け物じみた技を受け流せたものだと我ながら感心する。
天が俺に味方してくれたとしか思えない。
「……ふふ、あのような戦い方があるなんて……小生の、完敗です」
「コヨミさん、それは違います」
「……え?」
倒れたコヨミさんに手を貸し、ゆっくりと彼女を起き上がらせる。
「俺が勝てたのは…コヨミさん、あなたのおかげです」
「小生の、おかげ?」
「攻撃を繰り返しているだけじゃ勝てないんだと痛感しました。だから俺は…我流ですけど、あんな素人みたいな反撃技を思いついたんです」
「………」
「今まで単調な攻撃ばかりしていた俺に、強くなるキッカケをくれたのは……あなたです、コヨミさん。だから今回の勝利は……」
「本当に…優しいんですね、あなたは」
「へ?」
「あんな短時間で技を完成させるなんて、普通じゃ不可能なことです。ましてや小生との戦闘中ですよ?」
「まぁ、かなり痛かったですけど」
「それがあなたの強さであり、小生の敗北した原因でもあります。ですから、あなたは自身の勝利に胸を張るべきです」
「は、はい」
感謝しようとしたら、逆に褒められてしまった。
「ふぅ……小生を負かせた相手があなたのような御仁で、本当に良かったです」
「え?」
そう言うと、コヨミさんは正座し頭をペコリと下げる。
「不束者ではありますが、どうかこの桐生暦を……以後、よしなに」
「「………は?」」
レイラとハモってしまった。
〜ステータス〜
ロイ:L9(人間)
戦闘スタイル:モンク
固有特性:不撓不屈(瀕死時、敵から受ける全てのダメージを10分の1に抑える)
人の子(状態異常にかかりやすい)
追記:固有特性『不撓不屈』が優秀。防御系の特技と相性が良いため、ボス戦を含めたあらゆる場面での活躍が期待できる。ステータスが平均的に高く、その中でも攻撃力と防御力の成長が早い。戦闘中に特技を編み出すなどトリッキーな行動も特徴。
HP 88
MP 50
レイラ:Lv9(ドラゴン)
戦闘スタイル:バーサーカー
固有特製:竜王の威厳(戦闘不能になっても1度だけ最大HPの半分の状態で復活)
火に愛されし者(敵から受ける火属性ダメージ全てを無効化)
追記:全種族中トップクラスのHP量を誇る。全体攻撃の息系がレベルと比例して強力になっていく。渾身の一撃が出やすく敵のHPを削る優秀なアタッカーとして活躍できる。固有特性『竜王の威厳』の性能が高いが、意識的に使うことができないので意外と使いづらい?
HP 102
MP 28
コヨミ:Lv11(龍)
戦闘スタイル:侍
固有特性:先制(ターン始めに一定確率で最初に行動する)
水神(敵から受ける全ての水・氷属性ダメージを無効化。また味方への水・氷属性
ダメージを半減)
追記:攻撃力が群を抜いて高い反面、防御力の伸びが非常に悪い。自己強化や即死攻撃など使いやすい特技が揃っているが、MPがそれほど多くないため連用ができない。先制が地味に便利。
HP 93
MP 40
「ありがとうレイラ。もう大丈夫だよ」
「律儀に講義など受けるている場合か? まだあの時(争奪戦)の傷が完全に癒えていないのだろう?」
「うん、そうなんだけどさ。でもやっぱり俺、4年間で卒業したいんだ」
「勝ったからこそ、というわけか……ふん、馬鹿なお前らしいな」
「ははっ、褒め言葉として受け取っておくよ」
弁当争奪戦を制した俺は、その名誉と引き換えに大きな怪我を負った。
今は随分と良くなってきてはいるが、最初の数週間はレイラに相当な気苦労をかけてしまった。
理事長の治癒魔法だけでは完治せず絶対安静と宣告された俺を、レイラは今日に至るまでずっと面倒見てくれていた。
今だって、彼女の肩を借りてようやく講義室に到着したところだ。
レイラ曰く『暇だから面倒を見ているだけだ』、とのこと。
まぁ真意の程はわからないけど、とりあえずそれで納得した。
「人間とは本当に脆弱な生き物だ。何故こんなにも傷の治りが遅いのだ?」
「いや〜そう言われても……人間とはこういう生き物だから、としか言えないよ」
「まったく……」
時折このように愚痴る姿を目にするが、
「なぁ、レイラ」
「なんだ? 言い訳でもするつもりか?」
「……ありがとう」
「っ! べ、別に! 礼を言われるようなことはしていない!」
「それでも、さ。言わせてくれ……ありがとう、レイラ」
「……ふん!」
『逆姦科』の講義中、レイラは1度も俺と顔を合わせようとしなかった。
俺もなんだか気恥ずかしくて、彼女の顔を見れなかったけど。
でも、なんだろう……凄く、居心地がいい。
初めて体験する、不思議な感覚だ。
ロイPT専用宿舎にて。
本日全ての講義を終え、ようやく自分達の寮へと戻ってきた。
「はぁ〜あ! やっぱり自分の部屋が1番落ち着くな〜」
「私はシャワーを浴びてくる……覗くなよ?」
「お、おう」
1度お互いの裸を見合った仲だし、別にいいじゃんそんなこと!(2単位参照)
な〜んて口走りでもしたら消し炭にされること受けあいだ。
「ふぅ……レイラじゃないけど、人間ってホント不便な体を持ってるよなぁ」
体が成熟するだけでも長い年月が必要。
鍛えてもその成果が目に見えるまで途方もない努力が必要。
怪我をしたら動くことすらままならず、人によっては一生治らないことだってある。
でも……それが人間なんだ。
俺は人として、この世に生を受けたことを感謝しなければならない。
人間って素晴らしいな!
うん!
「………」
……なんで俺は、こんな精神論みたいなことを考えているんだ?
妙な講義ばかり受けさせられ疲れてるのかな?
あ〜、きっとそうだな。
今思えば、なんだよさっき逆姦科って。
あの科目が将来俺にどんな利益をもたらしてくれるんだ?
「ふぁ〜〜…一眠りするかなぁ」
考えるのも面倒だ。
豪華なソファをベッド代わりに、俺は一時の休息をとることにした。
「ふふふ…あなたは意外と…昔から……」
「……だから…あいつを…そういうわけには……」
?
ふと目が覚めると、レイラは見知らぬ女性と何やら話し込んでいた。
知り合いか何かかな?
とにかく会話の内容が気になるので、気づかれぬよう聞き取りやすい体勢に変える。
「殿方と寝食を共にするなんて、以前のあなたからは想像もできません」
「仕方なくだ! だから、お前が思っているほど特別なことは何もない」
「そうですか? 満更でもないように見えますけど?」
「そ、そんなことは……」
「隠さなくても分かります。レイラ、あなたは変わりました。そこで聞き耳立てている殿方によって、ね」
「!」
なっ…ばれてた!?
「盗み聞きとは、いい度胸だな?」
「ご、誤解だって! 今目を覚ましたところだよ!」
「ふふっ、嘘の苦手な御仁ですね」
「うっ……」
な、なんだこの人……俺を、まるで全てを見透かしたような目で見つめてくる。
ただ者じゃないってことは、鈍い俺でもなんとなくわかる。
「ふん、まぁいい……こいつは私の旧友だ。どうやら同じ大学で学んでいたようだ」
「気づかなかったの?」
「これだけ広い場所ですから、特定の人物を捜し出すことは至難の業でしょう」
「あぁ、そりゃそうか。でもそうしたら、どうしてレイラの居場所を?」
「あなた方はちょっとした有名人ですから。入学したばかりの1年生が購買部での争奪戦を制したと、今や大学のどこへ行ってもこの話題で持ち切りです」
「ぇえ? そうだったの?」
「そうでなくても、あなたは人間の男性。争奪戦の話が浮上する前から有名でしたよ?」
「は、はぁ」
今俺が話している相手は、腰に長刀を帯刀させた『龍』の女性。
服装は……確か東方の袴というやつだろうか。
今は足が2本の人型だが、これが本当の姿ではないのだろう。
ドラゴンであるレイラと比べ、彼女は口調や態度が非常に柔らかい。
龍とドラゴン……なんだか凄い組み合わせだ。
「あ、申し遅れました。小生の名は、『桐生暦(キリュウ コヨミ)』と申します。以後お見知りおきを」
「あ、えーと、ご丁寧にどうも。俺は、ロイっていいます」
「はい、あなたのことはレイラから聴いています。なんでも、相当お強いとか」
「そ、そんな…買い被り過ぎですよ」
「ご謙遜を。それに小生は人を見る目があります。あなたは心優しく、そして強いお人です」
「………」
「コヨミがそこまで他人を褒めるとは、よほどその男が気に入ったのか?」
「そう、かもしれません。ですが……」
コヨミさんは俺に向き直ると、携えていた長刀に手をかける。
「え、ちょ!?」
「あなたが、本当にレイラに相応しい存在か……確かめさせていただきます!」
「おい! コヨミ!?」
「口出し無用……いざ、尋常に勝負!」
「くっ、本調子じゃないけど……やるしかないか!」
コヨミが現れた!
コンディションチェンジ発生!
・ロイは負傷した状態で戦闘を開始(最大HPが3分の2に減少)
・・・・・・・・・・・・
コヨミは心頭滅却の構え!
コヨミは攻撃力と防御力が上がった!
ロイはコヨミに正拳突き!
コヨミは18のダメージ!
・・・・・・・・・・・・
コヨミは音速を超えた居合い(即死効果有)を繰り出した!
ロイは24のダメージ!(HP32)
「ぐはっ!?」
「急所を外しましたか……さすがです」
ロイは力を溜めている!
・・・・・・・・・・・・
コヨミは疾風の如くロイに襲いかかった!
ロイは16のダメージ!(HP16)
ロイは魔王の如くコヨミに殴りかかった!
コヨミは65のダメージ!
「っ……凄まじい攻撃です…が、まだまだこれからです!」
・・・・・・・・・・・・
コヨミは抜刀した!
コヨミは攻撃力が大きく上がった!
コヨミは防御力が大きく下がった!
「真っ向勝負じゃ勝てそうにない……どうする?」
ロイはローションを使った!
ロイのキズが回復した!(HP56)
「こうなったら、一か八かだ!」
・・・・・・・・・・・・
ロイは敵の攻撃に備えている!
コヨミの攻撃!
ロイは27のダメージ!(HP29)
ロイは反撃した!
コヨミは31のダメージ!
「ぐっ……ダメージを軽減できなかったか!」
「なるほど…肉を切らせて骨を断つ、というわけですか。半端な覚悟で実行できる業ではありませんね」
・・・・・・・・・・・・
ロイは敵の攻撃に備えている!
コヨミは遠距離から破光斬を放った!
ロイは22のダメージ!(HP7) 固有特性『不撓不屈』発動!
「か、刀で遠くから!?」
「これで反撃はできません。さぁ、どうしますか?」
・・・・・・・・・・・・
ロイは敵の攻撃に備えている!
コヨミは遠距離から破光斬を放った!
ロイは2のダメージ!(HP5)
「……急に硬くなりましたね。ですが、いつまで持ちますか?」
「………」
・・・・・・・・・・・・
ロイは敵の攻撃に備えている!
コヨミは遠距離から破光斬を放った!
ロイは攻撃の一部を受け流した!
ロイは1のダメージ!(HP4)
・・・・・・・・・・・・
ロイは敵の攻撃に備えている!
コヨミは遠距離から破光斬を放った!
ロイは攻撃を受け流した!
「っ!」
「よし、見切った!」
「まさか、そんなことが……ぐ、偶然です!」
・・・・・・・・・・・・
ロイは敵の攻撃に備えている!
コヨミは遠距離から地烈斬を放った!
ロイは攻撃の一部を受け流した!
ロイは1のダメージ!(HP3)
「コヨミさん、もう俺に遠距離からの攻撃は効かない!」
「…っ……驚愕に値します」
・・・・・・・・・・・・
ロイは敵の攻撃に備えている!
コヨミの攻撃!
ロイは2のダメージ!(HP1)
ロイは反撃した!
コヨミは33のダメージ!
ロイは『肉斬骨断の構え』を習得した!
(敵からの物理攻撃に対して反撃効果。一定確率でダメージを相殺)
・・・・・・・・・・・・
ロイは肉斬骨断の構え!
コヨミは音速を超えた居合いを繰り出した!
ロイは攻撃を受け流した!
ロイは反撃した!
コヨミは34のダメージ!
コヨミを倒した!
ロイはLvが9に上がった!
「小生が…敗れるとは……」
なんとか勝利をもぎ取った。
良くあんな化け物じみた技を受け流せたものだと我ながら感心する。
天が俺に味方してくれたとしか思えない。
「……ふふ、あのような戦い方があるなんて……小生の、完敗です」
「コヨミさん、それは違います」
「……え?」
倒れたコヨミさんに手を貸し、ゆっくりと彼女を起き上がらせる。
「俺が勝てたのは…コヨミさん、あなたのおかげです」
「小生の、おかげ?」
「攻撃を繰り返しているだけじゃ勝てないんだと痛感しました。だから俺は…我流ですけど、あんな素人みたいな反撃技を思いついたんです」
「………」
「今まで単調な攻撃ばかりしていた俺に、強くなるキッカケをくれたのは……あなたです、コヨミさん。だから今回の勝利は……」
「本当に…優しいんですね、あなたは」
「へ?」
「あんな短時間で技を完成させるなんて、普通じゃ不可能なことです。ましてや小生との戦闘中ですよ?」
「まぁ、かなり痛かったですけど」
「それがあなたの強さであり、小生の敗北した原因でもあります。ですから、あなたは自身の勝利に胸を張るべきです」
「は、はい」
感謝しようとしたら、逆に褒められてしまった。
「ふぅ……小生を負かせた相手があなたのような御仁で、本当に良かったです」
「え?」
そう言うと、コヨミさんは正座し頭をペコリと下げる。
「不束者ではありますが、どうかこの桐生暦を……以後、よしなに」
「「………は?」」
レイラとハモってしまった。
〜ステータス〜
ロイ:L9(人間)
戦闘スタイル:モンク
固有特性:不撓不屈(瀕死時、敵から受ける全てのダメージを10分の1に抑える)
人の子(状態異常にかかりやすい)
追記:固有特性『不撓不屈』が優秀。防御系の特技と相性が良いため、ボス戦を含めたあらゆる場面での活躍が期待できる。ステータスが平均的に高く、その中でも攻撃力と防御力の成長が早い。戦闘中に特技を編み出すなどトリッキーな行動も特徴。
HP 88
MP 50
レイラ:Lv9(ドラゴン)
戦闘スタイル:バーサーカー
固有特製:竜王の威厳(戦闘不能になっても1度だけ最大HPの半分の状態で復活)
火に愛されし者(敵から受ける火属性ダメージ全てを無効化)
追記:全種族中トップクラスのHP量を誇る。全体攻撃の息系がレベルと比例して強力になっていく。渾身の一撃が出やすく敵のHPを削る優秀なアタッカーとして活躍できる。固有特性『竜王の威厳』の性能が高いが、意識的に使うことができないので意外と使いづらい?
HP 102
MP 28
コヨミ:Lv11(龍)
戦闘スタイル:侍
固有特性:先制(ターン始めに一定確率で最初に行動する)
水神(敵から受ける全ての水・氷属性ダメージを無効化。また味方への水・氷属性
ダメージを半減)
追記:攻撃力が群を抜いて高い反面、防御力の伸びが非常に悪い。自己強化や即死攻撃など使いやすい特技が揃っているが、MPがそれほど多くないため連用ができない。先制が地味に便利。
HP 93
MP 40
12/02/10 02:47更新 / HERO
戻る
次へ